時々エラーが発生するロボットを扱っている実験者の課題を解決するプロジェクトです。

はじめに・ご挨拶

細胞・蛋白を扱う生化学実験オートメーションロボットを扱っている方におすすめです。オートメーションロボットは便利ですが、時々予期せぬトラブルで夜間に停止してしまいます。朝、出社したら、予定通りの仕事を完遂していなくて、細胞や蛋白などが失活して、かなりの額の損失(数十万円になることも)が生じてしまうことがあります。「止まったら知らせてよ」とロボットに文句を言いたくなります。そこで止まったら知らせてくれるエッジAIカメラを作成しました。同じ悩みを抱えておられるアカデミアや企業の研究者に、DIY(Do It Yourself)キットの提供および作成方法の情報共有を通じて、みんなで広めて使いましょうという思いでこのプロジェクトを開始しました。研究者のために作っているものなので賛同してくださる方が少ないかもしれませんが、面白いと思ったならばSNSでのシェアをお願いします。


プロダクトのご紹介

ロボットの制御PCのエラー画面やロボットのエラー状態を事前に学習させて、その学習させた画面や状態になった時に、研究者のスマートフォンのSNSアプリ(今回はLINEを採用)にお知らせするエッジAIカメラです。今回はアルファ版のテスターとして参画してくださる方を募ります。


こだわり・特徴

エッジAIカメラとしては、価格が安いです。
お客様自身でQRコードを使って、目的の画像を簡単に学習させることができます。

通常AI学習には画像が数十枚必要ですが、このカメラはたった1枚の画像で学習OK
アプリLINEでお知らせを受ける形として、LINE Notifyでお知らせします。


プロダクト誕生までのお話

企業研究所やアカデミア研究所で生化学実験を行うにあたってオートメーションロボットを使っている方に最適と考えています。ぜひ、試用してみてください。LINEへのお知らせ機能があるので、予期せぬロボットの停止に気づき、急いで現場直行・対応・復旧することで、細胞や蛋白や高価な試薬類のロス発生を防ぐことができます。

生化学実験を行う研究所で、ロボットが、稼働プログラムのセッティングミスに加えて、実験プレートの形状のばらつきやセッティングの位置のわずかなズレや部品の摩耗などで、予期せず停止する経験は多くの研究者がお持ちだと思います。生化学実験はその実験材料(細胞や蛋白)が貴重で、かつ、毎日実験条件が変わるのでプログラムも変えて稼働しているのが一般的で、毎日同じプログラムで稼働している工場のオートメーションロボットと異なり、予期せぬトラブル発生頻度は高くその損害額も高くなっています。これはロボットを扱う生化学実験室の大きな課題です。

一方で、セキュリティの観点から、ロボットを制御するPCはインターネットに接続していないことも多いかと思います。

この状況で、予期せぬロボットの停止に気づくにはどうしたらよいかを考えたところ、昨今人気のエッジAIカメラをロボット監視に使うことを考えました。すでに、エッジAI処理の画像認識カメラが開発・発売されていますが、その製品となると画像の専門的な学習カスタマイズが必要となることから、一般的に数十万円以上など高価格な製品になっているのが現状です。エッジAIカメラを研究室の機器の監視に使いたい、普及させたいという思いから、低価格かつ学習方法が簡単な方法を探していました。

そこに、ミクミンP@ksasaoさんが、MobileNetを特徴抽出器として利用してk-Nearest Neighbor(k-近傍法)によるオフライン転移学習で推論するというM5StickV用のプログラムを公開されました。この方法の良い点は、学習にかかる時間がほぼゼロ、1枚学習するだけで動く、学習・推論が素早く試せることです。一方、悪い点は汎化性能が低いという点がありますが、実験室のエラーを検出するには十分な性能を持っています。

このミクミンP@ksasaoさんのプログラムを基に、M5StickCでWIFI機能とLINE Notifyへの送信機能を付加させた形で、カメラを作りました。低価格かつ学習方法が簡単なお知らせカメラです!!

今回は用途を、研究室のロボットのエラー画面の検出に限って、このプロダクトを訴求しました。周囲の照明(明るさ)は一定にしておく必要があります。

用途(ユースケース)はもっと広いと考えています。画像認識のセンサーとして、従来のセンサーを置き換える潜在能力を持っています。研究室に限らず、画像認識によるセンサーにご興味のある方にも賛同いただければと考えています。

リターンのご紹介

LabCam(DIY)のパーツをお届けします。

今回はアルファ版のテスターとして参画してくださる方を募ります。アルファ版は、開発初期において性能や使い勝手などを評価するためのテスターや開発者向けの版です。アルファ版で出た問題点やバグを改善し、ユーザーに試用してもらうための版がベータ版です。そのため、正常動作せずに実験材料を含め損賠が出ても補償できません。

githubにプログラムは公開しますので、M5StickC、M5StickVをお持ちのIoTに詳しい方は、今回の賛同者になっていただかなくても自分で作ってしまってください。

