1.はじめに・ご挨拶

 娘が小学校5〜6年生の頃にイジメを経験し親子共々苦しい時期を過ごしたものでした。相談したり、力になってくれる人が欲しかったし、学校には行けなくても同年代のお友達とコミュケーションが取れる場所があったら… と思ったものでした。幸い娘は頑張って学校に行き不登校にはならず無事育ち、今では人を思いやることの出来る子に成長しました。でも、万が一自殺など違った方向にいっていたらと思うとゾッとします。


 NPOとしては地域みんなで子ども達を育て上げることが、一番の地域育てであり、実は少子化や人口減少への対策になるのではないかと思います。 これから大人になっていく子どもたち、子育てが不安な親御さんたちが安心して生活が出来る地域でありたい。 青森を元気にするために、親の立場として、子育ての先輩として、同じような思いをしている親御さんや子どもたちの役に立てたらとフリースクールあおもりサニーヒルを立ち上げました。


NPO法人コミュサーあおもり理事長/フリースクールあおもりサニーヒル学長

西川 智香子


2.不登校問題の現状

 青森も例外ではなく少子化が進む中、年々児童生徒数が減る一方、不登校児童生徒数は増加傾向にあります。しかも文部科学省の調査によると、不登校児童生徒のうちフリースクールに通っている小中学生は約3%という低さです。(※下表参照)


その原因のひとつといて「フリースクール数の不足」があげられています。また、一人親家庭や貧困によって月謝を支払うことが困難などの事情もあげられます。特に青森は共働き家庭が多く、学校に行けない場合日中は家庭で一人で過ごすことが多く見られます。


サニーヒルに相談に来る親御さんとしては少しでも「家から出る」「社会と繋がる」「近い年代の子どもたちとの交流」などの希望を持っている声が聞かれます。子どもたち自身も「学校に行きたい」「勉強がしたい」などの気持ちは持ちつつも、さまざまな理由や事情で学校に足や心が向かない状態になってしまい、それを責めて自己肯定感を無くしてしまっている児童生徒が増えています。


3.このプロジェクトで実現したいこと

 現在「あおもりサニーヒル」の校舎としている一軒家は、広さは十分ですが築30年以上経っている古い家です。そのため冷暖房設備が十分に整備されておらず、夏や冬には子どもたちが満足して勉強に取り組む環境ではないというのが現状です。このままではせっかく「フリースクール に行きたい!」という子どもたちを気持ちよく受け入れてあげることができません。今回のプロジェクトで募ったお金は子どもたちに最高の『居場所』を提供するための設備環境の整備に充当したいと考えております。


3.あおもりサニーヒルとは?

 県内初のフリースクール「あおもりサニーヒル」は、子どもたちが自分のペースで無理なく安心して過ごす事ができる『居場所』です。学校に行くのが辛くなった時、家にぽつんといるのがさみしくなった時、そんな時のためにサニーヒルはあります。


 「サニーヒル」という名前は、私たちが開設してきた「ひだまりカフェ」と、イギリスにあるフリースクール「サマーヒル」に由来しています。ひだまりには、日差しが降り注ぐ縁側のように暖かな場所にしたいと思いが込められております。サマーヒルは世界一自由な学校と言われ、「自由を与えることで子どもたちは大きく成長する」という哲学をもって、世界の教育界に大きな影響を与えてきたフリースクールです。


 あおもりサニーヒルは、暖かくて、開放的で、未来が見えてくる・・・あなたの場所です。


4.あおもりサニーヒルの教育

 あおもりサニーヒルでは子どもたちに様々な体験をしてもらうための準備をしております!そのうちのいくつかをご紹介します。


①過ごし方は自分で決める

 あおもりサニーヒルでは「個別学習タイム」「総合学習タイム」「交流タイム」などの1日の時間割はありますが、サニーヒルでの過ごし方は自分で決める事が出来ます。頑張れる時に頑張り、疲れた時は休んでゆったり過ごしたり、読書やゲームを楽しんだり、自分のペースで過ごす事が出来ます。子どもたちの自主性を大事にしたカリキュラムをご準備しています!


②インターネットを利用したIT学習

 あおもりサニーヒルでは、「フリースクール花鶏学苑(岩手県宮古市)」と連携して、IT学習やライブ授業による在宅学習支援が可能です。専任の講師が個別の学習計画を作成して、インターネットで行うマンツーマンの授業やインターネットを使って在宅で学習支援を受けられるコースなどご用意しております。

 個別指導や自宅学習ですので、集団や直接他者と話すのが苦手な子どもたちでも気楽に学習に励むことができます!ほかの子どもたちと集団で学習するのが苦手なら静かにひとりのスペースで学習できます。


③子どもたちが飽きない居場所

 あおもりサニーヒルには様々な『居場所』があります。ゆったりと物思いにひたる「おしゃべり・リラックススペース」、自習やタブレットでIT学習したり読書を楽しむ「学び・読書スペース」、ゲームや工作を楽しむ「絵画・ものづくりスペース」、卓球で遊ぶ「卓球スペース」なんかもあったりします。スタッフやボランティアの皆さんと一緒に過ごす部屋もあり、子どもたちが「また早く行きたい!」となるような居場所を準備しています。



5.これまでの活動

 昨年は青森市の中心商店街の通り沿いにあるビルの1階で運営していました。小学校中学年から中学生、高校生の年齢の子どもたちが通っていました。青森市外から毎日通ってくる子どももいました。

 ワンフロアで多年齢の交流ができたことは良かったと思いますが、フリースクールに来る子どもたちは多様です。一人として同じタイプ、同じ状況ではありません。発達障害などの傾向があったり、音やニオイに過敏、人混みが苦手、自分の意思をうまく伝えることが不得意など、まだ成長過程で経験も少ない子どもたちには、ワンフロアで全てに対応することはかなり厳しい状況でした。

 そんな中でも、昨年の子どもたちは、それぞれエネルギーの充電をし、次のステップや目標を見つけ、おかげさまで巣立っていきました。 高校受験を頑張って進学してことでサニーヒルを卒業した子は、高校入学後に現状報告を兼ねてサニーヒルにひとりで遊びに来てくれました。楽しそうに新しい友達や授業のことなどを活きいきと語ってくれました。急に大人びた姿に嬉しくて涙がこぼれそうになりました。

 下の画像は、年末に子どもたちの企画で年越しそばを作って食べた様子です。


6.フリースクール とあおもりねぶた!?

