◼︎自己紹介
「えっ、月島ってもんじゃの街ですよね…?」

皆様、はじめまして。濵本奈穂と申します。
現在、横浜・野毛の都橋商店街にあるワインバー「VaLe」で働いています。
このたび独立し、私自身がオーナーとして、東京・月島にスペインワイン専門のバーを開業することになりました。
最初のセリフは私が本格的に独立を考え、今回の物件を紹介してもらったときの正直な感想です。
そう、私もみなさんと同じように、月島という街にはもんじゃのイメージしかありませんでした。
ですが、初めて月島に降り立ち、一歩脇道の路地に足を踏み入れたとき、なぜかワイナリーを巡った際に訪れた、スペインの片田舎の街を思い出したのです。
スペインと日本で姿は違えど、独特の歴史と文化を持つ街。


石造りと木造の違いはあれど、土地の歴史が刻み込まれた古い建物たち。そして話す言葉は違えど、そこに暮らす人のあたたかさ。
その共通点に気づいたとき、スペインの造り手たちやワイン文化に触れる中で感じていた、
「ワインは味だけでなく、人と人とをつなぐ文化そのもの」という実感を自分のお店という形にするとしたら、この街こそがふさわしい場所だと感じました。
「スペインの魅力をもっと深く伝えられるお店を、月島につくりたい」 現在働いているVaLeのオーナーをふくめ、独立するにあたって相談した方々にその想いを伝えたところ、皆快く背中を押してくれたことが、考えが間違いではない何よりの証拠だと思っています。
そして、ぜひ皆様からもお力を借りながら、これまでに出会ってきた人や文化、土地からいただいた学びをぎゅっと詰め込んだ挑戦を成功させたいと思っています。
どうかこの一歩に手を差し伸べていただければうれしいです。そして、成功の暁にはみなさんとこう話したいと思っています。
「ねえ、月島ってワインの街でもあるよね」
◼︎このプロジェクトで実現したいこと
「ワインを通して人と人が自然につながる空間を作りたい」

一言で言えば、このプロジェクトで実現したいことはこの言葉に尽きます。
もちろん月島の歴史ある長屋を素敵に再生したい。
スペインのすばらしいワインを皆様に楽しんでいただきたい。
DIYに協力してくれる人たちとよりよい関係を築きたい。そういった思いはあります。
そのために、絶対らくちんで安くスムーズに開業できる居抜き店舗に後ろ髪をひかれつつ、この今年の夏の暑さの中DIYに文字通り汗を流したり、スペインに行き、20ヶ所以上のワイナリーを巡って、作り手の情熱や土地の文化に触れてきました。
ともすれば、そのような努力そのものが目的となってしまい、ひょっとするとそういった努力そのものを評価してくださる方も現れるかもしれません。
ですが、私自身はそういった努力の先に、最初にお伝えした「ワインを通して人と人とが自然とつながる空間」を作ることを、ぜひとも実現したいと考えています。
人の温もりを感じられる月島という土地も、そこに佇む百年の歴史を知る長屋も、情熱的な作り手によるシンプルにおいしいスペインのワインも、DIYの楽しさや大変さも、すべてはその目標を実現するためのツールであり、スパイスです。
そして、道具と調味料をフルに活用してこのプロジェクトを実現し、遠くない未来に皆様にその空間を楽しんでいただけるよう、一歩ずつ進んでいきます。
このような目標と考え方に共感していただける方がいらっしゃれば、どのような形でもお力を貸していただければ幸いです。
月島の路地裏で、ここでしか飲めない情熱のスペインワインを片手に、皆様と乾杯できる日を心から楽しみにしています。
◼︎プロジェクト立ち上げの背景
〜ワインが好きになったのだ編〜
ここで皆様にお伺いしたいことがあります。皆様、ワインはお好きですか?

そうですね、好きという方もいらっしゃれば、あまり飲まないな、という方もいらっしゃることでしょう。それでは、もうひとつ質問。皆様、ワインが好きな方はお好きですか?
おっと、今度はちょっとお答えの様子が変わってきましたね。好きという答えが減ったかわりに、苦手という方が増えたのが、手に取るように分かります笑
実は、私自身もともとは、ワインはあまり飲まないし、ワイン好きの方は苦手、という印象を持っていました。
お酒は好きでしたが、赤ワインは渋く感じてしまうことがあり、アルコール度数も高い。
種類が多くて世界中に産地があることは知っていたけど、そのぶん特徴も無数にあり、知識がなければ楽しめない。
そう、「詳しく語れる人じゃないとおいしく飲めない」という敷居の高さを、ワインと、ワインを好きな方々に感じていました。
そのイメージをがらりと変えてくれたのが、たまたま野毛で人に連れられてふらりと入った「VaLe」のワインでした。
VaLeは、スペインワイン専門のインポーターが手がける直営のワインバー。

