プレリュード
今を去ること二十余年前,派遣仕事で中国・北京へ出向いていた頃です.ある日,野球場ほどもあるでっかいウオールマートのぞっき本売り場の棚で,カラフルな装丁の『老子読解』を掘りあて,ページをめくり,第1章の脚注に「二つ目の『道』は動詞である」とあるのを見て「え・えっ!?」と,眼が釘付けになりました.いうまでもなく脚注の内容は,新発見の解釈だからです.「道可道,非常道」は,漢語の解釈も,英語の翻訳も,日本語訳も,一般に「S+V+O1,+O2」と解釈されて「道の道とす可(べ)きは,常の道に非ず」であるといいます,二つ目の「道」を「考える」という動詞(つまり,可はちゃんと助動詞)にすると「S+V,+C」になり,「道は,常に非ずの道と,考えるべきである」となります.「道の道とす可き?常の道?」何のこっちゃ?の禅問答もどきではない,理解しやすい論理的な文法構造の「経 (教え)」となるのです.
このプロジェクトで実現したいこと
ことの起こりは,「科学のタイタン」と言われるガウスが「最小剰余による素数判定法」を発見しているにも関わらず,世間はガウスの素数定理を代数的数で誤魔化す限られた範囲に曲解,ガウスの複素整数による謂を「みざる・きかざる・いわざる」して,未だ素数の発見法を自然数の範囲であるフェルマの小定理やメルセンヌ数などに準拠していることを知ったからです.
⚫︎なぜガウスの方法が認められていないのか?
ガウスは D.A. (日本題『ガウス整数論』) の「緒言」において,少なくとも不定解析で解を求めるということは,高等演算(Higher Arithmetic)は無理数を排除した整数解を求めるということだと宣言しています.
ところが「近・現代数学」は,「ガウスを超えた」と豪語するデデキントの「切断理論」などにより,無理数を許容する自然数に基づくことを「より正確である」演算として採用,整数解にこだわるガウスを古典扱いしてしまっているからです.
それゆえ無理数が関与して,今日提唱されている全ての素数定理には,百発百中の決定打が存在しません.Wikipedia の「素数定理」による有力な三種類の比較でも10の3乗ですでに 168個,145個,178個というバラつきがあります.
⚫︎リーマン予想はガウスの理論に基づいているか?
π(x) の素数定理の10の24乗の素数の個数は,リーマン予想で知られる,リーマンが「与えられた限界以下の素数の個数について」の証明を仮定して算出されたと言います.リーマンはガウスを学習して複素数に基づく方程式を組み立てたと思われるのですが,それは,果たして老拙が今回発見したガウスの「最小剰余」で計算した場合の個数とピッタリ一致するか? それを確かめたい!というのが,今回のプロジェクトの目標です.
⚫︎1億桁・10億桁の素数発見に懸賞金が!
そんなある日,アメリカ合衆国の EFF(Electronic Frontier Foundation)という団体が,最初の1億桁の「素数」発見者に15万ドル,10億桁の素数発見者に25万ドルの賞金を出す!という Wikipedia の記事に出会いました.早速 EFF のホームページを開いてみると,確かにそのことに関する記述がありました.これまでに,100万桁は1999年の発見者に5万ドル,1000万桁は2008年の発見者に10万ドルが授与されたとか.そのいずれもが GIMPS の参加者となっています.
⚫︎コンペティータ GIMPS とは?
Wikipedia によると GIMPS(Great Internet Mersenne Prime Search)とは「メルセンヌ素数の発見を目的として1996年に発足したプロジェクト」で「分散型コンピューティングによって、参加者のコンピュータの余剰処理能力などを利用して解析、検証作業を行う」とあります.メルセンヌ素数は自然数に基づく素数の中の「底2・冪指数 p の冪から1引いた数が素数・かもしれない」という限られた素数のことであり,その概念は基本的にフェルマの小定理の延長線上にあります.故に,三十年間に発見できた素数はたったの 18 個にすぎません.例えば,100万桁から1000万桁までは九年,近々の2018年12月7日の24,862,048桁から,2024年10月12日の41,024,320桁の素数を発見するのに六年を要しています.
⚫︎絶対最小剰余に基づく,二つの素数発見法
一方,今回発見のガウスの理論の一つの,GIMPS同様に最小の底である2だけを相手にした場合でも,決定的な違いは,冪指数が半分で,任意の数を「丁か半か!」とたった一回の冪乗余計算を実行するだけで判定できます.さらに,必要な計算桁数は半分になるわけですから,月とスッポンほどの差があります
もう一つの平方剰余に基づく場合は,当然,計算対象とする被除数が,冪乗よりもさらに,メッチャ!少ない桁数となります.
