知っている方は改めまして、知らない方ははじめまして。
或いは、「」のオーナーママの涼花です。

色々な方に愛されはや9年、さまざまな経験を重ねていくなかで、ある程度型ができてきて安定してきました。
ただそれゆえに、よくも悪くも、京都という土地柄や今の店の規模・運営の仕方だからこそできていること、逆にそれゆえにできない(難しい)ことも見えてくるわけです。
かくいうわけで、今後どうしていくかここのところずっと頭を悩ませていました。
そんなとき、まさに運命としか言いようがないタイミングで、同世代の尊敬するおもろい華道家兼経営者から、
「歌舞伎町でやっている箱を引き継がないか」
という話をいただきました。
事業そのものを継承するわけではありません。
彼自身かなり思い入れのある場所で、せっかくなら何か面白いことをやってくれそうな知人にはいってほしい、とのことでお誘いいただきました。
元々私は東京に拠点がほしい、歌舞伎町で何かやることができたらとは思っていたので、
2026年10月、東京・歌舞伎町に或いは、「」の姉妹店 “あまつさえ、「」” をひらくことにしました。
京都店をそのまま東京にコピーするつもりはありません。
というか、多分、普通に無理。
ただ、京都で9年間培ってきたものを引っ提げて、性質のかなり違う東京・歌舞伎町という街に持っていったら何が起こるのか、めちゃくちゃ気になるんですよね、というか、絶対おもろいやんという。
と、いうわけで。
ぜひ付き合ってください。
という話です。
目次
A. 或いは、「」とは
1. 或いは、「」の特長
2. どういう空間か
3. 空間を成り立たせているもの
4. 客層
5. 大事にしていること
6. オーナーが意識していること
7. 設立のきっかけ
B. あまつさえ、「」について
1. なぜ歌舞伎町か
2. 変えたいこと/変えたくないこと
3. あまつさえ、「」でやりたいこと
C. お金周りのこと
1. 経営について
2. クラファンの理由
3. 現在決まっていること
4. 目標額と使い道
5. リターンについて
A. 或いは、「」とは
そもそも、“或いは、「」” とは何なのか。
公式には長らく、
「スナックとサロンとバーと喫茶と保健室と図書室とアカデミアの間みたいな場所」
と一応銘打ってきましたが、本当のところ結局 “或いは、「」は或いは、「」である” としか言いようがないと思っています(オーナーもスタッフもお客さんも)。
確かに或いは、「」らしさというものは存在するし、それをある程度店にきている人や察しが良い人はうっすらと共有している(らしい)が、
やはり言葉にすると零れ落ちてしまうものがあることは否めないというか、
捨象せざるを得ないことに耐えられんというか、
そういったスタンス(?)そのものさえ或いは、「」らしさに内包されるしということで、説明というか明言を避けてきたところがあります。
ただまぁ、ちょっと単純化して言語化したところでネタバラシになるほど、簡単で脆弱なものをつくってきたわけではないという自負も同時にあるので、
これを機に或いは、「」とは何なのか、或いは、「」を基礎付けているものは何かということについて可能な限り記したいと思います。
1. 或いは、「」の特長
● かなり専門的な話から他愛のない飲み屋的やりとり、切実な相談、議論などが、同時多発的且つ流動的に起こる
2. どういう空間か
● 常識や規範や外部(自分の外にある)及び内部の価値観に対して、メタ的に距離をとれるような設計がなされている
● 自由が尊重される
● 非日常的で猥雑
● 過不足のない配慮がある
