今回は共同投稿です。リゾートウェディングといえば、まず沖縄やハワイを連想する方が多いかと思います。ですが、もし「手付かずの自然が多くて、穴場を探している」との方々には、南信州ウェディングを私たちは大きな自信でお勧めできます。南信州は関東甲信越に含まれるのに東京から高速バスやマイカーで5時間ほどかかり、空港や新幹線の駅はありません(ちなみに、都内と南信州を往復する高速バスは飛行機の国際線のエコノミー席に比べて、かなりゆったりして快適です^^)。手付かずの自然が残る秘境が多く、よく地元で私たちは冗談まじりに、南信州を「陸の孤島」「ガラパゴス」と言います。ですが、明治維新までは実は南信州は中山道と並んで、東西交流で重要な役割を担っていました。明治維新以来、東海道が東西を結ぶメインストリートですが、江戸時代では東海道が夏の大井川の氾濫で何日も通れないことは珍しくなく、多くの人々は富士山の北回りで、中山道や南信州を往来しました。そこで、南信州の人たちは「京都や江戸からきた、最も目が肥えた人たちを驚かせよう」と、歌舞伎で時代の最先端の演目を生み出し、それが現代も続く大鹿歌舞伎や、飯田のコスプレ文化(例:飯田りんごん)に受け継がれたと考えられます。南信州が「民俗芸能の宝庫」と語られ、国内外でも類を見ないほど人形劇が盛んで、世界的に高く評価される宮崎駿監督も時折南信州にお見えになっています。南信州は、中央アルプスと南アルプスという高い山脈に囲まれ、日照時間が長く、台風直撃が少なく、直下型地震も歴史的に少ないです。治安もいいです。カラッとした陽気な気候ゆえか、南信州では楽観的で明るい人が多いです。いわば、南信州は「長野県のカルフォルニア」といえましょう。公民館での社会教育が盛んで、問いを重んじる地域性があり、飯田の人には哲学があると、第二次大戦で飯田に疎開した劇作家の岸田國士は讃えました(『飯田の町に寄す』)。大都会から疎開したい方々にも南信州は大人気です。南信州で吸うおいしい空気は、木の香りがします。飯田でアトピーの人を見ることはまずありません(アトピーの病院の看板も見ません)。おいしい水は、江戸時代の茶人が名水を求めて飯田にたどり着いたという逸話が示すように、全国トップレベルです。水源地で、土も良く、伝統食もあり、格別のグルメを楽しめます。南信州ウェディングは、これらのような歴史的背景や、自然環境を活かして、オーダーメイドで、新郎新婦、そして大切な方々のための一生に一度の体験が生まれる場です。