この問題はわたしたちの未来の危機です。「大量生産・大量消費・大量廃棄」の問題に立ち向かうため私たちはショーを通じ伝えたいことがあります。まずは「知ること」からはじめて下さい。

プロジェクト本文

皆様はじめまして!

私たちはバンタンデザイン研究所(東京校)に通うファッション学部スタイリスト本科(2年生)です。
様々な媒体に合わせてコーディネートを組むファッションスタイリストを目指し2年間学んできました。
その集大成である卒業制作展を2月23日に行います!

現在社会問題になっている、「大量生産・大量廃棄・大量消費」に着目し、テーマ『アップサイクル』としてファッションショーとブースの販売、展示を行います。

そして今回、サスティナブルでエシカルな社会の実現を目指し着るもの(ファッション)から社会課題の解決に取り組んでいる、一般社団法人日本リ・ファッション協会様との産学連携プロジェクトとしてこの企画を運営する運びとなりました。

1月14日、地域課題の解決のひとつとして古着リサイクル事業を柱としている特定非営利法人ザ  ・ピープルさんの福島県いわき市にある倉庫で古着のご提供をいただきました。それらをアップサイクルし、ファッションショー及びブースでの販売を行います。

この企画を通してこれからの未来をつくる私達と同世代の方々を中心に広く伝えたいです!

解決したい社会課題

・ファッションシステム現状の問題について

現在、ファッション業界がもたらす環境への負荷がとても大きいことに、私たちはショックを受けました。まずは温室効果ガスの排出量。ファッション業界はCo2の排出量が石油産業の次に多いそうです。パリ協定では2050年までに温室効果ガスの排出量を実質0と掲げていますが2015年と今を比べると2015年から60%も増加しています。2030年には約20億8千万トンになると予測されています。これは1年間に2億3千万台の乗用車から排出されるCo2の量にほぼ等しいとされています。

又、マイクロプラスチックも環境に負荷を与えています。マイクロプラスチックとは極小のプラスチック粒子のことを指し、合成繊維などで作られた洋服を洗濯すると布から流出したマイクロプラスチックが下水に流れ、自然界で分解されずに海の中で広がっていきます。小さすぎるため回収が困難となり、そしてそのマイクロプラスチックを海洋生物が知らずに食べてしまい、私達がその魚を食べる食物連鎖しています。そして、私たち人間は1週間にクレジットカード1枚分のプラスチックを食べているという事実を知り驚愕しました。

次に、ウールについてです。

ウールは羊の毛から取られており無害とされていますが、

その実態は恐ろしく、残酷な一面があります。

まず、耳にはタグをつけるために穴を開けられ、皮膚の面積を増やすための薬を飲まされます。肛門近くのたるんだ皮膚は、衛生管理のため麻酔なしで皮膚ごと切り落とされ、止血はせず、血が流れ、苦しそうな羊の鳴き声が響きます。これはミュールジングと呼ばれるものですが、今ではこのミュールジングを禁止する国や、ミュールジングウールを使用しないことを表明するブランドも増えています。このような実態を見過ごさないために欲しい服があったらまず、その服がどこでどのようにして作られたものであるかを知ることがとても重要だと私たちは考えます。

次に、労働問題についてです。

2013年にバングラディシュで起きたラナプラザ崩壊事件をご存知でしょうか。

2500人以上が負傷し、1000人以上の縫製工場で働く人たちが亡くなった大事件です。私たちと同世代の若い女性がたくさん犠牲になりました。

この事件の前日、ビルに亀裂が入っていたため警察官は使用をやめるようにと忠告していました。このビルは元々商業用に建設されていたため、工場としての設計にはなっていませんでした。さらに5階から8階に建て増しされていました。企業はこのように劣悪な労働環境や安価な労働力によって利益を上げていたのです。もう一つの事件は、首都ダッカ郊外のアシュリア地区にあるタズリーン・ファッションズという工場で火災が起きました。しかし、仕事場から帰れないように外側から鍵をかけられていたため労働者は逃げることができず、112人が死亡し200人以上の方が負傷しました。

ここまでして労働力のコストを抑えなければならなかった要因は、安価な服を大量生産・大量消費・大量廃棄する現代のファッションビジネスのシステムにあります。

これら、ファッション業界の抱える問題を、私たちは授業や課外授業を通して知りました。


このプロジェクトで実現したいこと

私たちは「大量生産・大量廃棄・大量消費」の問題を自分たちの未来の危機であると考え、それを解決するべく今回の企画を立ち上げました。
私たちがこのショーを通して伝えたい事は「今、地球のためにファッション業界ができる事、