● ドライすぎずウェット過ぎない(湿度はあくまで比喩)
● 安心感がある
3. 上記の空間を成り立たせているもの
● 会話に多分に含まれている留保や注釈や問い
● 客層の多様さ
● 多様な客層が入り混じって会話している(それらをスタッフがうまい具合に調整している)
● 公共性とアナーキーさの同居
● 店の寛容さ
● 内装
4. 客層
● 来店のきっかけはほとんどXと口コミ
● どこか社会なり何なりに疎外感や違和感をおぼえている人が多い
● 20、30代が多いが、40代50代60代それ以上も結構いる
● お酒が好きな人も、飲まない・飲めない人もいる
● 飲み屋には行かないけれど、或いは、「」には来るという人もいれば、ディープな飲み屋を渡り歩いている人もいる
● 家庭環境が複雑な人も多い
● 領域でいうと、人文学系および理学系医学系が多い
5. 大事にしていること
● 異質な人間が、同じ場所にいられる(工夫をする)こと
● 似た属性の人だけを集めすぎないこと(ある程度は仕方ない)
● 専門的な話、真面目な話やくだらない話が同時に存在できること
● さまざまな文化・芸術・学問に触れられること
● 心理的安全性の高い空間づくり
● 安心感はあるけれど、生ぬるくなりすぎないこと
(誰も不快にならない場所をつくるのではなく、摩擦があっても致命的な排除や攻撃にならないようにする)
● 内輪化しすぎないこと
6. オーナーが意識していること
● スナック性
サードプレイス、弱音吐ける、日頃の鬱憤を晴らせる、愉しく飲める
● サロン性
文化的である、討論できる、領域横断的な交流
● 保健室性
逃げ場になる、安心する、相談できる
● 聖母、娼婦、少女、女神性
● 計算、混沌の生成、受容、調整
7. 或いは、「」の設立の4つのきっかけ
① メンタルヘルスへの関心、現代人の精神状況(病)
小学校の時に受けたいじめを通じて、環境が人格形成に強く影響を及ぼすことを知り(いじめっ子たちの家庭環境を知る機会があり、ただその子達が悪なのではなく、そこに親やその親等が色々絡み合って問題が起きていることに気づき、衝撃を受けた)、家庭環境や(社会の)構造に関心を持つようになりました。
それを機に、精神(心理)に関わる仕事がしたいと志すようになり心理学系の学科に入ったものの、日本の精神科の状況しかり大学教育プログラムしかりカウンセリングなるものの充実度や制度にしろ、これでいいのかと疑問を持ちました。
→ 日本においてはカウンセリング的なものや拠り所を代替してるものの一つにスナックやバーでは?
などといったようなことを考えるようになり、実験的にそういった場所をやりたいと思うようになりました。
② オルタナティブスペースとの出会い
大学入学後、京都に移住してきてすぐにオルタナティブスペースに出入りするようになり、その場所の特異性や文脈・背景に大きく感銘を受け、影響を強く受けるのですが、好きだったそれらの場所が、方針の違いや金銭の問題によって解散したり形態を変える等でなくなってしまいました。
そこで、どうにかしてなんらかの形で上記の文化を受け継ぎたいと考えたのです。
オルタナティブスペースとは→https://note.com/magic_coot1588/n/n6708b9d0102f?sub_rt=share_pb
③ 総合芸術
ピアノや合唱、ミュージカル、演劇などを長くやっており、総合芸術が好きなのですが、店というものはインテリア・照明・音響やキャスト・お客様の立ち振る舞いなどによって空間が変化するし、演劇性・演出性があるといえるため、店(バー?)は総合芸術になり得るのでは?と思うようになりました。
