はじめに
はじめまして、株式会社庄交コーポレーションです。
私たちは、1943年にバス会社庄内交通を設立して以来、さまざまな事業を展開し、山形県庄内地方の観光や生活に深く関わりながら、地域活性化に向けて歩んでまいりました。

出羽三山のひとつ、湯殿山に佇む湯殿山参籠所は、1977年より、参詣の拠点として多くの信者様や観光客を受入れてまいりました。
従来運営されていた出羽三山神社様より、8年前に運営を引き継ぎ、施設の管理・宿泊者の受け入れ・精進料理やお風呂の提供を行っております。今回、この貴重な宿を改修し、さらには由緒ある御神湯の飲泉所を復活することで、地域の観光振興につなげたいという想いから、クラウドファンディングに挑戦することを決意いたしました。

開山に向けた営業準備の様子
出羽三山の奥の院・湯殿山とは
古来より修験の山として知られてきた出羽三山は、羽黒山・月山・湯殿山からなり、それぞれ<現在><過去><未来>の山と位置づけられ、三山を巡ることで、生まれ変わることができるとされてきました。
江戸時代に松尾芭蕉が訪れると、「西の伊勢参り 東の奥参り」として出羽三山詣が全国的に流行。山伏たちの厳しい修行の場としてだけでなく、多くの庶民の信仰を集める巡礼地として栄えました。
国宝 羽黒山五重塔湯殿山は、西暦605年に開山された標高1504mの霊峰です。この地で見聞きした事は口外禁止、「語るなかれ」「聞くなかれ」とされ、古くから人々の畏敬を集めてきました。
清らかな湯水が絶えず湧き出る霊域は、心身を浄化し、新たな一歩へと導く力に満ちています。この神秘的な場所を、松尾芭蕉は「語られぬ 湯殿にぬらす 袂かな」と詠んでいます。
過去を見つめ、現在を生き、未来へと生まれ変わる――。湯殿山は、その祈りを叶える日本有数のパワースポットとして、今もなお多くの人々を惹きつけています。
生まれ変わりの修行「御澤駈け」や滝行が現在も行われており、湯殿山参籠所「神前の間」では、護摩祈祷が行われます。


湯殿山参籠所は、湯殿山神社本宮へつづく仙人沢の大鳥居の隣にあり、湯殿山神社周辺にある唯一の宿泊施設です。参籠所とは元来、一定の期間籠って神仏に祈願する施設ですが、現在は一般の方も受け入れております。
参籠所のすぐ近くには、私たちが運営するお土産・食事処「湯殿山レストハウス」や、本宮参詣バス(本宮まで約5分)の停留所があります。本宮まで徒歩でも30分程度と、非常に参詣に適した場所にあります。

湯殿山参籠所には、「御神湯」という神様が祀られた温泉があります。
湯殿山本宮までの参道に鎮座する、水の神様「丹生水上神社」は、源泉温度18度で国内では稀な二酸化炭素鉱泉が滾々と湧き出ています。この二酸化炭素鉱泉が「湯殿山参籠所・神の湯」の源泉です。
浴室には、天照大神の妹神とされる丹生都日女神(にぶつひめのかみ)が祀られており、神秘的な「生まれ変わり」の時を過ごすことができます。
湯殿山参籠所 御神湯
湯殿山神社本宮の境内にも御神湯(足湯)があり、出湯大神が祀られている
出羽三山の精進料理は、信仰の対象である山の恵みを体内に入れるという意味で、食べること自体が修行とされてきました。肉魚といった動物性の食材を使わない羽黒山の精進料理とは異なり、湯殿山の精進料理は、魚がつくことが特徴です。精進料理に欠かせない胡麻豆腐も手作りで、粘りが出るまで丹念に練り上げ、湯殿山の冷水で冷やし固める一品です。

湯殿山参籠所には御神湯とは別に、通常のお風呂やシャワーもあります。
部屋は個室と、襖仕切りの大部屋があります。部屋にテレビはなく、自然の音に耳を澄ませながら静かな時間を過ごすことができます。



