注目のリターン

― 廃鶏をなくし、命をつなぐ希望の農園づくり ―
気づけば、命と向き合う仕事をしていながら、いつの間にか「命を数字で見る」ようになっていました。
大阪・河南町で平飼い養鶏を始めて数年。ヒヨコから育てた“ピーちゃん達”は、私にたくさんの気づきをくれました。
でも今の鶏舎は手狭で、新しいヒヨコを迎え入れることもできません。
それでも、今いるお姉さんピーちゃん達を「廃鶏」にして入れ替えることなんて、どうしてもできませんでした。
経営としては厳しい。頭ではわかっていても、心が「それは違う」と叫ぶのです。
辞めようか、続けようか。迷いながらも、私はずっと答えを探していました。
それでも日々は続いていきます。朝は餌をやり、掃除をし、卵を集める。
いつも通りの作業をしながらも、心のどこかで「このままでいいのか」と問い続けていました。
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1️⃣ 出会い ― 羽曳野の土地との運命
そんなある日、農業仲間の紹介で、羽曳野にある耕作放棄地を見に行くことになりました。
誰も手をつけなかったその土地は、背丈よりも高い草が風に揺れ、どこまでも続く“雑草の海”のようでした。
その草をかき分けながら進むと、雑草の海の先には新しい世界があり、なぜかその光の中に、ピーちゃん達の姿が浮かぶ気がしたのです。
「広いし、ここなら養鶏ができる」――そう思った瞬間、胸の奥がじんわりと温かくなり、気づけば涙がこぼれていました。
ここから、もう一度始められるかもしれない。そう感じたのです。
それは偶然の出会いではなく、長い苦悩の果てに、ようやく辿り着いた“運命の場所”でした。
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📝 ご縁と譲り受け――この土地が「ピーちゃんランド」になるまで
見学の数日後、持ち主さんにお会いしました。
「草にのまれて、もう自分では手が回らない。けれど、畑として生かしてくれる人がいるなら…」
そう言っていただき、**売買という形で“譲っていただく”**ことになりました。
そこからは地味だけど大切な段取りの連続です。境界確認、農地法の許可申請、農業委員会とのやり取り、登記…。
押印ひとつ、書類1枚に、土地の記憶と責任の重みを感じました。
最後の書類が通ったとき、雑草の海に風が抜けました。
「ここは、命がめぐる場所になる」――譲ってもらったご縁を、循環で返すと心に決めました。
登記まで自分で完了。ピーちゃんランドは、人と気持ちが行き来し続ける、開いた農園にします。
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2️⃣ 妻の言葉と心の再生
八方塞がりの中で、心も体も限界に近づいていました。廃鶏もできず、新しいヒヨコも迎えられない――。
そんな私の姿を、妻はずっと黙って見ていました。
ある晩、静かに彼女は言いました。
「タツくんは、もう十分がんばってきたやん。辞めるにしても、続けるにしても、自分の好きなようにしたらええねん。」
その言葉は、私の心を深く震わせました。
ピーちゃん達の命を奪う権利は、自分にはない。そう気づいたとき、もう一度「やってみよう」と思えたのです。
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3️⃣ プロジェクトが目指す未来
この土地に、“命の循環農園”をつくります。名前は「ピーちゃんランド」。
ここでは廃鶏をせず、里親制度を通じて鶏たちに第二の暮らしを届けます。
命を終わらせるのではなく、命をつなぎ、人が生き直せる場所にしたいのです。
ピーちゃんランドには「里親募集コーナー」を設け、その横にテーブルと椅子を並べて「ピーちゃんラウンジ」も併設。
ピーちゃん達のすぐそばで「ピーちゃんコーヒー」を飲みながら、のんびり過ごせる場所――
**仕草や鳴き声を感じ、「命と共にある時間」を体験できる、“ピーちゃんランドの心臓”**です。
そして今回、ピーちゃんランドでは、新たな試みとしてライブカメラ配信を行います。
来られない方にも、画面を通してピーちゃん達の息づかいや、命のぬくもりを感じてもらえるように。
カメラは、ピーちゃん達が大好きな砂浴び場や産卵箱のそばに設置予定。日差しの中で羽を広げる姿、仲間と寄り添う穏やかな時間、そして卵を産む小さな瞬間――“いのちの物語”をリアルタイムで届けます。
少しでも、ピーちゃん達を感じてもらえたら嬉しい。
画面の向こうにいるあなたも、この小さな命の循環の一部です。
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廃鶏のない未来を、羽曳野から。