⚫︎mac freak ・おバカの極み!
今日の PC の計算能力は,一昔前のスーパー・コンピュータの計算能力と互角……とはいえないかもしれないものの,限りなく「互角」に近いと言っても過言ではありません.つまり,コンペティータのシステムはその一昔前のコンピュータに合わせた設計であるわけです.
ゆえに,mac freak といたしましては,複数台のフル装備 mac studios でクローズドな環境を構築して挑戦してみたい!と思うわけです.
しかし,コンピュータに「月とスッポンほどの差」があると言っても,1億桁の冪乗余演算にはハンパではありません.それに,フル装備の mac studio を数台用意するには,結構な金額が必要となります.それで,クラウドファウンディングに頼むことにしたわけです.
プロジェクト立ち上げの背景
⚫︎老後にライフワークを実現したい!
還暦を迎えた年,"Live Twice" の人生を楽しむためのライフワークを持とうと考え,選んだのがプレリュードで述べたことの実践です.つまり「老子を文法通りに」訳してみようということです.老子が書いた「経」は弟子を語る人たちが時の為政者に媚びるため,老子の謂とは反する内容に「違訳・翻した訳」をしたと考えられるからです.漢字の品詞は自由度が高いことから,それをいいことに,落語の「ちはやふる」同様の解釈を広めたとしか思えないからで,それを「文法に基づいて」糺すことにより,老子道徳経は本来,「人生の OS と言い得る経」であることが顕になるに違いないと直感したのです.
⚫︎文系のライフワーク実現のためには,理系の数学が必須?!
それで文法の学習を始めたのですが,UG(Universal Grammar:普遍文法)を知って数学を学ぶ必要が生じました.そこで,カントールの集合論の入門書を読み始めると,集合論には矛盾と「対角線論法」の問題点があることを知りました.でもオブジェクト指向のプラグラミング経験から,その矛盾は「複素数を採用すれば解決できる」ということに気づきました.それで,その証明のため,難解な数論の古典?として有名なガウスの D.A. を読むハメになったのです.ところが D.A. の合同に関する定義について書かれた第1章・第2章から第3章の冪乗余までの,全469ページ中の高々74ページを再三再四……と再読する無限ループ状態に陥ってしまいました.なぜなら,プログラミング言語の剰余演算とガウスの合同式の間には,大きなギャップがあったからです.
⚫︎喜寿の年のプレゼント
それで昨年の喜寿の年に「はた!」と気付き,無茶苦茶に絡んでいた糸が一本に紐解けた!のです.それはそもそも(ムーヴィ・フリークでもあるわたしの好みでたとえれば)ガウスはスティーブ・マックイーン演じる『拳銃無宿』のバウンティー・ハンターならぬ「プライム・ハンター」であるという理解を前提とすることでした.ガウスの合同式は,ウインチェスター・ライフルの銃身と銃床を切り落としたメアーズ・レッグ(ランダル銃)そっくり!そう・もう・そっくり・そのまンま・なのです.
余談ですが,マックイーンはジョン・ウエインが『リオ・ブラボー』で,ライフルを片手でぐるりと回転させて薬莢の排出と装填をして見せる,大柄なウエインだからこそできる芸当に憧れて(実は,そのライフルもほんの少々,銃身と銃床が切り落としてあったとか)メアーズ・レッグを作ったというのが,movie freak・老拙の見解です.
⚫︎ガウスはなぜプライム・ハンターになったのか?
D.A.の緒言をよくよく読むと,ガウスがどうして素数に興味を覚えたのか?ということが見えてきます.それは,ユークリッド『原論』の第7巻の「数論」によると,素数とは「ある範囲の数が(自分自身と1以外の)それまで出てきた数で割り切れない数のこと」と定義してあります.ところが第10巻の「無理量論」には,「ある範囲の量が割り切れない数のこと」を無理量を構成する割り切れない数=無理数と定義しているからです.神童ガウスは語学にもチョー!長けていたと言いますから,早くから『原論』を読みこなして,その二つの記述の「矛盾」に気づいていたことは,まず,間違いないでしょう.
⚫︎きっかけは,正十七角形が作図可能であることの発見
ガウスは十四歳のときに国務大臣から対数表を贈られました.それで『原論』の無理数と素数の定義の矛盾に確信したと考えられます.ガウスがプライム・ハントを始めたのは,それがきっかけでしょう.
