下記は例です。ご自由にご入力ください。

▼はじめにご挨拶

私たちは、自然が大好きで自然の中で活動できる子どもたちに呼びかけ、三重県の鈴鹿山麓のヤマビルがたくさんいる地域で、ヤマビルの研究を数年前からしています。身近にたくさんいるヤマビル。しかし、みんなから嫌われているヤマビル。このヤマビルを通して、自然の仕組みを見つめていこうと考えました。そして、ヤマビルの生態を一つ一つ明らかにしていくことにより、やがて被害を受けておられる方々に科学的な情報として正しく提供できるようになると思っています。

子どもヤマビル研究会には、学校のような指導者(先生)はいません。あくまで、子どもたちが主体でその豊かな発想を生かして、鋭意ヤマビルの生態を研究しています。そのそばで、子どもたちの活動を支えるコーディネータという役が、研究の進み具合を見ながらいろいろアドバイスしています。

私たちは、このような活動の場を子ども研究員に与えることにより、将来の科学者を育てていきたいと意気込んでいます。

ノーベル賞受賞の大隅教授も、誰もやらなかった酵母を毎日毎日顕微鏡で見続け、あの大発見に至ったとおっしゃっていました。誰もやらないことをコツコツやるのが基礎科学だとおっしゃっていました。子どもヤマビル研究会員に通じるところがあると思っています。将来の大科学者が生まれてくることを夢見て、一所懸命支えていきたいと思います。どうぞ皆様も、お力をお貸しください。よろしくお願いします。

▼このプロジェクトで実現したいこと

ヤマビルの交尾から産卵に至るまでの動画を撮りたい。

今、研究員の感心が一番集まっているのは、ヤマビルの増え方です。人間を含む大型動物(シカ、イノシシなど)がヤマビルを拡散していることは周知の事実ですが、その元は産卵ということになります。

 

 これはヤマビルの卵塊です。ヤマビルの卵は、魚の卵のように小さな一つ一つの粒ではなく、卵塊と呼ばれる直径1cm弱のハチの巣のようなものの中にあります。そこから数匹のヤマビルの子どもが生まれてくるそうです。まだ見たことがないので、一緒に動画に撮りたいと思っています。 

関心の的は、この卵塊が、あの小さな体からどのようにして産み出されるのかという点です。交尾のシーンは、今まで数回偶然見つけました。

そのあと卵塊は見つかっているのですが、その途中が分かりません。また、産み出されてから何日でヒルが誕生するのかも分かっていません。吸血から交尾、産卵、ヒルの誕生までの過程をとることが、誰もやったことない研究内容です。

この動画が撮れたら世界初なのですが、その過程が明らかになることにより研究も飛躍的に進み、ヒルの被害対策にも役立つことが期待されています。

▼プロジェクトをやろうと思った理由

ヤマビルの生態は、噂話で一杯です。子どもたちは、その一つ一つを検証しながら、科学的に真実を見つけ出そうとしています。子どもたちの研究が進むにつれで、間違った情報が広く世間に知れ渡っていることもいくつか見つかってきました。それを確かめるために研究を進めていると、高度な技術や機材が必要になってきました。

今までは、温度計や秤、ピンセットやカッターナイフ程度のもので実験ができていたのですが、虫眼鏡では不便なので、夏休みに学校にお願いして解剖顕微鏡などの実験機材をお借りしました。

昨年度県立高校からお借りした双眼実体顕微鏡は、私たちの研究を飛躍的に高めました。理由は、両手が自由になり倍率も解像度も高い高級品なので、ヒルの内臓一つ一つまで詳しく見ることがてきました。でも、ヤマビルが一番活躍する6月ごろにはまだ、授業があるのでそれらをお借りすることができません。ぜひ手元に1台置いて、すぐ使えるようにしてやりたいと思います。

