東京運河観光を考える。(1) たとえ小舟でも船遊びは楽しいものです。水の上に出ると非日常的な空間であることから、不安以上に喜びや楽しみを感じ興奮します。この感動ともいえる体験を静かで綺麗な水面環境の中、自分で操縦するEVカヌーで自由に走り回れる事は、きっと思い出に残るすばらしい体験となります。皮肉な話ですが、現在の東京運河は舟運を考えず水面から低い高さの橋が多く、一般的なプレジャーボートでさえ走れない場所が数多くあります。しかしこの事が運河の静けさと環境を守る事にな り、東京運河は静かで綺麗な水上観光周遊路として、すばらしい価値を見いだせる観光資源そのものに成っています。
東京運河観光を考える。(2) 世界的な水の観光地ベネチアを見てみましょう、水上バスのブァポレットは東京の市営バスと変わらず乗換や周遊券などとても便利でそれ自体も観光資源化しています。水上タクシーはベネチアは特別で、アムステルダムなどの著名な運河の街と比べても数が非常に多く重要な観光資源です。ゴンドラは不動の観光資源と言うところです。また運河に架かる橋は太鼓橋が多く一般的なプレジャーボートが十分運航できる高さを確保しています。古くから水路を中心に発展してきただけあって舟の係留場所や船着場が十分に整備されており、東京運河で同様の観光資源を開発するのは難しいでしょう。
東京運河観光を考える。(3) 運河観光を模索する中、2012年 私共スカイシップ社も参加したイベ ントで東京スカイツリーの開業にあわせた、墨田区・江東区実施の 「観光舟運社会実験」で運航して初めて理解したのですが、単に舟に乗っているだけの小型観光船クルーズでは短時間で慣れてしまい飽きることが解りました。 屋形船などは料理を食するため2〜 3時間程度は楽しみが持続されますが、単なる観光船は1時間も乗ると飽きます。 弊社は「もんじゃ屋形船」を13年 間運営しており、その顧客満足度と観光船クルーズの顧客満足度の違いを比較すると、屋形船・観光船ともに水面へのあこがれが根底にあるのですが、これは15分程度の持続力しかありませんし、景色など外部環境に対しても15分程度です。 屋形船は1時間〜2時間程度食事に依存しますが、小型観光船は30分がベストです。 しかしこの程度の水上観光では既存の水上バスにスケールで負け採算が合いません、せめてテーマパークのジャングルクル ージングほどに人を集められれば小型観光船クルージングも成り立ちますが難しいのが現状です。 半日ツアーとして運河観光を考える時、運河沿いの観光地を途中下船しながら回るコースとか、フィッシングやバーベキュ ーなどを船上でする体験型ツアーにしないと魅力が生まれて来ません。 そこで観光客自らが免許が必要ないミニボートを操縦することで運転の楽しさと、静かで綺麗な水上を自由に自分で走り回れる面白さは、他の水上観光では味わうことができない特別な体験型東京運河観光になりえます。 船上の飲食も楽しんで頂けるように、最後に参加者はシャトルボートで東京湾エリア停泊のパーティー船NAVYに移動し無料のビール・ワイン・ソフトドリンクと軽食を囲んで1時間の懇親会を楽しんで頂きます。(4時間コース)
東京運河観光を考える。(4) 最初に触れましたが、東京の運河は橋脚が低く一般的な船舶の走行が難しく、そのため引き波や騒音も無く静かで鏡の様な水面が続く幻想的な運河になっています。これはカヌーやカヤックには最高の環境といえますが、大きな問題があります。カヌーや小舟を水面に下ろし乗り降りする場所が一切ないのです。そこでスカイシップ方式は、特注で空母型移動式桟橋を建造してその上にEVカ ヌーを乗せて目的の運河まで毎日移動させ、水面にEVカヌーを降ろし安全な船着場を確保します。そこえ既存桟橋からシャトルボートで参加者を送迎する事で今まで難しかった場所での安全な乗り降りを確保でき新しい東京運河観光の拠点とします。廣瀬康年の写真は2009年アムステルダムの写真です。当時でも環境に優しい電動船外機のレンタルボートでした。 今計画に当たり電動船は必要条件にしています。しかし普通の人力のカヌー・カ ヤックの方がもっとエコなのかも知れませんが、かなりの体力が必要で普段スポ ーツに馴染みがない人には体力的に無理があり、不特定多数の人が体験できる観光資源にはなり得ません。現在誰でも免許無しで乗れる動力船はせいぜいゴムボートやミニボー トに2馬力の船外機を付けたものが主流でスマートさに欠け新しい観光資源には不向きです。そこで免許なしでだれもが自分で操縦でき、環境にも配慮し快適に走る、見た目もスマートなデザインの舟をオリジナル開発する事になり、2010年より現在の電動カヌーを西伊豆カヌーFRP造船の専門家と共同開発してきました。その電動カヌーの操縦は多少難しく10分程度の説明と練習が必要になりますが、逆に上達の達成感があり十分新しい東京運河観光の主役となり得ます。その他このツアーにはインストラクター警備艇の運航、懇親会用パーテ ィー船の配備、これら船舶・空母型移動式桟橋の係留場所、補給保守点検の後方支援基地が最重要課題ですが、旅客不定期航路事業者で運航会社でもあるイーストヘブン株式会社(関東不第1162号)の新木場自社桟橋において設置運営が継続的に可能となります。
●電動カヌーの実証実験は㈱URリンケージとの共同実証実験で行い、2013年埼玉県越谷レークタウンで開催、多くの方々から好評を博しました。(添付資料あり)
●東京都補助金交付事業平成26年度補正ものづくり・商業・サービス革新補助金の交付を弊社空母型移動式桟橋建造に受けております。(添付資料あり)
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