はじめまして、千葉県富津市の金谷でコワーキングスペース「まるも」を運営している山口です。
先日の台風15号と千葉大停電により、千葉県富津市金谷は大きな被害を受けました。
金谷にあるコワーキングスペース「まるも」や関連施設も建物が壊れるなど被害を受けています。
電気が復旧したことで今まで通りの生活はできますが、経済的打撃は大きいです。
ただ私自身の被害だけで言えば、修繕費用の見積もりをしてもらわないと分からないのですが、80万円程度で済みますので、他の人や地域に比べたらまだましなレベルです。
(とはいえ資金に余裕があるわけではなく、災害対応でかかった/今後かかる時間/営業損失を考えるとやはり大変です)
それでもクラウドファンディングで支援を募ろうと思った理由が3つあります。
本題とは少しずれますが、とても大事なことなので伝えさせてください。
①災害情報が広まる社会になってほしい
②困ったときには困ったと言える「助け合う関係」でありたい
③発信できない人たちの代わりに発信したい
①災害情報が広まる社会になってほしい
今回の台風15号と千葉大停電について災害直後に情報が届いていない印象がありました。
電波もなく発信できる状態ではなく、現地からの情報が少なかったからかもしれません。
被災後の状況をお伝えすると、
・屋根が吹き飛び、家に住めなくなる
・停電によりシャワーは冷水
・エアコンが使えず猛暑のなか過ごす
・コンビニやスーパーもほぼ営業停止
・電波は不安定。ほぼ圏外
・断水によりシャワーさえ使えなくなる
・電柱が倒れ車が通れない地域もある
・電車は全く動かない
です。
台風直撃から3日後の11(水)時点で、千葉県南部で約48万軒が停電していて、断水となっている地域も多くあります。
金谷は1週間後の16(月)時点でも停電が続いています。
町の人の話では、3.11の震災よりも被害が大きい、という声がありました。
ただ救援活動が進んでいたかというと実感としてはやや弱く、被災状況がもっと伝わっていたらなにか変わったのかな、と思っています。
「被災しました発信」や「災害情報の拡散」なんてしなくていい、と思っていましたが、知っていたら助けてくれる人がいて、助けてほしい人がいるんですね。
金谷の例では、
・金谷から出たときの都内での避難場所の提供
・必要物資の提供
などありましたが、発信しないと拡散されないとこれらの支援は手に入りませんでした。
(色々と助けていただきとても助かりました!ありがとうございます!)
なので災害情報はしっかり広まる社会になるといいな、と思いました。
②困ったときには困ったと言える「助け合う関係」でありたい
まず尊敬しているNPO団体「green.jp」の記事に感銘を受けた文章があるので紹介させてください。
『人生も地球も良くしたい!グリーンズ代表が語る、13周年の記念講演を公開します』
「マイナスはいいんですよ、みんなの可能性を引き出したということだから褒められるべきことなんです」
一人ひとりが孤立していては、可能性は発揮されません。関係性が変われば、一人ひとりの可能性が発揮されて、生きるチカラが湧いてくる。安心できるコミュニティになるんです。
この言葉たちが自分にとっては新鮮で、考え方が変わるきっかけになりました。
自分自身は「人に借りをつくる」ことが苦手です。
できれば自分のことは自分で解決したい、と思っていました。
今回の被災では、荷物を運ぶのを手伝う、必要物資を提供してくれる、片付けを手伝ってくれる、避難の受け入れをしてくれる、など多くの人たちが助けてくれました。
困ったなんてまだ一言も言っていないのに、どんどん助けてくれたんです。
今までは、人に貸しをつくることのほうが偉くてすごい、と思っていました。
ただ人に助けてもらうことは悪いことなんかではないと実感できました。
被災して大変でしたが、金谷で生活する仲間とより繋がれたと思いますし、今まで出会ってきた人たちからの応援やメッセージにも心がとても癒されました。
だから昔よりも少し安心して言うことができます。
建物の修繕は大変だし、営業停止で収入が100万円以上減ったし、災害対応で今後も時間は取られるだろうし、困りました!!
