土方巽と中西夏之の遺産を、若い世代へ
1969年、小林嵯峨は土方巽の振付けにより中西夏之作品【ビクターの犬】を肩に背負い 、紐でぐるぐる巻きに縛り付けました。その上に、おびただしい量のスプーン、フォーク、ナイフ、玉杓子などのカラトリーを取り付けた重い〈花嫁〉衣裳を羽織り、赤坂スペースカプセルで舞踏ショーデビューを果たしたのです。

※赤坂スペースカプセルにてパフォーマンスする小林嵯峨(左)
〈花嫁〉が象徴する変容と反逆
翌1970年、新宿歌舞伎町アートビレッジロングラン公演の第2作目【売ラブ】では、村一番狂暴な男との結婚式から、雪の原を駆けて逃げてきた長靴を履いた〈花嫁〉を踊りました。この〈花嫁〉のテーマはマルセル・デュシャンの【彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも】にも表れています。
変容、批判、そして恐怖の融合
〈花嫁〉は単なる衣裳ではなく、変容(メタモルフォーゼ)、近代社会への批判、エロティシズムと恐怖の融合という概念を捉えています。長靴を履いた〈花嫁〉には強い風土性、土着性、またある種の病が表出されていると私は考えてきました。土方巽との出会いが、この表現をさらに深めていったのです。
猿橋倉庫:共有されたアーカイヴ
土方巽と中西夏之の思想と創作を引き継ぎ、次世代へ伝えるために、山梨県猿橋倉庫以上にふさわしい場はありません。この場所に集結した二つ、或いは三つの〈花嫁〉を、より多くの観客、特に若い世代に提供したいと考えています。
※会場外観。旧中西夏之アトリエ
群れ、遊び、舞う:新しい舞踏の未来へ
今回の企画【土方巽/中西夏之/猿橋倉庫 〈三体に群れ遊び舞う〉】は、単なる回顧展ではなく、より若い世代の表現者たちとともに、共に群れ、遊び、舞い、舞踏の未来を提唱する場として構想されています。
なぜ今、このプロジェクトが必要なのか
舞踏は身体という最も原始的な表現媒体を通じて、社会に問いかけ続けてきました。土方巽と中西夏之が遺した思想は、今なお色褪せず、むしろ現代社会の複雑さのなかでこそ、その価値を増しています。世代を超えて、この精神を継承し、新しい表現へと発展させることが、私たちの責務だと信じています。

※若手舞踏家との共演写真 ©高島史於
小林嵯峨とNOSURIについて
小林嵯峨は半世紀以上にわたり、舞踏の本質を問い直し続けてきました。NOSURIは、この思想を継承する若い世代の表現者たちによるコレクティブです。制作担当の榎木ふくをはじめ、猿橋倉庫を中心に、新しい舞踏の地平を開こうとしています。

※小野塚誠写真展にて。小林嵯峨(右)、榎木ふく(左)©小野塚誠
リターンについて
皆様のご支援は、公演実現、映像記録の制作、。各段階のご支援により、限定記録映像へのアクセス、公演後のコミュニティイベント参加権などをご用意しています。
最後に:舞踏の未来を、一緒に
舞踏は、社会との対話であり、時代への抵抗であり、そして身体を通じた絶望と希望の両立です。このプロジェクトへのご支援をいただくことで、土方巽と中西夏之の遺産が、次世代にしっかりと手渡されることになります。共に群れ、遊び、舞う場へ、皆様のご参加をお待ちしています。






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