初めまして。
私は福井県坂井市三国町安島地区で、安島モッコ刺しを守り、次の世代に継承する活動をしている「安島モッコの会」会長の坂野上百恵です。
皆さん、安島モッコ刺しをご存知でしょうか?
ご存じでない方が多いのは当然のことかと思います。
なぜなら安島モッコ刺しは約70年の空白の期間を経て、2016年に奇跡の復活を遂げた刺し子の技術だからです。
安島に生まれ、安島で育った私でさえ、安島にモッコ刺しの文化があったことを知ったのは9年前です。
このプロジェクトは、1度途絶えてしまった安島モッコ刺しを、2度と途絶えさせないように守り、そして全国の人に知ってもらうきっかけにしたいという思いから立ち上げました。
初めにも少し触れたとおり、安島モッコ刺しは約70年の空白を経て奇跡の復活を遂げた伝統の刺し子です。
この挑戦は、安島モッコ刺しを未来に繋げるための、移転資金を集めるプロジェクトです。
一度途絶えた、伝統技術。
そこには今私たちの、
「もう途絶えさせてはいけない!」
「永遠に続いてほしい!」
という強い思いが込められています。
そのためには、たくさんの人に知ってもらい、広めてもらう必要があります。
そして、福井県内に留まらず、日本全国、そして世界にまで届いてほしい。
そんなふうに願っています。
安島モッコの会は、ありがたいことに年々会員数を増やしています。
そのため、今教室を開いている場所では、窮屈になってきています。
たくさんの人に広めたい気持ちがある一方教室のキャパを気にしてしまい、やりたいことが制限されてしまっています。
また教室の外も十分なスペースが確保されていないことから、車が止められず周囲にご迷惑をかけてしまっている現実があります。
駐車場問題で、安島モッコ刺しの評判を落としたくありません。
今回このプロジェクトでは、移転に伴う費用を集めさせていただきたいと考えています。

そして、広くなった教室でもっとたくさんの会員と切磋琢磨し技術力を向上させ、安島モッコ刺しの魅力を発信できる機会を創出し、安島モッコ刺しをたくさんの人に愛してもらいたいと考えています。
ここからは安島モッコ刺しについて紹介させていただきます。
ぜひ最後まで読んでいただき、安島モッコ刺しの魅力に触れていただけますと幸いです。
モッコとは、福井県坂井市三国町の安島地区で、海女が仕事の合間に北前船に乗る夫や息子のために刺し子を施した着物のことです。
戦後、物が豊かな時代になったことで技術を受け継ぐものがいなくなり、次第に途絶えていってしまいました。
「モッコ」とは安島地区独特の表現で、他の地区では「サックリ」と呼んでいました。
約70年間の空白の期間を経て2016年に奇跡の復活を遂げ「安島モッコ刺し」と名付け活動を始めました。
モッコ刺しの特徴は、ミミズ腫れのように見える極めて細かい針目にあります。
通常の刺し子では5㎜~1㎝の方眼のところ、安島モッコ刺しは1㎝の中に5目~6目。
あまりに緻密な縫い目であるため、その見た目がミミズ腫れのように見えます。
このモッコ刺しを施していた目的は、補強や保温です。
安島地区のある三国町は漁港の町で、昔、安島の男衆もその多くが北前船の船乗りでした。
女性が一針一針、気の遠くなるような時間をかけて刺す手間には、
「水にぬれても寒くないように」
「服が破れて怪我をしないように」
「無事に帰ってこられるように」
と、船に乗って遠くで仕事をする夫や息子を案ずる想いや祈りが込められていたとのことです。

2016年のある日、私は森岡千代子さんが営む「工芸ギャラリー」を訪ねました。
そこで出会ったのが100年以上前の一枚の古い着物でした。
そこには、びっしりと刺し子が施されていました。
それこそがモッコ刺しでした。

森岡さんは「誰かこの技術を復活させてくれないだろうか」と祈るような思いで、その着物を展示していたのだといいます。
しかし、モッコ刺しの技術を持つ人はなかなか現れず、当時を知る世代に話を聞いても「もう誰もできない」と言われてしまうこともあったとのことです。
その表情から、モッコ刺しは懐かしい思い出ではなく、厳しい暮らしの中で「つらくてもやらざるを得なかった仕事」だったのだと感じたとのことです。
しかし私は、その文様の力強さと美しさに、心を奪われました。
安島にこんなにも誇れる技術があったのかと。
私はすぐに、「この技術をなんとしても復活させたい」と強く思いました。
「私が復活させる!」
安島の女の意地です!
しかし、教えてくれる人もいなければ、刺し方を書いてあるものもない。
教科書は展示してあるモッコのみ。
そこから、毎日、毎日、虫眼鏡でその縫い目を研究。
2か月後、ついにその技術を解き明かすことができました。

