後継種牡馬不在でサイアーライン(父系)が滅亡寸前の名馬トウカイテイオー。「リアルウイニングポスト」を目指し、クワイトファインを種牡馬入りさせて後世に血を遺したい!

プロジェクト本文

【はじめに】

無敗の三冠馬、ほかにも数多くの大レースを制し「皇帝」と言われたシンボリルドルフ、そして、父と同じく無敗で皐月賞・ダービーを制し、故障に泣かされるも有馬記念の復活Vで記憶に残る名馬トウカイテイオー。競馬ファンでなくとも名前に聞き覚えのある方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?

この、日本が誇る極めて貴重な血統が、今まさに滅亡の危機に瀕しています。

そこでこの度、残り2頭となってしまったトウカイテイオー産駒の現役牡馬からクワイトファインを後継種牡馬として登録し、花嫁候補となる繁殖牝馬を用意して実際に種付けを行い、誕生した産駒を競走馬として送り出すことにより、この貴重な血統を後世に繋げたいという僅かな可能性に賭けて、今回のプロジェクトを立ち上げました。


トウカイテイオー 2005年社台スタリオン



【クワイトファインとの出会い】


自己紹介が遅れましたが、この度「トウカイテイオー後継種牡馬プロジェクト」を企画した地方馬主の原田治正と申します。まずは私がクワイトファインを購入した経緯、そしてこの血統に賭ける思いをお話ししたいと思います。少し長くなりますが最後までお読みいただけますと何よりです。


クワイトファインは2010年4月19日、日高町の前川義則牧場で母オーロラテルの第8仔として誕生。その後は前オーナーの下で2012年5月に門別競馬場でデビューし、同年のホッカイドウ競馬では17戦未勝利の成績でシーズンオフとともに福山競馬へ移籍しました。


しかしながら移籍して間もなく、福山競馬が翌年3月で廃止されることが決定。その時点でまだ未勝利、しかも目立つ成績を全く残せていないクワイトファインの行く末を考えたとき、真っ先に「殺処分」という最悪の事態も考えた私は、いてもたってもいられずに福山競馬の事務局に連絡し、当時管理していた調教師を紹介していただき、2013年3月の福山競馬終了のタイミングで前オーナーからクワイトファインを譲渡していただきました。




改めてクワイトファインの血統背景を紹介しますと父トウカイテイオー、母父ミスターシービー、祖母の父がシンザン。まさに日本競馬のロマンが凝縮されたような血統背景ということもあり、誕生した当初は多少の注目を集めていたのですが、私が購入した時点での競走馬としての能力は誰もが首をかしげる状況で、当時交流のあった調教師の方々から「あの馬はやめたほうがいい」と言われていたのも事実でしたが、トウカイテイオーの種付け頭数が激減して年々産駒数も減っているという危機感も後押しし、購買へ踏み切りました。


その後、名古屋競馬の本名厩舎に所属したクワイトファインですが、先生はじめ乗り役さんや厩務員さんのご尽力の結果、じわじわと力をつけていき、ついには2013年7月に待望の初勝利、その後も、コンスタントに入着を続け、ついには地方競馬のメッカとも言える南関東競馬への移籍する権利を手にするまでに成長し、同年11月に浦和の平山真希厩舎へと移籍しました。今のクワイトファインがあるのは名古屋競馬で関わっていただいた本名先生をはじめ関係者の皆様のおかげですので、本当に心より感謝しています。


2014年7月からは現オーナーにクワイトファインを託し、船橋の稲益厩舎、金沢の高橋厩舎とステージを変えながら9歳となる今年も現役として走り続け、7月23日には約1年半ぶりとなる勝利を挙げましたが、8月20日のレース中に軽度の骨折を発症したことを踏まえ、協議の結果引退を決断しました。


新冠にて休養中のクワイトファイン新冠クラックステーブルでのクワイトファイン


現オーナーとは、元々私がトウカイテイオーの後継種牡馬を送り出す活動の一環としてブログを書いていた中で知り合いましたので、共にテイオーの血を繋ぎたいという思いは一致しており、当時の活動はnetkeiba.comでも取り上げられました。




しかしながら商用ベースとしてまったく採算性のない種牡馬を繋養し、さらに繁殖牝馬を用意して生産、そして実際に競馬場まで送り出すにあたり、トータルで莫大な費用が発生するのは避けることのできない現実です。当初は二人で費用を負担し、産駒を所有していく方法を探っていましたが、私自身はごく一般的なサラリーマンであり、我々の力だけでは経済的負担があまりに大きすぎるため、この度はクワイトファインの種牡馬入り、そして種付けから産駒の誕生の際に発生する費用の一部をクラウドファンディングで調達できないかと考え、現オーナーの了承も得て、このプロジェクトを立ち上げるに至りました。


