このプロジェクトについて
私たち公益財団法人吉野山保勝会は、1000年にわたって守り継がれてきた吉野山の桜を、次世代へと確実に引き継ぐために活動している団体です。

約3万本の桜が織り成す世界遺産の景観は、まさに日本の宝といえるでしょう。 しかし今、この美しい桜たちが【クビアカツヤカミキリ】という特定外来生物によって深刻な被害を受け始めています。
なぜ今このプロジェクトが必要なのか
クビアカツヤカミキリは、本来中国、朝鮮半島などに生息する昆虫です。この虫の幼虫は、サクラやウメ、モモ、スモモなどの樹木の中に入り込み、木の内部を食い荒らして枯らしてしまいます。
2012年に日本で初めて被害が確認され、全国各地に次々と分布を拡大し、2018年には、外来生物法で「特定外来生物」に指定されました。
奈良県では2019年に初めて被害が発見されて以来、奈良県北西部を中心に被害が拡大し、既に吉野町内では何本もの桜が根元から食い荒らされる被害が確認されています。そして今年の10月にはとうとう吉野山で初めての被害木が発見されました。
クビアカツヤカミキリの食害が進むと、枝が落ちたり木が倒れたりして、人がけがをするおそれがでてきます。放置すれば成虫となって周りの桜へさらに産卵するという悪循環になり、被害がひどくなった木は、伐採せざるを得なくなります。
このままでは吉野山の一目千本と言われる雄大な桜景観が失われかねません。私たちはこれまでも多くの方からご支援をいただき、様々な困難を乗り越えてきましたが、この緊急事態に対処するには、より多くの資金が必要な状況です。
桜一本を守るためには薬剤注入などの防除処置に1本あたり約15,000円~30,000円の費用が必要です。被害が進んだ木の伐倒駆除には多額の資金が必要です。
今回のクラウドファンディングでは、目標金額1000万円を集め、クビアカツヤカミキリの成虫が飛ぶ夏までにおよそ500本の桜を守るための対策を行うことを目指しています。
資金の内訳
必要金額:1350 万円(薬剤費、ドリルなど樹幹注入等に必要な物品)
クラウドファンディング支援金 1,000万円
補助金 250万円
自己資金 100万円
クビアカツヤカミキリ分布図

吉野山公園内で見つかったクビアカツヤカミキリのフラス

奈良県内で発見されたクビアカツヤカミキリの被害木
被害が大きいと伐採しなければならない
薬剤注入(リバイブ)を使用します

プロジェクトが目指す未来
このプロジェクトによって、世界遺産吉野山の桜を特定外来生物クビアカツヤカミキリから守り抜き、未来の子どもたちにもこの美しい春の風景を届けたいと考えています。春になれば山全体が薄紅色に染まる幻想的な光景を、これからも多くの人々に愛され続ける場所として残していきたいのです。
私たちについて
吉野山保勝会は、世界遺産である吉野山の景観維持と桜文化の保護育成を目的として設立された公益財団法人です。専門知識を持つ【桜守】たちが中心となって、吉野山にある母樹からさくらんぼの種を採取し苗木を育て、約3~5年をかけて大切に育てた桜を山に植樹する地道な活動を続けています。
私たちは地域住民や観光協会、行政機関、企業等と連携しながら、運営や伝統教育にも力を入れ、桜の大切さを次世代に伝える活動も行っています。
これまでの取り組み
これまで長年にわたり、大和ハウス工業様との協働による桜育成園の運営、メディアでの発信活動、募金活動開催など、様々な形で桜の保全に取り組んでまいりました。また、地元小学校の課外授業への参加促進や、全国の支援者の皆様との連携も大切にしています。
桜苗育成園での手入れ
苗の植え替え
土壌改善作業
これまでの受賞歴
環境大臣賞いきもの環境づくり・みどり部門 国土交通大臣賞 緑の市民協働部門・吉野山の桜の保全活動


