▼はじめにご挨拶

こんにちは。Art-Lovingの「まんぼ」と申します。

Art-Lovingは、「演劇をとおして生きる力~つくる・はぐくむ」をキャッチフレーズに、演劇製作、演劇教育に取り組む団体(法人化準備中)です。今回、初めてクラウドファンディングにチャレンジします。


Art-Loving代表 まんぼ(演出家)


▼「親の顔が見たい」はどんな舞台なのか

今回主催する公演「親の顔が見たい」(畑澤聖悟:作)は、いじめ問題を扱った作品です。

ある名門女子中学校に、5名の生徒の保護者たち8名が呼び出されます。学校側は校長、学年主任、新任教師の3名。その日の朝にある生徒が亡くなったのは、いじめによる自殺であり、5名がかかわっているのではないかという話になります。会議室で親のエゴが飛び交い、当事者の中学生5名は登場しないにもかかわらず、やりとりから、どんな子なのかが浮かび上がってきます。

2008年に劇団昴ザ・サード・ステージ公演として、新宿シアタートップスで上演されました。この戯曲は第12回鶴屋南北賞にノミネートされ、その後、多くの劇団により再演されています。

脚本 畑澤聖悟さん(畑澤さん提供)

▼プロジェクトをやろうと思った理由

私が、この「親の顔が見たい」という作品と向き合ったのは、旗揚げから関わっている神奈川県川崎市内で活動する劇団「かわさきシアターカンパニー(旧名:劇団企てプロジェクト)」で2016年2月演出した時です。そのとき来場したお客様から、

「色んな年代の人に見てほしい。今回の舞台でもある中学校くらいの年代の人が、この劇を見て、物語の中の大人たちの滑稽な姿を見たら、どう思うだろう?自分たちが普段信頼している親や教師の、形相が豹変する瞬間を目の当たりにしたら?その時に、このテーマの深刻さを理解できるのかもしれません。」

「新たな証言や物証が、事実を徐々に露呈させるが、その段階段階で、その状況に見合っただけの抵抗を親たちは繰り広げる。そして退路を断たれて事実に向き合わざるを得なくなる・・という意味では、「悲劇」に始まりそれは覆らないが、ある意味ハッピーエンドである。」

などの感想をいただきました。(こりっち舞台芸術サイトの投稿より抜粋)

2016年2月 劇団企てプロジェクト公演写真2016年2月 劇団企てプロジェクト(現:かわさきシアターカンパニー)「親の顔が見たい」演出:まんぼ

この作品は、単なるいじめ撲滅キャンペーンのような作品ではありません。なぜこのような悲しい事が起きてしまうのか、どうすれば少しでも明日への希望を感じ取る事が出来るのかを、観客に思考させてくれる力を持っています。そして、教師が悪い、学校が悪い、教育委員会が悪いという枝葉末節で批判的なものではなく、私達がどう考え、行動すべきかを見事に提唱してくれています。そして一人一人の登場人物がとても人間的に描かれています。

このいじめというテーマは、どこか遠い国の出来事ではありません。どこか特殊な場所で起きているわけでもありません。どこか可哀想な人々の話でもありません。いつどこでも誰にでも普通に起き得る話なのです。昨年からも相も変わらず悲しい事件のニュースが、日本全国から続々と聞こえてきます。この作品を通して、少しでもこの『いじめ』という社会問題を解決する第一歩の契機になれたらと思い、再演出を決意しました。

同じく、2016年2月の公演より

▼現役教師が出演!

今回は現場でまさに『いじめ』など多くの課題と真正面から向き合っている現役学校教員7名の方々にご出演頂ける事になりました。多くは私が演劇教育の現場でお会いした、熱意のある素晴らしい先生方です。今回は加害者の親という非常に難しい役どころを中心に演じて頂きます。またそんなメンバーを実力派の俳優の皆さんに支えて頂きます。

