これからの世界の未来を切り開くソーシャルワーカー/社会福祉専門職を養成したい

集まった支援総額
¥356,000
パトロン数
49人
募集終了まで残り
終了

現在71%/ 目標金額500,000円

このプロジェクトは、2017/05/01に募集を開始し、49人の支援により356,000円の資金を集め、2017/06/09 23:59に募集を終了しました

生活上の困りごとを抱えている人への個別支援だけではなく、その人の困りごとを生み出している社会構造への働きかけができるソーシャルワーカーを増やすことで、日本の社会福祉をアップデートしたい。

▼ご挨拶

NPO法人Social Change Agencyは、「ソーシャルアクション」をテーマに、ソーシャルワーカー等の専門職や当事者団体とのネットワーキング、他団体との協働事業、ソーシャルワーカー向けの研修立案などを行っている団体です。
代表理事の横山はじめ、法人のメンバーは日々社会課題が山積する福祉現場の最前線に身を置くソーシャルワーカーです。

▼ソーシャルワーカーとは?

ソーシャルワーカーとは、生活する上で困っている人々や、生活に不安を抱えている人々、社会的に疎外されている人々に対して、関係を構築し、問題解決のための援助を提供する国際的な専門職の総称です。
(発祥はイギリス、アメリカ。日本国内の福祉系国家資格:社会福祉士、精神保健福祉士)

▼プロジェクトの概要

本年6月より、日本の未来を担うソーシャルワーカー/社会福祉職を養成する
「Social Change Agent 養成プログラム2017」をスタートさせます。

【本プログラム特設サイト】
Social Change Agent 養成プログラム2017

本プログラムは、以下3つから構成されています。

1.Social Action Drinks& Study tour (当事者の声から、社会の問題を知る。過去の歴史から、社会の問題を考える)
2.Social Action School(ソーシャルアクションについて学ぶ)
3.Social Action Internship(現場で知り、考え、実践のヒントを得る)


Social Change Agentとは、「様々な社会システムにおける変化を促進する主体者としてのソーシャルワーカー」を示す造語であり、わたしたちの法人名「Social Change Ageny」には、「様々な社会システムにおける変化を促進する主体者としてのソーシャルワーカーの集団を形成する」という意味が込められています。

【講師陣】

 

【特別公演・シンポジウム】

制度の対象にならない生活課題を有する人たちに対して、
ソーシャルアクションを起こしているソーシャルワーカーの方々がゲスト講師として、登壇します。

選抜を行い、7名の選抜者は全プログラムを無料で受講可能。
各プログラムは単発の受講も可能とし、より多くの方に学びを機会を提供いたします。
 

▼このプロジェクトで実現したいこと

ソーシャルワーカーは誰もが暮らしやすい(活躍できる)社会を実現するため、目の前にいる困りごとを抱えた人への個別支援だけではなく、その人の困りごとを生み出している社会構造そのものへの働きかけ=『ソーシャルアクション』を積極的に実践していく必要があります。具体的にはどのようなことでしょうか?以下、Nさんの事例から考えてみたいと思います。

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Nさんは、豆腐屋を営む両親のもと、一人っ子として大切に育てられました。都内大学経済学部進学を機に、実家を出て、大学卒業後は、通信機器メーカーの営業職として就職。お付き合いした女性はいましたが、結婚はせず、独身。幼少期から家族関係は良好でしたが、母親はNさんが31歳のときに末期ガンが見つかり、発見後1年ほどで亡くなりました。


母親の死後、父親から、「豆腐屋を継いで欲しいので、実家に戻ってきてほしい.一緒に手伝ってほしい」とお願いされるも、営業職の第一線で活躍しており仕事が生き甲斐であったNさんはそれを拒否、父親と言い争いになり、確執が生まれ、勘当状態となり、その後、父親とは疎遠となり、10年以上音信不通状態となりました。


数年ほど前、リーマンショックの煽りをうけ、会社の業績が悪化.当時40歳のNさんはリストラに会い、失職。失業保険の手続きをしハローワークで再就職先を探すも、なかなか見つからず、失業保険、預貯金など数か月分の生活費は徐々に目減りし、家賃を支払うことが難しくなりました。


お金を借りることができる友人知人はおらず、父親に詳しい事情は伝えずに電話でお金を貸してくれないかと聞くも「久しぶりに連絡してきたと思えば、金のことか。お前のことは勘当した。もう親子ではないと伝えたはずだ」と即電話を切られ、金の工面の目処が立たなくなったNさんは、消費者金融、闇金などにも手を出すも、その後も仕事は決まらず、アパートに取り立てがくるようになります。それがきっかけで、大家から退去を強く求められたため、キャリーバックとボストンバックに収まるほどの荷物に収め、借金は踏み倒した状態で、借りていたアパートから退去することになりました