実体顕微鏡は、あまりにも高額なものなので私たちの手ではどうにもならず、皆様のお力をお借りしたいと思いました。 

▼これまでの活動

2011 四日市市の施設に間借りして、子どもヤマビル研究会を立ち上げ、自然に興味関心のある小学生12人ほどを集めて、ヤマビルの観察から始めました。施設周辺には、一歩山に入れば直ぐにヤマビルが数匹は上がってくるというヒル銀座のようなところです。教材はいくらでもあるので、実験観察には事欠きませんでした。そして、ヤマビルについていろいろ言われてるとことを確かめました。

例えば、ヒルに塩とは本当か。いろいろな濃さの食塩水を作り10分以上生き延びることができる濃さを調べました。根気よく繰り返した子ども研究員の結論は、ヒルが生きていける食塩水の濃度限界は2.7%でした。

また、何度まで耐えられるかをお湯や氷を使って調べました。これも、20℃から35℃が活躍範囲と結論付けていました。

吸盤が、どのくらいの重さまで吸い付けられるのかも調べました。これは、条件をそろえるのが難しく、小さなヒルでも竹製の30㎝物差くらいは軽く持ち上げました。

ヒルの体内がどうなっているのかを見てみたいということで、解剖もしてみました。中がゴム風船のようになっていると思っていたのですが、全く違っていてびっくりしました。

当時、東京大学農学部千葉演習林の准教授であられた故山中征夫先生も、子どもたちの活動を知り駆けつけてくださり、いろいろ貴重なご示唆をいただきました。その時、卵塊と呼ばれる卵を見せてくださり、子ども研究員が色めき立ったのが印象的でした。僕らも産ませてみようと意気込んでいました。

こんな成果を上げて更に研究を深められる準備ができたのですが、行政上の理由から施設を使わせてもらうことができなくなり、止む無く中断となりました。

2015 場所を変えて研究を再開できることになりました。三重県でヤマビルよけスプレーを製造販売している会社のご厚意で、社屋の一部を使わせていただけるようになり、新しい子ども研究員5人を募集して再スタートを切りました。初代の研究員たちは高校生になり、ボランティアとして手伝いに来てくれるようになりました。

研究員はすべて初心者になったので、最初のヒルってどんな生き物というところから研究がスタートしました。小学生向きの実験なので、塩をかけたり熱に対する反応を調べたりと簡単なことから始めました。前回同様、その辺りにある材料を使って実験・観察ができました。

なれてくるとヒルを自分の腕に乗せて、何分くらい吸血しているのかとか、吸血したから卵を産むのかというように子どもたちの発想で次々と新しい研究へと進みました。

また、ヤマビルは木から落ちてくる話は本当か、と関心を寄せて、研究日にヒルを捕りに行くたびに木から降ってくるヒルを探しました。晴れの日や雨の日や暑い日など、山に行くたびに調べましたが、そのような様子は一度たりとも見かけたことはありません。みんな、強い疑問を持ちながら、ヒルは木から降ってこないということを証明したいという機運が高まっていました。

2016 研究が進むにつれて、吸血した血液は体のどこに入っていくのか確かめたいという問題意識がでてきました。吸血するとふっくらと膨らむヒルの体の中を詳しく見てみたい、という欲求に駆られて解剖することにしました。最初は安全カミソリやカッターナイフで切っていたのですが、だんだん細かい部分まで切り開くようになると、本格的なメスがほしくなり、医療用の使い捨てメスを買いました。

  

その甲斐あって、今まで見ることができなかった消化管や生殖器官を見付けることができました。髪の毛のような細い消化管は見つかったけれど、それにあの量の血液を吸い込めるとは到底考えられない。それで、吸血された血液は、その後どこに蓄えられるのか調べてみようということになりました。おもちゃの注射器を手に入れて、インクを口から押し込みながらその行方を調べました。

  

でも、小学校の解剖顕微鏡では、よく見えないのです。

高校から借用した実体顕微鏡は、倍率も高く詳しく観察できるようになりました。

よくよく調べてみると、どうも血液を吸ってもそれは消化管に入るのではなく、別のところに入り、蓄えられているのでは、という疑問ができました。

 