そして自分以上に困っている人たちも多くいるので、その人たちを助けてほしいです。
③発信できない人たちの代わりに発信したい
最後に、今回集まった支援金の余りは自分たちの修繕だけでなく、金谷や近隣地域で困っている人たちや店舗に還元していきたい、と思っています。
自分はこうやって発信することができて、支援を募ることができますが、全ての人たちがそうではありません。
特に田舎のおじいちゃんなど高齢者の方々はクラファンどころかSNSさえやっていません。
「支援が必要ならクラファンすればいい」なんて無理です。
なのでこのクラウドファンディングで自分たち以外に困っている人たちにも還元していきたいと思っています。
■資金の使い道について
①コワーキングスペース「まるも」を中心とした建物の改修費用
まずは自分たちの施設改修などに使わせていただきます。
・吹き飛んで壊れたシャッターの修理:20万円
・割れたガラスの修理:10万円
・壊れてしまった通信機器/備品などの購入:15万円
・壁にできた穴/凹みの修復:15万円
・雨漏りや天井/屋根の修復:20万円
保有施設が複数あることもあり建物の被害は多くあるのですが、保険適応となれば修理費用は今より減る見込みです。
上記とは別に台風被害で営業停止していた分の営業損失が約100万円ほどあります。
ただ現状は見積もりが確定しておらず、これらの金額は上下する可能性があります。
目標金額はまるも関連の改修費用のみで設定していますが、目標金額を超えれば町の復興支援をより進めていくことができますので、より多くの支援をいただけましたら幸いです。
②金谷の町全体の改修費用
目標金額を超えた部分の資金に関しては、金谷の町全体の改修費用に充てる予定です。
まるも以上に被災した店舗や人々が多くあるため、それらの建物の改修に活用していきます。
具体的には下記施設/関係者を考えています。
・建物が半壊したシェアハウス「おあしす」の住人
・金谷大沢地区への支援活動
・スーパー太田屋
・ゲストハウスしへえどん
他にも被害が大きかった施設としては、
・隠れ家ラーメン「敬ちゃん」
・観光複合施設「the fish」
・回転寿司「船主」
・古民家カフェ「えどもんず」
など多くあります。
支援を必要としていない場合もありますので、ヒアリングをした後に必要であれば支援金の分配を行っていきます。
改修費用の総額に関しては、改修が必要な建物が多くあり現時点では見積もることができていません。
ただ半壊した家が複数あるため、1,000万円以上あっても足りるわけではなく、少しでも多くの支援があれば元通りになる建物が増えていきます。
【支援先の選定について】
また、私自身が全ての被害を把握しているわけではないため、金谷商工会など私自身が信頼している団体や関係者に相談させていただき、より適切な支援活動をお願いしたいと思っています。
このクラウドファンディングの準備をしている間に、知人のマンガ家のあんじゅ先生が代わりに支援を集めていただき、まるもの復興支援は大分集まっています。
(もちろん足らない部分もあるのでこのクラウドファンディングの資金も使わせてください)
ですので集まった資金の多くを地域の復興支援のために使う予定です。
③支援者を中心とした金谷での復興イベントの企画
壊れた建物を改修するなど元通りにすることも重要ですが、金谷は観光地であり観光収入が得られなかった経済的打撃も大きいです。
被災期間に来れなかった人たちを呼ぼう、ということで、金谷にて復興イベントを企画しようと思っています。
このイベント自体を支援者を優先的に案内することで、リターンに近い形にできればと考えています。
イベント詳細が現状決まっていませんので、決まり次第案内させていただきます。
※未確定のためリターンの内容には含んでいません
■リターンについて
リターンは「3,000円」のみで、お礼のメッセージのみとなります。
金額を3,000円のみとした理由は、1人から多くの金額をもらうのではなく、より多くの方々の支援を受け取ることが大事だと考え、3,000円のみとしました。
リターンに関しても現時点では「お礼のメッセージ」のみとなります。
前述したツアー招待など、リターンを用意することが可能になりましたら事後でリターンを用意できればと思っています。
ただ事後でリターンを用意することは保証していませんのでご了承ください。
■支援金が多く集まった場合には?
