現在私は、名古屋の覚王山と言うところで、カフェスタイルの蕎麦屋を経営しています。

蕎麦屋の営業時間外には、Le vivre de Japonと言う和裁教室を開き「おもしろ浴衣」と言うオーダー部門も始めました。 
「おもしろ浴衣」とは、オーダーメイド部門の商品で、世の中にないおもしろい世界に一つの浴衣です。

(写真の左が私。洋服地で作成の着物。)
右が初めて作成した「おもしろ浴衣」。着用は、イラストレーターのべじこさん


 今回のパリ行きは、パリのアート展に参加するイラストレーターさんが会場で着るために、私が作成の「おもしろ浴衣」をオーダーしてくださったことがきっかけです。

(写真は、打合せ中に描いたラフ画)
日本文化に理解の深いフランスに「蕎麦打ちと和裁」で和文化を広めに行きます。

 「蕎麦打ち」はパフォーマンス性が高い反面、材料をはじめ、道具や場所など準備も大変です。
「和裁」は、布と糸と針、鋏があれば簡単にできる反面、パフォーマンス性は低いです。

 対照的な2つですが『合理的で美しい』と言う点が、共通していて、実に日本的です。
この「蕎麦打ちと和裁」を場面に合わせて使い分けて活動します。


 <活動計画・蕎麦打ち編>

(写真は、Soba Cafe日本の暮らしでの蕎麦打ち体験の様子)
クライアントさんのレセプションパーティーにて、蕎麦打ちを披露。
パリでは、家庭にある道具を使った、再現性のある打ち方を広めます。

私の蕎麦打ちの特徴は粗挽きの蕎麦粉にあります。
粗挽きは打ちにくく、プロでも打てない人もいます。
でも実は、パイ生地作りとコツが似ているのでフランス人には向いているのです。
だから、裕子の蕎麦打ちはフランス人に美味しい蕎麦打ちを伝えられます。
・着物を着用
・家庭にあるパイ作りの道具を使う
・蕎麦打ちの打ち方(作成が間に合えばフランス語バージョン)レシピを渡す

 <活動計画・和裁編>

パリのアート展で私の作成した「おもしろ浴衣」をクライアントさんが着用します。
私自身もオリジナルの自作着物を着用し、同席してアピールします。
・まったくの初心者でもわかりやすい、オリジナルテキスト持参
・自分で縫うことができる説明
・フランス製の生地で作ることができる

 和裁道具を持って行き、機会があれば現地で購入した布を使い「手縫い風呂敷講座」を開き、縫い方と使い方を伝えます。

 

 タイトルにある「蕎麦打ち@Paris」とは、5年前にドリームプランプレゼンテーションにて発表したものです。その時のプレゼン動画がこちら↓↓↓

この動画は、5年前に作っているもので今のお店の構想はまだありませんでした。出てくるのは13年前に経営していた店です。
また、成功した自分が10年前を振り返っているという構成です。

 正直、この時にこの計画通りに進むとは自分でも思っていませんでした。
当時息子が大学2年生、娘が中学2年生、毎日の生活で精一杯で、実際にはもっとかかるかもしれないと。
ただ、自分の年齢的なことを考えると5年後にパリに行き、10年後にビジネスにつながるといいと思っていたのでした。

 ドリームプランプレゼンテーションに出場した後は、和裁を習いはじめ、「Soba Cafe日本の暮らし」を開きました。やっと軌道に乗って来ていて、あと2~3年すればパリに行く資金的余裕も出ると思っていました。そんなところへの「おもしろ浴衣」の依頼は、無理と思われた計画が、ひょうんなことから計画通りに行くこととなったのです。

 このパリ行きは、私にはとても意義があるもので、まさに夢の始まりです。

 和文化と日本文化の違い
私の中では明確な違いがあります。

和文化とは
子供から大人になる成長過程で培って身につけたもの。
家庭や学校地域などの影響のあるものでした。
料理で例えると、お母さんが作るのが和食。

日本文化とは
修行して極めたもの。
先生、師匠について専門的に身につけたもの。
お稽古事や専門の学校などに通わないと身につけられないものです。
料理で例えると、板前さんが作るのが日本料理。