 これは、注射器で牛乳を押し込んだ後解剖したものです。押しこまないときと比べて膨れている部分があることがよくわかります。今年の夏、時間をかけてこの部分を解明する予定ですが、やはり、それなりの機材がないと、この先究明できないのです。

更に驚くことに、ヤマビルの消化管はあまり発達していなくて、体の下の方に胃や腸があります。解剖したとき口の付近にあり、最初に目に飛び込んでくるのは膣なのです。そして、睾丸は10個ほど体中に散らばってあります。雌雄同体ですから、この両方を持っています。これを見ると、ヒルは貪欲に血を吸うのは生命維持ではなく、繁殖の目的の方が大きな目的ではないかと発想が広がります。

 今年は、解剖担当者と生殖担当者と食餌担当者が共同でこのあたりも攻めてくれることだと期待しています。

ヤマビルは恐るべき森の吸血動物というような言われ方をしていますが、いろいろヒルと触れ合っていると、決してそんな恐ろしい生き物ではありません。世の中では、ヤマビルの習性や生態が大げさに語られているのです。確かに、吸血された後はしばらく血が止まらず、それに恐怖心を感じる人も少なくないでしょう。でも、ヒルは決して人を見つけて飛びついてくるものでもないし、また、足や腕に付いたとしても、すぐ吸血をし始めるものでもないのです。

ヤマビルを知れば知るほど、世の中に出回っているヤマビルの説明は、嘘が多いということが分かってきます。

例えば、ヤマビルは木の上に登り人が近付くと落ちてきて首筋に吸着する。雨の日はポタポタ落ちてくるといった話がまかり通っています。

子どもヤマビル研究会員は、そんな場面に出くわしたことがなく、毎回注意深く探しまわっていますが、木に登っているヒルなど見たことがありません。ヒルのたくさんいる山中で、ブルーシートを敷いてヒルが落ちてくるか確かめています。でも、ヒルは落ちてこないのです。

では、どうして首筋に吸血したヒルがいるのかについて、検証実験をしてみることにしました。ブルーシートの上にヒルをばらまき、そこにビニル袋に入った研究員が座って観察していると、ビニル袋をひょこひょこ登っていくヒルを見ることができます。

これが数分足らずで首筋まで到達するのを、子ども研究員は確認しています。今年は、このことも細部にわたって検証して、ヒルは下から上がるのだという研究発表をする予定です。

また、血を吸ったヒルはメスになり交尾して卵を産む。ヤマビルは、山の麓の湿ったところなら至る所に棲息しているという話があります。これらの話も正確ではありません。いま、一つ一つ噂話をみんなで検証しています。一度吸血したヤマビルは1年間血を吸いに来ることはないとか、生きている動物の血だけを直接吸っていると思われていますが、これもどうも違っているようです。今年、詳しく食餌担当が調べることになっています。

このように、今までも数々の成果を上げて頑張っています。そして、子どもヤマビル研究会員は、三泗小学校科学研究発表会や三重生物研究会で発表して注目されています。

さらに、本年度はマスコミにもいくつか取り上げられて、「登山白書2017」山と渓谷社

で子どもヤマビル研究会の活躍を紹介してもらっています。また、地域のFM局にも出演させてもらい活躍ぶりを紹介させてもらうことになっています。

さらに、「夏山フェスタ2017」では、三重県山岳遭難対策連絡協議会のブースの一角を使わせてもらい、子ども研究員が一般のお客様にヒルの生態を熱っぽく語る機会をいただきました。

たちまちたくさんの人が集まって熱心に子ども研究員の話を聞いてくださいました。とても、胸が熱くなりました。

このように、子ども研究員はヤマビルの生態解明に全力をふり絞っています。

▼資金の使い道

子どもヤマビル研究会は、子育て支援の考え方で運営しており、会費は食料費のみです。すべて、協賛者からのご厚意とボランティアで活動しています。ですから、高価な機材を調達する余力は全くありません。