担当と息がぴったりのクワイトファイン


正直なところ、クワイトファインは地方競馬の条件戦を勝っただけであり「他にも後継にふさわしい馬はいたであろう」というご意見もあると思います。ここに至るまで、様々な形で他の馬についても譲渡を打診し、種牡馬入りの可能性を探ってはいましたが、いずれも残念ながら叶いませんでした。


足掛け8年で大きな故障もなくトータル140回以上ものレースに臨み、常に全力で走り続けて得た6つの勝ち星、この馬のためにご尽力いただいた歴代のオーナー様、調教師、騎手や厩務員の方々のご尽力、応えたこの馬の頑張り、そしてそれを引き寄せた「運」を信じたいという思い。そして競馬ゲーム「ウイニングポスト8」でクワイトファインが一般ファンからの公募により種牡馬として登場、スーパーホース・リバイバルブームの父として登場している姿を見て、現実の世界でも僅かな可能性に賭けてみたいという気持ちが強くなったのも事実です。単なる記念のための種牡馬登録だけに終わらせず、次世代に引き継がれていくことができたら何よりです。

子馬からは強い生命力を感じます


私はオーナーとしてこの馬に関わったのは実質的に名古屋と浦和の約1年少々であり、その後はファンとして見守るしかできませんでした。せめて祖父・父から受け継いだその血を次代に繋ぐためのお手伝い、そして余生も含めバックアップできる体制を築くことが、私からのクワイトファインへの罪滅ぼしであり、使命ではないかと考えています。


怪我も種付けに問題ないレベルまで回復しました


【バイアリータークの血統を守る】

現状のまま、シンボリルドルフトウカイテイオーのサイアーラインが途絶えてしまうことは、日本競馬の損失であるのみならず、世界的に絶滅の危機に瀕しているバイアリータークのサイアーラインにとっても大きな損失であると考えます。サラブレッドの三大始祖と言われるダーレーアラビアンバイアリータークゴドルフィンアラビアンですが、現在日本で生産されているサラブレッドの約99%がダーレーアラビアン系で、その中でも1913年生のファラリスという馬を祖としているものが殆どです(ヘイルトゥリーズン系ノーザンダンサー系ミスタープロスペクター系いずれも祖はファラリス)。

一方でBCクラシックを連覇したティズナウを送り出したゴドルフィンアラビアン系は辛うじて次世代へとバトンを繋ぐことができましたが、バイアリーターク系(ヘロド系)は世界的にも著しい衰退を余儀なくされています。今や世界中探しても、著名な種牡馬はドゥーナデン(ジャパンカップにも出走)くらいでしたが、志半ばに今年亡くなってしまいました。



このような血統の寡占化は、わが国ではこの30年たらずの間で急速に進みました。

サラブレッドが競走馬として優れた能力を発揮しやすくするため、インブリード(父馬と母馬の血統に同じ馬の血が含まれている。いわゆる近親交配)によって発展してきたことは否定しませんが、サラブレッド生産の健全な発展のためには、一定数の血の多様性が担保され、多様性の中から様々な選択が行われることが必要と考えます。セントサイモンの悲劇に学び、50年後、100年後に「ファラリスの悲劇」を起こさないためにも、主流血統を補完する傍流血統をつないでいくことが大事だと考えています。


クワイトファインの祖父・七冠馬シンボリルドルフ 2008年門別シンボリ牧場



【預託牧場について】
今回のプロジェクトを立ち上げるにあたり、最大のネックだったのがクワイトファインを預託し、種牡馬として繋養していただく牧場探しでした。そんな中でプロジェクトに賛同していただき、種牡馬としてのクワイトファインだけでなく繁殖牝馬の提供、そして誕生する産駒の預託や競走馬になるための育成を一手に引き受け全面的にバックアップしたいと、真っ先に手を挙げていただいたのが新冠町にあるクラックステーブル村上進治代表でした。

クラックステーブル・村上代表


クラックステーブルは育成・生産・そして種牡馬も数多く繋養している総合牧場で、エキストラエンド、サンカルロ、モンドキャンノ、ソルテ、ストーミングホームといった名馬たちが余生をのんびり過ごしながら種牡馬生活を送っているのを実際に見て「ここなら安心してクワイトファインをお任せできる」と強く感じました。そして村上代表には今回のプロジェクトに共感していただき、費用面でも世間一般の相場よりも格安な条件で、誕生する産駒がデビューを迎えるまで預託していただけると、これ以上ないお話を頂戴したので、今回のプロジェクトを立ち上げる決心がついた次第です。



