実施理由/背景
過疎に挑戦する川上村ならではの「子育て支援の場」を
川上村は林業の村として栄えましたが、昭和30年代はじめの人口8000人をピークに人口流出が進み、平成28年には民間団体が発表した消滅可能性都市でワースト2位にランク付けされるまで過疎化が進行しました。
しかし、500年の歴史を数える吉野林業の発祥の村には、世代を超え、手間を惜しまず山を育て次代に受け継ぎ、森と水を守り伝える生き方をはじめ、自然と共に暮らす知恵や技、文化が残されてきました。
近年では、これらの豊かな地域資源に子育て世代の関心が高まるとともに、村をあげて推進している子育て支援施策も後押しとなって、子育て世帯の転入が増加するといった変化も生まれてきています。
村では、これを追い風に、義務教育学校・保育園を含めた「子育て支援の場」をつくり、徹底的に子育て支援に取り組みます。
プロジェクト内容説明
「つながる」子育て支援の場をつくる
吉野林業発祥の村にふさわしい、木材をふんだんに用いたぬくもりのある複合施設には、「義務教育学校」「保育園」「学童保育所」がひとつの建物に設置されることになります。
加えて、現在国をあげて設置を促進している「こども家庭センター」を設置することで、それぞれの施設を「つなぐ」役割を果たし、子育て親子のためのすべての機能を兼ね備えた「子育て支援の場」をつくります。
ここには、シンボルとなる大型遊具を中心に、「遊びの場」「学びの場」「交流の場」「相談の場」があり、妊娠・出産期から義務教育修了までの子育て支援をまるごと詰め込んでいます。
「村内すべての子ども」と「村内すべての子育て支援」がひとつの建物に集うこの取り組みは、全国的に見ても珍しいと考えており、それぞれの垣根をなくして連携することで相乗効果を生み出し、充実した子育て支援をつくります。
目指すところ
村づくりは人づくり
川上村を担うのは人であり、人を育てることと教育との繋がりの深さは言うまでもありません。
川上村では「村づくりは人づくり」を掲げ、子育て支援を村づくりの中心的事業と位置づけ、全力で取り組んでいます。
古来から川上村は江戸時代初期から寺子屋を設立するなど、人間力を含めた教育に力を入れてきた歴史があります。子どもの未来を想う気持ちは今も大切に受け継がれており、「教育村」としてひとりひとりの子どもに正面から向き合い、こどももおとなも一緒に成長できる環境をつくる「子育て支援」の充実にこれからも取り組んでいきます。
寄付の使い道
皆様からいただいた寄付金は、新しい校舎と園舎をつなぐ「子育て支援の場づくり」に使用させていただきます。
この場所は、「子育て親子の集いの場」「大型遊具やビオトープを備えた遊び場」「日常的な相談も、専門的な相談もできる場」「地域に開かれた交流スペース」など様々な機能を有しています。
大型遊具や保育園庭の一体的整備のため2000万円の支援をお願いします。
自治体からのメッセージ
川上宣言とSDGs
川上村は吉野川(紀の川)の源流を守ることを目的に、1996年に「川上宣言」を全国に発信しました。「下流にはいつもきれいな水を流します」など5つの項目からなる宣言の証として、最源流部の原生林740haを購入し、「水源地の森」として貴重な原生林を後世に残すための保全に取り組んでいます。
この川上宣言は2015年に国連で採択されたSDGsにも繋がる取り組みでもあり、これからも源流の村としての使命と役割を果たしていきます。
川上村から生まれる水でつながる皆様はじめ、多くの皆様には、川上村の取り組みを知っていただくのはもちろん、その具体的な事業のひとつである「子育て支援」の取り組みに関心を持っていただくとともに、ひとりでも多くご参画いただけることを願っています。
事業スケジュール
令和4年10月:かわかみ源流学園校舎建築工事開始
令和4年11月:クラウドファンディング【第1弾】「机・椅子製作」募集開始(おかげさまで150%達成!!)
令和5年6月:クラウドファンディング【第2弾】「室名札」募集開始
令和5年11月:クラウドファンディング【第3弾】「義務教育学校・保育園をつなぐ子育て支援拠点」募集開始
この建設事業に係る木材は、全て川上産材を使用しています。かつて、林業・教育に熱心に取り組んだ村の偉人「土倉庄三郎」が植林した村有林の木も使われ、先人の想いが未来へとつながっています。
おかげさまで、第1弾は達成率150%、第2弾は達成率72%のご支援をいただきました。関係者一同、感謝と感激の思いでいっぱいです。