その後、友人知人宅を渡り歩くが、2週間ほどで、泊めてくれる友人の宛てもなくなり、カプセルホテルやサウナで寝泊まりするも、手持ち金が尽きてきたため、日雇いの仕事を探しては、日銭を稼がなければならなくなる。日雇いで得たお金は、日々の食事(コンビニ・ファストフード)と、寝床となるカプセルホテル、サウナ代で消えていきます。服の洗濯も3日に1回、5日に1回と、身なりは汚れ、とてもではないが、再就職活動など行える状態ではなくなりました。


再度アパートを借りるにも初期費用や保証人が必要になります。Nさんは、まずはアパートの初期費用を貯めるために、生活費を削るようになり、食事は1日1食となり、カプセルホテルやサウナの使用を止め、ネットカフェに寝泊まりするようになります。複数のネットカフェを回ってみて、シャワーやフリードリンクがあるところ、自分と同じような状況に置かれている人たちが多く使用しているネットカフェがわかるようになり、「寝床にしている人間」を排除しないネットカフェを長く利用するようになりました。


だが、1.5畳の個室は寝返りもまともにうてません。いびきをかけば、隣のブースの利用者から壁を叩かれ、ときには隣のブースの人間のいびきにより睡眠を妨害されます。そんな環境の中、日中、肉体労働で疲れた体を休めることができず、疲労も蓄積していき、疲れを紛らわすために、酒やタバコに手を伸ばし、アパートの初期費用を貯めるために選んだ今の環境が、仕事が、なんのためかわからなくなったといいます。

仕事中に意識が朦朧とすることや、胸がひどく締め付けられるようなことがありましたが、会社をリストラになったのち、国民健康保険の加入手続きをしておらず、保険証もなく、所持金も少なかったため、病院に受診はしませんでした。生活保護の申請も考えましたが、テレビで若くて働ける人間は受けられないと聞いたから無理だろうと思っていたそうです。

そんなある夏の日、日雇いの建設現場で、意識を失い、救急車で緊急入院となりました。

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Nさんは、架空の人物です。ですが、Nさんと同じようなエピソードをもった人たちに、福祉現場のソーシャルワーカーたちは日々出会っています。

お金がなければ、生活保護の申請のサポート。住まいがなければ、住まい探しのサポート、など。
その人が「今まさに、困り、必要としているサポート」をソーシャルワーカーたちは、日々提供しています。
ですが、それは、傷に延々と絆創膏を張るような対処であって、それだけでは不充分なのです。

「Nさんのような人たちが、どうすればこれ以上増えないで済むのか?」

この問いを考え、目の前にいる人への支援を通じて、社会に必要な仕組みをつくっていくための働きかけが、
ソーシャルアクションです。


そして、「Nさんのような人たちが、どうすればこれ以上増えないで済むのか?」という問いを考えるヒントは、福祉現場には溢れています。現に、Nさんが救急車で病院に搬送されるに至るまでの経過を、医療機関に勤務するソーシャルワーカーは支援の過程で聞くことができる立場にいます。

 

・リストラされた時点で
・家賃を滞納した時点で
・アパートを強制退去になった時点で
・ネットカフェに住まうようになった時点で
・生活保護も考えたが、テレビで若くて働ける人間は受けられないと聞いたから・・・


例えば、上記に至る前のどこかのタイミングで、Nさんに何かしらの情報やサポートを届ける仕組みがあったとしたら、
Nさんは、受診を控えて、救急車で運ばれてくること(つまりは、階段を転がり落ちること)はなかったかもしれません。

福祉現場発のソーシャルアクションが、今も日本のどこかにいるNさんのアナザーストーリーを共につくることを助ける。



Nさんという人は唯一無二の個人ですが、同じようなエピソード、社会的背景を有している人を支える仕組みづくりは、Nさんという個人の事例から考えることができます。

たとえを用いるのであれば、「人生を生きていく中で、さまざまな困りごとが生じたとしても、それによって階段を転がり落ちることのない社会、もし、転がり落ちたとしても、登りやすい階段が用意されている社会」をつくるために、社会構造そのものへの働きかけ=『ソーシャルアクション』を、福祉現場のソーシャルワーカーたちが為していくことが必要なのです。
 
しかし、現状、日本のソーシャルワーカーの多くは個別支援に終始し、ソーシャルアクション機能が非常に弱いという課題意識から、ソーシャルワーカーのソーシャルチェンジマインドの醸成、パートナー(仲間)づくり、スキルの獲得、それらを基にしたソーシャルアクションの実地を踏める環境づくりが急務だと考え、本プログラムの開始に至りました。 