それは、

本当に必要な物だけを買う

大量生産されるファッションの製品を買わない

1つのものを長く使う

というメッセージです。

これらのメッセージを伝えるべく、私たちは”知る”ことからはじめました。


オーガニックコットンの会社 (株)アバンティ様訪問


1985年に創業した(株)アバンティ社は、日本のオーガニックコットンメーカーの先駆けで、「社会と環境に貢献するものづくり」を理念に、糸から製品化まで一貫して手掛けています。
令和元年12月17日、今回の企画を進めるにあたり、サスティナブルを学ぶために、私たちは(株)アバンティ社を訪ね、代表取締役会長である渡邊智恵子さん話を伺いました。
現在世界の耕地面積の約2.5%に綿が植えられています。ところが綿の栽培で使われている化学薬剤の量は
、地球全体で使用される化学薬剤の約16%にものぼるのです。
近年では、遺伝子組み換えの種子に毎年膨大なお金を工面しなければならず、農民の生活を圧迫しています。
また、インドの児童労働も大きな問題となっています。彼らは最低限の給料で働く中で、農薬によって皮膚疾患や神経性の病気などにかかり、やがてその体は癌に侵されていくのです。
このように、現在の綿栽培の方法では、環境にも人体にも大きなダメージを与えてしまいます。これが資本集約型農業と呼ばれる先進国の農業です。大量生産、大量消費・大量廃棄のファッションシステムには欠かせないやり方でした。
それに対し、オーガニックコットンは循環型社会という地球にも人にも優しい農法で作られています。アブラムシを駆除するために、殺虫剤を使うのではなく、テントウムシの力を借ります。肥料も化学肥料を使わず、牛糞や枯葉などの有機肥料を使用します。
このように、オーガニック・ファーマーたちは、地球と人の健康を守るために途方も無い手間暇をかけてオーガニックコットンを生産していますので、大量生産はできません。
私たちが普段何気なく着ているコットンの生産過程で、ここまで沢山のものが犠牲になっていることを私は全く想像していませんでした。とてもショックでした。しかし、私たち一人一人が服に対する姿勢を少しでも変えていけたら、まだこの世界には明るい未来が待っているかもしれません。

(株)アバンティで扱うオーガニックコットンは

・遺伝子組み換えの種を使わない

・化学薬剤を使わない

・労働者の人権を守る

・児童労働に関わらない

これらを守って製品を作っています。

㈱アバンティの渡邊智恵子さんが健康な地球を取り戻すためにご尽力されている姿勢を見て、とても感銘を受け、私たちは私たちでできることをやっていこうと、心に決めました。


一般社団法人 日本リ・ファッション様訪問


一般社団法人日本リ・ファッション協会さんとの初顔合わせの日、押上のengawa sumidaを訪ねました。築57年になる旧工場をリノベーションした古民家風店内はどこかなつかしい落ち着く空間です。日本リ・ファッション協会さんはここを活動拠点にされており、着物や洋服の販売、カフェコーナーがあります。
まずは私たちが今回立ち上げる企画、意志などを改めてお伝えしました。
そして各学生の製作プランなどのお話しになり、どんなアイテムを探しているか、こんなものを使うといいのでは?などご提案していただきました。

日本リ・ファッション協会に送られてくる服たちは被災された方やカンボジアなどに送られます。
送り手も自分たちの服が寄付される事を分かっているので綺麗な状態で、ある程度選んで送られてくるものが多いそうです。

相談が進むにつれ、鈴木代表から新たな提案がありました。「これからファッションの世界で働く若者たちにファッションリサイクルの現場を見て、肌で感じたことを今回のショーで伝えてほしい。そして、社会に出て働く中でも活かしてほしい。そのために、一般家庭から大量に古着が集まるザ・ピープル様の倉庫に一緒に行きましょう!」と。

特定非営利活動法人ザ・ピープル様が福島県いわき市で行っているリサイクル事業は30年以上も前から続く「使わなくなった服は街の回収ボックスへ」という活動です。今では多くの市民が参加しており、集まってくる量が膨大なため仕分け作業などに多くのボランティアが必要だそうです。

鈴木代表の素敵なご提案を受けて私達は福島県いわき市に向かいました。

特定非営利活動法人ザ・ピープルさん福島訪問

令和2年1月14日。福島県いわき市。

特定非営利活動法人ザ・ピープルさんの元へボランティアへ行かせて頂きました。
いわき市内の公共施設に設置されている"古着の回収ボックス"にて回収された古着が集まる倉庫へ、仕分けボランティアをするためと、ファッションショーでアップサイクルする古着をいただくために訪れました。倉庫へ入ると目に飛び込んでくるのは服の山。