改めてまず私達がいじめ問題の当事者として向き合っていきたいと考えています。


▼このプロジェクトで実現したいこと

この舞台「親の顔が見たい」を、小学生、中学生、高校生に見てもらうため、できるだけたくさん招待したいと思います。このいじめによる自殺が一番多いのは休み明けの新学期と言われています。ちょうど今回の上演時期は新学期前という絶妙なタイミングです。この作品を見る小中高生の中には、いじめの加害者がいるかもしれない、もしくは被害者の子がいるかもしれない。子供たちがこの作品を観劇し、作品の世界を疑似体験する事で、いじめについて思考するきっかけになってもらえたら、と考えています。

小中高生にとっては、演劇鑑賞会等の場が減っている昨今、劇場に来ることも馴染みがないでしょう。チケット代を払うのもお小遣いからは厳しいかもしれません。まずはチケット代のハードルを下げ、劇場に足を運んでもらいたいと思います。目標は200名です。

同じく、上記公演より舞台セット写真

▼実施スケジュール

2019年4月下旬  公演情報公開
2019年5月15日  クラウドファンディング開始、小中高生からの観劇申込受付開始
2019年7月15日  クラウドファンディング終了、小中高生招待券枚数確定
2019年7月下旬  リターンの一般チケット送付
2019年8月22日~24日  公演本番
2019年11月(予定) リターン(パンフレット、DVD、Tシャツ)送付
※ご来場の方にはパンフレット、Tシャツを先にお渡しできます。

▼公演スケジュール・会場

8月22日(木)19時
8月23日(金)14時/19時
8月24日(土)12時/16時
※全5ステージ。23日14時の回は終演後に出演者によるアフタートークあり。
※開場は開演の30分前です。

会場:ラゾーナ川崎プラザソル(JR川崎駅直結の商業施設5階)

▼出演者紹介

荻島 望
久保田直子
小林真央
中村俊英
萩坂心一
馬場雅子
山本茂男

北澤小枝子(HANATOMO演仕屋)
蔵重 智(ライト・トラップ)
小林英樹(verde)
橋本昭博(Moratorium Pants)
ひとみまさこ(かわさきシアターカンパニー)
福田麻希子

出演者と演出家

▼資金の使い道

目標金額(500,000円)の内訳です。
・小中高生の招待チケット 200名分
・リターン費用(パンフレット、DVDなど)
・リターンの郵送料
・CAMPFIRE手数料

▼リターンについて

ご支援いただいた招待分については、小中高生からの申し込みを受け、先着順でチケットをお渡しする流れになります。一般チケットについては支援者のご自宅へ郵送いたします。

【4000円】小中高生2名を招待する支援です。
【5000円】ご自身へ一般チケット1枚、そして小中高生1名を招待する支援です。希望日時が指定されていますので、ご覧になる日時のリターンを選択してください。
【6000円】小中高生3名を招待する支援です。パンフレットをお送りします。
【10000円】小中高生5名を招待する支援です。パンフレットと公演DVDをお送りします。
【20000円】小中高生10名を招待する支援です。パンフレット、公演DVD、Tシャツをお送りします。
【40000円】小中高生20名を招待する支援です。パンフレット、公演DVD、Tシャツをお送りします。 さらに、ペア招待券(一般チケット2枚)をお送りします。
【50000円】小中高生20名を招待する支援です。パンフレット、公演DVDをお送りします。また講座(どちらか)を開くことができます。
 ●ワイン講座コース:ワイン業界の経験豊富な、主宰まんぼによる講座を1回(2時間、20名程度)開くことができます。場所代、ワイン代は含まれません。日程はご相談の上、決定します。
 ●ドラマエデュケーションコース:主宰まんぼによる講座を1回(2時間、20名程度)開くことができます。場所代は含まれません。日程はご相談の上、決定します。

Tシャツ(イメージ)

※いずれのコースの支援も、公演パンフレットと公演DVDにお名前を掲載させていだだきます。お申込みの際に、掲載希望名を記入してください。匿名、イニシャルにもできます。備考欄にご希望をお書きください。ご希望のない場合はcampfire登録名で記載いたします。
※ペア招待券は日時を選べます。お申込みの際に、備考欄にご希望の日時を記入してください。
※Tシャツはサイズをお選びください。少し大きめのメンズサイズになっています。デザインは変更になる場合があります。ご了承ください。
※DVD、パンフレットの版権はArt-Lovingに帰属します。個人で楽しむ以外に使用される場合は、当方までお知らせください。

