自己紹介
はじめまして。宮城県富谷市の El Collage株式会社の田村と申します。
父と二人で、ニッチな商材の卸売と自社製品の開発を行っています。約3年の歳月をかけて、車椅子暖房機器 VELMA(ヴェルマ) を開発しました。今回、この製品をより多くの方に届けるため、量産体制の構築に向けてクラウドファンディングに挑戦しています。

開発のきっかけ
正直に言うと、最初から福祉のために何かをやろうと思っていたわけではありません。
当時は、シート状の発熱素材「ヒートネクス」をどう活かすか模索していました。
素材だけでは価値にならない。「何か形にしなければいけない」と考えていました。
そんな中、こども病院でニーズ調査を行う機会がありました。
そこで見かけたのは、車椅子の上で毛布にくるまっている、5歳くらいの子ども。
外は、真夏でした。
お母さんに話を聞くと、こう言われました。
「この子は体温が34℃しかないんです」
そして、続けてこう言われました。
「車椅子に暖房機能、ぜひ作ってください。」
切実な言葉でした。

車椅子は、寒い乗り物だった。
この課題は、子どもだけのものではありませんでした。
この出来事をきっかけに、車椅子利用者の方や福祉施設へヒアリングを行いました。
すると、こんな声が多くありました。
・真夏以外は寒い、冬は本当に寒い
・寒いと外出を控える
・通院に行かなくなる
・社会的なつながりが薄れる
・心身ともに健康状態が損なわれる
さらに、仙台市産業振興事業団のニーズリサーチ事業として、複数の施設・関係者への調査も実施しました。合計171名の回答から、車椅子利用における「寒さ」の課題が明確になりました。
・約70%が「冬は外出したくない」と回答
・約88%が「暖房機能付き車椅子は必要」と回答
これは単なる不便ではなく、外出機会・健康・社会参加に関わる問題でした。

そんな時、介護業界に長年関わってきた父(弊社会長)が、ぽつりとこう言いました。
「たしかに、車椅子って暖房がないなあ」
車椅子は、日常的に使う“乗り物”なのに、寒さ対策は毛布や着込みに頼るしかない。
この課題に向き合うため、私たちは VELMA(ヴェルマ) の開発を決意しました。
※ヴェルマはスウェーデン語で「温まる」という意味です。
3年の歳月で取り組んできたこと
まずは、試作から始めました。
しかし私はものづくりのど素人で、ボルトやアンペアすら分からず、何から始めればいいかわかりませんでした。そんな中、製造業や電気分野の方々に教わりながら、一歩ずつ進めていきました。
想像以上にコストがかかりました。
試作のたびに、部品代や加工費が積み重なります。
「本当に続けられるのか」と思ったことも何度もありました。
父とも、コストや進め方について意見がぶつかることがありました。
(基本的には、私が怒られてばかりですが…)
それでも、あの時出会った子どもや現場で出会った多くの方の声を思い出すと、
やめるという選択肢はありませんでした。
そしてデモをしてみてヴェルマは、現場でこう言われる製品になりました。
「これはいいね」「なんで今までなかったんだろう」
その時、初めて「本当に必要なんだな」と思えました。

もう一つの挑戦 〜富谷モデル〜
ヴェルマは、単なる製品ではありません。
地域で作り、地域で使い、地域に仕事を生む仕組み。それが「富谷モデル」です。
富谷市は、私の地元です。
現在は若い世代も多い地域で、全国的に珍しく、人口が増加している自治体です。
ただ、将来的には確実に高齢化が進みます。
そのときに起きるのが、「働く場所がない」という問題です。
また、障がいのある方の働き方も、まだ十分とは言えません。
そこでヴェルマは、仕事を生み出すことを前提に設計しています。

裁断、縫製、組立、配線加工
これらの工程を地域の仕事として切り出し、高齢者や障がいのある方が関われる形にしています。
すでに、
・富谷市シルバー人材センター様
・富谷市社会福祉協議会様
と連携し、実際に動き始めています。