「まるも関連の改修費用」「金谷の町の改修費用」「金谷での復興イベントの企画」に使いますが、それでも余る場合には近隣の被災地域の支援に活用していきます。
普段から千葉県南部で活動しており、被災の現場にいた立場から、どの地域がどの程度の被害を受けているか、など都心にいるかたよりも把握しているつもりです。
金谷近隣に限らず、必要だと思われる地域/施設の復興支援に回していきます。
■金銭的な支援が難しい場合には?
クラウドファンディングの仕組み上、金銭支援しか選択できないのですが、他の形での支援も受け入れています!
・建物の廃棄物処理
・建物改修のサポート
・金谷の観光促進
・金谷に来て楽しんでもらう
・お酒を持ってきて飲み会をする
なども十分に嬉しいです!
建物や家具が破損する物的/金銭的被害もありますが、猛暑のなかで停電に断水、目まぐるしく変わった環境に精神的に疲労した人もいます。
なので今までと変わらず、むしろ今まで以上に金谷に来て一緒に楽しく過ごしてくれるだけで十分です!
これらの詳細はtwitter、facebookを中心に情報を流していきますので、よろしければ以下にてご確認ください。
※別の形で支援してくださった人もいますので、既に支援してくださったかたは支援しなくて構いませんので・・!
■実施スケジュール
9月:必須となる改修の実施
10月:支援金が余った際には金谷全体の復興
11月:支援金が余った際には金谷イベントの企画
12月:支援金の活用実績の最終報告
になります。
活動の様子は都度報告していき、頂いた支援金が正しく使われていることをお伝えしていきます。
最後に
冒頭で述べた通り、今回のクラウドファンディングではもちろん金銭的支援も求めているのですが、「困ったときに助け合える関係づくり」「それができる社会をつくるきっかけ」になればと思っています。
今回は自分たちが助けてもらうのですが、私自身は災害が起きたときには今後率先して支援していきたいと思っていますし、災害に限らず困っている人がいたら助けていきます。
ですので、困ったときには気兼ねなく声をかけてください。
なにもできない人なんていない。誰もが誰かの力になれるはずなんです。
だから、人の力を借りたい人は借りてもいい。借りたほうがいい。
いかしあうつながりを作ることで社会がより平和で幸せになりますように。
最新の活動報告
もっと見る【目標達成!】【一部報道について】
2019/09/26 10:01たくさんの支援のほどありがとうございます!今回のクラウドファンディングの立上げ人の山口です。無事に目標達成ができてとても有難く思っています。個々へのお礼がまだできておらず恐縮ですが、しばしお待ちいただけましたら幸いです。目標金額が超えましたので、超えた金額は町全体の復興に活用していきたいと思っています。ですので、まるもに限らず金谷の復興にご協力いただけるかたはよかったらご支援いただけましたら幸いです。今回は、現状の進捗報告をできればと思っています。【まるもの復興状況】集まった資金をもとに、改修を進めていきます。まるもに関しては、建物の売買手続きの途中だったこともあり、建物の保険がきかず、実費で修繕していく形になります。。あまりお金がかかり過ぎないよう工夫してやっていけたらと思います。また、大工のかたや工務店が忙しく、修繕に取り掛かるまでに結構な時間がかかりそうです。【町の復興状況】町の復興に関しては、修理の手が及んでいない部分もありますが、再開した飲食店や施設も増えてきて、徐々に元通りになりつつあります。無事に目標金額を超えましたので、超えた部分の金額に関しては「町の復興」や「金谷で被災したかたの支援」に活用できたらと思っています。支援先やどういったサポートにするかなど正式に決まりましたらお伝えいたします。現状の案を伝えさせていただきますと、・金谷でイベントを実施し人を呼ぶことで飲食店や宿泊施設を支援する・被災し家を失った人の新居が決まるまでの家賃を負担する・鋸山の復興に活用するなどを考えています。鋸山に関しては上記写真の通り、登山ができない状態になっています。自分が集めた資金だけで改修できる規模ではなく、どういった形で改修していくべきか、を今後考えて適切な形で関わっていけたらと思います。【一部報道について】先日、ニュース番組「バイキング」にて「金谷でクラウドファンディングを謳った詐欺サイトがある」といった報道がありました。その報道に関して、弊プロジェクトは無関係ですのでご安心ください。バイキングからもその旨が番組や公式サイトなどで発信される予定ですので、発信されましたら再度お伝えさせていただきます。 もっと見る
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