私はこの復活した技術を「安島モッコ刺し」と名付けました。
さらに普及させるために「安島モッコの会」を立ち上げ、仲間と共に活動を始めました。
今では会員の指導を行い、古い着物に残された文様から、次々と新たな技術を蘇らせています。
安島の歴史と暮らしが刻まれたこの刺し子を、これからも大切に守り、広めていきたいと思っています。
現在、安島に残っているモッコ(着物)から8種類の文様が見つかっています。
【紋刺し・階段刺し・クル刺し・クロカン・ヒシザシ・輪違い・麻の葉・桐麻】

現代の刺し子には様々な刺し方があります。
とても華やかで素敵なものばかりですが、
私は「安島モッコで見つけたものしか刺さない」というこだわりがあります。
安島に生まれ、安島で育った私の安島魂です!
安島モッコ刺しは、復活してからこれまで本当にたくさんの活動を積み重ねてきました。
地元の方々や多くの仲間に支えられ、少しずつ輪が広がり、いまでは普及活動として形になり始めています。
この歩みがここまで来られたのは、関わってくださった皆さまのお力添えのおかげです。
本当にありがとうございます。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
このプロジェクトを通して、安島モッコ刺しを初めて知ったという方、安島モッコ刺しに興味を持ったという方がいれば、まずこのプロジェクトを立ち上げた目的を1つクリアできたと考えます。
安島モッコ刺しは、一度は途絶えた技術です。
けれども、地域の人々と共に、その美しい文様は再び息を吹き返しました。
そんな安島モッコ刺しに興味を持ち学びたいと思ってくれた方が、足を運べる環境を整えるのが私たちのやるべきことです。

このプロジェクトを成功させることは、技術(海女の祈りの刺し子)と共に人を思う心を未来へつなぐ大事な一歩になると考えています。
皆さんの応援があってこそ、この安島モッコ刺しは守られ、未来に続きます。
未来の世代にもこの技術を残していくために、どうか皆さまのお力をお貸しください。
一針一針に、安島の歴史と想いをつなぐ挑戦です。
今回のこのプロジェクトで発生する費用は以下です。
・移転に伴う費用 約300万
・そのほか(CAMPFIRE手数料やリターンなど)約50万
総額350万円
このうち200万円を第一目標とします。
目標を達成した場合は、総額350万円を第二目標に掲げます。
集まった資金はすべて、安島モッコ刺しの移転費用および普及活動に充てさせていただきます。
【追加リターンの紹介①】
地元・三国町の 雄島水産株式会社 様にご協力いただき、新たなリターンが加わりました!

今回ご提供いただきましたのは、「子持ち甘えび 500g」です。
2022年「日本ギフト大賞 福井賞」を受賞した、福井を代表する逸品。福井県沖で獲れた新鮮な甘えびを船内で急速冷凍し、生えび本来の甘みとぷりっとした食感をそのまま閉じ込めました。
地元・三国町の雄島水産株式会社様が丹精込めてお届けする「子持ち甘えび」。ぜひ、安島地区がある福井県三国町を味覚でも楽しんでください!
【追加リターンの紹介②】
安島モッコ刺しのオリジナルポストカード(5枚セット)がリターンに登場しました!

ポストカードとしてご利用いただくのはもちろん、インテリアとしてお部屋や玄関にそっと飾っても、とても素敵な雰囲気をつくってくれます。
使用している写真は、地元の方々が撮影してくれたもの。
安島の風景や空気感、そしてモッコ刺しのぬくもりが感じられる一枚一枚になっています。
安島モッコ刺しの魅力を、ぜひ日常の中でそっと楽しんでください。
デザインはランダム封入となりますので、どんな柄が届くかは開けてからのお楽しみです★
※画像はイメージです。実際のデザインとは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
【その他のリターン】

この他にも、「応援の気持ちだけでも届けたい」という温かな想いにお応えする、応援専用プランもご用意させていただきました。
なお、刺し子のリターンの一部につきましては、ご支援が確定してから作成を開始いたします。
一針一針想いを込めさせていただきますので、お届けまでに時間を要しますことあらかじめご了承ください。
※それぞれの詳細はリターン欄をご覧ください
*システム利用料について*
CAMPFIREのシステム利用料が追加で発生します。
■支援金額が1万円未満の場合:228円+消費税22円
■支援金額が1万円以上の場合:支援金額の2.27%+消費税
→詳細はこちらをご確認ください。