店そのものを、作品にできないだろうか。
概念そのものをつくりだせないだろうか。
と考え、今に至ります。
④ 教育への関心
大学にいるとどうしても周りが近いバックグラウンドの人間ばかりになってしまいがちですが、特に近年、生まれた地域や家庭が進学に及ぼす影響が増している?目立つと(直感的に)感じるようになりました。
さまざまな人に出会うこと。
違う環境の人間が存在することを知ること。
想像力を持つこと。
それによって人間や社会が単純によくなる、とまで言ってしまうのは違うと思いますが、少なくとも、自分のいる場所だけが世界ではないと知ることにはかなり意味があると思っています。
B. あまつさえ、「」について

1. なぜ歌舞伎町か
直接のきっかけは、かなり偶然で、
友人が歌舞伎町の「思い出の抜け道」でやっている店を撤退することになり、
「思い入れのある場所だから、せっかくなら何か面白いことをやってくれそうな知人に引き継いでほしい」
と声をかけてもらったことがきっかけです。
元々私自身歌舞伎町や抜け道にはご縁があったし、友人の理想や試みにも共感していたので、話をもらって、是非やりたいと思いました。
或いは、「」の次の場所が歌舞伎町なのは、かなり面白い。
歌舞伎町ってネガティブな部分がフィーチャーされることも多いと思うんですけど、めっちゃおもしろい場所やと思うんですよね。
本当にいろいろな人がいるというか、なんか万人が赦されるというか。
東京特有のドライさもあれば、社会と人間の野蛮さが剥き出しになっていたり、過剰さのある街のデザインにより人間世界の虚構がより強調され、虚無や空虚さが漂っているのに、どこか人間臭くてあたたかみもある。
また、上記と被りますが、歌舞伎町は、人間の欲望があまり隠蔽されない場所だと思っています。
金、性、承認、寂しさ、快楽、虚栄、孤独。
もちろん歌舞伎町だけにそれらがあるわけではない。
どこにでもあるものが、ここでは比較的見えやすい。
だから悪く見えるところも多いし、実際に悪いこともたくさんある。
一方で、新宿・歌舞伎町には、文壇バーや論壇、アンダーグラウンドな文化が積み重なってきた歴史もあります。
いろいろな人間や欲望が入り乱れている場所で、真面目な話もくだらない話もできて、文化的でもあり、それでいて気取っていない場所をやりたい。
京都から持ってきたものと、歌舞伎町に元々あるものが混ざったら、どうなるのか。かなり見てみたいと思っています。
また私が群馬(北関東)出身であったり、ちょくちょく東京に住んだり働いたりしていたり、東京の知人が多いことなどもあり、そのへんがどう作用するのかも、めちゃくちゃ気になるんですよね。
2. 変えたいこと/変えたくないこと
― 変えたいこと ―
● 「わかる人に伝わればいい」という広報
● 価格や料金システム
● フロアや接客スタイルの設計
● 店主が清掃やドリンク作りなどの雑務まで抱えすぎる状態
● 人員配置
● 店の外への発信
― 変えたくないこと ―
● 異質な人同士が同じ場所にいられること
● 専門的な話とくだらない話が共存すること
● さまざまな文化・芸術・学問に触れられること
● 安心感はあるけれど、生ぬるすぎないこと
● 常連だけの内輪ノリに閉じないこと
3. あまつさえ、「」でやりたいこと
どこか閉塞感の漂う今。
戦争、災害、経済の低迷、共同体の弱体化、大きな物語の消失、コンテンツの飽和、自己責任化、階層の可視化(比較可能性の極端な増大)、ニヒリズム。
希望が持てるようなことというか、絶望を反転させるような何かというか、わくわくする何かがほしい、つくりたいと思いませんか?
