実施理由/背景
「知らないから気がつかない」を「知っているから気がつく」に変えたい
「人権」と聞くと難しいと思われがちですが、日常の中にヒントがあります。
車いすの人が電車を乗る時、駅員さんに連絡しないと乗ることができない。
障がいのある人は自身が答えられる質問でも、支援者を見て話しかけられる。
パートナーの有無を聞くとき、「彼氏」「彼女」と異性愛者だと決めつけて話をされる。
ずっと日本に住んでいるのに、外見で判断され「日本語上手ですね」と言われる。
こうした無意識の偏見に基づいて発せられる言動は「マイクロアグレッション」と呼ばれ、思わぬ傷つきを与えてしまうものです。
背景、社会構造によりどういったことが差別や偏見につながるのかを知らない場合、ふと使いがちなものだと思います。
そういった、友人知人、まちの人が小さな傷つきのないように、楽しく学んでいける場が必要だと感じます。
なぜなら、人権や差別という言葉は硬いイメージで近寄りがたく、自分たちには関係ないと思う人が多いでしょう。
私たちは遊びを通じた繋がりづくりを大切にし、誰もが日常の中で楽しく学び、素朴な疑問を声に出せる場をつくります。
そして、日常の中の無意識な人権侵害に気づける人を増やしていきます。
プロジェクト内容説明
社会や自分にまつわることを学ぶ、出会う、つながる
本プロジェクトでは、4つの取り組みを進めます。
①人権にまつわる社会課題を学ぶ勉強会
障害、海外ルーツ、貧困、ジェンダー、セクシュアリティ等にまつわる社会課題をピックアップして、読書会や講師を招いた勉強会を開催予定です。
当事者も勉強会に参加し、リアルな体験を共有、交流、工夫の場を設けます。
社会課題に触れたことのない方にも参加してもらい、基礎的な共通言語を増やすことを目的としています。
②地域住民と社会的マイノリティとされる人たちが出会い繋がれるイベントの開催
交流会や季節行事のイベントをまちの中で開催し、繋がりを広げます。
「助けてあげるべく困っている人」というまなざしではなく、一緒に暮らすまちの人として出会うことを目的としています。
③地域の若者のやってみたいを応援する企画
若者は自らの夢やアイデアを持っていても、お金の問題ややり方がわからないなどのハードルがあり、挑戦することをあきらめてしまう現状があります。
彼女ら/彼らが自由に「やってみたいことをやってみれる」環境づくりを通して、地域全体の進歩を促す一歩を目指します。
目指すところ
「何か背景があるかもしれない」と思いをはせること
自分と「同じ」であったり、相手と「分かり合っている」と思えると安心します。
しかしながら、すべてが全く同じであるはずもなく、完全に他者と分かり合うのは難しいのではないでしょうか。
私とあなたは異なる存在で、生きている「惑星」が違うのかもしれません。
それでも惑星がぶつかり合うくらいたまにあなたのことを「わかった」と思う瞬間があるのも知っています。
草は草で生きている。石は石で生きている。
ともにいるから景色が美しい。
そんな地域を目指します。
分かり合えなさやそれによる恐怖や不安も抱きながら、それでも手を伸ばしてみる。
学んでみる、体験してみる、調べてみる、そのような営みを暮らしの中で一緒に紡ぐ時間をともにすごしてくれる人を増やし、
知らなかったことを知らなかったと言える、あたたかな関係を紡ぎます。
その関係性が生まれることで「何かしら背景があるかもしれない。だからどういう工夫ができるかな」と考えられる人がまちの中に100人増えることを目指します。
寄付の使い道
下記の用途に使わせていただきます。
・活動人件費 …プロジェクトを進めていくスタッフの人件費
・印刷製本費 / 広報宣伝費 …チラシやブックレットなどの印刷費、SNS広告費用
・消耗品費 …イベントや勉強会などで必要となる消耗品類の購入
・交通費…調査に係る交通費
・謝金…講師謝金等
・その他事務手数料等
自治体からのメッセージ
NPO法人の取組へのご支援をお願いいたします!
尼崎市では、市民、NPO法人をはじめとした市民活動団体、事業者、行政など多様な立場の個人・団体が互いの強みを活かしながら、課題解決や魅力向上に取り組んでいます。
「特定非営利活動促進事業」は、皆さん一人ひとりの力を「寄付」という形で結集し、地域の様々な課題に取り組んでいるNPO法人を支える制度です。地域の課題に主体的に取り組むNPO法人の活動を継続し、拡大していくためにも本事業への温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
事業スケジュール
2023年4月~9月 勉強会・イベントの準備、打ち合わせ、調整連絡など
2023年9月~2024年2月 定期的な勉強会/読書会や交流会の開催
地域での行事イベントの準備、開催
2024年3月 まとめ、報告
勉強会では、人権にまつわる社会課題に取り組む団体や個人の方にパートナーとして参画していただき、内容の検討を一緒に行なっていく予定です。
地域での行事イベントについては、尼崎市地域課や町内会などとも連携して実施したいと考えています。