高木貞治大人の『近世数学史談』は,正十七角形が作図可能であることの発見というセンセーショナルな内容の紹介から始まります,そして,なんと!1000個もの素数を割って,全てが循環小数点となることを突きとめているいるということを記したノートがあることを発見したと記されています.例えば次のように.
1/71= 0.01408450704225352112676056338028169 014.....
髙木大人はこれについて「商の第2位から先の 14084… を2分して行けば,第8位から先の 07042…が自動的に出る」と「割り算を掛け算にする」計算方法を見つけていらっしゃるのですが,分母と商を掛け合わせれば,次のように算出可能であることには気づかれていません.
71×0.0140.....169 = 0.99999999999999999999999999999999999
正十七角形の発見を期に,ガウスはプライム・ハンターとなることを決め,「数学日記」をつけ始めました.そもそもフェルマのように「素数を発見する」のが目的ではなく,『原論』が「無理・量」とする数量の筆頭が,素数という「数」の剰余であること,それも1だけでなく ±1に等しいことを証明しようという試みからスタートしたのです.
ガウスが素数研究の「数学日記」を書きだす以前には ⎯⎯ 『原論』に即した基本の幾何・数学書ばかり読んでいたことから ⎯⎯ 近世の数学論文についてをろくに知らず,フェルマの小定理があることも全く知らなかったと D.A. 緒言に明記しています.
現在の準備状況
⚫︎mac studio 4台のクローズドな環境で挑戦を目指す!
ガウスの理論を実現するだけのプログラムをコーディングするのはとっても簡単なのですが,問題は1億桁というのは現在のコンピュータ1台ではもちろん,スーパーコンピュータ1台でも扱えない桁数です.つまり,現行のスーパ=コンピュータの CPU でも扱えない桁数を仮想的に実現しなければならないわけです.GIMPS はそれを「分散型コンピューティング」つまり何台ものコンピュータをいわば繋ぎ合わせて実現しているわけです.しかし,要は,計算に必要な量のメモリがあれば良いわけです.それを mac freak といたしましては,とりあえず4台の mac stdio +手持ちの mac 3台によるクローズドな分散処理で実現したいと考えています.従って,資金の用途は以下のようになります.
設備費:フル装備の mac stdio 4台 640万円
10TB HDD 10台 50万円
人件費:デバッガ要員 若干名 300万円
広報費: 10万円
その他:(手数料等) 約200万円
開発人件費は自己負担としています.資金が必要なだけ確保できなかった場合は,デバッガ要員をもてずそれも自分で一人で行うことになり,また,mac の台数を減らすことになり,それに従って,時間がより多く必要になるということです.最悪の場合……例え資金が集まらなかった場合でも,手持ちの mac だけでも挑戦する覚悟でいます.
最優先事項として,一つ目のリターンの品の一つとする eBook 『プライムハンター・ガウス⚫︎素数を狩る!』の仕上げ作業を行っています.
リターンについて
第一のリターンは,自著である eBook 『プライムハンター・ガウス⚫︎素数を狩る!』の PDF 版です.
ガウスがどのようにして素数を確定する方法を発見したのか?ということを,ガウスの「数学日記」を参照しつつ D.A. で合同式を定義する六分の一を熟読再考・考察し,合同式が素数発見の最強 TOOL であることを導き出した過程をあれこれ書き留めています.もちろん,ガウス理論による素数決定のアルゴリズムも掲載しています.でも,いわゆる数学書ではなく,ガウスの数学観と一般の数学観とのギャップを「迷?推理」によって明らかにする,どちらかといえばデュ・ソートイさんの『素数の音楽』同様に,推理小説と思って読んでいただければ幸いです.
『プライムハンター・ガウス⚫︎素数を狩る!』は11月中に発行予定ですが,当然,このプロジェクトに関することについても触れています.皆様にお渡しするPDF版は,感謝を込めて皆様のお名前を書き留めさせて頂く1月発刊予定の改訂 version 2.0 とします.
version 1.n をすでにお求めいただいた方には,ご連絡いただけばご購入金額を現金書留でご返済いたします.なお,お渡しするリターン品は PDF 版ですから簡単に他の方に配布できますが,著作権及びその他法的権利についてはすべてプロジェクトオーナーに帰属しますから,ご本人様以外の方への再配布はお控えください.
第二のリターンは,第一のリターンと同じ拙著に加えて,実際に素数ハントに利用する「プライム・ハンティング・アプリ」と,ハンティングに必要なデータ取得のために構築するデータベースへのアクセスIDを提供いたします.