さらに、
・富谷市「おためしイノベーション」、仙台市ニーズリサーチ助成金 採択
・ふるさと納税への登録
・富谷市への寄贈(河北新報4/4朝刊掲載) - 富谷市役所玄関にて展示・試用可能
など、地域と共に展開しています。
この仕組みが広がれば、
・働く場所が増える
・地域で循環する仕組みができる
そんな未来につながります。
ヴェルマについて
ヴェルマは、車椅子に取り付けて使用する暖房機器です。
車椅子利用者が感じやすい「寒さ」に対して、直接体を温めることで、外出時の負担を軽減します。
・遠赤外線でじんわり温まる
・車椅子ごと折りたためる設計
・低温やけどに配慮した安全設計
・現場で脱着可能な構造
といった点にこだわり、利用者だけでなく、介助者にとっても使いやすい製品を目指しました。
実際に導入いただいた施設様からは、
・「寒さによる入居者様の不機嫌さがなくなった」
・「冬でも外出しやすくなった」
・「エアコン冷え対策としても使える」
といった、現場での変化を実感する声をいただいています。

また、ヴェルマは、車椅子だけの製品ではありません。
通常の椅子や、寝具の下に敷いて使うこともできる「2WAY設計」です。
つまり、
・日常の中で使える
・もしもの災害時にも使える
一時的な製品ではなく、生活に寄り添う存在として設計しました。
製品スペック
・メーカーの所在地(国):日本
・メーカーが法人の場合:El Collage株式会社
・商品サイズ/重量:90cm×33cm/750g
・素材:ポリエステル
・使用方法:車椅子に装着し、モバイルバッテリーに接続して電源を入れるだけで使用可能
・取扱説明書の有無、対応言語:あり(日本語対応)
・保証期間:本製品には、ご購入日より6ヶ月の製品保証
通常の使用において発生した不具合については、無償で修理または交換対応
・連続使用時間:約5〜8時間(※外気温により変動)
・電源:12Vモバイルバッテリー駆動(USB給電対応)
・防水加工:日常使用を想定(※完全防水ではありません)
・洗濯:シート部のみ洗濯可能
・温度制御機能:約40℃で自動停止・約38℃で自動再起動する
・PL保険(製造物責任保険)加入済
※仕様は改良のため予告なく変更する場合があります
※車椅子本体は付属しておりません
助言・コメント
東北福祉大学 関川伸哉 教授
寒冷環境は、車椅子を使用する高齢者や障害者の健康や生活の質に大きな影響を与え、特に体温調節機能が低下した人々は寒さの影響を受けやすく、外出機会が減少しやすい。その結果、運動不足や生活習慣病のリスク増加、社会的孤立などが生じる可能性がある。
この課題の解決策として、車椅子の背部や臀部を温めることが有効である。加温により血流が促進され、筋肉の緊張が和らぎ、痛みの軽減やリラックス効果が期待できる。さらに、寒冷環境下でも快適に過ごせることで外出意欲が高まり、社会参加の促進や生活の質の向上につながる。
本製品の普及によって、寒冷環境での車椅子使用者の健康維持と社会的活動の支援が期待される。
三好春樹 先生
生活とリハビリ研究所 代表
一般社団法人 考える杖 代表理事
「車椅子に乗りながらこたつのように暖まります。」
特に車椅子を利用されている方にとって、“冷え”はとても大きなストレスになりますが、ヴェルマはそこをしっかりと解消してくれると感じました。
強い熱で無理に温めるのではなく、やさしく包み込むような暖かさなので、長時間でも安心して使える点も非常に良いと思います。こうした製品があることで、寒い季節でも外出への不安が減り、生活の幅が広がる方も多いのではないでしょうか。」
資金の使い道
80万円の内訳
・量産用部材・加工費 - 50万円
・高齢者 - 15万円
・障がい者への加工依頼費 - 15万円
として大切に使用させていただきます。
少しでも共感いただけましたら、ご支援・ご協力いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。




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