 独創的かつ繊細な芸術性のある竹浪比呂央氏のねぶたは、昨年今年と連続で大賞を受賞。さらに今年は2つの賞を受賞をするなど、飛ぶ鳥を落とす勢いのねぶた師です。

 また、フリースクール あおもりサニーヒルの運営団体、NPO法人コミュサーあおもりの理事である広告写真スタジオ「スタジオ・2グラム」代表 西川幸冶氏は、毎年ねぶた師の竹浪氏に密着し制作段階から記録の写真を撮って来ました。

 そんな魅力あるねぶたがさらに活きる写真でタックを組んだお二人の作品は青森県内にとどまらずいたるところで目にします。

 また竹浪氏が代表を務める「竹浪比呂央ねぶた研究所」では、たくさんのボランティアや後継者育成をしていますが、竹浪氏もまた障害のある子どもたち、若者の受け入れや居場所の提供もしています。子どもたちの未来に対する同じ想いというご縁もあり、フリースクールの趣旨に御賛同いただき、この度フリースクール自体に興味がなかった方々にも、広く子どもたちの未来を考えて欲しいという想いを込めて御協力いただくことになりました。


7.リターンのご紹介

・理事長からのお礼状

 支援して頂いた皆様に理事長から心を込めた手書きのお礼状を送らせて頂きます!


・竹浪比呂央先生の限定ポストカード、A4判ポスター

 2019年ねぶた大賞を受賞したねぶたの写真で作ったポストカード、また原画と実際の写真を合わせたポスターを支援金額に応じて送らせていただきます。このリターンのために作られたデザインですので、ここでしか手に入らない限定品です!


・あおもりサニーヒル体験券(6回分)

 あおもりサニーヒルを無料で体験できる体験券をご準備しました!利用日初日から1ヵ月間有効、月水金曜日の中でお好きな日にお好きな時間で体験することができます。お子様やお孫さん、親しい方でフリースクールを体験してみたいという方に、ギフトとしてもご利用できます。
(サイズは名刺サイズと同様なのでお子様でも持ち歩くことができます。)


・竹浪比呂央ねぶた研究所「KAKERA」光るグリーティングカード

 今世界的に注目されてきたねぶたの彩色和紙の希少な端切れを用いて作った「KAKERA」。最近では喫茶店や旅館の店内照明などでも使われることが多くなってきました。1台のねぶたから作れる個数には限りがあるんです。東北三大祭りの灯りをぜひ堪能ください。

 生産量が限定される上、「かけら」ごとにデザインが異なる世界にひとつの希少な記念品です。


・鷹山宇一作 『海辺の花』 銅版画(1点のみ!)

 NPO法人理事である骨董屋さんからご協力いただきました。フリースクールや子どもたちの居場所を応援してくださる方に飾っていただきたい貴重な一品です。

寸法 54×43cm    サイン有り   限定48/100  
(鷹山宇一1908~1999 七戸出)


※リターンは2020年1月から順次発送予定です。


8.最後に

 子どもたちは本来生きる力、輝く力を持っています。ただ、今のご時世、頑張りすぎる子どもたちが増え、疲れてしまっている状態が続き、学校に行けなくなったり、休みたくなったりしている子が増加しています。

 昭和の頃は近所にたくさんの居場所や優しい人間関係がありましたが、平成令和となりそのような関係性や居場所は消えてしまったように思うのは私たちだけでしょうか?時代背景が変わっても、子どもたちは日々成長し、やがて大人なり社会を創ります。そんな子どもたちが安心して充電し未来への希望を取り戻せる居場所は絶対に必要です。

 自信や希望を無くしたまま大人に成長させるのはあまりにも酷ではないでしょうか?

 また、核家族化で子育てに悩む親たちに対しても、地域みんなで協力し合って子どもたちを育てなくてはならない世の中になりました。

 そのための居場所作りにご理解をいただき、あなたの出来る範囲で結構ですのであたたかいご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます。


理事長/学長 西川 智香子



  • 2019/12/23 18:54

    おかげさまで目標金額達成しております!感謝の気持ちでいっぱいです。今回のクラウドファンディングで今まで細かいところまで理解に繋がった方々がおられたと思います。何よりも有り難いことです。中には完全ボランティアなら支援したいけどお金をいただいている時点でちょっと…という考えも聞きました。居場所でも...

  • 2019/12/23 08:17

    135%となりましたが地域の大人や個人だけでなく、青森県外の皆様や、企業のCSRとしてもご理解いただけないでしょうか!?青森を元気にしたい!地方も子どもや若者がちゃんと成長出来るところにしたい!そういう思いで日々の活動をしております。フリースクールの運営は本当に大変で、子どもたちが卒業した後は...

  • 2019/12/22 17:38

    いよいよ残り2日明日が最終日となります。スタートや途中はここまでのご支援とご理解があるとは思ってもみませんでした。有り難い限りです。目標達成してから1週間その間もご支援くださった方々がいて少しずつ数字が伸びていることに驚きつつ日々勇気をいただいております。スタッフもリターンの発送について一緒に...

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