実施理由/背景
次世代の防災人材育成の必要性
静岡県は、1976年に発表された東海地震説以降、東海地震に備えるため約半世紀にわたり、ハード、ソフト両面における様々な防災対策を実施してきました。
しかし、災害から県民の生命、身体及び財産を守り、被害を最小限にとどめるためには、行政はもとより、県民一人ひとりが自発的かつ積極的に防災の役割を果たしていくことが極めて重要です。
静岡県は、地形的な特徴から降雨量が多く、近年は毎年のように大雨による被害が生じているほか、南海トラフ地震の発生が危惧されていますが、歳月とともに大規模災害の経験や教訓が風化し、児童生徒の親世代を含め、防災意識の低下が懸念されます。
そのため、災害を他人事ではなく、自分事として捉えていただくためのきっかけ作りや、防災教育を受けた児童・生徒が、家庭等で話題にすることで防災への関心を高め地域防災力の向上に繋げていきたいと考えています。
プロジェクト内容説明
「静岡県ふじのくにジュニア防災士」養成講座
【対象】
静岡県内の小学校(4年生以上)~高等学校の児童・生徒
【内容】
「意識啓発コース」、「知識行動コース」、「自主講義コース」のいずれかのコースを選択し、県職員(地域局、静岡県地震防災センターなど)や地域の防災人材等が講師となって、「静岡県ふじのくにジュニア防災士」養成講座を実施します。
コースにより講座内容は異なりますが、受講終了後に受講者全員が「家族で家庭内の防災対策について話し合った結果」等をレポートにまとめ県へ提出します。提出されたレポートを確認した上で「静岡県ふじのくにジュニア防災士」として認定し、児童・生徒一人ひとりに認定証(意識啓発コースまたは知識行動コース)を発行することで、防災への自覚を促します。
「静岡県ふじのくにジュニア防災士」養成講座 コース紹介
・意識啓発コース(50分)
防災講話(基礎知識の習得):東日本大震災の被災者が語り部となった、本県オリジナルの動画を視聴し、日頃の備えの大切さと共助により命を守ることの重要性を学ぶ
・知識行動コース(100~150分)
防災講話と、災害図上訓練(DIG) や避難所運営ゲーム(HUG)などの防災演習により発災時のイメージトレーニングを実施
※地域の防災訓練への参加が必須
・自主講義コース
各学校が独自の学習プログラムを計画し、取組内容(学習効果等)が上記コースと同等以上と認められる場合、同等講座として承認
目指すところ
「ふじのくにジュニア防災士養成講座」を受講した子どもたちのレポート
講座受講後に提出されたレポートの一部を紹介いたします。
「十分な備蓄がなかったので、家族で話し合い、買い足した」
「災害時には、地域の皆さんの役に立ちたい」
「避難所では、力仕事や掃除など役に立つよう頑張りたい」
など、早くも地域防災の担い手としての自覚の芽生えが見られます。
「静岡県ふじのくにジュニア防災士」養成講座は、年間300校、30,000人を目標に、受講した児童・生徒が、
・自分の命を守ることができる者
・家庭の防災リーダーとなる者
・地域の防災リーダーとして期待される者
となることを目指して、実施する県の事業です。
次世代の防災リーダーの育成に、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
寄付の使い道
・ふじのくにジュニア防災士養成講座に必要な資料等の印刷費用
・ふじのくにジュニア防災士認定証の印刷・発行に必要な費用
・外部講師(地域の防災人材)の旅費・報償費 等
※目標金額に達しなかった場合や、目標金額以上の寄付をいただいた場合においても本事業に活用させていただきます。
自治体からのメッセージ
静岡県からのお願い
令和5年度は、おかげさまで31,309人、339校で講座を実施し、多くのジュニア防災士を育成することができました。
児童・生徒の感想からは、「家族で話し合った結果、台風の時に川を見に行かないようにすることとなった。」 、 「人間は30cm以上の津波で水の勢いに負けて流されてしまうことを家族に伝えたら母親と弟が驚いていて教えてよかった。」など、講座を受講した本人だけでなく家族の防災意識にもよい影響を与えていることがうかがえる意見が多数あり、家庭の防災リーダーとしての自覚の芽生えが感じられます。
今後とも継続的なジュニア防災士の育成に向けて、応援していただけますと幸いです。
皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
事業スケジュール
令和6年4~令和7年2月 静岡県ふじのくにジュニア防災士養成講座実施 随時
令和6年4~令和7年3月 静岡県ふじのくにジュニア防災士認定証発行 随時
令和6年12月~令和7年1月 令和7年度事前希望調査(県内中学校対象)