青森県津軽地方で生まれた伝統的な刺し子「こぎん刺し」をメインとしたデザインを仕事にしているグラフィックデザイナーの山端 家昌(ヤマハタ イエマサ)と申します。
安島モッコ刺しを宿泊施設に取り入れるお仕事がキッカケで安島モッコの会の皆さんと出会い、2024年には安島モッコ刺しの展示会関連イベントとして講演会もさせていただきました。
こぎん刺しは昭和初期の民藝運動や昭和の手芸ブームで全国的に認知されましたが、平成に入る頃には時代遅れなものとして、あまり見向きもされない時代がありました。
現在はSNSが普及し販路も増えていることもあり、お土産品や普段使いのアイテムとしても定着し、こぎん刺しを目的に津軽を旅するグループも出てきました。
ここで、なぜこぎん刺しがここまで定着したのかを考えると、こぎん刺しを生み出した津軽という土地で企業や教室、作家さん達が『こぎん刺しの魅力を知ってほしい』と地道に活動を続けてきたことがベースにあると考えています。
安島モッコ刺しを初めて目にした時の鳥肌は今も覚えています。
肉眼では布の織り目なのかと思うくらい細かい針目で刺された刺し子は、単なる補強や装飾を超えた執念のような静かなパワーを感じる刺し子でした。
この感動はモニター越しでは伝わりづらいので、いつか安島モッコ刺しを一目見たいと全国からお客さんが集う日が必ずくると信じております。
その日のためにも、安島モッコ刺しが生まれた安島の地で刺し手を増やし、情報が集まる拠点となる施設が必要だと考えます。
歴史の探究と安島モッコ刺しならではの魅力を突き詰めていくと、我々も想像できないような進化が生まれる可能性もあります。
この施設が完成した暁には、次世代につながる人材が伝統を守りながらもそれぞれの視点で挑戦してくれるはずです。どうか応援をよろしくお願いたします。
山端 家昌さん/グラフィックデザイナー

福井県坂井市三国町・安島地区に、こんなにも深い刺し子文化があることを知ったのは、2022年、コロナ禍のおうち時間で刺し子がブームになっていた頃のことでした。
もも先生に見せてもらったお祭りの法被に施された刺し子は、全国的な流行のそれとは一線を画し、北前船の歴史的な背景や、海女の知恵と祈りが込められた、本物の手仕事でした。
手に取った私は、思わず涙が溢れました。
この技法、聞けば「モッコ」と呼ばれる細かい刺し子が施された古い着物を、もも先生が3か月かけて目視で柄を解読し、再現したとのこと。
その根気と技術、そして何より“相手を想う心”に一気にファンになりました。
今回のクラウドファンディングも、「自分のアトリエを持ちたい」という願いの裏に、現在の活動拠点で使っている駐車場が観光地や公的施設であり、そこを利用する方々に不便をかけたくない――そんな周囲への思いやりから始まった挑戦だと知り、共感しました。
もも先生の新しい一歩が、安島の伝統を未来につなぐ大きな一歩になりますように。心から応援しています!
長谷部しのぶさん/安島モッコの会 会員

安島を盛り上げるため、日々全力で活動している安島青年団です!
私たち安島青年団は、雄島祭りを通して「安島モッコの会」と深く関わりを持たせていただいております。
雄島祭りといえば、私たち青年団・壮年会の男たちが、船神輿を担ぎ、そのまま海へと駆け抜ける姿が最大の見せ場です!
その祭りを陰で支えているのが、「モッコ刺し」の技術。
海に入るたび、神輿を担ぐ男たちの法被は傷つきます。
岩場で破れ、焚き火で暖を取る際には火の粉で穴があく。
そんな法被を、安島モッコの会が一針一針の手仕事で何度でも蘇らせてくれます。
いまやモッコ刺しは、法被の修復や補強にとどまらず、その美しい柄が雄島祭りの象徴となり、地元の人々だけでなく、来場者からも愛される「安島の歴史を刻む一刺し」となりました。
雄島祭りに欠かせない安島モッコ刺しを、二度と途絶えさせないために。
この技術、そして“人を想う心”を未来へとつなぐために。皆さまの温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
安島青年団 一同