全く性質が異なる場所に展開することで、化学反応が起きればいいな、起こしたいなと思っています。
C. お金の話
1. 経営について
或いは、「」は9年間、利益の最大化をあまり優先せずにやってきました。
理念を、場所を、お客さんを守ること。
仲間を増やすこと。
つくりたい場所(コミュニティ)をつくること。
そういうことを優先してきました。
そのやり方だったから9年間続いた部分もあると思っています。
一方で、限界もあります。
人に仕事を十分に任せられない。
新しいことに投資する余裕がない。
休みづらい。
自分が本を読んだり、音楽をやったり、別のことを学んだりして、自分自身の強みを増やす時間。そういったものも削られる。
あまつさえ、「」では、或いは、「」らしさも失わずに、もう少しちゃんと利益の出る構造も考えたいと思っています。
店を続ける人間が普通に生活できて、休めて、学べて、一緒に働く人へ還元できて、また次のことへ投資できる。
そのくらいの利益は、ちゃんと出したい。
文化的な場所だから儲からなくても仕方がない、とは思っていません。
2. なぜクラウドファンディングをするか
実は、今回の話をいただいてから、オープンまで本当に時間がありませんでした。
物件を引き継げる機会には期限がある。
でも、急に新店舗を出せるほどのまとまった自己資金があるわけでもない。
それなら今回、クラウドファンディングという形で力を貸していただけないかと思いました。
もちろん第一の目的は資金です。
ただ同時に、
「京都にこんな店が9年あったらしい」
「それが今度は歌舞伎町で何かやるらしい」
と、或いは、「」を知らなかった方に知ってもらう最初の機会にもしたい。
既に或いは、「」を知っている方には、あまつさえ、「」が始まるところから一緒に見てもらえたらと思っています。
また、或いは、「」をやるなかで、場所づくりというものにとって、いかに人と人の協力が重要か改めて身に沁みたというのはとても大きいです。
少しでも興味をもっていただけたならば、
一緒に文化を、場所をつくってほしい。
応援してほしい。
おもろがってほしいなと思います。
3. 現在決まっていること
● 東京・歌舞伎町に出店(花道会館2階)
● 2026年10月9日グランドオープン
● 現在、引き継ぎ・営業システム・設備・人員等を準備中
4. 目標金額と支援金の使い道
第一目標は150万円を予定しています。
ただ、150万円あればすべて十分、というわけではありません。
CAMPFIREの手数料やリターン制作・発送等にかかる費用もあるため、ご支援いただいた金額がそのまま店舗運営資金として残るわけではありません。
現状の目安としては、
● 150万円|第一目標。まずかなり助かる
● 200万円|人員や、開店後の運転資金にもある程度余裕を持たせられる
● 250万円|理想。人員体制・運転資金に加え、発信や企画、次の展開にも資金を使える
くらいに考えています。
ご支援いただいた資金は、主に、
● 店舗設備・什器・備品
● 初期仕入れ
● 人件費
● 開店後の運転資金
● 広報・発信費
● リターン制作・発送費
● CAMPFIRE手数料
● その他、店舗立ち上げ・初期運営に必要な費用
として使用します。
まず店を始めること。
そして、なるべく早い段階から無理のない人員体制をつくり、私自身も清掃や雑務だけで一日が終わるのではなく、接客や企画、勉強や発信など、やりたいこと・やるべきことにちゃんと時間とお金を使える状態にしたいと思っています。
5. リターンについて
ご支援いただく金額に応じて、今回のクラウドファンディング限定のグッズや体験をご用意しています。
5,000円以上のコースでは、或いは、「」及び「あまつさえ、「」をモチーフにしたオリジナルグッズをご用意しています。
10,000円以上では、オリジナル栞とクラウドファンディング限定マッチの両方に加え、ZINEや個別のお礼動画をお届けします。
30,000円以上では、ナンバー入りメンバーズカードを発行し、会員制ルームを使用したりメンバー限定イベントや限定コンテンツにもご参加いただけます。
50,000円以上では、クラウドファンディング限定のオリジナルロックグラスをご用意。さらにオーナー涼花との30分トークもお選びいただけます。
100,000円コースでは、或いは、「」・「あまつさえ、「」それぞれの限定ロックグラスに加え、支援者様と一緒に対談相手やテーマを考えるイベント企画をご用意しています。
300,000円コースでは、支援者様のご希望を伺いながら、店舗を利用した企画やイベント、個別相談などを組み合わせたオーダーメイドの支援内容をご相談します。
グッズのデザインや受取方法、イベントの開催時期、有効期限などの詳細は、各リターン欄をご確認ください。
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最後に
京都で9年間、或いは、「」をやってきました。
次は歌舞伎町で挑戦してみます。
どうなるのか、私自身まだ全部は分かっていません。
ただ、絶対に面白いことになると思っています。
或いは、「」を知っている方も。
まだ一度も来たことがない方も。
力を貸していただけると嬉しいです。




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