みなさま、初めまして。石川県能登半島でデザイン会社を営んでいます、城崎隆司と申します。私はこのプロジェクトで、これまでクリエイターとして課題にしてきた「人にも環境にも優しいモノづくり」に挑戦します。

近年、バスマットやコンロ(七輪)、コースター等の原料として注目を浴びている-「珪藻土(けいそうど)」をご存知でしょうか。珪藻土の地層は能登半島に広く分布しており、私の暮らす珠洲市の特産でもあります。この珪藻土を約10年研究してきた結果、珪藻土などの多孔質素材にニガリを加えると多孔質の特性をコントロール出来る事を発見しました。この発見を元に、今まで十分に活用されていなかった珪藻土コンロを磨く際に出る”粉”に珪砂、パルプの焼成灰、ニガリを組み合わせ、珪藻土100%のものに勝る高機能な素材(チップ)を作る事に成功しました。

本プロジェクトでは、このチップをさらに改良を加えて量産すると同時に、このチップを使用した、「調湿&消臭インテリア用品」を作ります。皆さんのお部屋に置いて喜んでいただければ幸いです。


《高機能-珪藻土消臭チップ》の特徴
1.珪藻土の約3倍の吸放湿性能
2.珪藻土と同等の消臭性
3.珪藻土以上の有害物質除去性能
4.珪藻土以上の耐久性
5.珪藻土には無い防カビ性

自己紹介

改めまして、ご挨拶させていただきます。デザイナー業を営んでおります、城崎隆司と申します。数あるプロジェクトの中から、このプロジェクトに目を留めていただき、ありがとうございます。

かつてはバイクメーカー等でのデザイン事業に携わっておりましたが、32歳で自らデザイン会社を立ち上げることとなり、現在は石川県能登半島の先端・珠洲市で生業を営んでおります。


さて、私は、”デザイン”を生業とする中で、若い時分より「エコロジー」「もったいない」の精神と共に、ものづくりに向き合ってきたつもりです。しかしながら時として、”地球汚染”の実態とその規模には圧倒されることも多く、私自身に出来ていることの規模感を思うと、はるかに気が遠のいていく感覚になることもあります。それでも、クリエイター(創る者)である自分に出来ることを模索していく中で、この度プロジェクトの立ち上げに至りました。

このプロジェクトでは、私なりに”地球環境に優しい”モノづくりと向き合う中で、プロダクト(商品)のデザインからその生産プロセス、製品が人や環境に与える影響を含め広義としてのデザインをしました。

長くなりますが、この先少々お付き合いいただき、読み進めていただけますと至極幸いです。

原料はすべて、”勿体ない”資源たち

私が開発した「珪藻土消臭チップ」は、とてもシンプルな4つの原料から出来ています。
1つ目は、珪藻土コンロを磨く際に出る、珪藻土の粉。2つ目は、建材や製鉄工程の一部にしか使われていない石川県産の珪砂(軽石)。3つ目は、塩づくりが盛んな能登らしく、製塩の際に出る苦汁(ニガリ)4つ目は、製紙工程から作られるパルプの焼成灰。

おそらく多くの人にとって身近ではありませんが、いずれにも共通していることがあります。

それは、十分に価値を活かされていない or 廃棄されていた「勿体ない資源」であることと、「自然素材」であること。これらは今まで目を向けられずに、活かされてこなかったモノなのです。また、全ての原料が”自然素材”で食品衛生法にも適応しており、害がなく、環境や人にも優しいのも特徴です。

《高機能-珪藻土消臭チップ》の6つの特徴

1.焼成した珪藻土100%の”約3倍”の吸放湿性能
  湿気を吸ったり吐いたりし、湿度50~60%を維持しようとする働きがあります。
2.珪藻土と同等の優れた消臭性
  臭いの元となる原因物質(アンモニア、イソ吉草酸、酢酸)を吸収し消臭します。
3.珪藻土以上の有害物質除去性能
  シックハウス症候群などの元となる有害物質(ホルムアルデヒド)も吸着、除去します。
4.珪藻土以上の耐久性
  経年劣化の激しい珪藻土に比べ、はるかに硬度に優れ耐久性があります。
5.珪藻土には無い防カビ性
  湿気を吸っても長時間濡れていても、カビが生えにくい性質があります。
6.吸湿状態の可視化
  吸湿すると白色からグレーに変色するため、吸湿状態が目に見える。乾くと白色に戻る。