和文化が生活的
日本文化が専門的あるいは非日常
「ケ」と「ハレ」とも言えます。

かつては家庭や地域など自然に身についていた和文化は西洋化の中少なくなりました。
一方、日本文化はお稽古事として残っています。
ですが、茶道の先生をしている私の母は、「今は、畳の縁(へり)と言う言葉から説明しなくてはいけないから、日本人にも外国人に教えるつもりで教えている」言います。
日本人としての基礎である、和文化の部分がないからでしょう。

日本は、自然に恵まれていた反面、湿度が高くて暮らしにくい風土でした。
私たちの祖先は、沢山の知恵や工夫を凝らしてきました。
そうして生み出された文化が、他の国の人から見ると「まるで魔法のよう」と言われるまでになったのです。


名古屋の大須と栄の中間地点で育った私は、家庭だけでなく、地域の中、いわゆるご近所さんからも沢山の和文化を教わりました。
この基礎があったからこそ、蕎麦打ちも和裁も習得が早かったと思います。
そして、わかりやすく伝えられるまでになりました。

この和文化が身につくだけで、日本を海外の方に紹介できたり、海外の方が日本の神髄を知ることができます。


集まった資金は、渡航費用に充てたいと思います。
今の蕎麦屋を開いて3年になり、税理士の先生からは、「3年以内に無くなる飲食店が多い中、毎年売り上げを伸ばしていて、順調と言える。」と言われていますが、母子家庭で2人の子供を育てながらの経営は決して楽ではありません。
フランスに行っている間の収入がなくなるというのも大きな打撃です。
正直、自力でフランスに行けるようになるにはあと2~3年の時間が必要と思います。
ですが、私の作品を披露する場所と機会がある今回を逃したくありません。

そして、和文化の中で育った私の経験は、貴重と思います。
日本舞踊に通っていたこともあり、貴重な歌舞伎の舞台の子役としての経験があります。
この時の経験から、着物で蕎麦打ちをしても着崩れない着付けのコツを習得できましたし、歌舞伎役者さんの真剣な取り組みのすごさから文化を守るすばらしさを知りました。明治生まれの祖母からは、生きる知恵をもらいました。

この経験で得た貴重な知識をたくさんの方に知ってもらいたいです。
和文化だけでなく、日本文化も少なくなっている今日、日本人とか、外国人とかとこだわっている時間はないと思います。
それは、私に13年前に子宮頸がんの手術をした経緯がある事からも、時間の焦りがあります。
どうしても、今回のこの機会がとても良い機会に思われてならないのです。

今まで和文化について考えたことのない方にも、私の取り組みを通して知っていただけたり、興味を持ってもらえたらいいと思います。

どうかよろしくお願い致します。


【Soba Cafe 日本の暮らし】
〒464-0831 愛知県名古屋市千種区観月町2丁目30−2 JP 464-0831
覚王山駅3番 地下鉄覚王山3番出口 出口より徒歩3~4分

  • 2019/12/05 09:56

    やっとパリに行けます。数日前には、ストライキの影響で予約していた便が飛ばないかもしれない⁉と言う状況も有りましたが、運良く大丈夫でした。ストライキは、飛んだり飛ばなかったりするようです。でも、国の政策に対してはっきりとした態度が取れるって素敵!と思います。ここ数日、イベント担当をしてくださって...

  • 2019/08/31 15:08

    こちらの活動報告は支援者限定の公開です。

  • 2019/08/16 22:58

    もう!本当にすごいと思います!!!クラウドファンディングを始めてから、どんどんフランス人の知り合いが増えています。とうとう今日は、「おもしろ浴衣」のきっかけを作ってくれたべじこちゃんが、フランス人とご結婚されたお友達夫妻をお連れしてくださいました!フランス人の好む食についてもお聞きでき、内容が...

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