
私は32年間、公立保育園で保育士として働いてきました。
そして、二人の子どもの母親です。
今日はこの絵本『ぼくはぼく』を作ろうと思った理由をお話しさせてください。
実は『ぼくはぼく』の主人公にはモデルがいます。現在26歳になる、私の息子です。
私は保育士として、「子どもは一人ひとり違っていい」「個性を大事にしたい」、そう思いながら保育をしてきました。でも、我が子となると違いました。
親として私は、みんなについていってほしい。宿題をちゃんとしてほしい。先生の話を聞いてほしい。困らないように育ってほしい。そう願っていました。それがこの子の幸せにつながると思っていたからです。
でも息子は、私の思うようにはなりませんでした。授業中も違うことを考えている。みんなと同じようには動かない。
なんと、中学・高校の6年間、本当に宿題というものを出さなかったのです。学期末の面談はいつも先生に注意され、私は帰宅後、玄関に「覚悟して入りなさい」と、息子に向けてメッセージを書いて貼り、お説教をするということを何度も繰り返していました。
親として悩みましたし、心配もしました。苦労もたくさんしました。
それでも私は、そんな息子を見ていて不思議とワクワクしていたのです。
「今度は何を思いついたんだろう」「どうしてそんな発想になるんだろう」
息子はいつも私の想像を超えてきました。みんなと同じではない。でも、その姿はとても楽しそうで、生き生きとしていました。
そして私は気づきました。この子は間違っているのではない。この子は、この子なんだ。みんなと違うことは欠点じゃない。その子らしさなんだ。
息子は言葉ではなく、生き方で私に教えてくれました。「ぼくはぼくでいいんだよ」と。
そんな我が道をいく息子に転機が訪れたのは、19歳のとき。公務員になりたいと専門学校へ進学が決まり、入学前の三者面談を受けたときのことです。
提出物を出していないことを三者面談で見抜かれ、先生からかなり厳しい言葉をかけられました。入学に際して出した課題を、今まで誰もそんないい加減な提出の仕方をした人がいなかったそうです。
普通ならそこで挫けてしまうかもしれません。けれど息子は、その言葉を聞いて静かに、でも深く心を動かされたようでした。
それから、まるで人が変わったように勉強に向かうようになったのです。周りも私自身も、最初は信じられませんでした。けれど息子は、見事に公務員になり、さらには人に教える立場にまで成長しました。
そのとき思ったのです。やる気スイッチは、ちゃんと息子の中にあった。それがどこにあるのか、いつ入るのかは、誰にも分からない。けれど信じて待つことに、意味はあったのだと。
宿題を出さなかった日々も、無駄ではなかった。だから息子は、できない人の気持ちもわかるし、「やればできる」ということも知っている人になりました。
私が保育士になって1年目、思い描いていたのは「金八先生」のような先生でした。いつも誰かに寄り添い、その子のために向き合う。
朝、登園してきた子の表情が暗かったら、「今日はこの子に寄り添おう」と決めて、その日1日を過ごす。なぜそんな顔をしているのか、その子の心を探りながら関わる。それは32年間、変わらなかった私のテーマでした。
子どもが変わると、家庭も少しずつ変わっていきます。だからこそ、子どもたちが自分に自信を持って過ごせるように、お互いの違いを認め合えるように、と関わってきました。
印象に残っている子どもがいます。よく手が出てしまい、大きな声で目立ってしまう子でした。
でも、その子は本当に優しい子でした。誰に教えられたわけでもない、その子自身が元から持っている優しさです。誰にも真似できない、その子だけの良さでした。
その優しさをみんなに気づいてもらえたら、この子はやれる。私はそう思っていました。そして、その子が安心して自分を出せる相手⎯⎯ 一緒にいるとリーダーシップを発揮できる女の子が、クラスにいました。
お店屋さんごっこをすることになったとき、自然な形でその子と同じグループになれるよう、さりげなく機会を作りました。グループはたこ焼き屋さんに決まり、みんなで力を合わせて準備をしました。
いざ本番になると、その子は驚くほど活躍しました。たこ焼きはどんどん売れていき、後半の担当に変わるとき、その子は私に「先生のたこ焼きは取っておくからね」と約束していました。
ところが、戻ってきたときには売り切れていました。私の分まで、おかわりで出てしまったのです。それを知った瞬間、その子は大泣きしました。「先生のたこ焼きがない」と。
そして、泣きながらもう一度たこ焼きを作ってくれました。
その子の優しさを、クラスのみんなが見ていました。そして、その子もまた、自分の優しさにちゃんと気づくことができたのだと思います。