取り扱っているワインはどれも果実の風味が豊かで、体にすっと馴染むような優しい味わいが印象的でした。
「えっ、ワインってこんなにシンプルに“美味しい”って思えるものなんだ」と、まるで目が覚めるような感覚だったのを今でも覚えています。
〜よし、ワインの世界に飛び込むのだ編〜
すっかりスペインワインの魅力にはまった私は、家から近いのをいいことに何度も店へ通っていたところ、オーナーから「お店に入ってみないか」と声をかけていただくことに。
当時私は上野アメ横にある、大人気の立ち飲み屋さんで勤務していたのですが、一も二もなく「はい!」と返事をし、晴れて日本酒の世界からワインの世界に飛び込むこととなりました。
VaLeは、横浜・野毛の「都橋商店街」という川沿いにあるビルの中にあります。

映画のロケ地などにもよく使われるその建物には約60軒もの小さな飲食店が軒を連ね、お酒好きの人たちにとってはまさに聖地のような場所。
路地のような細い通路を通りながら、いろんなお店を「はしご」できる魅力があります。
そんなエリアにあるVaLeは、スペインワインだけを提供する少し落ち着いた空間。
ワインを片手にゆっくりと会話を楽しみに来られる方が多く、お客様同士が自然に話しはじめ、気づけば仲良くなっている——そんな場面が日常的にあります。
会話の中で、人生の話や仕事の話、旅の話など、もちろん時にはワインの話になることもありますが、本当にさまざまなことを学ばせていただく機会をいただきました。
ワインバーなのに、敷居の高いワインの話だけではなく、その人が本当に楽しいと思っている話を聞き、時にはそれに加わることもできる。もちろんその会話は、シンプルにおいしいと思えるワインが支えている。そういった経験が、私にとって「人とお酒と空間が生み出す心地よさ」を考える原点になりました。
〜私も「場」をつくるのだ編〜
そうしてお店に立つうちに、ワインの仕入にも関わるようになり、その流れでスペインのワイナリーを訪問する機会にも恵まれるようになりました。
現地の造り手の方々と直接お会いし、畑を歩き、醸造所を見学させていただく中で特に印象に残ったのは、造り手たちの「ぶどう造りへの情熱」です。

先祖代々の土地で収穫されたぶどうを、それぞれの想いを込めてワインへと丁寧に仕上げるその姿勢は、言葉を超えて心に響くものがありました。
特に記憶に残っているのは、案内してくださった造り手の方々の爪が、ブドウの色で紫に染まっていたこと。
その手がすべてを物語っているようで、ワインは「商品」ではなく、「生きた営み」そのものなのだと感じました。
自分たちの畑という「場」に誇りを持ち、魅力的なワインを生み出している生産者。
そして、そのワインを提供する「場」をつくり、多くの人々に魅力を伝え、会話と人のつながりを生み出すVaLeというお店。私は、このような「場」がもっと増えてほしい。
増やすためにはどうすればいいのかを考えるようになりました。
その答えは、もちろんすぐに見つかりました。
「自分で作ればいいんだ!」

〜月島の長屋と出会ったのだ編〜
その答えにたどり着いた私は、自分の「場」をつくるために、物件を探しながら東京中を歩き回っていました。というのは嘘で、ほとんど歩き回れずにいました。なぜか?
店舗用物件というのは普通の賃貸住宅を探すのとはひと味もふた味も違います。
たとえば、家賃が高い。保証金はもっと高い。居抜きの物件は開業までがラクだけど、そのぶん造作譲渡費というのが発生してさらに初期費用が高くなる。
じゃあスケルトン渡しの物件はというと、造作譲渡費はかからないけれど、近年の建築費高騰で開業までにべらぼうな費用と時間がかかる。
というわけで、私の条件に合う物件というのは東京広しと言えども数えるほどしかなく、さらに思い描いているお店の姿を考えて立地を絞り込むと、ほぼゼロに近いという現実が。
そんな中、友人から「こんな物件もあったけど…」と紹介されて見に行ったのが、月島の長屋でした。

今では、というより80年前から貴重だったはずの戦災をくぐりぬけた木造の長屋。
壁一枚で隣とつながるのはもちろん、両手を広げれば届きそうな幅の路地を隔てたお向かいさんとの距離感が、人と人のつながりを自然に生んでいる、まさに下町の象徴のような場所。
そして、その路地から空を見上げれば、最新のタワーマンションがそびえ立っている、新しいものと旧いものが混じり合う場所。