ご支援いただいたファンドは、研究の記録用の機材の購入に充てたいと思います。

一番欲しいのは、いろいろな研究の記録にも使えて、今年一番確かめたい動画を撮ることが出来る機材です。何か適当なものはないかと探していたところ、大阪の某メーカーが製作している低倍率ハイビジョンマイクロスコープがちょうどいいことを知り、ショールームに行って確かめてきました。

低倍率ハイビジョンマイクロスコープ  LRS200HD2     \254,000+ tax

周辺機器 モニター、3Dアーム、XYテーブル     約\140,000+tax 

顕微鏡モード付カメラ Olympas Tg-4                      \54,000+tax

表面放射温度計                   \12,500+tax 

リターン送料                    \50,000

 

ぜひ皆様からご支援をいただき、子どもたちが顕微鏡を取り合いして研究する姿を実現してやりたいと思います。よろしくお願いします。

▼リターンについて

本当に何もない研究会ですので、成果でお返しする以外に今のところないのです。が、ご支援いただいた皆様のご芳名は、まとめの冊子に載せさせていただきます。そして、協賛企業さんからご提供いただいたものをセットにして、お礼とさせていただこうと思います。

3,000円にて

 (株)エコトレード様ご提供の ヤマビル避けスプレー「ヒル下がりのジョニー」1本と虫よけスプレー「鉄腕アトムのアロマガードミスト」1本をセットにして

4,000円にて

 コロンビア・スポーツウエア・ジャパン株式会社様ご提供のコロンビアエコバックと(株)エコトレード様ご提供の ヤマビル避けスプレー「ヒル下がりのジョニー」と虫よけスプレー「アトムのアロマガードミスト」をセットにして

 8,000円にて

  丸紅フットウエアー株式会社様ご提供のシャツ Ferris Plaid Shirt (23757) Mサイズ(USA規格)

13,000円にて

  丸紅フットウエアー株式会社様ご提供のタウンシューズ Down Town (91291)   Slide Buckle

   26.0cm

20,000円にて

  来年の7月末に、ヒル研一日体験会を実施します。そこに優先的に参加できる割引クーポン券を差し上げます。学校の自由研究に使っていただけます。それと、子どもヤマビル研究員が解剖したヤマビルのラミネート加工したものを、一緒にお送りします。

30,000円にて

  エアモンテ株式会社様ご提供の モンチュラのスポーツウエアー 青ライン Mサイズ(USA規格)

40,000円にて

  エアモンテ株式会社様ご提供の モンチュラのスポーツウエアー  緑ライン XLサイズ

 50,000円にて

  来年のヤマビル研究会に一泊二日親子でご招待します。子どもは、研究員と生活を共にしてヤマビルのイロハから体験していただきます。大人は、ヒル下がりのジョニーの研究開発者と開発秘話やヤマビル談義を熱っぽく語り合うセミナーにご案内します。

なお、1万円以上ファンディングしてくださった方には、後日まとめの冊子(A4版20ページ程度)をお送りします。子どもたちの研究成果がまとめてあり、貴重なものです。(12月中に作成して1月発送予定)

  

▼最後に

 子どもたちが、自分たちの主体性を発揮して、鋭意ヤマビルの研究をしています。コーディネータは、子どもたちが創造性を発揮し前に進む力を応援しています。大人が出来るのは、子どもたちの活躍の場を提供することなのです。

そのために、予期しない方向に研究が進展することがあります。それにも最大限対応できるようにしてやるのが、子どもを取り巻く大人の役割だと信じています。

今回のプロジェクトを立ち上げるにあたり、この冬子どもたちの要求と現実とのはざまで、いろいろ悩みました。そして得た結論は、このファンディングを使わせてもらって、子どもたちへの支援を広く募ことにした訳です。

顕微鏡は、普段見えない新しい世界に連れて行ってくれます。子ども研究員が、目を輝かせてヤマビルの研究をさらに深めていってくれるでしょう。そして、近い将来ヤマビルは恐るべき生き物ではなく、少し工夫すれば人間と棲み分けが出来る生き物になっていくでしょう。

皆さんの暖かいご支援をお願い申し上げます。

 

 

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