実施理由/背景
若者の流失が止まらない静岡の危機、その未来に一石を投じましょう!
2019年静岡市の人口は70万人を割り込みました。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口のデータでは、2040年には約59万人にまで減少すると指摘されています。特に若者の県外流出が際立ち、15歳から29歳の若者の転出超過は全体の8割を占めています。
静岡市内の高校1年生16000人に「静岡市に本社のある企業を知っているか」と聞いたところ、知らない(46%)、1社知っている(30%)、2社知っている(11%) という状況が静岡市商工会議所の調査で明らかになりました。子どもたちは社会とのつながりを持たず、静岡市には働く場所がないと静岡市を離れてしまっているのです。
一刻も早く、オール静岡で静岡の未来を模索する取り組みが必要なのではないだろうかと考えました。そして、2019.10.1静岡の学校と社会をつなぎ、大人と子どもが直接関わり、深く対話的に学び合うことで、静岡の未来を切り開くことを目的に一般社団法人シヅクリは設立され、シヅクリプロジェクトがスタートしました。
※この事業は、静岡県静岡市の「ふるさと応援寄附金等によるNPO等指定寄附事業(静岡市役所クラウドファンディング)」によるものです。
プロジェクト内容説明
教育で、やる。…静岡の未来を切り拓く、シヅクリのカケザン…
シヅクリプロジェクトでは、以下の3点を活動内容として推し進めています。
(1)教育ビジョンの策定「ビジョン検討会」
静岡における教育の課題や達成すべきビジョンを策定し、21世紀の教育を静岡でどのように実践していくのか多角的に議論するビジョン検討会を定期的(年3回6月10月2月)に開催しています。
(2)教育現場での実践「次世代型キャリア教育プログラム」
自分達が住むまち・地元企業の新しい可能性を発見し、地元企業の社員と先生方、中学生、高校生とともにイノベーションプランを考えていく地域探究プログラムを数か月に及ぶ正規の授業の中で実践しています。
(3)社会に向けた情報発信「静岡カップ」
学びの成果を社会に発信し、静岡の未来を共に考える場「静岡カップ」を地元企業・教育関係者、市民を対象に実施しています。
2022年度は、2023年1月21日(土)静岡市立清水桜が丘高校でファーストステージを、1月29日(日)しずぎんユーフォニアホールでセカンドステージを行う予定です。
※寄付の使い道は、2024年1月に開催予定の静岡カップ開催費用となります。
教育で、やる。…シヅクリの足跡と評価…
シヅクリプロジェクトは、発足から3年目を迎えています。2020年度は参加校7校(参加生徒数542人)・参画企業8社、2021年度は参加校19校(参加生徒数3514人)・参画企業18社、2022年度は参加校25校(参加生徒数5000人)・参画企業32社と輪が広がってきました。
プロジェクトの展開する地域探究プログラムは、子どもたちが地元企業と出会い、企業とともに、静岡の秘められた魅力や可能性を探究します。
プログラムに参加した80%以上の子どもたちは、今まではただのモノやコトとしか見えていなかった物が、これはこうすればみんなが驚くんじゃないか?こうすれば注目を集めるかも?と可能性があるモノやコトとして見ることができるようになったと、自分自身の「成長」「新たな知識の獲得」「考え方の変化」を感じたと回答しています。
また、伴走した80%以上の企業人や先生方は、内外の取り組みを見直し、取り入れる良いきっかけとなったと、「会社・学校に対する見方」が変わり、会社・学校に「新たな提案を行いたい」と思うと回答しています。
https://youtu.be/TYXnWmDQFHo
目指すところ
静岡が日本のシリコンバレーと呼ばれる日を目指して!
