実施理由/背景
今村天主堂の今
国内でも珍しいレンガ造りの教会「今村天主堂」が建設されたのは、1913年(大正2年)です。教会建築の巨匠、鉄川与助の最高傑作とも言われており、双塔のレンガ造りの教会は日本では非常に珍しい建築物として、平成27年には国の重要文化財にも指定されました。キリシタン弾圧の歴史を乗り越え建てられた今村天主堂も築100年を越えました。
歴史的価値が増していく一方で、自然災害により柱が傾いたり壁に亀裂が入ったりと建物自体の損傷も目立ってきました。平成29年から平成30年にかけて行った耐震診断の結果によると、建物だけでなく地盤への補強工事の必要性も高まっていることがわかり、2021年1月からは、大きな地震があれば「倒壊の危険あり」とされ、教会内への立ち入りが制限されています。
立ち入りが制限されるまでは、現役の教会としてミサを行ったり、年間約9,000人もの拝観を受け入れたりと活躍していた今村天主堂を次世代に繋げるために、守り続けていきたいと考えています。
プロジェクト内容説明
今村天主堂の耐震・補修工事を行います
クラウドファンディング事業に初めて取り組んだのは、平成29年になります。その時から一貫して、「今村天主堂の保存」を一番の目的としています。
今村天主堂の建設された土地は、地盤が軟弱で建設当時も基礎工事に莫大な費用がかかったと言われています。当時もドイツなどから多くの浄財を受け入れ、信徒たちによる勤労奉仕のもと完成しました。
今回の改修も建設時と同様に、地盤の改良を含めた耐震工事を行い、破損個所の補修工事を行うこととなります。現在使われているレンガやステンドグラス窓などはできるかぎりそのまま使用して、建てられた当時のままの姿を残します。そのため、工期は10年近くになり、総工事費用は20億円を超えるとの見通しです。
これらの工事は今年度以降も継続して行われるため、目標金額以上のご寄附をいただいた場合にもすべて、今村天主堂の耐震工事や補修工事の費用として活用させていただきます。
目指すところ
未来の今へ
教会は信仰を伝えていくことが本来の役割です。その役割だけでなく、現在に生きる私たちに新たな気づきを与えてくれる力もあると思います。
例えば、今村天主堂の歴史を知ることで、禁教令の敷かれていた江戸時代から約300年に渡りキリシタン弾圧を耐え抜き、当時の信徒がどれほど強い意志と忍耐をもって信仰を守ろうとしたのかをうかがうことができます。
100年にわたり守り継がれてきた今村天主堂のきた信徒の先人たちの強い想いと教会のあり方を思えばこそ、今村天主堂を可能な限り保存・活用して、「未来の今」を生きる方々へ繋げて行きたいと考えております。
このプロジェクトを通して今村天主堂・潜伏キリシタンひいては大刀洗町に少しでも興味・関心を持っていただき、たくさんの方に知っていただければと思います。
そして、少しでも多くの皆さまのご賛同が得られることを願っております。
寄付の使い道
今村天主堂の耐震工事・補修工事のためにすべて使用させていただきます。
ぜひ多大なるお力添えをよろしくお願いいたします。
自治体からのメッセージ
今村天主堂の「未来の今」のため、ご協力をお願いいたします
この度は今村天主堂に関心を寄せていただきありがとうございます。
「未来の今」を生きる方々へ今村天主堂を繋いで行きたいと願う我々の思いに共感いただければと思います。
これからも応援をしていただければ幸いです。
【大刀洗町在住の皆様からのご寄附に関する注意事項】
大刀洗町では、町内在住の皆様からの寄附に関して、お返しの品の送付は対象外とさせていただいております。予めご了承ください。
事業スケジュール
令和4年6月~:耐震調査
令和7年~:耐震調査の結果をもとに耐震工事や補修工事を実施予定