【資金の使い道・実施スケジュール】

クワイトファインの種牡馬入りに対する必要経費、および繁殖のレンタル料、産駒の1歳10月までの預託料など計800万円が予想される費用ですが、その一部である600万円をクラウドファンディングにて募集いたします。

【資金の内訳】

・クワイトファイン預託料…540万円(月15万×36か月・2022年12月まで)

・種牡馬登録手数料…約10万円

・繁殖牝馬レンタル料…約100万円(1年)

・産駒預託料…約100万円(1歳10月まで)

・医療費、削蹄費…約50万円

※別途キャンプファイア手数料・決済手数料(102万円)・リターン費用など

【プロジェクト実施期間】

2020年1月から2022年12月


1年後の春、子馬が産まれることを信じて



本プロジェクトはオールオアナッシング方式を採用いたします。

成功の場合のみ種牡馬入りし、そして2020年2月以降もクワイトファインを継続してクラックステーブル様で預託・飼養管理していただく予定となっております。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。




【本プロジェクトにおけるリスクについて】

今回のクラウドファンディングはサラブレッドという生き物が主役ですので、数々の不測の事態が起こりえる可能性がございます。現時点で考えられるアクシデントと対応策については以下の通りとなっておりますので、ご熟読の上、クラウドファンディングへの参加をご検討いただけますと何よりです。


※リスクその1…死亡

怪我や病気などでクワイトファイン自身がクラウドファンディング達成後に死亡した場合、そこまでの維持費、リターン作成費など諸経費を差し引いた残金は功労馬・引退馬への活動資金としてクラックステーブル様をはじめとする関係各所へ寄付いたします。(実現不可能となったリターンに関しては代替品にて対応させていただきます)


※リスクその2…種牡馬としての生殖能力に問題がある場合

万が一、クワイトファインに種牡馬としての生殖能力が認められなかった場合は種牡馬として生きる道を断念し、功労馬として余生を過ごすことになります。この場合、クラウドファンディングで集まった資金をクワイトファインの生涯の預託料の一部として使用させていただきますのでご理解ください。


※リスクその3…種付け後不受胎、もしくは流産した場合

繁殖牝馬が受胎しない、もしくは受胎後に流産・死産の場合は2021年度に再度種付けを行います。その場合は命名権等のリターンについては実行が1年先延ばしとなることをご理解ください。また、再チャレンジで産駒が誕生しなかった場合は種牡馬を引退し、クラウドファンディングで調達した資金の残金はクワイトファインの余生を過ごすための預託料の一部として使用させていただきます。


クラックステーブルの夕焼け


【生産者・馬主の方々へ】

本プロジェクトが成功し、クワイトファインが種牡馬入りの道を歩むことになった際、1頭でも多くの産駒を残したいと考えています。そこで今回のプロジェクトに賛同いただける生産牧場様や繁殖牝馬をお持ちのオーナー様がいらっしゃいましたら、ぜひとも事務局またはクラックステーブル様までご一報ください。クワイトファインの種付け料を無料にて対応させていただきます。またご希望があれば活動報告の中でも随時支援者の皆様に近況報告、産駒誕生後の写真撮影、セリ写真の撮影など販促のお手伝いをさせていただきたいと考えております。なお、クワイトファインの種牡馬登録は原則2020年度のみの予定ですが、配合のご要望があった場合のみ2021年度以降も種牡馬登録を継続していきます。



【リターンについて】

クラックステーブル様全面協力のもと、クワイトファインのみならず数多くの名馬のたてがみなどのグッズ、馬とのふれあい、命名権などをご用意しております。ささやかなものではありますが、ここでしか手に入らない、もしくは体験できないものだと自負しております。

また、全てのリターンにサンクスメールとプロジェクトの活動報告をお送りさせていただきます。


よろしくお願いしますニャ


【最後に】

私は、このプロジェクトを通じ、

シンボリルドルフトウカイテイオーの後継種牡馬がおらず、このままでは父系が途絶えてしまう

・同様に、世界的にもバイアリータークの血統は絶滅寸前

・サラブレッド生産の健全な発展のために、血の多様化は必要

・父トウカイテイオーだけでなく母系にも、日本競馬の結晶とも言える血統が並んでいる

といったことを皆様に少しでもこの貴重な血脈について知っていただき、サイアーライン存続のため、そして引退馬たちの余生を考えるきっかけのひとつとなって頂けましたら幸いです。



なお、クラウドファンディングが不成立の場合は(現時点で想定したくはないですが)種牡馬入りへの道を断念してプロジェクトは中止とし、別な形でクワイトファインが余生を過ごす道を改めて模索したいと思います。

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