子どもたちは未来そのものです。子どもたちは決して未熟な大人ではありません。子どもたちの中には果てしない可能性が秘められ、いかようにも動き出す才覚をもっています。各々のもつコアにスイッチが入ったとき、彼らはあっという間に大人を追い越し、ほとばしるエネルギーとともに未来を切り開いていくことでしょう。
そして、子どもたちは忘れていた何かを呼び戻してくれます。子どもたちは新たなチャレンジへの活力を与えてくれます。
シヅクリプロジェクトでは、子どもたちをど真ん中に据えて、皆が一歩踏み出すことにより、豊かな静岡の未来を展望していきます。その未来とは、静岡に住まう全ての人々が自分はこうありたい、かく生きたいという自身のコアを大事にしながら、つながり合う社会です。
私たちは人間の尊厳、地域のアイデンティティが重視され、個性や多様性が尊重され、将来への希望や生きがい、心の満足と豊かさが感じられる、そんな静岡を『探究』という学びを通して子どもたちとともに創っていきたいと思っております。
静岡が日本のシリコンバレーと呼ばれ、躍動する姿を描き続けていきます。
寄付の使い道
毎年、プログラム実践終了後、学びのさらなる発展を求めて「静岡カップ」を開催しています。寄附の対象は2024「静岡カップ」(2024.1月開催予定)とし、静岡で「地域探究発表会」全国大会を模索しております。静岡の人財育成の道のりを全国に発信するとともに、校種や学年を越え、職種や性別、年齢にかかわらず、皆がお互いに刺激を受け、学び合い、静岡発の地域創生のモデルを全国に広く発信していきたいと考えています。目標金額に満たない場合はオンライン開催を模索します。
寄附は「静岡カップ」開催にかかわる経費として、イベント設計、広報及びボランティア謝金等に使わせていただきます。全国大会開催の折には、規模を拡大した企画の運営が予想されます。
掲載画像は2023「静岡カップ」のポスターです。
※ご寄附後、実施団体からの活動報告等の送付を希望される場合は、申込フォームのアンケート欄にて「活動報告等の送付を『希望する』」を選択してください。
自治体からのメッセージ
静岡市はこの活動を応援します!
市民ニーズが多様化・複雑化し、行政だけでは社会的課題に対してきめ細かく対応することが困難な状況にある中で、行政の支援が届かない分野で活動しているNPOなどの団体は、社会に欠かせない存在となっています。
本市では、このような行政の支援の行き届きにくい公益性の高い活動に取り組んでいる団体を対象として、ふるさと納税制度を活用した支援を行っています。
本市では「たくましく しなやかな 子どもたち」を育てるために、様々な取組を行っております。このプロジェクトは、地元企業との協働により地域課題解決のために自ら考え行動することを促す取組であり、シチズンシップ教育を推進する本市にとって非常に重要な取組であると考えます。
静岡市は当プロジェクトを応援します。
皆様の温かいご支援をよろしくお願いします。
静岡市長 田辺 信宏
事業スケジュール
2023.4月:参加学校・参画企業決定とキックオフ
2023.4~8月:潜入動画撮影および教材作成
2023.7~8月:企業人研修および企業人・教員合同研修
2023.7~12月:未来探究型プログラム実践(企業伴走)
2024.1月:静岡カップ 開催
(1)進行活動内容1 潜入動画撮影と教材作成→プログラム実施にかかわる教材を作成します。
(2)進行活動内容2 企業人研修・企業人・教員研修会の実施→企業人研修では、プログラムに伴走する企業人が一堂に会し、未来に起こるシナリオを描くことによって、未来思考の獲得と力量アップを図ります。企業人・教員研修会では、先生方及び参加企業人が所属の枠を超えて一つのチームとなって研修を行い、自校・自社の再認識や未来探究ワークに取り組み、プログラムに伴走するためのファシリテートについて学びます。
(3)進行活動内容3 地域探究プログラムの実施(7月~12月)→地元企業人、地域の先生方、中・高校生が共に学び、地元企業のリソースを使って「地域をよりよくするイノベーションプラン」を社会に向けて提案します。
(4)進行活動内容4 「静岡カップ」の開催→学びの成果を発表する場として、市民を対象に開催します。