かつては数多くいた海女さん達が冬の間、保温用や補強に施した刺し子、いわゆる、「モッコ刺し」が戦後途絶えた中で、近年、坂野上百恵さんによって復元され、さらには、次世代に継承していく機運が高まっていることは大変喜ばしい事です。
そんな中、地元安島で長年営業させて頂いている当館にとっても、大事な伝統文化であるモッコ刺しを少しでもアピール出来ればと想い、一昨年、モッコ刺しをモチーフにした「モッコの間」をリニューアルオープンさせました。
ご宿泊のお客様に少しでも「モッコ刺し」を体感頂くべく、室内装飾に取り入れたりベッドスローやクッションカバー、座布団カバーにと積極的に採用させて頂きました。
このプロジェクトを通して、安島の伝統文化「モッコ刺し」が広く知れ渡り、次世代まで末永く継承されることに想いを馳せて、このプロジェクトを全身全霊応援します。

三国温泉 内湯の宿 おおとく
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
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【新リターン】オリジナルポストカードを追加しました!
2025/12/01 18:30いつも温かいご支援、応援ありがとうございます!この度、新しいリターンを追加いたしました!今回追加したのは、安島モッコ刺しの世界を手軽に楽しんでいただける、オリジナルポストカード(5枚セット)です!デザインはランダムで封入されますので、どんな柄が届くかは開けてからのお楽しみ★ポストカードとして使用いただくのはもちろん、インテリアとしてお部屋や玄関に飾ってもとても素敵です。安島モッコ刺しの魅力を、ぜひ日常の中で感じてください。※画像はイメージです。実際のデザインとは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。最近、「支援したいけど登録が難しくてできないんだよね」というご連絡をいただくことが増えました。まず何より、「支援したい」と言ってくださるそのお気持ちが本当にうれしいです。ただ、ネットの操作は確かに難しいですよね。実は私自身もあまり得意ではないので、その気持ち…痛いほどわかります。もしよければ、ご家族やご近所の方、少しだけサポートをしていただけないでしょうか。そこから自然と会話が生まれたりして、「これもクラウドファンディングの良さなのかもしれないな」と思ったりします!引き続き、どうぞ温かく見守っていただけたらうれしいです。 もっと見る
雄島小学校150周年記念イベントに出展します
2025/11/11 08:002025年11月16日(日)に開催される 雄島小学校創立150周年記念イベント に、安島モッコ刺しが出展させていただきます! 【日時】11/16(日) 10:00〜15:00 【場所】雄島小学校今回は特別企画として、【モッコDEあなんぼなおし】直径3cmまでの “あなんぼ(穴)” に、無料でモッコ刺しを施します。破れたり、ほつれたりした体操服や、お気に入りの洋服をもう一度よみがえらせる。そんな“直して使う”昔ながらの知恵と温かさを、幅広い世代の方々に感じていただけたら嬉しいです!安島モッコ刺しが気になっていた方も、このクラウドファンディングをきっかけに知ってくださった方も、ぜひこの機会にモッコ刺しの世界をのぞきに来てください★こうして地域の皆さんと直接つながれることを、本当に幸せに思います。お近くの方は、ぜひお気軽にお立ち寄りください!このイベントを通して安島モッコ刺しの魅力にたくさんの方々が気づいてくれると嬉しいです^^ もっと見る
【地元コラボ】雄島水産さんの子持ち甘えびがリターンに登場!
2025/11/07 17:00たくさんの温かい応援、本当にありがとうございます。安島モッコ刺しの魅力、そして安島地区の魅力を多くの方に知っていただけることを、心から嬉しく思います。さて、本日は福井県三国町にある 雄島水産株式会社 さんより、リターンのご協力をいただきましたのでご紹介いたします。2022年「日本ギフト大賞 福井賞」受賞子持ち甘えび 500g福井県沖で獲れた新鮮な甘えびを船内で急速冷凍し、甘えび本来の甘みとぷりぷりの食感をそのまま閉じ込めた、贅沢な逸品です。安島モッコ刺しの魅力はもちろん、安島の「食の魅力」もぜひお楽しみください!プロジェクトは始まったばかりですが、皆さんの温かなご支援のおかげで、心がぽかぽかしてきています。本当にありがとうございます。クラウドファンディングを通して、「誰かを思って何かをすることの魅力」を感じています。きっと、形は違っても、かつてモッコ刺しを施していた安島の海女たちも、同じような気持ちで針を進めていたのだと思います。これからも一針一針に想いを込めて、安島モッコ刺しの魅力を全国に広めていきます。引き続き、拡散や宣伝などで応援いただけると嬉しいです。このプロジェクトを通して、安島を盛り上げていきましょう! もっと見る















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