人はみんな違う。そして、その違いの中にこそ魅力があるのです。
私が届けたいのは、「自分らしく生きていい」というメッセージです。
今の社会は、周りと比べられたり、同じであることを求められたりして、生きづらさを感じている子どもがたくさんいます。学校に行けなくなる子どもたちを苦しめているのは、実は私たち大人が作ってしまった「みんなと同じに生きる」という窮屈な世界なのかもしれません。
大人が「よかれ」と思って口に出すことは、時に大人の独りよがりであり、子どもの可能性を狭めてしまうことがあります。
できないことではなく、その人にしかない魅力を見てほしい。欠けているところは、周りのみんなで補い合えばいい。そうやって違いを認め合い、寄り添い合える社会になってほしいと願っています。
私がこの活動に本気で取り組むには、もう一つ理由があります。
私が40歳のとき、職場の過酷な状況からくる下血や、膝の手術を繰り返すなど、文字通り体を壊しながら働いていた時期がありました。それでも「天職だから」と仕事を続けていました。
そんな私を見て、すでに大きくなった息子と娘が泣きながら言いました。
「長生きしてほしいから、お願いだから仕事を辞めて。命を削りながら仕事をするのを辞めてほしい」
子どもたちのその言葉で、私は32年勤めた保育士を退職しました。そして、本当にやりたかった絵本作家・イラストレーターとしての道を歩む決意をしたのです。
みんなと同じじゃなくていい。できないことがあってもいい。苦手なことがあってもいい。あなたは、あなただけの良さがある。
この絵本は、こどもたちへ向けたメッセージであり、子育てに悩む保護者へのメッセージでもあります。そして、かつて子どもだった私たち大人へのメッセージでもあります。
人は自分を認められると安心できます。そして安心できる人は、他人との違いも認められるようになります。違いを否定するのではなく、違いを尊重する。私は、その積み重ねが平和につながると信じています。
平和は遠い世界の話ではありません。目の前の一人を認めることから始まると思うのです。
1作目の絵本『ココたろうとおかん』は自費出版で出し、皆様のおかげで完売まであとわずかになりました。
今回の『ぼくはぼく』は、ご縁があって岡山の「吉備人出版」さんより出版し、全国の皆さまへお届けできるよう計画を進めております。(2027年2月出版予定)。
この絵本を、学校へ。保育園へ。こども園へ。図書館へ。そして家庭へ届けたい。一人でも多くの人に届けたい。
今回、資金を集めること以上に、クラウドファンディングに挑戦する大きな理由があります。それは、この想いに共感し、一緒に絵本を届けてくれる「仲間」が欲しいから、ということです。
ご支援いただいた資金は、印刷費やリターン制作費として大切に使わせていただき、子どもたちや子育てに悩む保護者の方へ、この絵本を届ける活動に活用させていただきます。
藤田貴子さん(株式会社リゾートライフ 女将)
ひろこ先生との出会いは、先生が描く「ゆるくせ®︎似顔絵」がきっかけでした。その方のゆる〜〜いクセ、特徴をしっかり盛り込んだ似顔絵を見て、一気にファンになった一人です。もちろん描いていただきました。
ひろこ先生の絵本の愛読者でもあり、1作目『ココたろうとおかん』に触れた際には懐かしく、心があったかくなりました。そして待望の第2弾!『ぼくはぼく』。
「自分は自分でいいんだ」そう思えるだけで、世界はどれほど明るく見えるでしょうか。
ひろこ先生新作『ぼくはぼく』のテーマを聞いたとき、真っ先に思い浮かんだのは、この本を読み聞かせてもらう子どもたちの安心した表情でした。
ひろこ先生の作品には、読者の孤独を包み込み、そっと背中を押してくれる魔法のような力があります。この絵本が家庭や学校に届くことで、救われる心がきっとたくさんあります。
「人が人を傷つけない社会」というひろこ先生の大きな目標に、私もファンの一人として寄り添いたいと思います。一冊でも多くの『ぼくはぼく』が、必要としている人の元へ届くことを心から願っています。
是非!未来の子どもたちのために、そして大人になった今だからこそ、もう一度自身を見直すためにも!『ぼくはぼく』を応援したいと思います。皆さんご協力をお願いいたします。
前田俊和さん(株式会社大河 代表取締役)
差別、偏見、いじめの無い世界へ。
それこそリアリティな戦争のない世界。
皆が一人一人の個性を大切に想いたい。それがこの絵本に詰まっています。

栢野良さん(かやの印刷有限会社)
Tシャツ・トートバックなどをプリントいたしました。実話をもとにして作られた絵本『ぼくはぼく』を応援します。内容も絵もタッチも、脱力感のあるゆるい感じに、何故か魅力を感じます。是非皆様も読んでみてください。