毎年、およそ8,000万羽の鶏が“廃鶏=処分される鶏”として姿を消します。
それが今の「当たり前」なら、私たちは新しい当たり前をつくりたい。
ヒヨコから向き合ってきた平飼いのピーちゃん達に、第二のくらしを。
廃鶏って、なに?
採卵を始めて約1年ほど経つと、卵の数が少しずつ減ります。
多くの現場では効率を優先して入れ替え(=廃鶏)を選びます。
でも、命は数字じゃない。全部は救えないし、私自身も鶏肉を食べます。
それでも――まずは自分のところのピーちゃん達から、できることを始めます。
私たちの答え:里親制度で「第二のくらし」を
ピーちゃんランド(羽曳野)に、廃鶏にしないための里親制度をつくります。
健康チェックを終えたピーちゃんを新しい飼い主さんのもとへ。
困った時は相談・一時預かり・戻し受けができるセーフティネットも整えます。
流れ(シンプル)
1)仮エントリー → 2)面談・環境の確認 → 3)慣らし期間 2〜4週間 → 4)正式お迎え
※無理はしない。うまくいかない時は戻せる仕組みです。
🕊 里親募集は、2026年5月より正式開始予定。
🔗 里親さん仮エントリー(無償・情報登録のみ):https://forms.gle/YdX1so9rccai2pY17
※本フォームは金銭の受け渡しを伴いません。クラウドファンディングのご支援はCAMPFIRE上のリターンからお願いいたします。
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① 卵拾い・鶏の世話・見学で「命と食の距離」を縮める
ピーちゃんランドでは、卵拾い・鶏の世話・見学を通じて、子どもも大人も“命のぬくもり”にふれる時間を用意します。
手の中で温かい卵を受け取り、羽ばたく音や体温を感じると、スーパーの棚に並ぶ卵がただの“商品”ではなく、毎日の世話と命の営みの結果だと自然に理解できます。
体験は、入口で手洗い → ピーちゃんへ挨拶 → 観察(くちばし・羽・足の役割) → 卵拾い → えさ・水やり → 砂浴び場や止まり木のお手入れ → ふりかえり。
「かわいい」で終わらせず、“らしく暮らすための配慮”を自分の手で確かめる学びにします。
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② 捨てない。回す。――ピーちゃん発“羽曳野ぐるぐる”
うちの鶏ふんは「臭いもの」じゃなく土のごちそう。発酵させて匂いを抑えたたい肥にして、まずはぶどうとキウイの畑へ戻します。根っこがムシャムシャ(の気分で)食べて、実りが食卓へ。
そして――売り物にならない形の野菜や果実は地域の農家さんから“いただきます”。それをピーちゃんのごはんに。ピーちゃんが食べれば、また鶏ふんが生まれ、たい肥になって畑へ帰る。
ここで同じ羽曳野の若手農家さんと手を組みます。
- (いただく)規格外の野菜・果実 → ピーちゃんのごはん
- (お返し)うちの発酵たい肥 → 若手農家さんの畑
お金だけじゃない、小さな物々交換。合言葉は**「出さない・捨てない・使いきる」**。
規格外はピーちゃんにとって“規格内のごちそう”、たい肥は畑にとって“元気の素”。
つまり、
地域の規格外 → ピーちゃん → 鶏ふん → 発酵たい肥 → 畑(ぶどう・キウイ・若手農家の畑)→ 食卓 → また規格外(いただく)→ ピーちゃん…
という**“羽曳野ぐるぐる”を、仲間と一緒に太く・長く・面白く**回していきます。
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4️⃣ 私たちについて(へちまきゅうりの歩み・10年の軌跡)
【へちまきゅうり】は、“四方よし”の理念を大切にし、地域の農家と協力しながら10年間活動を続けてきました。
「農家よし・消費者よし・へちまきゅうりよし・未来よし」。
安く買い叩くのではなく、できるだけ高く仕入れ、若い農家が続けられる未来を大切にしています。
現在は約300羽のピーちゃん達を育て、野菜宅配や発酵教室、麹づくりなどを通して“半農半X”として活動。
ただ作って売るだけでなく、命と向き合いながら地域と共に育ってきた10年です。
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5️⃣ 広がる仲間たちと命の輪
地域の農家と連携し、新鮮な野菜を届け続けてきました。
「食」や「命」について考えるイベントや体験活動を通して、多くの仲間がこの活動に共感してくれるようになりました。
ピーちゃんランドの構想にも、若手農家、ボランティア、お客様が共に関わっています。
この輪が広がるほど、「命のつながり」が社会全体に根付いていくと信じています。
🌟 応援メッセージ

