このままでは遊漁船が消える。全国の声を集めて霞が関へ、廃業の危機を救う挑戦。

水産庁からの安全規制強化により、全国の遊漁船が廃業の危機に。一方的なルール変更に対し、全国から集まる現場の声を国に届けるためのイベントや運動を行います。地域の実情に合った持続可能なルールへの見直しを求め、全国の海の未来を守るための挑戦です。ご支援をよろしくお願いいたします。

現在の支援総額

197,000

19%

目標金額は1,000,000円

支援者数

32

募集終了まで残り

16

このままでは遊漁船が消える。全国の声を集めて霞が関へ、廃業の危機を救う挑戦。

現在の支援総額

197,000

19%達成

あと 16

目標金額1,000,000

支援者数32

水産庁からの安全規制強化により、全国の遊漁船が廃業の危機に。一方的なルール変更に対し、全国から集まる現場の声を国に届けるためのイベントや運動を行います。地域の実情に合った持続可能なルールへの見直しを求め、全国の海の未来を守るための挑戦です。ご支援をよろしくお願いいたします。

1. はじめに

はじめまして、私たちは全国遊漁船船長会といいます。

令和6年4月1日、水産庁が発表した遊漁船の安全規格の改定。これは、知床での悲しい事故を受け、より安全に海を楽しんでもらいたいという想いからのものです。その「安全」という目的自体に、私たちは何一つ異論はありません。

しかし、そのための手段が「高額な安全設備の導入」という一点に絞られてしまっているのが現状です。
大企業であれば可能な投資も、地方で家族経営する私たちにとっては、あまりにも重い負担です。それは、すでに船を持つ私たちだけでなく、年金の足しにと考える高齢の船主や、これから新規参入したいと願う若者の夢さえも阻む、高い壁となってしまいます。

このままでは、遊漁船業、ひいては地方の一次産業そのものが衰退してしまうのではないか──。

この強い危機感から、現場の声を国に届けるために発足したのが、私たち全国遊漁船船長会です。
初めは三陸の漁師のコミュニティから始まったこの活動は、志を同じくする仲間が全国から集まり、今では三陸にとどまらず、全国で遊漁船を営む船主、その家族、そして地域の未来を願う人々へと広がりました。

海の厳しさも、その恵みも知る私たちだからこそ、守りたい海があり、守りたい生活があります。 かけがえのない日本の遊漁船文化を次の世代に繋ぐため、今回プロジェクトを立ち上げました。

普段は漁に使っている船に、お客さんをのせて海へ出航していきます。


2. プロジェクトの背景と目的

2022年4月、北海道・知床半島沖で起きた観光船「KAZU I」の沈没事故は、20名もの命が失われる大変痛ましいものでした。
このような悲劇を二度と繰り返さないために、国が遊漁船(※)の安全基準を大幅に引き上げたことは、海の安全を願う私たちにとっても当然のことと受け止めています。 
(※遊漁船業…利用客を船で漁場に案内し、釣りなどを楽しんでもらう事業)

出典:国土交通省HP 「旅客船・遊漁船等に対する安全設備等の義務化について」
https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_mn6_000021.html

しかし、その想いとは裏腹に、今、私たちの周りでは悲痛な声が聞こえ始めています。

「安全のためだ。でも、もう船をたたむしかない…」

新しいルールは、私たち地方の零細事業者にとって、あまりにも過酷な現実を突きつけています。

🔴 問題1:終わらない経済的負担
新たに義務化された救命いかだや無線機などを全て揃えると、初期費用だけで150万円以上。さらに、救命いかだは3年ごとの点検約8年ごとの買い替えが義務付けられ、それにも数十万円と未来永劫、高額な負担が続きます。
また将来、補助金が出続ける保証はどこにもありません。

🔴 問題2:地域の実情を無視した「全国一律ルール」
経営体力が全く違うのに、ルールは全国一律です。
これは現場を知らない、あまりにも乱暴なやり方ではないでしょうか。
そもそも安全とは、高価な設備だけで担保されるものではありません。 
私たち漁師には「漁師おたがいさま」という言葉があります。海の上で誰かが困っていれば、損得抜きで助け合う。時化の日には無理に出航しない。そうした地域の仲間との連携や、長年培われた暗黙のルールこそが、現場の安全を支えてきたのです。
今回の改定は、そうした現場の文化や知恵を全く考慮していません。


安全の重要性は私たちも痛感しています。
しかし、現在の全国一律で高額な設備導入を義務付けるルールは、私たちのような地方の零細事業者にとっては「廃業宣告」に等しいものです。

津波にも、コロナにも負けなかった私たちが、一枚の紙で海を追われていいはずがない。

だからこそ私たちは、ただ黙って廃業を選ぶのではなく、遊漁船の安全規制に関する「現場のリアルな声」を国や社会に届け、持続可能なルールへの見直しを働きかけることを決意しました。

