実施理由/背景
貴重な山村文化を未来に残すために...
民俗文化は、古来から現代まで人から人へと受け継がれるもので、途絶えてしまえば取り戻すことができません。
井川の民俗文化は、全国的にも珍しい貴重な山村文化ですが、少子高齢化や価値観の変容などによる後継者不足で、文化の継承が難しくなってきています。
民俗文化を継承していくためには、多くの人々に知ってもらい、この地を訪れてもらうことが必要となりますが、特にユネスコエコパークである「井川」では、自然と共生した文化の継承や発信が特に重要となります。地域の魅力を高めていくために、民俗文化の継承とともに、雄大な南アルプスの風景と調和した桜の参道づくりに取り組んでいきます。
※この事業は、静岡県静岡市の「ふるさと応援寄附金等によるNPO等指定寄附事業(静岡市役所クラウドファンディング)」によるものです。
令和5年2月28日までの寄附募集した事業について、継続して募集するものです。
プロジェクト内容説明
民俗文化財の継承と桜の参道づくり
このプロジェクトでは、3年間をかけて井川に脈々と伝わる民俗文化を継承するための人づくりや老朽化した道具や衣装の修繕、情報発信などとともに、行事の記録、子どもたちや村人会への伝承などを行っていきます。
また、神社の参道を整備し、春には雄大な南アルプスとともに景観を楽しむことができるよう桜並木をつくり、自然と観光が共生する井川をPRしていきます。
これらの取組により、井川の魅力を高め、さらにその魅力を発信していくことで、国内外から多くの方に井川を訪れていただきたいと考えています。
諏訪神社の紹介動画
https://www.youtube.com/watch?v=cqiY_dJxMj8&feature=emb_logo
目指すところ
自然との共生を考えた地域活性化がこれからの指針に!
南アルプスの麓で古くから脈々と受け継がれてきた山間部の民俗文化を未来に継承していくことは、それ自体とても重要なことです。
そして、南アルプスの大自然に囲まれた「井川」では、その環境を活かし、守り、発信していくことが不可欠です。
本プロジェクトを実施することで、井川の民俗文化を多くの若者、子どもたちに引き継ぎ、将来にわたって存続させていくとともに、雄大な南アルプスと調和した美しい桜の参道を国内外の大勢の方に楽しんでいただきたいと思います。
これが、自然の持続可能な利用と保護を掲げるユネスコエコパークの理念のもとで、自然との共生を進める「井川」のまちづくりの指針となっていくと考えています。
寄付の使い道
いただいたご支援は、民俗文化の継承、桜の参道づくりなどに必要となる以下の用途に活用させていただきます。
(1)神楽指導、参道整備等に係る経費
(2)桜の苗木の購入費 など
自治体からのメッセージ
静岡市はこの活動を応援します!
市民ニーズが多様化・複雑化し、行政だけでは社会課題に対してきめ細かく対応することが困難な状況にある中、地域に住む方々が自ら課題を解決していこうとする自治会・町内会の活動は、社会に欠かせない存在となっています。
しかし、自治会・町内会の活動は、その資金調達が大きな課題となっていたことから、令和2年度から地域団体が行う公共性の高い事業を対象として、ふるさと納税制度を活用した支援を行っています。
貴重な山村文化の継承と新たな魅力づくりを実現するこのプロジェクトにより、静岡市内外の多くの方々に、ぜひ井川を訪れていただきたいと思います。
長期的な視点に立ち、自然との調和を考慮した地域活性化の取組が、井川にとどまらず、今後の地域振興の指針となることを期待しています。
静岡市は当プロジェクトを応援します。
皆様の温かいご支援をよろしくお願いします。
静岡市長 難波 喬司
井川自治会連合会について
静岡市葵区の井川地区は、南アルプスの大自然に囲まれ、その自然を守り、共に生きる人々によって受け継がれる貴重な歴史・文化が残る地域です。2014年には井川地区を含む南アルプスがユネスコエコパークに登録され、世界的にもそれらの価値が認められています。
井川自治会連合会は、環境整備、防災、福祉などの暮らし全般に関わる活動はもちろんのこと、地域のイベントなどを通じて、これらの自然や伝統を後世に伝えるべく日々活動しています。
事業スケジュール
令和5年5月~:○神楽の指導
令和5年5月末:○焼畑、種蒔きの指導実施
令和5年8月下旬:○魚釣祭り、ヤマメずしづくり実施 ○伝統行事の実施
令和5年10月~12月:○参道整備、桜苗木の植樹 ○粟収穫
3年目となる令和5年度は、令和4年度に引き続き、小中学校などと連携して神楽などの民俗文化を継承していくとともに、諏訪神社までの参道の雑木処理や桜の苗木の植樹を行っていきます。