未だ福島県からの『母子避難』が多い山形県。 誰かに悩みを聞いてもらいたいけど、避難者特有の話題を同じ立場で話せる人がいない…そんなお母さんたちが集まってホッとできる場所の維持に力を貸してください。

プロジェクト本文

特定非営利活動法人 やまがた絆の架け橋ネットワークと申します。

私たちは2011年より避難者支援・災害支援活動を行って参りました。

今年、山形市の避難者がいつでも自由に集まっておしゃべりしたり、サークル活動などを行える場所として『福島こころの公民館fucco』を開設いたしました。

http://kakehasi.jpn.org/kouminkan/

 

 

▼何故今必要なのか~孤立する自主避難者を救いたい

現在も山形県で避難を続ける約2700人の福島県からの自主避難者。それは見えない放射能からわが子を守りたいと願い福島を離れることを決意した母親たちでした。

来年3月には、無償借り上げ住宅の支援が終了となり、定住するか、帰還するか、いつ?どこに?といった自主避難者特有の悩みも、それぞれの家庭事情によって個別化・多様化しています。ですが震災から5年の経過とともに、支援団体や当事者団体、各地の避難者コミュニティは解散・縮小し、現在ではごくわずかとなってしまいました。

誰かに悩みを聞いてもらいたいけど同じ立場で相談できる人がいない…避難に関してだけでなく、子育て、生活のことなど情報交換できる人が近くにいれば…

見知らぬ土地で一人で必死に子育てしている避難者のお母さんたちが孤立状態に陥るのを防ぎたい、その思いで「福島こころの公民館fucco」を運営しています。

 
▼自主避難者を知ってください~
自主避難者に支払われた賠償金はごく僅か

避難者=『賠償金たくさん貰っているんでしょ』というイメージが強い方もいらっしゃると思いますが、実際は、自主避難者に支払われた賠償金は

>子どもおよび妊婦40 万円、大人8万円

以上です。月額ではなく、たった1度きりです。

自主避難者の方は、貯金を切り崩したりしながら避難生活を続けています。

 

▶そんな中で避難生活を選択した理由

▶日本の線量限度(移住義務)は、チェルノブイリの4倍。

(日本:年間20mSv、チェルノブイリ原発周辺 5mSv

▶除染しても除染しても流れてくる放射能

政府は昨年12月、住宅などの生活圏から約20メートル以上離れた森林は土壌流出の危険があるとして、原則除染は行わない方針を決定しました。

事故当時、森林・葉っぱに降り積もった放射能は雪解け水や雨により流れ、住宅地へと流れ堆積していきます。

被災者の声:Aさん
「除染直後は(放射線量の)数値が下がるが、1~2週間で元に戻ってしまう。もう何回も何回も除染している。行政が行った除染の他に自費でも100万円以上かけて除染したが、結局効果がなかった」

被災者の声:Bさん
「除染したものの『コンクリートやアスファルトに染み込んでいて、もうこれ以上どうしようもない』と業者の方に謝られてしまった。いっそ逆に、あと0.01μSv/h高ければ(除染後に計測)、特定避難勧奨地点になって補償等も受けられたのだけど…」

行政は除染後の線量を基準として居住可能かどうかの判断をしました。そのため実際には線量限度以上になってしまっている箇所は現在でも存在しているのです。

▼本当は福島に帰りたい… でも

山形の自主避難者の方の多くは「福島に帰る前提」で避難してきています。
放射能が落ち着くまでは子どもを安全なところに…と。

もうそろそろ戻っても大丈夫なんじゃないか…でも本当に子どもへ影響は大丈夫か…

子どもの健康は誰も保障してくれません。

実際に福島県内では172人が『小児甲状腺がん及び疑い』と診断(2016年3月末時点)され、その原因も解明されていない現在、帰ってからもし子どもに被害が出てしまった時に、
「お母さん、なんで避難を続けなかったの?」と言われたら…
誰にもわからない疑問を自問自答しながら、日々悩み揺れています。

避難生活を続ける理由。それは誰でもなく「わが子のため」に。

 

▼fuccoでのこれまでの活動

帰れない避難者の「もうひとつの実家」でありたい

▶「ただいま」を知らなかった子

あるお母さんが言いました。

「うちの子、ただいまという言葉を知らないんです。」

山形の家に帰るときはお母さんと一緒。幼い頃に山形での生活を始めたから、福島で自分が暮らしていたことを知らず、福島の自宅は「パパのおうち」だからただいまという感覚でない。おじいちゃん・おばあちゃんの家に行けば「おかえり」ではなく「いらっしゃい」だから。

機会をつくってでも、「当たり前」の経験をさせてあげたい。その想いから集まっての「夕食会」を始めました。

幼稚園・保育園を終えて集まってくる子どもたちを迎えるときに

おかえり!

と声をかけます。最初はびっくりした顔をしていた子どもたち。でも、回数を重ねるうちに

ただいま!

と返すことができるようになりました。

▶みんなで食卓をかこむあたたかさ

「子どもも母親もほっとできる機会をつくり、維持したい。」

現在fuccoでは定期的なよるごはんの会を開催し、母親の孤立防止や交流の機会を設けています。日常生活のなかでは相談できない「これからの選択」。子育ての悩み。福島に残る家族との関係。同じ境遇だからこそ話せることがあるのです。

 

fuccoは平日9時~17時まで開設している他、働いている方も参加できるように週末や夜のイベントなども行っております。

このようなイベント等を通して、避難者同士を新たに繋いで孤立化を防いでいけたらと思っております。

▼資金の使い道

福島こころの公民館fuccoの維持費(家賃・光熱費等)の一部に充当させていただきます。

平成28年度は復興庁による心の復興事業の支援を受け運営してまいりましたが、それも今年度のみ。

常設施設の運営には、家賃・光熱費・備品・人件費など、どうしても経費がかかってしまいます。

利用する避難者の方にも少し負担して戴いておりますが、福島と山形の二重生活で余裕のない状況で、あまり大きな額の利用料を求めるのは難しく、この度皆様にご支援をお願いしている所存です。

どうか少しでも長く福島こころの公民館fuccoを続けていくために、皆様の温かいご支援を何卒お願い致します。

 

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