▼最後に

この作品を再び演出しようと決意してから、なぜかいじめによる事件の報道が再び後を絶たなくなりました。被害者たちの悲しい声が響き渡り、いじめによる自殺から、いじめ認定まで数年までの道のり、胸が苦しくなるニュースばかりです。

「いつになったらこの馬鹿げた物語はいつになれば昔話になってくれるのか。教室を覆う悲しい霧が一日も早く晴れることを願ってやまない」とは、作者、畑澤聖悟さんの言葉です。

人間と人間が交わるという事は、様々な人間関係による問題を引き起こします。もしかしたらいじめというのは、なくならないかもしれない。しかし、悲しい事件を少しでも回避する努力は、人間の力で出来るのではないか、と私は信じています。

今回「親の顔が見たい」を再演出する事で、私は少しでも「希望」を感じ取ってもらえるような作品に仕上げたいと考えています。今を生きる子供たちに、この作品を見てもらう事で、少しでも前向きに、希望に満ちた明日を生きていってくれることを信じて、このクラウドファンディングを実施いたします。

どうか少しでも多くの子供たちにこの作品を見てもらうことが出来るように、皆さまのご協力、何卒宜しくお願いいたします!


▼主催Art-Loving代表の経歴・これまでの活動

まんぼ

1979年東京都生まれ。演出家、ドラマエデュケーター。

16歳の時に、世界的演出家ピーター・ブルック氏の共同研究者であるワダ・ユタカ氏(パリ国立高等演劇院教授)が開校した演劇学校に入学し、スタニスラフスキーシステムをベースとした即興劇による教授法を5年間体系的に学ぶ。その間、リュディガー・フォルクマー(ヨーロッパ演劇研究所)、エレーナ・ドルギナ(ロシア国立青少年劇場演出家)、ナターリャ・ペトローワ(ロシア国立シェープキン演劇大学教授)、アレクサンドル・ブルドンスキー(ロシア国立中央アカデミー劇場芸術監督)らに師事。5年間の教育期間中、2年間英国、イタリアにて演劇留学。

卒業後は、劇団員となり公演活動を5年間行う。2007年より慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 高橋秀明特任教授と共に、「即興劇でイノベーションを学ぶ」と題した講義、ワークショップを湘南藤沢及び三田キャンパス内で10年間開催した。また高橋教授と共に、一般社団法人「国際経営者協会」にて経営者を対象とした同様のワークショップを開催し、2012年ベストプログラム賞を受賞。この他にも演出、台本脚色、ワークショップ多数。

また2008年~2015年までフランスワインのインポートビジネスも展開した。

2019年1月より生きる力~はぐくむ・つくるカンパニー、Art-Loving代表を務める。既婚、2児の父。

【主な演出作品】
2008年 「ワーニャ伯父さん」ラゾーナ川崎プラザソル
2009年 「かもめ」ラゾーナ川崎プラザソル
2012年 「セイム・タイム・ネクストイヤー」APOCシアター
2012年 「桜の園」ラゾーナ川崎プラザソル
2015年 「煙が目にしみる」川崎H&Bシアター
2016年 「親の顔が見たい」川崎H&Bシアター
2016年 「Collected Stories~短編集~」ラゾーナ川崎プラザソル
2016年 「ブンナよ、木からおりてこい」多摩市民館ホール
2016年 「熊」恵比寿スペース29
2017年 「結婚申し込み」恵比寿スペース29


最後までお読みくださりありがとうございます。本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2019/08/25 17:11

    皆様にご支援いただいた、「親の顔が見たい」は、5ステージの公演を無事終えることができました。小中高生を147名招待、またその保護者の方々も含め、700名以上のお客様に見ていただきました。招待した小中高生に、コメントを書いてもらいました。【高校生から】●第一発見者の先生の印象が、最初はすごくそこ...

  • 2019/07/16 14:56

    こちらの活動報告は支援者限定の公開です。

  • 2019/07/16 13:55

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