そのために、以下の活動を行ってまいります。

✅ ① 現状を訴えるイベント・報告会の開催
✅ ② 国会議員や関係省庁への陳情・ロビー活動
✅ ③ ウェブサイトやメディアを通じた広報活動

例えば、同じ海に浮かぶプレジャーボートには、ここまでの義務はありません。ならば、乗客が12人以下の小規模な遊漁船にも、別の基準を設けることはできないのか。
私たちは、そうした具体的な代替案や妥協点を探る「建設的な対話」を国に求めていきたいのです。

これは単なる反対運動ではありません。「安全」と「生活」が両立できる、より良い未来を目指すための建設的な対話の第一歩です。
この想いを胸に、私たちはこのプロジェクトを立ち上げました。


3. 遊漁船の魅力

遊漁船」と聞いても、釣りをしない方にはあまり馴染みがないかもしれません。

私たちがなぜ、ここまでして遊漁船文化を残したいのか。改めて少しだけ説明させてください!

遊漁船とは、私たちのような船頭が、お客様をその日一番の漁場(ポイント)へとお連れし、釣りの楽しさを味わっていただくための船です。いわば、「海上の釣りガイド」です。

例えば私たちがいる三陸の海は、親潮と黒潮がぶつかる世界三大漁場の一つで、季節ごとに本当に豊かな表情を見せてくれます。

🐟 春:カレイやアイナメが釣れ始め、ワカメやメカブも旬を迎えます。
☀️ 夏:ヒラメやマコガレイのシーズン!子どもたちの夏休みの思い出作りにも最高です。 
🍁 秋:脂がのったワラサ(ブリの若魚)やソイが釣れ、船上が一番賑やかになる季節です。 
❄️ 冬:ドンコやタラなど、鍋料理にぴったりの美味しい魚たちが待っています。

(これはほんの一例で、日本全国の海に、それぞれの季節の恵みがあります!)

"じいちゃんの代から続く、家族の船"

遊漁船を営む人たちには、大きな会社ではなく、親子代々家族で船を守ってきました人もたくさんいます。だからこそ、マニュアル通りのサービスではありません。

「昨日はあっちでタラが釣れたから、今日はこっちの岩場さ行ってみっか!」
「仕掛けはこうやるんだぞ。初めてなら、俺が手伝ってやっから!」 
「釣った魚は、こうやって締めるとうまくなるんだ。持って帰って、家族さ食わせてやれ」

そんな、マニュアルにはない、人と人との温かいふれあいが、私たちの小さな遊漁船の一番の魅力だと信じています。

お客様が大きな魚を釣り上げて満面の笑みを浮かべる姿、子どもたちが初めて魚に触れて歓声をあげる姿、そして港に戻って「また来るね!」と手を振ってくれる姿。

その一つ一つが、私たちの宝物であり、この仕事を続ける何よりの原動力です。

また、この遊漁船業があることで、観光客だけでなく釣り人も地域に訪れてくれるようになります。
釣り人たちが地域の小売店や宿泊場所に来ることで、また新しい地域の産業サイクルがまわりはじめるのです。

だからこそこの遊漁船の温かみと豊かな海を、私たちは未来に残していきたいのです。


4. 現在の準備状況と今後予定
  • 2025年6月:「三陸沿岸遊漁船船頭有志の会」を発足。

  • 2025年8月~:活動拠点を三陸から全国へ拡大、組織名を「全国遊漁船船長会」へ。

  • 2025年9月下旬:クラウドファンディング開始

  • 2025年10月~:関東方面へ赴き、港の視察や関係者へのアプローチ予定

  • 2025年11月下旬:クラウドファンディング終了

  • 2025年12月~:陳情・ロビー活動の本格化、および地方での報告会イベントの開催

  • その他日常的な活動としてウェブサイトやSNSアカウント、オンライン報告会等による、情報発信を行う予定です。


5. リターンについて

今回、リターンはすべてのプランについてお礼のメッセージを送信させていただく予定です。

心よりのご支援をお願いいたします。

6.最後に


最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

この挑戦は、単に「規制が厳しいから助けてほしい」という泣き言ではありません。
現場の実情を無視したルールが、いかに地域社会を疲弊させ、日本の大切な文化を奪っていくかという、構造的な問題への問いかけです。

三陸、ひいては日本全国の美しい海、豊かな海の幸、そしてそこに集う人々の笑顔。私たちが守りたいのは、そんな当たり前の日常です。

あなたのご支援が、私たちの小さな声を、国を動かす大きな力に変えます。

どうか、一方的なルール決定ではなく、現場の声に耳を傾け、共に日本の海の未来を創るため、私たちの活動にお力をお貸しください。

心より、お願い申し上げます。

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • 広報/宣伝費

  • イベント運営費

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

支援に関するよくある質問

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