今、日本中の桃・桜・梅・スモモなど、バラ科の果樹が「クビアカツヤカミキリ」という害虫による被害を受け、各地で伐採や枯死に追い込まれています。この度、cog-lab農園では果樹防衛研究所と称し、害虫から果樹を守る保護具の開発プロジェクトを立ち上げました!
このプロジェクトについて
桃の花が咲く季節、桜が満開になる春の風景。こうした美しい景色や、甘く香る果実を次の世代にも残したい。その想いから、私たちは今回のプロジェクトを立ち上げました。
和歌山県紀の川市で果樹農園を営むcog-lab農園の小倉と申します。私はこの地でスモモ部会長も務めながら、農薬や化学肥料を使わない栽培に挑戦してきました。しかし今、私たちの大切な果樹がクビアカツヤカミキリという害虫によって深刻な被害を受けています。

▲クビアカツヤカミキリムシの被害を受け、伐採したスモモの木
なぜ今このプロジェクトが必要なのか
クビアカツヤカミキリは、桃や桜、梅、スモモといったバラ科の果樹に卵を産みつけます。幼虫が木の内部を食い荒らし、最悪の場合は木が枯死してしまうのです。

▲クビアカツヤカミキリムシの食害にあったスモモの木の株元
「すでに数千本の木が被害に遭っている」と聞いていましたが、地元の試験場や自治体の最新データを調べて、そのあまりに深刻な数字に愕然としました。
紀の川市: 果樹(桃・梅・スモモ等)の被害:累計 1,570本 / 桜の被害:31本
かつらぎ町: 果樹(桃・梅・スモモ等)の被害:累計 6,309本 / 桜の被害:118本
*2026年8月5日時点
この隣接する2つの地域だけで、すでに約1万本近い木が被害に遭い、枯死の危機に瀕しているのです。 1万本の木が失われるということは、何トンという美味しい果物がこの世から消え去り、春の美しい桜並木が虫食いだらけになって切り倒されてしまうことを意味します。
特に「樹齢5年〜10年」の、いよいよこれから美味しい果実を実らせるという若い木が最も狙われやすい状況にあります。カミキリムシが幹の根元(株元)に卵を産む特性ゆえ、地中の根っこの先まで食害が進むと、針金でほじくり出すこともできず、もう手遅れ(枯死)になってしまう。しかし、幹の上部であれば被害を食い止められる可能性があります。だからこそ、根もと部分をしっかり守ることが何より重要なのです。
大阪公立大学の昆虫研究者によると、特に桃はこの虫を強く引き寄せてしまう性質が強いことがわかっています。私たちの周辺地域の農園でも被害が広がり続けています。
「農薬に頼るだけでなく、木そのものを物理的に守れる方法を」
折り紙工学を応用して保護具の開発に挑戦

▲メンバーと保護具
現状の対策は、農薬の散布回数を増やすか、網(ネット)を1本ずつ木に巻き付けるしかありません。しかし、炎天下での度重なる農薬散布は高齢化した農家にとって命がけの重労働であり、環境への負荷も小さくありません。また、ネットを巻く作業も膨大な手間がかかり、木が太くなるたびに張り替えなければならないという致命的な弱点がありました。
そこで私が着目したのが、10年以上前から個人的に大好きで折り続けていた折り紙の数学的な美しさでした。幾何学やトポロジー(図形科学)の専門家から教えてもらった、「クレスリングパターン(Kresling pattern)」という独特の折り方があります。 1枚の平行四辺形の集まりから立体を作り出すこの構造は、非常にユニークな特性を持っています。

▲折り紙に着想を得る
これを保護具に応用すると....
①木の成長に合わせて自動で広がる: 木が太くなると、保護具を折り曲げることで内径が広がっていきます。そのため、1度設置すれば5年〜10年間は張り替える必要がありません。
②設置スピード(はめるだけ): 切れ込みを入れた保護具を開き、木の株元(一番被害を受けやすい地上から約20cmの高さまで)にはめ、下部を少し土に潜らせるだけで完了します。
③配送が極めてスマート: 折りたたむと薄い1枚のシートになります。そのため、かさばらずにスマートレター等で安価に全国へ発送できます。
開発の舞台裏 大学との共同開発で特許申請
このアイデアを頭の中だけで終わらせないため、私は繋がりがあった京都先端科学大学の研究室に相談。「折り紙の形を3Dプリンターで形にしてほしい」という私の持ち込みから、すぐに共同開発がスタートしました。