いきものにぎわい企業活動コンテスト審査員特別賞

プロジェクトの社会的価値
このプロジェクトは単なる桜の保護を超えて、日本の文化と歴史を守る重要な意味を持っています。私たち吉野人は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として知られる吉野山において桜をはじめとする自然環境の保全、地域文化の継承、観光地としての景観維持など地域と共に1000年間歩み続けてきました。古くから多くの歌人や文人に愛され、日本人の心の故郷ともいえる場所です。皆様のご支援によって、この貴重な文化的景観を未来へと継承することができるのです。
また、国立公園における環境保全の取り組みとしても、外来生物による生態系への影響を防ぐ重要な先例となることでしょう。
リターンについて
ご支援いただいた皆様には、感謝の気持ちを込めて以下のリターンをお送りします。
なお、リターンは寄付金額にかかわらず、同じ内容となります。
・感謝状(A4サイズ)
・活動報告書
・吉野山フォトカード
・支援者様のお名前を保勝会HPに掲載(希望者)
・寄付金控除用領収書
「本プロジェクトへのご寄付は公益財団法人 吉野山 保勝会への寄付となり、弊団体が寄付金の受付及び領収証発行を行います。
このプロジェクトの寄付は寄付金控除の対象になります。
「寄附金控除」をお受けいただくためには、確定申告の際に、公益財団法人 吉野山 保勝会が発行した領収証をもって
確定申告をしていただく必要がございます。
領収書の発送につきましては、令和8年5月頃を予定しております。
※領収証はCAMPFIREではなく当団体が発行・郵送いたします。」
<吉野山保勝会HPへのお名前掲載について>
・記載内容:都道府県 ○○様もしくはアカウント名
・掲載期間:HPが存続する限り
・掲載方法:文字のみ
※注意事項:
支援時、必ず備考欄に掲載を希望されるお名前、お住まいの都道府県をご記入ください。
○準備状況
令和7年10月~12月
・環境省、奈良県、吉野町と共に吉野山クビアカツヤカミキリ対策関係者会議を
開催。クラウドファンディング公開までに3回の協議を実施して対応策を検討。
・対策物品の試験的購入(ドリル、薬剤など)
・環境省の指導の元、初めて確認された被害木の処置。
・吉野山被害状況調査の実施。
・専門家による現地確認
スケジュール
今後の取組は、地元の皆様、吉野町、奈良県、環境省と連携しながら進めていきます。
令和7年12月 クラウドファンディング公開
令和8年1月末 クラウドファンディング終了
令和8年1月~3月 クビアカツヤカミキリ予防薬剤の樹幹注入作業
令和8年5月頃 支援者へのリターン送付
令和8年5月~ クビアカツヤカミキリ予防薬剤の樹幹注入作業の続き
定期的な見回り
被害を発見次第、薬剤注入等による処置
吉野山にはたくさんの桜があり、一度に全ての木への処置を行う事ができません。クビアカツヤカミキリは車や人について移動するヒッチハイカーのため、人や車が多く来訪する場所から順次、対応を進めていきます。防除作業は継続的に行い、HPなどで定期的に進捗をご報告させていただきます。
最後に
この取り組みは単なる一時的な救済ではなく、吉野山の桜を「持続的に守り継ぐ」ための基盤づくりでもあります。薬剤注入など防除活動を定期的に実施し、将来にわたって被害を押え込む体制を築いていきます。1000年という長い歴史の中で大切に守られてきた吉野山の桜を、私たちの世代で失うわけにはいきません。この美しい春の風景を、これからも多くの人々に愛してもらいたい。そんな思いで、今回のプロジェクトを立ち上げました。
皆様お一人お一人のご支援が、吉野山の未来を支える大きな力となります。どうか、私たちと一緒に、この日本の宝を守り続けていただけませんでしょうか。心より皆様のご支援をお待ちしています。
応援メッセージ
衆議院議員
田野瀬 太道 様
この度、吉野熊野国立公園・吉野山において、クビアカツヤカミキリの被害木が確認されました。 国立公園内における被害は、本件が全国初の確認事例です。
吉野山の桜は、日本三大「桜の名所」とも言われ、地域の人だけでなく、世界中の人に愛され、季節のめぐりとともに人々の心を癒し、希望を届けてくれる日本の宝です。
その桜が、被害に苦しんでいると知り、私も警戒感や危機感を覚えています。
国としては、環境省を中心に対策を進めており、私も地元選出の国会議員として最大限のバックアップに粉骨砕身、努力してまいります。
どうか、この活動に多くの方々が、温かいご協力を寄せてくださいますようお願いいたします。
奈良県知事
山下 真 様
このたび、公益財団法人吉野山保勝会様が、国民的財産である吉野山の桜を守るため、クラウドファンディングを開始されたことは誠に意義深いことです。奈良県では2019年に、桜などを枯らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害が確認されて以降、現在までに県内28市町村で被害が広がり、吉野山にもその脅威が迫っている状況です。
長年にわたり吉野山の桜を見守り続けてこられた保勝会様が先頭に立って、この特定外来生物の被害防止に取り組まれることを、心強く感じるとともに、深く敬意を表します。
私もこのクラウドファンディングを心から応援しております。
皆さまからの温かいご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます。
大和ハウス工業株式会社
常務執行役員
能村 盛隆 様

