実施理由/背景
安城産の農産物がピンチに!
安城市は、明治時代に開削された「明治用水」の恩恵を受け、荒野だった土地が緑豊かな「日本デンマーク」と呼ばれる農業地帯に発展しました。
現在でも、市内には田園風景が広がり、県内有数の米・麦・大豆の生産地として、また、いちじくや梨、ちんげん菜、きゅうり等、多種多様な農作物の生産が盛んに行われています。
しかし、令和4年5月17日に「明治用水頭首工の大規模漏水」が発生し、農業用水が一時供給停止となり、安城農業の根幹を揺るがす緊急事態となりました。
発生当時は、田植え真っ盛りの田んぼが干上がり、地割れする農地を見て、自力ではどうすることもできない無力感に農業者からは、「今年お米はあきらめるしかない」「農作物が育てられなければ収入が無くなる」「来年のたねもみがつくれない」「この先どうなるか分からない」と不安の声が聞かれました。
農産物の生育に無くてはならない農業用水は、皆様の食卓に食材を届けるための、まさに「命の水」でもあります。
そこで安城農業を守り、将来に受け継いでいくために頑張っている農業者へ緊急支援金を支給し、応援することにいたしました。
プロジェクト内容説明
安城の農業者へエールを!
9月現在、漏水から約3か月が経過しましたが、依然として明治用水頭首工は、完全復旧に至っていません。
農業用水の安定的な供給がされず、安城市が行う水道水の提供を受け、何とか農作業に必要な最低限の水量を確保した農業者もいます。
農業者同士で助け合い、ギリギリの状態を維持しながらも、農業者は皆様の食卓へ安全・安心でおいしい安城産の農産物を届けようと歩みを止めずに懸命に頑張っています。
農業用水の安定供給には未だ先の見えない状況ですが、安城市では、影響のあった農業者に引き続き安城の食と農を支えていただくために、応援の意味を込めて、緊急支援金を支給することにしました。
支給対象となるのは、市内に住所を有し、明治用水の受益地で耕作する農業者(世帯・法人)です。
金額は、耕作面積に応じて、1万円(3,000平方メートル未満)・3万円(3,000平方メートル以上100,000平方メートル未満)・10万円(100,000平方メートル以上)といたしました。
目指すところ
日本の食卓を守りたい!安城の農業者へご支援、ご声援を!
今回のような予期せぬ漏水だけでなく、年々被害が深刻化する自然災害、世界情勢、未知の災害によって、私たちの当たり前の生活が脅かされている中で、皆様の「食」を支えているのは、食材を生産する農業者の方々、そして緑豊かな大地です。
「生産者」がいなくなったら。「緑豊かな大地」が無くなったら。そして、「食」が無くなったら。
農業者の高齢化や農業資材の高騰、海外からの輸入食品などの影響で、安城だけでなく、日本の農業は厳しい現実と常に向き合っています。
今回のご支援をきっかけに、「食」と「農」について、少しでも考えていただく事ができたら、そして安城農業の未来を考える一つのきっかけになったら幸いです。
食卓をかこむ笑顔を絶やさないように、先人から受け継いだ農業魂が途絶えてしまわないように。
安城農業を担っている農業者の方々がこの緊急事態を乗り越え、これからも引き続き安城農業を支えていただく為の一助となるよう、皆様からの支援をお願いします。
寄付の使い道
皆様からの温かい支援は、緊急支援金として、安城の農業者の支援に活用します。
自治体からのメッセージ
ご支援いただく皆さまへ
安城市の緊急支援金事業に関心をお寄せいただきありがとうございます。
今回の漏水は、農業者にとって青天の霹靂であり、誰もが予想することのできなかった緊急事態です。
皆様から温かいエールをいただくことが、農業者への活力につながると信じています。
未曾有の緊急事態に、どうぞ皆様のお力添えをお願いします。
また、ご支援いただくことで、「食」と「農」に興味をお持ちいただけたら幸いです。
私たちの命に必要不可欠な「食」を守り、作り、支える農業者への、皆さまからの温かい支援を市が橋渡しさせていただければ嬉しく存じます。
お礼品について
ご支援いただいた皆さまに安城の実りを届けたい!
今回の返礼品は、安城市内の田んぼで実った100%安城産のお米など、本市の特産品です。ご支援いただいた皆様に感謝を込めてお届けします。
※現在明治用水からの通水は取水量に応じた通水となっており、お米の生育にどれだけの影響があるか不透明です。新米のご提供が難しい場合は、令和3年産米でのご提供の可能性があります。
事業スケジュール
5月25日~現在:市内浄水場にて市職員による水道水の提供を実施中
6月23日:6月市議会にて耕作者への緊急支援金支給を決定
6月30日:耕作者に対して緊急支援金の案内送付
漏水発生以降、市として農業者への支援を継続しています。
現在、支援金の申請に対する早急な給付事務を進めています。