▲さまざまなパターンを試作中
日光や雨風に10年以上耐えられる屋外用の高強度プラスチック素材を選定し、素材のしなやかさや厚みの微調整を何度も繰り返しています。
大学の研究室に行くたびに改良が重ねられ、一番最初のバネのように戻ってしまうプロトタイプから、現在はカメラのレンズの絞りのように上部をキュッと閉められる、驚くほど洗練された形状へと進化を遂げています。

▲大学の研究室の様子
この折り紙工学を一次産業(農業)の害虫防除に応用する試みは、全く前例のない先駆的な挑戦です。すでに特許も出願しました(2026年7月27日申請済)。
支援金の使い道と今後の活動
今回のクラウドファンディングでいただいた支援金は、「折り紙式果樹保護具」のさらなる改良・開発費、および実証実験のための試作品製造費に充てさせていただきます。
2027年6月~7月:保護具の実証実験
今シーズンのカミキリムシの産卵期は終了したため、私たちは来年の産卵シーズンに向けて準備を進めています。 和歌山県内のモデル農家10名以上に、このプロトタイプを無料提供し、実際の果樹園に設置して防除データを徹底的に計測します。地元の果樹試験場とも連携を模索しながら、確かなエビデンスを積み上げていきます。
商品化にむけ、県内企業へ製造依頼
具体的な量産オペレーションと商品化にむけ、和歌山県内企業との商談を進めます。技術面でのさらなる改良にむけても引き続き動いていきます。
樹木全般の害虫害獣予防に
将来的には、この技術を柑橘類を脅かすゴマダラカミキリ対策(みかん保護)や、林業で深刻化しているシカによる苗木の食害対策など、日本の一次産業と豊かな山々を守る汎用技術として全国へ広げていく計画です。
この保護具が実現すれば、全国の果樹農家の力になれるはずです。桃も桜も、スモモも梅も、子どもたちの世代まで守り続けられる。そんな未来を、私は本気で信じています。
この挑戦を形にするために、クラウドファンディングを通じて皆さまのお力をお借りしたいと考えています。
cog-lab農園について

▲海外の友人と。スモモ畑にて。
cog-lab農園は、フルーツの名産地・紀の川市を拠点とする小さな農園です。農薬や化学肥料を使わない栽培を心がけ、安心して食べられる果物を届けたい、この土地の自然を守りたいという想いで続けてきました。今回の害虫被害も、ただ諦めるわけにはいきません。
これまでの取り組み ーフルーツファンディング®という仕組み

国内外の大学院で学んだ経験と高校での教員経験を活かし、農業と教育をかけあわせた仕組みづくりに取り組んでいます。農園のフルーツの売り上げの一部を教育活動に充てる、「フルーツファンディング®」という取り組みを独自で実践。
LEAVE BETTER OPTIONS ―次世代により良い選択肢を残す という農園の理念のもと、作物を育てることで得た収益を、地域の教育施設や福祉施設に還元していく活動をしています。
単なる寄付ではなく、地域で育った果実が、地域の子どもたちの未来を育てるという循環を目指します。
▼これまでの実績(2024年度)
- 学習塾におけるひとり親家庭の生徒への授業料割引制度
- 全塾生への教材費無料化
- 川原小学校での野菜畑支援
- 粉河高校での出前授業
- 地元公民館での週1回のボランティア活動
- 絵本読み聞かせ会の開催

プロジェクトの社会的価値
このプロジェクトを支援していただくことは、単に一つの農園を助けることではありません。桃や桜といった、日本人にとってかけがえのない文化を守ることにつながります。
春に咲く桜を楽しみ、夏に甘い桃を頬張る。そんな当たり前の風景や喜びを、未来の子どもたちにも届けたい。環境に配慮した農業を広げることで、安心して果物を楽しめる社会を一緒に支えていただけたら嬉しいです。