「桜を、未来へ。」
奈良県・吉野山の桜は、1300年もの時を超えて日本人の心を映し続けてきた、かけがえのない風景です。そしてこの地は、当社創業者・石橋信夫のゆかりの地でもあり、大和ハウス工業にとって特別な意味を持っています。
私たちは2008年から、公益財団法人吉野山保勝会の皆さまとともに桜の保全活動に取り組んできました。しかし今、特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害により、この美しい景色が失われる危機に直面しています。
当社は創業以来、「事業を通じて人を育てる」という精神を大切にしながら、人々の「生きる」が地球と豊かに調和し、一人ひとりが自分らしく、お互いを認め合い、活かし合い、輝き合う世界の実現を目指してきました。この“将来の夢”(パーパス)は、未来を担う世代に美しい自然と文化をつなぐことにも通じています。
吉野山の桜は、私たちの心の原風景であり、世界遺産として次代に守り継ぐべき宝です。皆さま一人ひとりの思いが集まれば、大きな力となり、この景色を未来へつなぐことができます。どうか、この取り組みにご賛同いただき、ご協力をお願い申し上げます。
奈良県議会議員
松尾 勇臣 様

吉野山の桜は、奈良県が誇る文化遺産であり、世界に誇れる「日本の春」の象徴です。しかし今、外来害虫クビアカツヤカミキリによる被害が全国各地で発生しており、美しい景観が危機に直面しています。
桜を守る活動は、単に木を残すことではなく、地域の誇りと伝統、そして未来の世代への責任を果たすことでもあります。
公益財団法人 吉野山保勝会の皆さまが、地域と連携して、この貴重な自然を守ろうと尽力されていることに、心から敬意を表します。
私も一人の吉野町出身者として、そして地域を支える立場として、この活動を全力で応援いたします。
どうか多くの皆様に、この思いに共感していただき、吉野山の桜を未来へとつなぐ輪が広がっていくことを願っています。
東京大学名誉教授、国際協力機構理事長特別顧問
北岡 伸一 様
私は地元、吉野町上市の出身です。これまで、東大教授、国連大使、JICA(国際協力機構)理事長として、世界の120以上の国々を訪問してきましたが、全山満開の吉野の桜ほど素晴らしいものは見たことがありません。それが、カミキリムシの脅威を受けているということです。大変なことです。何としても防がなくてはなりません。みんなで力を合わせて乗り切りましょう。
国学院大学
教授 上野 誠 様
情操教育という言葉がある
では 日本人の情操教育は なんであるか?
かつては 和歌、能、茶道などの芸道であった
では その芸道の 基は何か?
それは その土地 その土地の気に触れることである
吉野の桜を見ていない人に 芸道について語る資格はない
だから 吉野の花の気に触れてほしい
明日の日本のために 私もほんの少しですが お手伝いします
女優
松坂 慶子 様
「万葉集にも歌われ、長い歳月たいせつに守られてきた可憐な山桜。そして世界遺産の金峯山寺蔵王堂からの眺めもそれは見事な吉野山のシロヤマザクラは、日本の春を象徴するかけがえのない景色です。この美しい吉野の桜がいつまでも変わらず咲き続け、多くの人々を励まし喜びをもたらしてくれますよう応援しております。」
吉野町長 中井 章太 様
春になると、山一面を染める吉野の桜。
その美しさは日本のみならず、世界中の人々の心を魅了してきました。
世界遺産の地・吉野で、古より「信仰の桜」として、人々の祈りとともに守られ、育まれてきた特別な桜です。
しかし今、その桜が外来種クビアカツヤカミキリなどの被害によって静かに危機にさらされています。
千年を超えて受け継がれてきた桜を、これからの千年にも咲かせるために。
あなたの想いが、一本一本の桜を守り、未来へとつなげます。
どうかこの挑戦に力をお貸しください。
そして未来の春も、吉野で一緒に桜を見上げましょう。
金峯山寺 蔵王堂
管長猊下 五條 良知 様

