【なぜ木桶にこだわるのか】後世に伝え残したい木桶の伝統文化


 

初めまして、宮城県塩釜市で味噌醤油の醸造業を営んでいる、太田與八郎商店、太田真です。

 

かつては、どこの醤油屋にもあった木桶が、今では他の容器に主役の座を奪われ、全国で醤油に使われる容器としては全体の1%まで減ってしまいました。

ホーローやFRPのタンクで醸造する方が、大量生産や品質を安定化させるには良い面があるからです。

 

私たちの工場でも木桶の寿命や、生産性の向上など時代の流れもあり、40年前に木桶仕込みの醤油をやめた経緯があります。

でも、「このままで良いのだろうか。」

~その地域・風土が育む、その蔵でしか出せない味~

木桶には無数の見えない穴があり、常に呼吸しています。

醸造に必要な微生物の住処としてこれほど適した素材はありません

 

また、日本酒に地酒があるのと同様に、蔵に住み着いた酵母やその地域の気候風土により、その地域、その蔵でしかできない味があります。

 

言うなれば「地醤油」。

 

木桶と蔵付き酵母。その二つが織りなす味。それが私の考える「地醤油」なのです。

【食材に恵まれた塩釜だから】美味しい食材を美味しくいただくために。美食の街への貢献

私たちが住むこの宮城県は、海の幸、山の幸に恵まれた食材の宝庫です。

その中でも我が塩釜市は、港町なので新鮮な食材が豊富

 

 

なかでもマグロや海苔や牡蠣が有名な産地で、お寿司屋さんの数も多く、笹かまや「おでんに」使う揚げ蒲鉾魚の加工品などが主要な産業です。

 

 

 

そんな食材の宝庫である塩釜で私が目指すのは、港に水揚げされる新鮮な魚木桶で作った『最高の醤油』で食べていただき、みんなに笑顔になって頂きたい。

 

木桶を作り、木桶で仕込んだ最高の醤油で、塩釜が誇る素晴らしい食材を皆さんに食べてもらいたい!

【プロジェクトを立ち上げた理由】「美味しさ」で笑顔の恩返しをしたい

 2011年3月11日東日本大震災で、店舗と工場も大きな被害を受けました。

工場に行ってみると木桶が全てひっくり返っていて、壁を突き破って入って来た外車が一台。機械類はすべて動かず、車も流され、商品も何もかもがグチャグチャ。

 


 

 

そんな中で震災から一か月が過ぎ、ボランティアさんに初めて来ていただいた日。

数時間かけてきれいに磨いた床の煉瓦が、夕日に照らされ赤く輝いているのを眺めながら、「これなら再開出来るかもしれない」と希望が湧き、胸がいっぱいになりました。

 

絶望の淵からこれまで、全国のたくさんの方々のご支援やお声がけがあり、その想いが原動力となって、先祖代々続けてきた味噌醤油造りの歴史を閉ざしてはならないという強い信念を貫くことができました。

 

醤油の蔵元としてこの土地でしかできない醤油を作りたい

より質の高い醤油づくりと、その伝統を後世にも伝えていきたい。

そして、皆さんを「美味しさ」で笑顔にしたい

いつの間にかそんな気持ちを抱くようになりました。

【私たちが出来る事】木桶で微生物が住みやすい環境を作ること

まず取り掛からなければならない仕事は、醸造に欠かせない微生物が働きやすい環境をつくることです。

それには、微生物にとって最高の環境である木桶を復活させ、微生物の力を最大限引き出せる木桶による醤油づくりを目指すという結論に至りました。

 

支えてくれた人たちへの感謝の表現と恩返し、社会への還元、塩釜を世界に誇れる「美食のまち」にしたい

そんな思いから蔵元の新たなチャレンジとして「木桶仕込み醤油復活プロジェクト」を立ち上げました。

 

まずは私の熱い想いを込めた動画をご覧ください!

 

【消滅危機にある木桶産業の現状】次の世代に木桶文化をつなげたい、木桶の良さを広めたい

今回のプロジェクトは、伝統的な醤油づくりを多くの人に知ってもらうため、木桶による醤油づくりを復活するための木桶造りから始まります

 

木桶造りの職人は少なくなり、今では全国でもただ一社。

木桶の発注がなくなれば、木桶の伝統文化はやがて途絶え、子や孫の世代にこの味を伝えることはできなくなってしまいます。

この問題は醤油業界だけではなく、日本酒やみりん、漬物、味噌などの日本の発酵業界全体が抱える共通の問題です。

 

そのような現状を皆さんに知っていただくことから始まり、その技術を皆さんに紹介するだけではなく、醤油造りに関わる現場の空気、職人や生産者達のこだわり、想いを伝えたのです。

 

これは、クラウドファンディングやSNSを通じ、自分が参加し体験しているような感覚と、その想いが詰まった道具や素材で実際に醤油造りの工程に参加し、美味しい醤油づくりを目指す物語です。

 

そして、デビューした醤油が主人公となり、塩釜の食材達と出会い、どうやって美食を生み出していくのか?