今、自分自身が身に付けている服が何千何万着も重なり、自分の背より遥かに高く積み上げられていました。

事前に写真で拝見していたので心構えは出来ていたはず、しかし目の前に広がる現状に一同驚き何とかしなければいけないと思いました。

そんな中、ザ・ピープルの代表吉田さんは私たちに「皆さんの目の前にあるものはゴミではありません。わたしたちはこれらを"寄付"と呼んでいます。」と説明して下さりました。
確かに、これらは着なくなった服を捨てず持ってきてくれたいわき市民の方の善意です。
しかし私達は、ビニール袋に入り乱雑に積まれた姿からすぐに寄付という言葉に繋がらず、はっと気づかされました。
ここで集められた服は、地域内でリユース、ウエス材、エコウールリサイクル、海外支援物資、リメイク作品へと分けられます。服の山の下で、終わりが見えない服の仕分け作業をしました。
たった1日のボランティア活動で大量生産、大量消費、大量廃棄の現実を目の当たりにし、それがほんの一部でしかない事に大変ショックを受けました。


資金の使い道

2010年7月にスタートしたリ・ファッションラボ事業部は、全国の家庭に溢れる古着等の寄付を募り、受け取ったものは余すことなく循環させています。

今回のクラウドファンディングでご支援いただいた資金は、バンタンデザイン研究所、スチューデントファイナル(卒業制作展)の、スタイリスト本科&WSスタイリスト本科の企画するチャリティブースでの販売品、クラウドファウンディングのリターンのコスト、ショー制作のコストを除いた金額を全て日本リ・ファッション協会を通じて、東日本大震災以降9年間続けている東北支援と令和元年台風19号の被害が大きかった福島県いわき市への支援活動費などとして活用させていただきます。

◆支援先の詳細は以下の公式サイトをご覧ください。

リ・ファッションラボ 

http://www.refashion.jp/s/lab.html

日本リ・ファッション協会の東北支援活動

http://www.refashion.jp/emergency/


実施スケジュール


2月23日 イベント開催
2020年3月下旬 リターン発送

<All-in方式で実施します。>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。

目標金額に満たない場合も計画を実行し、リターンをお届けします。

リターン

・エコトートバック

福島県のボランティアで手に入れた掘り出しものの生地を使った学生手造り!
”エコバック”としてのエコと”寄付された素材で作った”というエコ。

2つの意味でのエコトートバックです!

・マイボトル
フォロワー6.5万人を抱える人気イラストレーターのitoさんが今回の企画のために書き下ろしてくださったオリジナルのイラストをプリント!
ペットボトルを買うよりもマイボトル派に切り替えて地球に優しく!

実際にマイボトルになるイラストが完成しました!

自然と人が共存するイメージで、「老若男女問わず使えるように」とデザインしてくださいました!



・ステッカー

10cm×10cmのスッテカーです。
スマホケースに入れられるサイズ!地球を抱く女神とリサイクルを意味する地球の絵柄です。
絵柄は2種類、どちらかランダムで送らせていただきます。

・ファッションショー観覧席

バンタンの卒業制作展はファッショショーを見るためにはすごく並ばなければなりません。
この度、優先的にご案内できるチケットをご用意致しました。

・ショー観覧席+モデルと記念撮影

即完売したショー観覧席チケットに加え初の試みで出演してくださったモデルさんとショー終了後に記念撮影ができます!(一緒に撮影するモデルさんは、こちらで選定させていただきます。)

・ショー観覧席+ルックブック

即完売したショー観覧席チケットに加えてルックの写真とテーマや込められた製作者の思いが綴られたブックをお送り致します。

・感謝の手紙

この度は私たちバンタンデザイン研究所と一般社団法人日本リ・ファッションとの産学連携プロジェクトにご支援頂きありがとうございます。私たちは3千円の支援をしてくれた方へのリターンとして感謝の手紙をお送りします。物という形ではなく私たちの意志に賛同してくれた方々へ向けて、私たちのプロジェクトに対する想いを込めた手紙ですので読んで頂けると幸いです。

最後に

長くなりましたが、少しでも服に対する考え方に変化はありましたでしょうか?
このクラウドファンディングを通じて現状を知り、服の買い方を考え直すきっかけとなれば嬉しいです。


このプロジェクトの問題報告やご取材はこちらよりお問い合わせください