うかぶLLC共同代表の三宅航太郎、蛇谷りえです。

新型コロナウイルスの感染が国内でも拡大してきたことを受け、私たちは、鳥取に感染者が出てない3月28日の段階で、4月1日から休業することを決断しました。

お店を営業するだけで外出を促してしまうこと、お客さんのほとんどが県外であること、身近な高齢者や私たちの大事な人たちのリスクが大きいこと、またできるだけ早い段階でセルフロックダウンをすることで世間の危機意識を引き上げたいと思い、判断しました。

店を閉めたくてもできない人の気持ちも痛いほどわかります。だからこそクラウドファウンディングという、お店を開けておくのとは別の方法で、この不安な状況を少しでも明るい未来にしたいと思いました。長文ではありますが、私たち「うかぶLLC」や私たちが開いてきたゲストハウス「たみ」、「Y Pub&Hostel」のことを知っていただきたいと思います。


こんにちは!私たちは、鳥取県でゲストハウス「たみ」や「Y Pub&Hostel」を運営する「うかぶLLC」です。

合同会社うかぶLLC(以下、うかぶ)は、三宅航太郎、蛇谷りえが共同代表となって2012年に設立しました。鳥取県内でゲストハウス&カフェ 「たみ」、「Y Pub&Hostel(以下、Y)」を運営しながら、グラフィック、WEBサイトのデザイン企画・制作、ブランディング、CI、VI計画、大学やアートプロジェクトの企画・コーディネートなどのマネジメント業務を行っています。立ち上げ当初は代表社員2名だけでしたが、今では岡山、大阪、京都、東京などからの移住者、Uターンの鳥取出身、20代〜40代のスタッフが加わって運営しています。(2020年4月現在:正社員7名、アルバイト6名)


なぜ、鳥取でゲストハウスを開いたのか?

まずは経緯からお話しします。2010年頃まで、フリーランスだった三宅航太郎、蛇谷りえは岡山・大阪を拠点にアートやデザインの仕事を全国各地で活動していました。2010年に期間限定プロジェクト「かじこ(http://kajico.sakura.ne.jp/)」を友人らと自主事業を行い、そこで得た経験から、自分たちの手で場所をつくること、社会を広げていくことの面白さに気付きました。そこで、本格的に腰を据えてみようと試みました。

2011年、知人にいろんな地域を紹介してもらった中で、鳥取県・中部にある湯梨浜町で暮らす人たちと出会ったことが大きな決め手でした。この町は、JR山陰本線「松崎駅」が最寄駅で、大きな東郷池を臨むことができ、「東郷温泉」という温泉があります。昔は温泉街だったので、長年商いをしている人やお勤めをしている人たちがいて、グローバルな経済だけでなく、畑があったりお店があったりするので徒歩圏内の「小さな経済」が残っています。

「顔の見える人たち」のために働くこの地域の方々の姿をみて、時代の流れを享受しながら、多様な価値観を認め合おうとする社会の可能性を感じました。

私たちがいま生きている情報社会では、国内外で雇用やマーケットが広がり、AI化が進んだことで人の働く環境が変化しました。生活面でも、インターネットによって同じ価値観を持つ人や情報とつながることは容易になったけれど、安心してなんでも話せる環境や生きている実感に乏しく、不安でいっぱいです。だけど、「たみ」で出会うおっちゃん、おばちゃん、じいちゃん、ばあちゃんの話を聞いてると、本来の生きる上での大事なことを教わることができます。

「たみ」は、これから生きる私たちと、訪れるあらゆる人たちといっしょに、暮らす上で本当に必要なモノゴトを考えたり、つくったりしていく場所として開きました。カフェではさまざまなイベントを開催し、地元の人たちの交流の場となっています。また、シェアハウスに暮らす人たちは、湯梨浜での暮らしに慣れた後、周辺に引越し定住したり、お店を開いたりしています。※詳しくはたみのHP(http://www.tamitottori.com/)をご覧ください。

「たみ」を開業してから、県内外につながりができ、自分たちの町を豊かにしようと活動する県庁・市役所職員、木工作家、大工、キュレーター、お店を持つ人など様々な人たちと出会いました。県庁所在地である鳥取市は、鳥取砂丘で有名ですが、駅から徒歩圏内に繁華街や温泉があり、レコード屋、アンティークショップ、古着屋、カフェ、ギャラリー、バーなどのカルチャーシーンが昔から受け継がれています。

そこで「たみ」で得た経験をもとに、より多くの人たちと出会うことで、私たちの社会を広げていこうと、2016年に鳥取駅前で「Y」を開業しました。「Y」には、宿と飲食スペースがあり、鳥取砂丘を目的にした国内外の観光客や仕事で来られる人、地元で暮らす仕事帰りの人や家族連れ、学生などが利用されます。鳥取には音楽や料理などの文化的な活動をされている人も多いので、さまざまなイベントを受け入れ、開催しています。

※詳しくは、YのHP(http://y-tottori.com/)をご覧ください。

「たみ」を開業して8年が経ち、現在では「たみ」や「Y」をきっかけに移住してきた人は30名を数えます。鳥取の暮らしを知り、「第二の故郷」と思って巣立っていく人も含めるとさらに数多くの方々がいます。


うかぶの方針に三つの言葉があります。

・あたらしい風景を自由に見るための土台であり、舟である
・個人の持つ可能性を拡張することで、社会をいかに生きるか探求する場所である
・留まることなく、常に変化しつづける時間である