▲冬眠明けのカエルとともに
応援メッセージ
果樹農家 R・Tさん
「地域を守るために考え、行動する小倉さんを、同じ果樹農家として応援しています!」
リターンについて
cog-lab農園 果樹防衛研究所として以下のサポーターコースをご用意しました。私たちは、このプロジェクトに応援いただいた方々すべて、この研究に関わる大切なメンバーだと思っております。果樹防衛の研究への応援、ご参加をお待ちしております!
果樹防衛研究所・研究サポーター
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
cog-lab農園の自作絵本(果樹防衛研究所・絵本サポーター)
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・自作絵本「りんごのぷらりん」(2020年出版)を1冊お送りします。地球温暖化をテーマにした園主の自作絵本。子どもから大人まで読みごたえのある内容。家庭や学校での学びの時間にも。
おいしい研究成果・みかん便
・cog-lab農園 自家栽培のみかん約2kg(お届け時期:2026年12月~2027年1月)
・研究成果カード
果樹園から届く「研究成果」を味わうコース。 毎年好評をいただいているこだわりみかんをお届けします。
紀の川フルーツ標本BOX
サポートした樹(1種)の果物が届くコース。
※桜支援者には、柿もしくはみかんをお届けします。
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
▼サポートしたい樹を1種類選んでください。
・桜サポーター→cog-lab農園の柿(2玉・発送2027年10月めど)もしくはみかん(1kg 発送2026年12月めど)
・すももサポーター→すもも(約500g) 発送2027年6月頃めど
・桃サポーター→桃 (約600g/ 2玉)発送2027年7月頃めど
・梅サポーター→梅 (約1kg) 発送2027年5月末~6月頃めど
果樹防衛研究所・研究員コース(保護具5個付き)
実際に保護具を使用してみたい方に最新版の保護具をお送りします
※写真の保護具は最新版ではない可能性があります
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・保護具(5個セット)
・研究員証
・研究レポート
果樹防衛研究所・研究員コース(旬の果物スペシャルBOX)
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・旬の果物スペシャルBOX(柑橘類・キウイ)5kg 詰め合わせ
・研究員証
・研究レポート
季節を追う!果樹研究定期便 ~研究成果を味わうコース~
サポートした樹(2種)の果物が届くコース。
※桜支援者には、柿もしくはみかんをお届けします。
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・保護したい果樹を2種類を選んでください。保護した果樹の果物をお届けします。
スモモサポーター→スモモ 500g (2027年5月頃)
桃サポーター→桃 約600g (2027年6月末~7月上旬)
梅サポーター→梅 1kg(2027年 5月下旬~6月上旬)
桜サポーター→cog-lab農園の柿(2玉)、もしくは、みかん(1kg)をお送りします
※柿(2027年10月頃) / みかん(2026年12月~2027年1月)
みかん付き!季節を追う!果樹研究定期便 ~研究成果を味わうコース~
桃・梅・みかんを旬の時期にそれぞれお届け!
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・保護した果樹の果物(桃・梅)とみかんを旬の時期にお届け
みかん1kg (2026年12月~2027年1月)
梅 1kg(2027年 5月下旬~6月上旬)
桃 約600g (2027年6月末~7月上旬)
果樹防衛研究所・研究員コース(保護具10個付き)
実際に保護具を使用してみたい方に最新版の保護具をお送りします
※写真の保護具は最新版でない場合があります
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・保護具(10個セット)
・研究員証
・研究レポート
親子フィールド研究員コース ~教育×農業を体験するコース~
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・親子で農園体験(cog-lab農園で収穫・昆虫・果樹観察などの体験プログラム)約2時間を予定
※おおよそで結構ですので、ご希望の時期をコメントにてお知らせください。
・研究員証 ・果物のお土産付き(時期によっては後日発送いたします)
【詳細】
・日時:要相談
・場所:cog-lab農園 〒649-6601 和歌山県紀の川市名手上197