月島といえばもんじゃという先入観があった私ですが、一歩入った路地の空気感に魅了され、日本より人と人との距離が近いスペインを思い出したのは冒頭でお話ししたとおり。
そのイメージがつながったとき、私はここに「ワインを通して人と人が自然につながる空間を作りたい」と思ったのです。
■現在の準備状況
不思議なもので、月島でお店を始めたいと思った時から、様々な思いがけない方々から、様々な形でご支援やお声がけをいただけるようになりました。
私はこれを「月島効果」と勝手に呼んでいるのですが、不安だった初期費用もなんとかなり、融資の審査もなんとかクリアし、そしてそれまで契約を待ってくれるという不動産屋さんのご厚意や、DIYでよければ改装作業を手伝ってくれるという友人の出現など、さまざまなミラクルが発生しました。
おかげさまで物件は無事に契約でき、9月上旬現在は解体作業からいよいよ内装工事へと移りつつあります。
解体を進めていく中で、いつの時代のものか分からない巨大な水槽のようなものや、古い新聞紙、酒器、そして海の近い街らしく貝殻まで、地下から色々なものが出てきました。

天井を剥がせば鼠がすみかをつくっていた跡が見つかるなど、毎日がまるで発掘作業のよう。
埃まみれになりながら、少しずつ未来のお店の姿に近づいています。
間取りの決定、壁や天井の仕様選び、照明のデザインなどなど、一つひとつを形にしていく工程は大変ですが、それ以上にワクワクする毎日の連続です。
10月中のオープンを目指して作業を進めており、歴史ある長屋が新しい命を吹き込まれてワインの香りで満たされる日もそう遠くありません。と言いたいところですが、やはり素人の考えること。
いくらDIYでいけるでしょと思っていた工事でも、安全やクオリティを求めたい場所。そして解体時にでてきた思わぬ廃棄物の処理など、プロの手を借りたいところが多々出てまいりました。
また、今年の酷暑の中、騒音やほこりによるご近所様への迷惑をすこしでも減らそうと、締め切った室内の中での作業が続いているため、私を含めスタッフによる疲労もピークに。
作業も当初予定から少々遅れ気味になりつつあり、それでも開店を楽しみにしてくださっている方々の期待を裏切りたくない。
ああ、最新の工具があれば。そして、だれかお手伝いに来てくれれば!
と、このようなことから、プロに工事を依頼するぶんの費用。
作業の効率化を図るツールの導入費用。そして、我こそはとお手伝いに来てくれる方々。
そのような、今の私たちにとって喉から手が出るほど欲しいものを「欲しい!」といえる空間として、このcampfireに参加させていただくことといたしました。
私、そしてスタッフが目標を実現するための最後のもう一押しとして、ぜひ皆様のご支援を頂戴したいと考えています。
そして、皆様が「一緒に作り上げた」と感じていただけるお店になるように、開業までの道のりも丁寧にお伝えしていきます。
皆様のお力をお借りすることができれば、これに勝る喜びはございません。
■リターンについて
・お礼のメッセージ
小さな一歩に、心からの感謝を。 ご支援いただいた皆さまへ、店主からの直筆感謝メッセージと、お店の舞台裏を綴ったお礼メールをお送りします。
・グラスワインチケット
オープン後のお店でご利用いただける、グラスワインのサービスチケットです。 お好みに合わせて1杯をお選びください。 月島の長屋を改装した静かな空間で、日常の一杯をゆっくりとお楽しみいただけます。
・DIY参加チケット
古い長屋を、ワインが似合う空間へ。 この空間づくりに、あなたも「手を動かして」参加してみませんか? ・壁塗り、床の仕上げ、棚づくりなど軽作業を予定 ・参加後にはスペインワインで乾杯! DIYが初めての方も大歓迎。 みんなで一緒に空間をつくる「物語」にご参加ください。
※日程に制限がございます。確認の上ご参加をお願いします。
・貸切プラン
お店の2Fを貸切でご利用いただける特別プランです。 記念日やワイン好きの集まり、会社の打ち上げなどに最適です。
・マンスリー or ハーフイヤーチケット
期間中お店でのグラスワインがご来店ごとに1杯サービスになる「マンスリーチケット」です。 期間中は何度でもご利用OK。スペインワインをもっと気軽に、もっと身近に楽しんでいただけます。
・1日店長体験
将来飲食店の経営に興味がある方、独立を目指している方、バーのお仕事が気になる方… お酒を提供したり、ワインバーの裏側をご覧いただけます。
■スケジュール
7月 物件の契約完了
8月 リノベーションスタート
10月 クラウドファンディングスタート
11月 新店舗オープン
12月 リターン発送
■最後に
このプロジェクトは、私にとってただのバーのオープンではなく、スペインと日本の架け橋となる場所を作る挑戦です。

月島の歴史とスペインの情熱が交差するこの空間で、多くの方々と出会い、心温まるひとときを共有したいと心から願っています。
皆様のご支援が、この夢の第一歩をサポートしてくれることを切に願っています。
どうか、この小さな挑戦にあなたの力を貸してください。




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