私たちは何店舗もお店を構えることを目的としていません。スタッフは、デザインの制作、事務管理、料理や食材の計画や管理、イベント企画など、それぞれが何かしらの仕事を担いながら、店番をしています。「他に仕事があるのなら、店を閉じてオフィスだけにすればいい。」と考えることもできますが、それはちょっと違うんです。

何かしらの場所を運営されている方はご存知だと思うのですが、場所があるといろんな予期せぬことが起こります。人と人が出会ったり、知らなかった情報が入ってきたり、いいことがあればめんどくさいこともあります。それらの出来事は、場所があるから生まれています。だから、場所を運営する私たちが「当たり前」、「こうあるべき」と既成概念に囚われず、目の前に起こる出来事に対して、運営を自由に変えてみたり、ニーズに対して、ちょっとズラした方法で投げ返したりすることで、この場所で起こる風景をつくることができます。場所をとおして、自分たちにとって心地よい風景をつくり、社会に投影していきたい。場所は、社会を広げていくための道具だと考えてます。場所をつくることや物を作ることを通じて、その向こう側にある風景や社会をつくり変えていくことが私たちの目的です。


もう一度「場所」を開くために
集めた資金は全てスタッフの人件費に使います。

これまで、大なり小なりの問題を一人一人の手や智恵、技術を持ち寄って乗り越えてきました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響によって「たみ」と「Y」がこれほどまでにピンチになることは想像してませんでした。願いはただ一つ、「たみ」「Y」を継続したい!このプロジェクトのことを糧にして、これからの社会の荒波を乗り越えていく自信にしたいと思います。

集めた資金は、全てスタッフの人件費に使います。休業したことで、400泊以上がキャンセルとなり、春休みやGWの観光シーズンに見込んでいた売り上げ合わせて200万円以上を損失しています。再開するための人件費が全く足りません。正社員の給与は手取り13〜15万ほどで7名います。この額で生きていけるの?と不思議に思われますが、これが鳥取県平均賃金です。みんな、それでもなんとか楽しく生きています。

休業補償も実施計画を進めていますが、さきに休業手当を支給する必要があり、休業手当は給与の6割以上とされています。「うかぶ」では、通常の給与から6割の金額にしたら生きていけないので、9割にする予定です。役員を除く5名の社員の他、6名のアルバイトにも支給します。休業補償は、休業手当てのうちの4/5で、申請した4ヶ月後に振り込まれます。春休みとGWの売り上げがほぼゼロなので早速5月がやばい。そこで、みなさんからいただいた資金(不足金は一時融資する予定)で補い、補償が振り込まれるまで耐え忍ぶ計画です。

もちろん、宿・飲食店を営業再開しても例年の売り上げになるまでには時間がかかると見込まれ、1月・2月の閑散期を乗り越えられるかどうか、が課題となっています。しかし、企画・デザイン業務は比較的コロナの影響を直接受けていないので、ここで少しでも全体の売り上げ維持に貢献するようにフル稼働していきたいと考えています。(新規案件も絶賛募集中!)とにかく先のことは全くわからない状況で、絶体絶命のピンチ!


ピンチなときこそ、新しい風景に出会えるチャンス 

無利子で融資も借りられますが、借りたお金をいつ返せるのか先行きが全くわかりませんし、今抱えている借金をこれ以上大きくしたくないのが正直なところです。今までの経営能力の低さが原因であると反省しており、同じような境遇の人たちはたくさんいると思います。

だけど、どうせお金を集めるなら「やってみないとわからない方」にかけてみたい。それが「うかぶ」の生きる道です。湯梨浜町で見つけた「小さな経済」のように、私たちの「小さな経済」を実感したい、みなさんにご支援いただくことで、見たことのない風景を目撃してみたいのです。そしてこのプロジェクトが、日本のどこかにある、同じように苦しんでいる小さなお店を助ける手立てになれば幸いです。

リターン商品には、新型コロナウイルス感染症を拡大防止するために休業しているので、「たみ」や「Y」の宿泊券やお食事券のほかに、今すぐ楽しんでもらえるようなリターン商品もあります。

これをきっかけに、いつかくる未来に泊まりにくるのもよし、誰かにプレゼントするのもよし、新たな関係をつくるのもよし。みなさんのご支援お待ちしております!



たみ ゲストハウス&カフェ http://www.tamitottori.com/
〒689-0712 鳥取県東伯郡湯梨浜町中興寺340-1
宿泊料金:男女別ドミトリー 3,100円/1泊 個室 4,300円〜/1泊
営業時間:チェックイン 17時〜 チェックアウト 10時まで
平日: 7時〜10時/18時〜22時
土日(祝日は含まない):7時〜22時

Y Pub&Hostel http://y-tottori.com/
〒680-0822 鳥取県鳥取市今町2丁目201 トウフビル1F・2F
宿泊料金:3,300円 (男女混合ドミトリー/女性専用ドミトリー)/1泊 個室 4,500円〜/1泊
営業時間:チェックイン 17時〜 チェックアウト 10時まで
平日・土日:7:00〜10:00/18:00〜24:00(L.O 23:30)

Produced by うかぶLLC http://ukabullc.com/

<All-in方式の場合>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


  • 2020/04/14 09:59

    沢山のご支援、ありがとうございます!この度は、皆さんも大変な日々を送られている中、プロジェクト開始して3日目で目標金額を達成することができました。また、支援とともに、熱いエールをコメントいただき、毎日読み返すのが楽しみで、私たちの励みとなっております。本当にありがとうございます!皆さんからのご...

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