第三のリターンは,第二のリターンと同じリターンに加えて,そのアプリの「ソース・コード」を提供いたします.素数についての研究や問題解決に取り組んでいらっしゃる団体様等による,独自のプログラム開発のお役に立てていただければと考えます.なお,二次的著作物に関する著作権は二次的著作物著作者に帰属するものとします.
▶︎「プライム・ハンティング・アプリ」の概要
▷素数発見・判定に特化した計算エンジンを搭載した素数探索ツール.
▷Java の実行環境を備えた macOS.
(Java には,全ての macOS にインストール可能なバージョンあります.)
▷Java の実行環境を備えた Windows 11.
▷二つの OS ともに,最低 16GB 以上の搭載メモリと,
2TB の拡張ディスク(USBメモリ)領域が必要.
スケジュール
2026年 10月初旬 eBook 『プライムハンター・ガウス⚫︎素数を狩る!』発刊.
12月27日 クラウドファンディング終了.
2027年 1月下旬 第一のリターン:
eBook 『プライムハンター・ガウス⚫︎素数を狩る!』versin 2.0
を eMail 発送.
2027年 6月ごろ 経過報告を掲載するホームページ開始.
2028年 4月ごろ 第二・第三のリターン:
「プライムハンティング・アプリ」
およびソースコードの圧縮ファイルをダウンロード可能に.
データベース.アクセスIDの発行.
ホームページでアプリのフィードバック受付開始.
最後に
⚫︎2028年中に1億桁の素数発見を目指す!
白状しておきましょう,そもそもわたしは,就学中・数学と英語がアヒル艦隊でした! つまり,大抵は1,良くて2ということです.それにも関わらず,なぜプログラミングで飯が喰えたのか?というと,なにあろう,そもそも世界で一番最初にコンピュータのプログラムを書いたのは,数学を大のニガテとするアダ(ADA)という女性であることからもわかるように,プログラミングは論理的・文法的にマトモな文章が書ければ可能だからです.あえて老拙・個人的に強いて言えば,PC黎明期に鍛えたハッキング能力が「ほんのチョット優れているカモと」アヒルはカモと,驕っていいかもしれません.
ガウスは緒言で,自然数に基づく演算を「初頭演算 (Erementaly Arithmetic)」と,整数に基づく正の数と負の数を用いる演算を「高等演算 (Higher Arithmetic)」と名づけています.
D.A. の日本版『ガウス整数論』の訳者である高瀬正仁先生は「訳者あとがき」の締めくくりにおいて「[本書を]日本の小学生に贈る」と題していらっしゃいます.現代数学に洗脳されてしまった後では ⎯⎯ つまりカルト宗教にハマるとそれ以外の考えが受け付けられないように ⎯⎯ ガウスの数学を受け入れられなくなり,「古典」と見下してしまうからでしょう.そうです.ゆえにわたしは数学がアヒル艦隊だったおかげで,ガウスの理論の理解に至れたのかもしれません.輓近の数学は,デデキントというガウスと同郷であり,ガウスの一世代後の数学者が「切断」というテクニックにより切り拓いた近・現代数学を継承したカントールの集合論 ⎯⎯ 述語論理に基づく数理論理学 ⎯⎯ を至高としています.しかしそれは,コンピュータのOS に例えるならば,ミレニアムで問題が発覚した「64Kの壁」があるのです.
今回発見したガウスの数論とは,述語論理のプログラミング言語 Prolog でコーディングした日本の第五世代コーンユータ・プロジェクトが果たせなかった理論です.まさに,AI を実現するOOP・オブジェクト指向のパラダイムであることに気づいたのです.
現代数学のカルト的結界中(?就学中)においては劣等生であったおかげで,十数年の歳月を要したものの無垢な「小学生」の如く「無知の知」をもってガウスの理論が Higher Arithmetic =オブジェクト指向のパラダイムであることの理解に至ったのだと思えます.
ガウスの「高等演算 (Higher Arithmetic)=オブジェクト指向のパラダイム」は,アヒル艦隊でも理解できるほど優しい数学を実現しています.私同様アヒル艦隊の人たちを含めて,より多くの人たちにそれを広める一手段として,素数を発見し続けるプロジェクトの実行にチャレンジします.皆様の共感と協賛,「よし,一緒にプライム・バウンティ・ハンターになろう!」と言ってくださることを,切にお願いする次第です.
*メイン画像は,数学者であり哲学者でもあるカール・フリードリヒ・ガウス(1777-1855)の肖像画:当該画像はパブリックドメインであり、著作権が消滅していることを確認しています。(出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Carl_Friedrich_Gauss.jpg )




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