宿泊者は、「神前の間」で毎朝行われる出羽三山神社様による朝御饌祭(あさみけさい)への参列が可能です。また参籠所の入口では、湯殿山仙人沢のご朱印を受けることもできます。
このように、湯殿山参籠所は、出羽三山神社様の機能も持ち合わせております。

日帰り利用のお客様も、精進料理や御神湯を体験していただくことが可能です。湯殿山参籠所は、信者様の参詣でのご利用はもちろんのこと、観光の拠点としても重要な施設だと考えております。
海外のお客様には、参籠所の英語サイトをご覧いただけるほか、現地では館内各所の英語サインやポケトーク(翻訳機)でのご案内を行っております。
プロジェクト立ち上げの背景
これまで維持管理を継続してまいりましたが、営業開始より50年近くが経ち、施設の老朽化が目立ってまいりました。

また標高の高い場所に位置するため、非常に雪深く、営業は例年6月1日から11月初めと、冬の間は閉山しております。地上ではすっかり桜の散った4月末でも、山の上では雪解けの途中で、雪の壁が残っております。閉山の間に、配管の凍結・劣化等があり、営業準備の際は毎年かなりの修繕費がかかっている状況です。

前述の通り、湯殿山のまわりには宿泊施設がありません。また、信者様の参籠所の利用は時代とともに減少傾向にあります。
このまま老朽化してゆけば、観光で訪れるお客様をお迎えする機会は失われ、経営が難しくなる可能性があります。参詣の拠点となる湯殿山参籠所がなくなれば、連綿と受け継がれてきた出羽三山文化の危機にも繋がりかねません。
私たちは文化的価値を未来へ残すために、このプロジェクトを立ち上げました。
このプロジェクトで実現したいこと
湯殿山参籠所を、より居心地の良い場所に変えたいと考えています。
具体的には、冬季に壊れてしまったボイラーの修理、老朽化が目立つ御神湯につながる通路の修繕を計画しております。
また御神湯の飲泉所復活を実現し、訪れる人にとってより魅力ある場所にしたいと考えております。

湯殿山参籠所は最大60人が宿泊できる大きな施設です。願わくば、このプロジェクトは一度きりではなく、客室の工事など、少しずつ施設を変えていくために継続していきたいと考えています。
そのためには、はじめてのこのプロジェクトが成功するかどうかが重要です。
古くから地域文化に深く影響を与え続けてきた出羽三山の文化を、これからも守り続けていきたい! ぜひ皆様のご支援をお願いいたします。
リターンについて
ご支援いただいた皆さまへ、心を込めたリターン品をご用意いたしました。特に宿泊招待券は、湯殿山参籠所で湯殿山の神秘を存分に体感していただけます。湯殿山参籠所を訪れることが難しい方にはオリジナルグッズや地域の特産品もご用意しておりますので、少しでも山形県鶴岡市の風土を感じていただければ幸いです。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

スケジュール
・ プロジェクト開始:5月1日
・ 湯殿山開山・湯殿山参籠所営業開始:6月1日
・ 資金調達終了:6月15日
・ 飲泉所修繕工事:6~8月(予定)
・ 集まった金額に応じてボイラー等の修繕工事:6~8月(予定)
・ 湯殿山閉山・湯殿山参籠所営業終了:11月3日正午(予定)
※雪の状況で閉山が早まる可能性があります。
メッセージ


湯殿山神社は、山形県の中心部に聳える出羽三山の奥宮と称し、海抜1,504mの湯殿山の中腹1,100mの谷間、冬期間は10mを優に超える豪雪地に位置し、加えて御神徳の現れとして、御神体より摂氏50度の御神湯(温泉)が滾々と流れ出る、全国的にも類を見ない、独特のお姿、信仰を有しております。それ故に古来、言わず語らずの御山として、俳聖松尾芭蕉も奥の細道の途次に参詣の折にも、「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」という一句を残すのみです。
また山内の丹生水上神社(丹生鉱泉)よりは、摂氏18度、毎分80Lもの炭酸鉱泉が湧き出ており、平成17年(2005)湯殿山御開山1400年の喜ばしき年を迎えた折に、記念事業として湯殿山信仰の象徴である御神湯をより広く皆様に供すべく、湯殿山参籠所内に羽黒山の御神木の杉材で御神湯風呂を建設し、ご参詣の皆様にお喜び頂いております。
湯殿山参籠所は、現在地元の観光会社である庄交トラベルに業務委託し、運営を行って頂いておりますが、営業開始から50年程が経ち、また御神湯風呂も20年程経過した今、此度リニューアル工事に着手すべく計画を進める中で、クラウドファンディングによる資金調達を考えておられます。
つきましては、皆様には、本企画により独特の信仰の表れとしての施設を、広く後世に伝えるべきものとして、ご賛同頂きますれば幸いと存じます。


