実施理由/背景
ネット依存が疑われる中高生は急増しています。
厚生労働省によると、ネット依存が疑われる中高生は、平成24年の52万人から平成29年には93万人へと急増しています。
スポーツ庁の全国体力・運動能力、運動習慣等調査によると、前回調査に比べ、小・中学生の男女とも体力合計点が低下しており、学習以外のスクリーンタイム(テレビ、スマートフォン、ゲーム機等による映像の視聴時間)が長時間になると、体力合計点が低下する傾向が見られました。
本県において、18歳以上を対象に行ったゲーム・ネットに関する調査では、ネット依存の疑われる方の推計は、約3万人と試算され、アルコール健康障害やギャンブル等依存症の推計値を大きく上回る結果となりました。また、産まれたときからデジタル機器が身近な存在である18歳以下を除いた結果であったことを考慮すると、早急な対策が求められています。
プロジェクト内容説明
デジタルデトックスによりゲーム・ネット以外の興味の獲得につなげます。
【プロジェクト1】
日常生活でのゲームやインターネット利用を見直したい中学生を対象に、医療者によるゲーム・ネット依存に関する講義や他の参加者とともに行う火起こしや農作業体験などの自然体験活動等のプログラムを中心としたキャンプ(デジタルデトックスキャンプ)をみのぶ自然の里で開催し、現実世界での仲間の獲得や充実感を体験できるように取り組みます。
【プロジェクト2】
スクリーンタイムが長時間化する傾向にある中高生を対象に、運動を身近に感じてもらい、余暇時間の有効活用や過度なデジタル機器の利用を防ぐため、ロールモデルとなり得るインフルエンサーによる軽運動の紹介や推奨に関する発信を通じて、運動の習慣化を図ります。
目指すところ
ゲーム・ネット以外の興味を獲得し、日常生活の充実感につなげます。
デジタルデトックスキャンプの中で、寝食を共にする共同生活や他者とコミュニケーションを取りながらの共同作業等を通じて、参加者の自己肯定感の向上や仲間の獲得により、ゲームやネットの仮想世界ではなく、現実世界の充実感につなげゲーム・ネット以外の興味の獲得につなげます。
中高生が興味を持てるようなヨガやストレッチなどの軽運動を発信・推奨することにより、運動時間や運動機会の増加につなげ、運動習慣を身につけることで心身の健康増進に寄与します。
寄付の使い道
寄付金は、デジタルデットクスキャンプの運営やインフルエンサーを活用した運動プロジェクトの委託料として活用させていただきます。
具体的内容としては、(1)中学生のキャンプ料(宿泊代及び食事代)、(2)キャンプ講師謝金、(3)キャンプ材料費、(4)キャンプ活動保険料、(5)インフルエンサー謝金、(6)啓発動画作成料などに支出する予定です。
自治体からのメッセージ
御支援いただく皆様へ
この度は、デジタルデトックスによるゲーム・ネット依存対策に興味、関心を持っていただきありがとうございます。
現代は、ほぼ全ての人がインターネットを利用する時代であり、デジタル機器による連絡、ニュースなどの情報の取得、ゲーム利用、動画視聴や買い物など日常の生活必需品となっている中で、のめり込みを防ぐための対策が必要となっています。
デジタル機器に頼らない余暇時間の有効な活用方法や現実世界の充実感の獲得につながる取組に活用させていただきたいと考えております。どうぞ温かい御支援をよろしくお願いします。
事業スケジュール
令和4年7月~:デジタルデットクスキャンプ募集開始(県内各中学校へ教育委員会を通じて周知)
令和4年8月:デジタルデトックスキャンプ(メインキャンプ)の開催
令和4年9月~:インフルエンサーによる軽運動の発信・推奨
令和4年11月:デジタルデットクスキャンプ(フォローアップキャンプ)の開催
デジタルデトックスキャンプについては、生徒の夏期休暇を利用し、8月にメインキャンプを、メインキャンプ以降の生活の振り返りも含めたフォローアップキャンプを11月に開催します。
インフルエンサーによる軽運動の紹介・発信については、8月頃から発信する軽運動の内容について検討し、9月から軽運動の発信・推奨を開始します。