このプロジェクトについて
豊田章一郎の秘書として、経営の現場に携わってきた著者・杉本祥郎による『強いトヨタの源流』を、一冊の記録として世に出すプロジェクトです。本書は、トヨタが長期にわたり世界トップクラスの競争力を維持し続けた理由を、事実と証言に基づいて体系的に記録したものです。
内部証言だからこそ伝えられる視点
この記録を通じて伝えたいのは、困難な状況に置かれたとき、何を基準に判断すべきかという視点です。戦前・戦後の混乱期、高度成長期、国際化、そして現在に至るまで、経営陣はどのような迷い、葛藤、決断を重ねてきたのか。当時は常にリスクを伴う選択だった判断が、結果として組織の強靭性をつくりあげていきました。経営判断の舞台裏を知ることで、表面的なビジネス論では見えない企業文化とリーダーシップの本質が明らかになります。
著者について

杉本祥郎(すぎもと・よしろう)
著者の杉本祥郎は、豊田章一郎の秘書として、取締役会や経営会議の現場に身を置き、複数代の経営姿勢を目撃してきました。その立場からしか記録できない、具体的で重みのある証言が本書の核となっています。単なる外部からの分析ではなく、実際に内部で見聞きされた事実に基づく記録だからこそ、この本は他の経営書にはない説得力を持ちます。
本書が記録する内容
本書は、単なる企業の成功物語ではありません。織機から自動車への転換判断の背景、戦争と占領下での意思決定、資金危機の中での人事方針、労使対立をどう乗り越えたのか。トヨタ生産方式や販売網がどのような思想と実務の積み重ねで形成されたのか。こうした【なぜ】に対して、事実と証言をもとに答えていきます。
特に強調したいのは、これらの判断がその時点では常にリスクを伴う苦しい選択だったという点です。結果論としての「成功要因」ではなく、困難な時代を生きた人たちの実際の葛藤と判断基準が、生々しく記録されています。
このプロジェクトで実現すること
クラウドファンディングで募集する資金は、本書の刊行にとどまらず、著者がこれまで蓄積してきた証言や資料をさらに深く整理し、次の記録へとつなげていくための基盤づくりに充てます。
本書は、長い経営史の中の一つの区切りにすぎません。現場で見聞きされた事実や判断の背景には、まだ記録として形になっていない重要な証言やテーマが数多く残されています。今回のプロジェクトでは、それらを掘り下げ、第二・第三の記録として後世に残していくための取材・整理・執筆環境を整えることを目指します。
単発の出版ではなく、連続した記録として日本のものづくりと経営の実像を残していくこと。その第一歩として、本プロジェクトを位置づけています。
誰にとって価値のある記録か
この本は、トヨタの経営史に関心のある方、経営層や秘書として企業の現場に携わっている方、日本の産業や企業文化の本質を学びたい方に特に届けたいものです。規模や業種に関係なく、困難な状況に置かれたとき、何を基準に判断すべきかという問いに対して、この記録は実践的な資料となるはずです。
また、製造業の現場で働く人、組織を率いる立場にある人、これから企業や事業を担っていく世代にとっても、この記録の意味は大きいと考えています。
今、この記録を世に出す理由
トヨタの強さが、表面的な言葉や断片的なノウハウとして消費され、本質が伝わりにくくなっています。特に、「人を切ること」「約束を曖昧にすること」が安易に正当化されがちな今だからこそ、この記録が持つ意味は大きいのです。
内部で見聞きされた事実に基づいた、重みのある記録を、読み継がれる形で残すこと。それが、今後の日本のものづくりと組織づくりにとって重要だと考え、このプロジェクトを立ち上げました。
最後に
この記録は、著者一人の思い出ではなく、困難な時代を生きた多くの人たちの判断と努力の足跡です。その足跡を、正確で読みやすい形で後世に残す。それがこのクラウドファンディングの使命だと考えています。ご支援いただくことで、日本のものづくりの本質が、より多くの人に届くことを心から願っています。





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