今回は、Arduino IDEなどのソフトはインストールしたことないけれど、比較的パソコンやデジタルモノが好きで詳しい方を賛同者になっていただきたく考えています。

LabCam(DIY)のパーツの提供およびプログラムのセッティング・インストール方法の情報共有を通じて、アルファ版を試してもらいフィードバックをいただきたいと考えています。

東京都内でハンズオンを開催して、Arduino IDEソフトをインストールし、LINE Notifyのトークンを取得、プログラムのセッティング・インストールを一緒に行うことで実装し、動作品を組み立てて持って帰っていただくハンズオンコース参加券を含むコースも作ります。

クラウドファンディングとその後のスケジュール
12月 クラウドファンディング実施
1月 支援分の製品制作
2月 リターン実行(出張セッティングサービス(関東圏外の日本国内)のみ3月に実行)

資金の使い道
内容物としてのM5StickC、M5StickV、microSDの購入、ケースの作成費用、リターンの送料に使います。
ハンズオン開催の会場費に使います。出張セッティングサービス(関東圏内)の際の交通費に使います。
出張セッティングサービス(関東圏外の日本国内)の際の交通費と宿泊費に使います。


製品情報・仕様
LabCam(DIY)の内容物:
LabCam本体(ケース、M5StickV、 M5StickC、 GROVEの4ピンケーブルから構成されます), プログラムと設定方法の説明書を含むMicroSD, USBケーブルC 2本、三脚、USB-ACアダプター
(写真に掲載されているケースは現在プロトタイプのものであり、お届けする時点のケースはデザイン・大きさは変更されます)

ロボットの制御画面のエラーメッセージ画面をLabCamに学習させます。3種類のエラー発生画面まで教えることができます。QRコードを見せ次に画像を見せることで学習させることができます。学習させるのにAI機械学習のように数十枚の写真は必要ありません。たった1枚の学習で画像を学習します。LabCamがエラー発生画面を検出すると、あなたのLINEに通知されます。LINE通知を受け取った研究者はすぐに研究室に行って対処することができ、貴重な実験材料が無駄になったり実験スケジュールが大幅に遅れてしまうなどのトラブルを最小限に抑えることができます
Wifiは2.4GHzのみに接続できます。5GHzのWifiには接続できません。

会社・チームの紹介
個人で活動している"Miki"と申します。この活動は所属団体には関係ありません。細胞や蛋白を扱う生化学実験を長年(20年程度)経験しています。この間、オートメーションロボットも多く使用してきました。今回は、自分の経験を基に、課題を解決しようとしています。そして同じ悩みを持つ方にも賛同して使っていただきたいです。今後、技術の進歩に合わせて、エッジAI処理の画像認識カメラを各種DIYパーツとしてお届けできればと考えています。今回はアルファ版として問題点やバグを含む初期段階のものですが、将来ベータ版などバージョンアップできて発展できればと考えています。

Q&A

Q:Wifiの設定とLINEの設定は難しいか?設定が難しい場合、サポートはあるか?
A:ご自身のPCにソフト(arduino IDE)をインストールするプロセスが必要で、ある程度PCの知識がある方に設定していただくことが必要です。わかりやすい設定方法の説明書(PDF)を同封します。東京都内でハンズオンの参加券を含むコースも設定しますので、組み立てやソフトのインストールを一緒にやりたいという方はハンズオン参加券を含むコースで賛同ください。

Q:なぜ安いか?
A:このプロダクトのメインとなっているのはM5stickVというM5Stackが販売している,RISC-VベースのSoC(System on Chip)を搭載した小型カメラデバイスです。その大きな特徴は,ニューラルネットワーク用のアクセラレーターを搭載していることです。リアルタイムでの物体認識など,高度なAI機能を実現できているにも関わらず、非常に安価な価格で販売されています。このM5stickVの画像認識機能をメインに、学習させた画像を検出すると、自身のLINEに通知がくるプログラムを同封してDIYキットとして、賛同してくださった皆様にお届けします。

Q:LabCamの特徴を教えてください
A:このLabCamは、MobileNetを特徴抽出器として利用してk-Nearest Neighbor(k-近傍法)によるオフライン転移学習で推論するというミクミンP@ksasaoさんのプログラムを基に動きます。この方法の良い点は、学習にかかる時間がほぼゼロ、1枚学習するだけで動く、学習・推論が素早く試せることです。一方、悪い点は汎化性能が低いという点がありますが、実験室のエラーを検出するには十分な性能を持っています。
夜間に実験室の電灯を消すと(周囲の照明が変化すると)正常認識しないことが分かっています。LabCamを使用時は一定の明るさを保つよう夜間でも部屋の電灯は消さない運用をお願いします。

Q:プログラムは入手できるか?
A:はい。githubで公開しています。apache license 2.0の下で、自由に使っていただけます。


本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。



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