私は「僕は僕でいいんだよ」と教えてくれたのは息子でした。そして32年間出会ってきた子どもたちも、同じことを教えてくれました。
今度は私が伝えたい。
あなたは、あなたのままでいい。
この絵本が、誰かの心を少しでも軽くする一冊になることを願っています。どうか応援よろしくお願いいたします。
絵本『ぼくはぼく』作品紹介
この物語は、32年間保育士経験を持ち、現在は絵本作家として活動している私、奧田広子が息子との実体験をもとに描いた「ありのままの個性を肯定する」物語です。
【あらすじ】主人公の「ぼく」は、とってもマイペース。周りの大人が「これをやろう」と言っても、「やだ。やらない。全力拒否!」と、自分の気持ちに正直に生きています。
お母さん(おかん)や先生は、なんとか「ぼく」にやる気を出してもらおうと、いろんなことを考えて投げかけたり、テレビで見かけた「やる気スイッチ」を探してみたりと大忙し。
でも、「ぼく」は心の中で思っています。
「なに探しとん。あるわけないじゃろ、スイッチ。……ふん、わかっとらんなぁ。あるし、ぼくにだって、やるき。」
大人たちが外側に「正解」や「スイッチ」を探している間も、ぼくの中にはぼくだけの「やる気」がちゃんと流れている。みんなと同じでなくていい、自分だけの歩幅で進んでいく「ぼく」の姿が、ユーモラスかつ切実に描かれます。
リターン(応援コース)のご紹介
ご支援いただいた皆さまには、絵本の制作から完成・出版までの歩みを、CAMPFIREの活動報告を通してお伝えしていきます。
書籍やグッズで応援
3,000円 ただただ応援コース
・お礼メッセージ
・活動報告
5,000円 絵本1冊お届けコース
・『ぼくはぼく』1冊
8,000円 絵本2冊コース
・『ぼくはぼく』2冊(自分+プレゼント用)
9,000円 『ココたろうとおかん』&『ぼくはぼく』セットコース(限定15)
・『ココたろうとおかん』1冊・『ぼくはぼく』1冊
12,000円 クラファン限定Tシャツコース
・『ぼくはぼく』1冊
・クラファン限定Tシャツ1枚(男女兼用/カラー:白・紺・グレー・オートミール・ライトブルー・ピンク・黒/サイズ:S〜XXXL)お好みのカラーとサイズをお選びいただけます。
15,000円 HONMACHI帆布コラボトートバックコース
・『ぼくはぼく』1冊
・コラボトートバック(毎日使える丈夫な帆布バック)
22,000円 絵本の世界を持ち歩くコース
・『ぼくはぼく』1冊
・クラファン限定Tシャツ
・トートバック(世界をまるごと応援)
※Tシャツとトートバックは上記に添付
イベント参加で応援
10,000円 出版記念会参加コース(岡山)
・『ぼくはぼく』1冊
・岡山出版記念会参加権(おくだひろこの想いを直接聞ける特別な時間、みんなで乾杯するお話会)
15,000円 出版記念会参加コース(大阪)
・『ぼくはぼく』1冊
・大阪出版記念会参加権(おくだひろこの想いを直接聞ける特別な時間、みんなで乾杯するお話会)
絵本づくりを支える応援・スポンサーコース
30,000円 制作応援サポーターコース
絵本『ぼくはぼく』の制作・出版活動を応援していただくコース。
・完成した絵本『ぼくはぼく』1冊
オリジナル描き下ろしイラスト入り直筆サイン
・作者からの直筆お礼状
・支援者様のお名前を絵本巻末に掲載予定(希望者のみ)
50,000円 制作・出版応援パートナーコース
・完成した絵本『ぼくはぼく』2冊
2冊それぞれに、オリジナル描き下ろしイラスト入り直筆サイン
・作者からの直筆お礼状
・支援者様のお名前を絵本巻末に「制作・出版応援パートナー」として掲載予定(希望者のみ)
100,000円 協賛スポンサーコース
・完成した絵本『ぼくはぼく』3冊
3冊それぞれに、オリジナル描き下ろしイラスト入り直筆サイン
・作者からの直筆お礼状
・『ぼくはぼく』の登場キャラクターを描いた額入りミニ原画1点
・支援者様のお名前・企業名・屋号を、絵本巻末に「協賛スポンサー」として掲載予定(希望者のみ)
300,000円 特別協賛パートナーコース
・完成した絵本『ぼくはぼく』5冊
5冊それぞれに、オリジナル描き下ろしイラスト入り直筆サイン
・作者からの直筆お礼状
・『ぼくはぼく』の世界観をもとに制作する額入り特別原画1点
・支援者様のお名前・企業名・屋号を、絵本巻末に「特別協賛」として掲載予定(希望者のみ)
【これまでの活動実績】1作目の絵本『ココたろうとおかん』は、2025年3月に文芸社より全国出版しました。これまでに岡山市立小学校88校、岡山市内の私立認定こども園・保育園87園をはじめ、総社市・岡山市内の子育て支援施設、井原市・福山市の図書館、各種施設や団体へ寄贈しています。多くの方から、絵本への温かい言葉をいただいています。





コメント
もっと見る