▼歴史的背景

 

時代はさかのぼり、戦後、社会福祉専門職の養成を担った日本社会事業大学で当時教鞭を振るった吉永清、今岡健一郎、星野貞一郎らは、著書「社会福祉概説(1976)」において、”社会福祉政策はどのように実行されるか? 社会福祉の循環構造モデル”と、以下のようなことを述べています。

”日本の多くのソーシャルワーカー/社会福祉職は、さまざまな制度を必要な人に届ける役割(援助活動主体)だけではなく、制度から排除されている人たちに対し、必要な支援を届ける活動をおこしたり、ときに運動主体として、制度の不備を選挙や福祉運動、社会活動などによって政策主体に働きかけるソーシャルアクションを行っていかなければならない。”

 

そして、日本初の医療機関勤務のソーシャルワーカーである浅賀ふさ(1894-1986)も、「個を対象とするソーシャルワーカーが出会う問題の中には、多くの社会的レベルにおいて解決しなければならない問題がある。対象者の問題を顕微鏡を通して見るごとく身近に知ることができる立場にある」、「ソーシャルワーカーこそ、 社会政策への強力な発信者でなければならない」と述べ、その言葉を体現するかのごとく、社会活動家として母子保護法の制定に関与、1958年の国際社会事業会議で、「放射能と人類福祉-なぜ日本人が核兵器実験に反対するか」というテーマで発表(広島のMSWと被爆者調査をし、世界に発信した)朝日訴訟にも関与しました。


そのような歴史的文脈、先達たちの実践がありながら、日本のソーシャルワーカーのソーシャルアクション機能は弱体化し、ソーシャルワーク6分法の1つであるソーシャルアクションは養成過程においても軽視され、社会福祉士国家資格化により、ソーシャルアクションに関連する他学問はより軽視されるようになりました。

結果、福祉政策の末端にいるにも関わらず、政策主体にフィードバックする機能を欠落させた「物言わぬ労働者」と化すという状況に陥り、ソーシャルアクション機能が沈黙と化したことにより、職業の社会的意義の自己喪失と、社会からの評価・期待・信頼を得損ねました。強い言葉を使えば、「ソーシャルアクションという牙を抜かれて、日本のソーシャルワーカーは草食化した」と言っても過言ではない状況にあります。

▼これまでの活動

法人設立後、2年間で以下の活動を行ってきました。
活動を行う中でできたネットワークを、本プログラムで活用いたします。

▼資金の使い道

①1年間、3つのプログラム全てにかかる費用(印刷製本費、新聞図書費、会場費、スタッフ人件費)
※講師謝金、交通費は法人自己資金から拠出します。

②プログラムの内容を全国の方々と共有する(インターネットの記事や紙の報告書を作成)ための費用
(消耗汁器備品購入費、文字起こし外注費、報告書の作成・印刷製本費)

③2018年3月11日に開催する特別講演会・シンポジウム開催にかかる費用
(印刷製本費、講師謝金、交通費、会場費、スタッフ人件費)

 

▼最後に-代表理事横山からのメッセージ-

Social Change Agent養成プログラムは、Social Change Agencyのネットワークを総動員し、制度外のニーズを抱える人たちや現状の制度の狭間にある人たち、支援が届きづらい人たちに対して新たな資源を開発することで情報や支援を届けているソーシャルワーカーの方たち、当事者としての声を共有してくれる方たち、養成校やソーシャルワーカーの育成を担う先生方、職能団体にもご協力をいただき実現しました。

本プログラムは、”社会福祉の現場から、社会を支え、そして、より良い社会をつくるための方法をデザインする”ためのソーシャルアクションに必要な、マインド(意識)、ネットワーク(仲間)、スキル(技術)を得るために、受講生同士ががチームとなり、共に学び合う場です。

 
ぜひみなさんの力を、本プログラムをよりよいものにするためにお貸しください!!

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NPO法人Social Change Agency代表理事。 神奈川県立保健福祉大学卒。社会福祉士。
大学卒業後、医療機関にて患者家族への相談援助業務に従事。 社会福祉現場には社会問題が山積しているからこそ、社会福祉従事者が問題を解決するためのアクションを起こす必要があると考え、2015年にNPO法人「Social Change Agency」を設立。他団体との協働事業や対人援助職対象の研修等を実施/提供。 専門学校の講師として社会福祉士の育成にも従事。
購読者1800名を超えるソーシャルワーカー向けメールマガジン「ソーシャルワーク・タイムズ」編集長。
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