・支援者様の交通費や滞在費:支援者様の交通費や滞在費は各自でご負担ください。
・支援者様との連絡方法:詳細はメールで連絡します。
クビアカ研究員コース
クビアカツヤカミキリムシについての知識を共有しながら 大切な果物を育てる研究員の仲間になるコース。 ・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・クビアカツヤカミキリ被害・保護具・開発現場の解説
・園地見学会の実施
・開発者や現地農家さんとの座談会(オンライン/オフライン)
・研究員証 ・果物のお土産付き(時期によっては後日発送)
【詳細】
・日時:要相談
・場所:cog-lab農園 〒649-6601 和歌山県紀の川市名手上197
・支援者様の交通費や滞在費:支援者様の交通費や滞在費は各自でご負担ください。
・支援者様との連絡方法:詳細はメールで連絡します。
一本の木・専属研究員コース
1本の木を育てる研究員になるコース。 1本の木のオーナー様になっていただき、特定の果樹1本を私たちがシーズン中に追跡します。 写真、成果報告、収穫体験付き。収穫した果物もお送りします。
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・現地での確認・調査の実施
【詳細】
・日時:要相談
・場所:cog-lab農園 〒649-6601 和歌山県紀の川市名手上197
・支援者様の交通費や滞在費:支援者様の交通費や滞在費は各自でご負担ください。
・支援者様との連絡方法:詳細はメールで連絡します。
果樹防衛研究所・主任研究員コース ~1家族・1グループ向け~
仲間と一緒に果物を守るコース。
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・1家族・1グループ向けの特別農園体験(収穫・昆虫観察・開発ストーリー解説)
・主任研究員証・果物のお土産付き(時期によっては後日発送)
※おおよそで結構ですので、備考欄にて希望の実施時期を記載下さい。
【詳細】
・日時:要相談
・場所:cog-lab農園 〒649-6601 和歌山県紀の川市名手上197
・支援者様の交通費や滞在費:支援者様の交通費や滞在費は各自でご負担ください。
・支援者様との連絡方法:詳細はメールで連絡します。
果樹防衛研究所・共同研究パートナー ~企業・団体向け~
cog-lab農園の園地を利用したオーダーメイド型 団体向け研修プログラム。
・スポンサーとして登録
・お礼メッセージ
・進捗・支援先農家数など研究活動レポートの配信
・園地見学・研修(畑でチームビルディング研修や学習会の実施)
・果物セット送付
・活動報告への名称掲載
・プロジェクト成果報告
※備考欄におおよそで結構ですので、実施時期や内容のご希望などをご記載ください。
【詳細】
・日時:要相談
・場所:cog-lab農園 〒649-6601 和歌山県紀の川市名手上197
・支援者様の交通費や滞在費:支援者様の交通費や滞在費は各自でご負担ください。
・支援者様との連絡方法:詳細はメールで連絡します。
【名称掲載について】
・掲載期間:事業が存続する限り掲載
・掲載方法:cog-lab通信(農園で商品ご購入のお客様にお渡ししているチラシ /ホームページのブログ内/植樹や保護具を装着した際木に看板として付けます
・注意事項:支援時、必ず備考欄に掲載を希望されるお名前をご記入ください
スケジュール
7月末 保護具の特許申請
9月中旬 クラウドファンディング開始
11月下旬 クラウドファンディング終了
2026年12月 リターン順次発送開始
クラウドファンディング終了後、すぐに保護具の本格的な開発と実証実験を開始します。大学との連携を深めながら、来シーズンには実際の果樹園で効果を検証し、その結果を皆さまに共有していく予定です。順調に進めば、翌年以降には全国の農家にも広げられるよう準備を進めていきます。
最後に
私たちは、カミキリムシを単に「悪者」として駆逐したいわけではありません。しかし、人間が手を入れ、守ってきた里山のバランスが崩れてしまうことは、どうしても食い止めなければなりません。
私の大好きな「折り紙」という日本の伝統と最先端の「3Dプリンティング技術」を掛け合わせ、おじいちゃん・おばあちゃん農家たちの重労働を減らし、豊かな自然を守る。この挑戦を、和歌山から日本全国へ、そして未来へと広げていきたいのです。
このプロジェクトは、私一人の力では到底実現できません。皆さまの温かいご支援があってこそ、次の世代へとつなげていけるのだと信じています。桃も、桜も、スモモも、梅も、この美しい風景を未来に残すために、どうか力を貸してください。心よりお願い申し上げます。




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