吉野山の桜は、古くから「祈りとともに咲く花」として、人々の心を慰め、この地に生きる私たちに季節の恵みと命のつながりを教えてくれる存在です。
しかし、いま外来の害虫によって、その尊い桜が被害に遭おうとしています。
これは単なる自然災害ではなく、私たちの文化と信仰の象徴が失われていく危機でもあります。
一枝一花を守ることは、自然と人との絆を守ること。
どうかこの取り組みに心を寄せていただき、未来へと続く吉野の春を共に守ってください。
皆様のご支援とお力添えを、心よりお願い申し上げます。
合掌
【順不同】
代表挨拶
公益財団法人吉野山保勝会
理事長 車田 修平
皆さま、こんにちは。
吉野山を代表して、心よりお願いを申し上げます。
吉野山は、豊臣秀吉、後醍醐天皇、源義経といった偉人たちが歩んだ歴史の地であり、世界文化遺産にも登録された、日本を象徴する美しい場所です。
そして何より、この山を彩る“桜”は、古くから文人や写真家、画家、歌人たちに愛され、
数えきれないほどの作品や思い出として残されてきました。
けれど今、その吉野山の桜が、外来の害虫によって危機にさらされています。
このままでは、何百年も守られてきた桜の景色が、
わずか数年で失われてしまうかもしれません。
桜は単なる木ではありません。
観光業としての財産であり、町の誇りであり、
そして私たち一人ひとりの心の支えです。人口6,000人の小さな町ですが、ここで生きる私たちは、「この桜を未来に残したい」という一心で立ち上がりました。
専門家の助言をもとに、桜を切らずに守るための薬剤注入という方法を選び、いま活動を始めています。
ですが、この取り組みを続けるためには、皆さまのお力がどうしても必要です。桜を守ることは、吉野の歴史と文化、そして日本の象徴を守ることでもあります。どうか私たちと一緒に、未来の子どもたちにもこの美しい桜の景色を見せてあげられるよう、お力添えをお願いいたします。
心からのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
最新の活動報告
もっと見る吉野町クビアカツヤカミキリ防除・駆除講習会に参加してきました。
2025/12/03 15:07吉野町クビアカツヤカミキリ防除・駆除講習会に参加してきました。吉野町内でも被害が確認されていますので、皆さん熱心に聞かれていました。今回は現場へも移動し被害木・健全木に薬剤(リバイブ)の注入方法の指導を受けました。加圧式注入器も試験的に実施しました。保勝会としましても、薬剤注入する時期で人手が足らないときは講習を受けられた方々に協力してもらえそうです。 もっと見る
クビアカツヤカミキリ研究員加賀谷悦子先生が、現地視察に来られました。
2025/12/02 13:4911月27日・28日3日クビアカツヤカミキリの研究をされている国立研究開発法人森林総合研究所主任研究員加賀谷悦子先生に現地視察をしていただき吉野神宮駅~奥千本まで回りました環境省・奈良県・吉野町・保勝会の関係者が集まりいろんな質問をしてアドバイスをいただきました。 もっと見る







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