プロダクトの紹介

この珪藻土消臭チップを使った商品も開発しています。本プロジェクトの一部リターン品としても設定しているので、ご覧ください。

■ 珪藻土消臭チップ入りケース
横30cmの四角い箱に珪藻土消臭チップを敷き詰めて、”石庭”や”砂浜”をイメージした消臭インテリア。
実は珪藻土チップは、湿気を吸うと「雨に濡れたようにグレーに変色」する性質があり、ケースの中に元のチップと同じ白色の石のモチーフを置いておくことで、どのくらい吸湿しているのかが一目で分かります。

ちょうど、雨に濡れた石庭、波に濡れた砂浜そのものといった具合で、目でも変化を楽しめます。

用途は様々で、室内環境の改善だけでなく、手袋や靴・洋服などの湿気と臭いの両方を吸着する事が可能です。また、家屋に対しても、チップ入りケースを設置するだけで、日本家屋の持つ通湿性・調湿性を保持出来ます。何より、これらの性能/効果は半永久的に持続し、不要になり廃棄する場合も、土に混ぜることで土壌改良剤として、最後まで地球環境を汚すことなく役目を果たすことが出来ます。

障がい者が活躍できる”雇用の場”の創出

この珪藻土消臭チップをつくるにあたっては狭義のデザインとしての外観やその機能だけに留まらず、広義の意味で生産過程もデザインしました。

このチップはいくつかの生産工程を必要としていますが、製造を担ってくれているのは、奥能登の障がい者の皆さんなのです。この取り組みは、容易ではありませんでしたが、やり方や道具を工夫してきた結果、今では生産プロセスの全てを、彼らが担えるようになりました。

前述した通り、原料も自然素材ですし、製造過程も危険な作業がないので安心です。障がい者の皆さんの活躍の裏には、それを支える職員さんのサポートも欠かせません。


珪藻土消臭チップがこの世界に広がることを祈って

ここまで丁寧にお読みいただいた皆様、本当にありがとうございました。私が行っている「”勿体無いをモノや事に”という取り組み」の基本構想は40年前に遡ります。私はこのプロジェクトを通して、この先、消臭チップの生産・商品の開発を加速させたいと思っています。

戦後、大量生産・大量消費での経済の活性化を目指して来た日本や世界も、いよいよその弊害が深刻化してきています。しかし、ほとんどの人や企業が「次の産業や経済をどうすべきか」の指針を持てていないのが現状だと思うのです。

そして今、やっと40年間悶々としてきた想いの全てをぶつけ、「珪藻土消臭チップ」という、小石の様な作品を作りました。これらの商品が、皆様の家庭でお役に立てれば嬉しく思いますが、なによりこのプロジェクトを応援していただく皆様に、デザイナーとしての私の想いに共感いただけたなら嬉しく思います。

これは「エコロジーベースの産業化」「障がい者の活用」「人にも地球環境にも優しいモノづくり」、さらには「過疎化する地域産業の活性化」など多くの問題を解決しうる”事例”になると自負しています。十分に活用されていない多くの資源たちと、障がい者の皆さんが活躍出来る地域社会となり、その先に、”健康な地球の姿”があることを祈ってやみません。

この取り組みを広く知っていただき、ビジネスモデルとしても、これからの産業の在り方の成功事例になれるよう、最後の一山を乗り越える為に皆さんのご支援をお願いする次第です。商品を気に入っていただくことはもちろん、併せて沢山の方々と想いを共感できる機会になれば嬉しく思います。みなさま、どうぞよろしくお願い致します。



【支援金の使途】

-展示会への出展
-有害物質除去製品開発費
-有害物質などの放出試験/開発費
-その他試作費

<All-in方式の場合>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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