◆ 七彩ファーム 川崎 佑子 様
「へちまきゅうり」と私たちの付き合いは、10年になろうとしていますね。うちの屋号「七彩ファーム」を長倉さんに一緒に考えてもらった日のことを、今でも鮮明に覚えています。
取引先という枠を超え、共に地域農業の未来を語り、支え合ってきた仲間として、今回のプロジェクトの全文を拝見し、胸が一杯になりました。
養鶏家として最も苦しい「廃鶏」という現実に、長倉さんが真正面から向き合い、「命を終わらせない」という理想を貫いたその勇気に、心から敬意を表します。
荒れた耕作放棄地から生まれる「命の循環農園」は、ピーちゃん達の第二の人生であると同時に、私たちの目指す「未来よし」の農業の新しい形を示すものになりうると私は確信しています。
また、疲れた大人たちが心を整える「ピーちゃんラウンジ」の実現は、このデジタルの時代に、自然の土の匂いや命の鼓動を感じる“本質的な時間”を提供してくれると思います。
私たち七彩ファームも、「へちまきゅうりよし・未来よし」のために、これからも変わらぬ想いと連携をもって、この壮大な「命の循環を拓く挑戦」を応援し続けます。
ピーちゃん達と共に、この素晴らしい一歩を踏み出してください。心からの成功を祈っています。

◆ そらしどドーナツ 様
へちまきゅうりさんとの出会いは、まず“とびきり美味しいミニトマト”のお兄さんでした。
その後「そらしどドーナツ」営業日に店頭でお野菜やピーちゃん卵の販売をご一緒するご縁が生まれ、やがて〈ウララ城=奥さまが営む、発酵をいかした料理教室のお店。店頭ではピーちゃん卵やお野菜の販売も〉ができて、本格的に養鶏へ。さらに養蜂や麹づくりへと進化していく姿に、いつも刺激をもらっています。
このたび、羽曳野の新しい農地でピーちゃんランドを建設するという、さらに大きな一歩へ。お城の次は“王国”。仲間の輪が広がり、命の循環が地域に根づく未来を心から楽しみにしています。
当店でもピーちゃん卵を使わせていただいており、今回の返礼シフォンケーキにも使用します。全力で応援しています!

6️⃣ プロジェクトの社会的価値
- 耕作放棄地の再生:手つかずの土地を再び耕し、命が循環する場所に。
- 動物福祉の向上:入れ替えではなく、里親制度で第二のくらしへ。
- 命の教育と地域共生:卵拾い・見学などの体験で、命と食の距離を縮める。
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7️⃣ リターンについて(命を感じる体験中心)
- 5,000円|コーヒー応援
- 10,000円|卵食べ比べ
- 10,000円|建設サポーター(作業員)
- 20,000円|シフォン応援
- 30,000円|体験まるっと(卵付き:6個入り × 2箱)
- 50,000円(A)|応援セット
- 50,000円(B)|ぶどう記名植栽+30%OFF
- 60,000円|キウイ記名植栽+30%OFF
- 100,000円|入学式プラン(ヒヨコ3羽命名権付き)
- 150,000円|長倉夫妻と「キッチンうらら」
- 200,000円|スペシャルサポーター(文字掲載)
※食品リターンの詳細・表示事項はプロジェクト本文の各リターン欄をご確認ください。
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8️⃣ スケジュールとこれから
- 11月:クラウドファンディング開始
- 12月:羽曳野農地の整備開始
- 翌年1月:鶏舎完成・ピーちゃん入居
- 4月〜:卵拾い・ラウンジ体験開始
- 夏:里親制度準備・体験拡充
- 2026年5月:里親募集 正式開始
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9️⃣ 最後に ― 想いとこれから
自然は美しく、本当に綺麗な色をしています。私は見栄や承認欲求を横に置いて、もっと本質を見つめたいと思うようになりました。
皆さんにも、風の音や土の匂い、命の鼓動を感じる時間を一緒に過ごしていただけたら嬉しいです。
このプロジェクトは、目標金額に達しなくても事業を進めます。
でも皆さんからの応援があれば、より豊かな「ぴーちゃんランド」を実現できます。
私とピーちゃん達の新しい一歩を、ぜひ一緒に。どうぞよろしくお願いいたします。




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