実施理由/背景
古都奈良の文化財社殿を未来へつなぐ解体修理プロジェクト

奈良県指定文化財の多坐弥志理都比古神社(通称「多神社」)本殿は、一間社春日造が南面して4棟並立し、第一殿・第二殿(東方2棟)は享保20年(1735)に建立されたことが棟木銘より明らかになっています。第三殿・第四殿(西方2棟)は年代を特定する根拠資料は発見されていませんが、木材年代調査等の結果から東方2棟と同時期の江戸中期頃建立と考えられています。
建立以降、長年にわたる外的な要因により、柱や土台の腐朽、軒廻りの破損、塗装の剥落等が進行している状態でした。さらに、平成10年の台風の影響で全殿とも東側へ傾き、もはや部分的な補修では守りきれない状況となりました。このため現在、令和3年より6カ年計画で解体修理工事を進めています。事業費が4億円に上るため、公的補助もありますが所有者は1億5千円もの自己負担を抱えています。千年以上続く信仰と、貴重な文化財を未来に受け渡すため、皆様のお力をお借りしたく、クラウドファンディングに挑戦いたします。
プロジェクト内容説明
保存修理工事の進捗状況

令和3年11月から工事を開始し、令和5年度末までの約2年半で建物の解体工事を行いました。解体した部材は、寸法や技法、痕跡を記録し、年代を推察する等の詳細調査を行いました。調査が終わった部材のうち、腐朽や虫害を受けたものは補修を行い、可能な限り再利用できる状態としました。この補修作業は、奈良県天理市にある「なら歴史芸術文化村」という文化施設で一般の来館者向けに通年公開しながら行いました。さらに、令和6年度から令和7年度末までの約2年間で、不陸を改善しながら再度組み立てる工事を行いました。
令和8年度は、主に3つの工事を予定しています。一つ目は屋根葺工事で、修理前の銅板葺は昭和52年のもので耐用年限に達していたため、解体を契機に新しい銅板で葺き直す予定です。二つ目は塗装工事で、単色塗(赤色、黒色、白色等)の箇所を一度掻き落とし(令和5年度に実施)、再度塗り直す予定です。三つ目は土間復旧・排水溝整備工事で、土間を覆うモルタルを撤去した上で土間たたきを美しく復旧する予定です。また、各殿間の雨落ち溝に雨水が溜まる現象が生じていたため、水勾配を確保し、排水経路を改良する工事も予定しています。
目指すところ
保存修理工事を完工し、文化財を未来へつなぐ

私たちが目指すところは、2つあります。
ひとつは、「保存修理により本殿の文化的価値を次世代へ引き継ぐこと」です。建物は、外的な要因による劣化を避けられません。多神社本殿が今日まであり続けているということは、その時々に本殿を守ろうとした人々がいたということです。私たちは、先人達の思いを受け取り、本殿の価値を守りながら健全な状態に修理し、次世代へ引き継ぐ責任があります。
もうひとつは、「多神社を通じて多くの人に文化財を身近に感じてもらうこと」です。本事業は、なら歴史芸術文化村での公開修理として行われており、職人の手仕事や伝統技術を間近で見学できる貴重な機会となっています。事業完了後に、修理で得られた知見等を紹介する等して、地域の子どもたちや来訪者が文化財に触れ、学べる場を育てていく予定です。皆さまからのご支援は、この長期的な文化継承の土台となります。
寄付の使い道
本事業は社殿4棟の解体修理であり、多額の費用が必要となります。公的補助もありますが、所有者は1億5千万円もの自己負担を抱えています。皆様からご支援いただきました寄付金は、本事業における所有者負担額に充てさせていただきます。
自治体からのメッセージ
ご支援いただく皆様へ

多神社本殿のように春日造社殿が4棟並立する形式は、全国的に類例が少なく大変貴重な建物です。現在、この貴重な文化財を次世代へ確実に引き継ぐため、保存修理工事を計画的に進めております。
文化財を守り続けるためには、公的補助に加え、皆様のお力が欠かせません。多くの方にこの文化財の価値や現状を知っていただき、ご支援をお寄せいただけますと幸いです。本事業へのご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
事業スケジュール
令和3年度 素屋根建設工事、建造物解体工事
令和4年度 建造物解体工事、電気・防災設備撤去工事、彩色剥落止め工事、解体部材修理及び取替材製作
令和5年度 建造物解体工事、彩色剥落止め工事、塗装掻き落とし工事、解体部材修理及び取替材製作
令和6年度 建造物組立工事、彩色剥落止め工事、放射性炭素年代測定業務、解体部材修理及び取替材製作
令和7年度 建造物組立工事、放射性炭素年代測定業務、屋根葺工事、解体部材修理及び取替材製作
令和8年度 屋根葺工事、塗装工事、素屋根解体工事、電気・防災設備復旧工事、土間復旧・排水溝整備工事
令和3年度からの6カ年計画で工事を進めています。令和8年度は工事の最終年度ですが、屋根葺工事、塗装工事、素屋根解体工事、電気・防災設備復旧工事、土間復旧・排水溝整備工事と多くの工事が控えています。
【寄付に関する注意事項】
目標金額に到達しなかった場合の寄付金の返還はございません。
目標金額に到達しなかった場合、お預かりした寄付金は自治体内で使い道を検討し、自治体が取り組む各種の事業に活用させていただきます。
目標金額を超過した寄付金の取扱いについては、各自治体の判断となります。
また、クラウドファンディングの目標金額到達前に、自治体またはさとふるの判断により、寄付の受付を停止する場合があります。あらかじめご了承ください。
お礼品をお受け取りいただける金額以上の寄付であり、且つ、お受け取り辞退のご希望がない場合は、目標金額到達の如何を問わずお礼品をお受け取りいただけます。
サイト上で表示される寄付金額の数値は、入金が確認できた寄付金の合計となりますため、即時反映されるものではないことをご了承ください。
受付終了後に入金が確認できたものについては、受付終了後に数字を更新いたします。





