実施理由/背景
「冷凍だからねぇ」で手に取ってもらえない悔しさをきっかけに
鹿児島県大崎町は、養殖ウナギの生産量が日本トップレベルの一大産地。その理由は、うなぎの稚魚(シラスウナギ)がよく採れる環境と地下水が豊富なことから、天然に近い環境でうなぎを養殖できるからです。天然の環境で育つうなぎは、ストレスなく成長するため、程よい脂の上質なうなぎが養殖されます。
大崎町に事業所を構える千歳鰻は、うなぎ専門の加工場です。焼き師自らが選び抜いたうなぎの養殖池から仕入れ、捌き、焼き加工、パック詰め、冷凍、出荷や販売までを、一気通貫してご自身で行っています。
そんなうなぎへのこだわりと想いが強い千歳鰻の焼き師は、大崎町のうなぎのおいしさを広めるため、自らイベント販売をしたりしますが、冷凍品での販売のため、購入したくても持ち帰りの際に溶けてしまうなどの理由で手に取ってもらえない経験を何度もしたそうです。うなぎの加工品は、冷凍という常識を変える常温の加工品なら、手に取ってもらえるのではと考え、開発しようと考えたそうです。
プロジェクト内容説明
うなぎの常温商品開発へのチャレンジ!!~新プロジェクト「よかプロ」の活用~
「うなぎの加工品は冷凍という常識を変えたい」そう考えたときに常温で保管が可能にするにはどうしたらいいのか?が課題となります。千歳鰻のうなぎの加工品は、一つ一つ焼き師が手焼きし、手作業で真空パック詰めを行っており、冷凍状態なら菌の繁殖を防ぐことができますが、常温保存をしているとパック内で菌が繁殖してしまう可能性が高いため、品質管理が非常に難しくなります。この品質管理の課題を解決するには、パックした後に高温・高圧の環境下でしっかりと殺菌することが重要になります。
千歳鰻では、この「しっかりと殺菌するための設備を導入」にチャレンジすることにしました。
大崎町では、今年度から新しい取り組みとして「地場産品創出等支援事業(愛称:よかプロ)」をスタートしました。よかプロとは、「よかもん・プロダクツ(開発)・プロジェクト」の略語で、大崎町のふるさと納税制度における地場産品になり得るものの開発や生産性の増強にかかる経費をふるさと納税のスキームを使って、資金調達するという事業です。
千歳鰻が冷凍ではなく、常温の商品開発をしたいというチャレンジは、 この「よかプロ」の事業にマッチすることから、クラウドファンディングに挑戦してみようと思いました。
目指すところ
大崎町のうなぎを多くの人に食べてもらいたい
常温保存のうなぎの加工品を開発し、たくさんの人に気軽に手に取ってもらいたい。イベントや販売会で「買いたいけど、冷凍だから持ち帰りの間で溶けてしまうので、買えない・買わない」の販売機会のロスをなくしたいと思い、常温でも提供・販売できる商品を開発することが目標です。
千歳鰻は、焼き師が選び抜いた養殖池からうなぎを仕入れるほどのこだわりですので、常温の商品になってもうなぎ本来の美味しさを最大限に引き出すことにこだわり、冷凍商品と遜色ない美味しさを追求し、新たな提供・販売方法の実現を目指しています。
この開発が成功したあかつきには、冷蔵、冷凍設備のないお店やレジ横の商品として扱ってもらい、大崎町のうなぎの美味しさを全国に伝えることができたらいいと思っています。
寄付の使い道
受付しました寄付は、よかプロ(大崎町版クラウドファンディング)の補助金の原資として活用します。補助事業の内容は、大崎町のふるさと納税制度における地場産品になり得るものの開発や生産性の増強であり、本件は、新たな返礼品の開発のために必要な滅菌機の導入費用が中心となります。
滅菌機購入費 3,724,050円
真空包装機 1,485,000円
電気工事費 54,000円
水道工事費 145,750円
自治体からのメッセージ
大崎町は、この事業を応援します!
大崎町では、ふるさと納税を活用し、新たな返礼品の開発や既存の返礼品をブラッシュアップする目的で、よかプロという事業を始めました。まさしく、皆様のご支援が町の産業を応援し、皆様に応援していただくことで、より良い返礼品を創り出すことができる事業となっております。このよかプロの趣旨をご理解いただき、本町事業者の直接的な応援を何卒よろしくお願いいたします。
また、大崎町でふるさと納税の返礼品を開発、製造するために、大崎町に事業所を構える時にもこの制度を活用することができますので、是非大崎町に事業所を構えてみませんか。
事業スケジュール
2024年8月 作業場の電気工事
2024年8月 作業場の配管工事
2024年9月 機械の導入、設置
2024年9月 梱包資材の調達
2025年1月中旬 開発商品の出荷
商品開発には、滅菌機と真空包装機が必要となります。また、その機械設置に伴い、電気工事や配管工事も必要となってきます。
少しでも早く機械を導入し、テストを繰り返しながら納得行くまで開発し、自慢の商品を作り出していきます。