 

私達の物語は続いていきます。

 

木桶職人復活プロジェクト|木桶を伝えて増やすためのサイト

 

※このサイトは小豆島で醤油醸造を行いながら、木桶職人復活プロジェクトを立ち上げたヤマロク醤油さんのホームページです。

【皆さんと一緒に、このプロジェクトを進めたいのです!】人・地域・食材を結び付けつることで、目指す『最高の醤油』が完成します

応援していただく方には作り手と同じ目線でこの物語に参加してもらい、ものづくりの感動を共感したのです!

 


 

そして、今まで空気のように当たり前にあった醤油が、こんなに多くの人々の想いやこだわりによって造られていることを知るきっかけとなり、味わっていただくことで、食への知識、全国各地の「地醤油」の認知度アップ、そこから、美食のまち塩釜の発信にも繋がると信じてます。

まずは木桶を作ってみることから始め、徐々に思い描く醤油を造りたい

 

将来は、原料を地元浦戸諸島の寒風沢島でとれた小麦と大豆(今はまだ試験的な栽培に留まっています。)、あるいはお隣の七ヶ浜町産大豆角田市産の小麦

 

それらはどれも私の友人である農家さんが、様々な困難を乗り越えて作り出してくれています。

仲間の農家が汗を流して懸命に作っている原料を仕入れて仕込む醤油。

 

                                   

その醤油をお客さんが自分で瓶に詰め、ラベルを作って貼り「my醤油」として塩釜の仲卸市場やお寿司屋さんで「搾りたて」「生の醤油」を皿に注いで新鮮な魚介類を堪能してもらいたい。

そんな贅沢な食べ方が出来るのは塩釜ならでは。

楽しそうに醤油を手にした皆さんが市場に向かい、美味しい食材と出会い笑顔が溢れたら、醤油の作り手としてこんなに嬉しい事はありません。

 

そのことにより、多くの皆さんが塩釜を訪れ、木桶仕込みの伝統文化を見て、触れて、楽しんでいただくことが思い出となり、やがて次の世代への架け橋になると信じています。

 

困難に直面した時に支えてくださった多くの方々、ひたむきに土と向き合う農家の仲間、このプロジェクトに賛同していただいた皆さんに、ありったけの思いと情熱を込めた醤油の一滴(ひとしずく)を作りたいのです!

 

木桶制作の費用諸経費を含め300万円かかります。

その3分の1の100万円について皆さまのご支援をいただきたいです。

 

■木桶制作クラウドファンディングプロジェクト概要 

 

プロジェクト名:

木桶仕込み醤油復活プロジェクト

港町の小さな醤油屋が込める『一滴』への思い

 

プロジェクト内容:

・震災で壊れた木桶に代わる新しい桶作り

・木桶による醤油作りの伝統継承

・地元、塩釜の認知度アップ貢献活動

・木桶で仕込んだ搾りたての醤油による「美食のまち」塩釜の発信

・第9回全国醤油サミット in 塩釜(2020年11月開催)の柱となる先駆け事業

 

実行スケジュール:

・2020年1月3日 クラウドファンディングスタート

・2020年1月20日 クラウドファンディング終了

・2020年1月24~25日 小豆島で木桶制作

・2020年9~10月頃 木桶で出来た醤油の完成予定

・2020年11月20日21日 第9回 全国醤油サミット in 塩釜でお披露目

 

目標金額:

100万円(木桶制作費その他300万円の三分の一。目標金額に到達しなかった場合、いただいたご支援は支援者に返金されます ※All-or-Nothing方式)

 

募集期間:

2020年1月3日(金)~ 2020年1月20日(金)

 

 

■お問い合わせ先

太田與八郎商店 太田真

メールアドレス:ootaya001@gmail.com

Facebook:https://www.facebook.com/makoto.oota.14

Instagram:https://www.instagram.com/makoto5322/

Twitter:https://twitter.com/OOTAMAKOTO2

Website:https://oota-yohachiro.com/

    

■関連サイト

全国醤油サミット

https://www.facebook.com/soysaucesummit/

全国醤油サミット詳細

https://oota-yohachiro.com/141/

小豆島 木桶職人復活プロジェクト

http://yama-roku.net/yamaroku/oke-project.html

  • 2020/02/27 22:06

    本日2月26日、無事に木桶が到着いたしました!準備は万全にしていたつもりでも朝からソワソワして落ち着かない状態でしたが・・・。この続きはブログに掲載いたしましたので是非ご覧ください!https://oota-yohachiro.com/511/太田與八郎商店のFBページには動画を順次掲載いたし...

  • 2020/02/19 12:08

    1月24日、25日の二日間にわたった小豆島での木桶造り。皆様方に頂いたお気持ちがようやく形になりましたのでご報告いたします。小豆島での様子は太田與八郎商店HPブログにてご覧ください。少々長めですが(3編にわたります)ご容赦お願い致します。下記リンクからご覧いただけますので読んでいただけたら幸い...

  • 2020/01/20 20:41

    18日間に渡る「木桶仕込み醤油復活プロジェクト」、沢山の方々に御支援やSNSでのシェアなどで応援して頂きましたこと御礼申し上げます。言葉で御礼を伝えようとしても、絶対に伝えきれない。そう思い、やっぱりこの形が一番いいと思いました!皆さん、本当にありがとうございました!今週末は小豆島へ行ってまい...