湯殿山は昔から「語るなかれ」「聞くなかれ」と言われ、湯殿山神社本宮は撮影禁止になっており、実際に参拝していただき、体感していただく形となっております。川のせせらぎや空気感も違い、とてもいいお山です。
湯殿山参籠所も都会とは異なり、ひっそりとした場所にありますので、自然の中でゆったりとした時間が流れます。天候が良ければ美しい夕日が沈む様子をご覧いただけますし、周りに街灯もないので夜の星空は格別です。
毎朝の仕事は、胡麻豆腐を作ることから始まります。手作りの胡麻豆腐になりますので賞味期限はその日限りです。その他の食材も季節ごとの山菜やキノコ類などを使用し、おいしく召し上がっていただけるよう心を込めて作っております。
地下に「御神湯風呂」という温泉があります。数年前にYouTubeで話題になり、今ではシーズン中、日帰り入浴だけで2千名以上の方にご利用いただいております。今では観光のお客様から登山のお客様まで、幅広くご利用いただいております。
建物自体は昭和52年に建てられたもので、あちこち傷んできてはいますが、修繕を重ねながら運営をしております。昔から多くの方に愛されてきたこの湯殿山参籠所を末永く未来に残して、さらに多くの方にご利用いただければと願っております。


当プロジェクトにご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
株式会社庄交コーポレーション 代表取締役社長の近藤司と申します。
当社グループは、山形県の日本海側に位置する鶴岡市に本社を置いております。庄内地方と呼ばれるこの地域において、私たちは路線バスやショッピングモールなどの生活産業と、ホテルや航空事業といった観光産業を担っており、地域に根差した様々な事業を展開しています。
2018年に出羽三山神社様より当社が運営を引き継ぎ、現在も宿泊者の皆様をお迎えしている湯殿山参籠所ですが、老朽化や雪の影響により修繕が必要な状態となっております。
そのような中、アメリカの有力旅行メディア『ナショナルジオグラフィック(National Geographic)』において、「The best places in the world to travel to in 2026(2026年に行くべき世界の旅行先25選)」に、日本で唯一山形県が選出されました。加えて、同じくアメリカの大手旅行ガイドブック『Fodor’s Travel』において、「より多くの旅行者を必要とし、訪れる価値のある世界の10の目的地(10 destinations begging for more visitors)」として、こちらは鶴岡市が選ばれております。
国内外から山形県、そして鶴岡市へ高い注目が集まっているこのタイミングこそが、庄内地方の活性化に繋げられるチャンスだと捉えております。そんな今だからこそ、湯殿山参籠所をより快適にお過ごしいただける場所に生まれ変わらせ、この場所での宿泊体験を通して、少しでも多くの方から湯殿山を含む出羽三山、そして庄内の魅力に触れていただきたいと思っております。
そのためには、皆様のお力が必要です。出羽三山の伝統を守り、受け継がれてきた心を未来へ紡いでいくためにも、温かいご支援をどうか、よろしくお願いいたします。
最後に

出羽三山のうち、湯殿山は<未来>を表す山です。羽黒山で現世を、月山で死後の世界を体験し、湯殿山で「生まれ変わる」――。
お一人おひとりのご支援が、この神秘的な聖地の未来を形作る大切な一歩となります。どうか皆さまのお力をお貸しください。
そして改修が完了した際には、ぜひ湯殿山参籠所へお越しください。現地で出羽三山の奥深い魅力と、湯殿山の「語るなかれ」「聞くなかれ」の神秘を体感していただければ幸いです。
皆さまとともに、この素晴らしい文化を次の世代へと繋いでいけることを、心より願っております。



