世界一周旅は中止となりました
はじめまして
わたしは栃木県の宇都宮大学国際学部国際文化に所属する河崎美里(写真右)と申します。写真の左側に写っているのは同じ学科の大瀧真優です。
実は、わたしたちは付き合って1年程のカップルです。急な告白で驚かれた方もいるかもしれません。わたしたちはどちらも女性同士で、LGBTと言われるセクシャル・マイノリティに該当します。
そもそもLGBTとは?
広く一般に認知されてきた「LGBT」ですが、念のためにおさらいをします。
LGBTとは、L(レズビアン)、G(ゲイ)、B(バイセクシャル)、T(トランスジェンダー)の頭文字をとったセクシャル・マイノリティ(性的少数者)の人々を指した総称です。
わたしはLGBTのLであるレズビアンだと自覚し、LGBTに関するイベントを実施するなどの積極的な活動しています。
その一方で、中学生の頃から自分のセクシャリティで葛藤し続けてきました。
中高生だった時のわたし
中学生のわたしは、異性を好きになることが当たり前のことだと思っていました。それは、自分の周りには異性を好きになる人しかいなかったからです。
そこで、気になる男の子を見つけては友達との恋愛話に混ざり、
と安心していました。
しかし、その男の子と付き合ってみるとどこか恋愛に本気になれませんでした。
その経験から、なんとなく恋愛から距離を置くようになりました。その代わり、部活動に没頭したり友人と遊んだりという、充実した楽しい高校生活を送りました。
一方で、当時それが恋愛感情だったのかは分かりませんが、学校ではお気に入りの女の子が常に1人いました。学校ではいつも一緒にいたかったので、誰よりもその子に声をかけていました。
大学入学後の葛藤
大学入学後に好きな人ができましたが、その相手は女性でした。
「この人が好き」という自然な感情が湧いたのに、それ認めると同性が好きという特別な人になってしまう。ましてや、結婚して子供を産んで家庭を築くという従来の幸せとされる人生から外れてしまうのかもしれない。
自分のセクシャリティでたくさん悩み、たくさん葛藤してきました。
また、自分のセクシャリティを認められず、自分が特別な人であると思ってしまうのはなぜだろうと考えてきました。
・異性同士のカップル
・異性愛の恋愛話
・異性同士が恋に落ちるドラマ
・同性同士の恋愛をからかう人々
など、自分がこれまで経験してきた世界では、異性を好きになることが普通だとされていたからではないかと。
また、今のパートナーと結婚して人生を供にしたいと思ったことがあります。
しかし、日本では同性同士では結婚できない、つまり日本では同性婚が認められていないと知りました。
プロジェクトを立ち上げた思い
私の中には、自分を含めたLGBTが特別な存在であるという意識が(お恥ずかしいところですが...)未だに残っています。
自身がLGBTと言われるセクシャルマイノリティであるのにも関わらず、です。
きっと異性を好きになることが当たり前の環境で育ったことが原因なのでしょう。
でも本当は、
と思っています。
ですが、その社会を実現するためのひとつの手段である同性婚が、日本ではまだ認められていません。また、日本ではLGBTに関連する事柄に無関心である人が多いような気がしています。
同性同士が結婚できないことや、同性が好きである人の存在などを、多くの人に知ってもらいたい。
その声を届けるきっかけとして、ある種のエンターテイメント性が有効だと考えました。
そこでわたしたちの活動の理念として「エンターテイメントによって緩やかに社会を変えていく」を掲げました。その理念に基づいたプロジェクト、すなわち「#26回結婚式」を企画しました。
「#26回結婚式」とは
「#26回結婚式」とは、2019年3月からLGBTカップルが、同性婚が認められている海外26ヵ国でウェディングフォトを撮るという世界一周プロジェクトです。
その過程をSNSを通してリアルタイムで発信していきます。
「#26回結婚式」の「26回」は、2019年までに同性婚が認められる国の数で、これらの国を周ると世界一周することになります。
※台湾も含まれています。
プロジェクト内容
・ウェディングフォトの撮影
同性婚が認められている国でウェディングフォトを撮影し、26回結婚式公式 Instagram(@loveislove.japan)に投稿します。
・現地でのインタビュー
ウェディングフォトと同時に、現地に住むLGBT当事者やLGBT事情に詳しい方にインタビューをします。インタビュー内容は、26回結婚式公式Instagramもしくは26回結婚式公式noteで公開する予定です。
期間やルートについて
2019年3月に出発し、2019年9月の間で26ヶ国を巡ります。西回り航路でヨーロッパ方面から順に、飛行機または陸路でアクセスしやすい国を周る予定です。
1ヶ国につき7日間の滞在予定で、以下の順序を予定しています。
わたしたちの役目
わたしたちは「エンターテイメントによって緩やかに社会を変えていく」を理念として掲げていますが、2人の力のみで社会を変えることができると自負しているわけではありません。
例えば、同性婚が日本で認められるようになるためには、法律を変えなければいけません。残念ながら、それはわたしたち2人のみでは不可能です。
ですが、わたしたちの活動をきっかけに今まで関心のなかった人が、ご自身のセクシャリティやジェンダー、LGBTなどに関心を持つ人が増えていくことは、可能だと思っています。
実際に「今までLGBTに関心がなかったけれど、もっと知りたいと思うようになった」という声をいただいております。
したがって、わたしたちの役目は社会が変わるためのきっかけとして多くの人に興味や関心を思ってもらうことです。
そこで、街中でウェディングフォトを撮影し、誰もが情報にアクセスできるSNS上で公開することにします。
これまでの活動
わたしたちの活動を多くの人に知ってもらうためや、身近にLGBTを感じられるように、イベントの開催などを行ってきました。
・日本国内でのウェディングフォトの撮影
過去には、宇都宮大学のフランス式庭園や日光市にある日光東照宮での撮影を行いました。
これらの写真はインスタグラムのアカウント、「26回結婚式 26 times wedding(@loveislove.japan)」に投稿しています。
・LGBTと公表している方や、その業界で活躍する人を対象に取材しました
過去には、家族として認められるように同性婚ができる国に移住した日本人の方、またセクシャリティのウェブ診断サービスを制作中の大学生などにインタビューを行いました。
ⅰ)『同性婚が認められているカナダで「家族」として生きる。“海外移住”を選択した、さなさんへのインタビュー』
ⅱ)『「大切な人に愛を表現して、それが周りから祝福される世界を創りたい」大学を休学し、起業を考えている中西高大さんの想いとは』
・対談式・ワークショップ型イベントの開催
・「こどくを抱える学生に寄り添う」NPO法人キーデザインとのダブル報告会
・台湾でのウェディングフォト撮影・街頭フリーハグ参加 2018年11月24日~11月27日
ストリートアート文化が根付く台北での1枚
若者文化と流行の中心、西門町
こんなメディアに取材されました
・指輪という関係性の象徴を通じてパートナーシップの在り方を問い直すプロジェクト『Re.ing』の取材。
・ソーシャル&エコ・マガジン『ソトコト12月号 多様性の教科書』2018年11月5日発売での表紙、6ページ分の特集
・共同通信社による取材
・下野新聞社による取材
・NHKによる取材
今後登壇するイベント
・2018年12月21日(金)18:30 ~ 21:00 朝日新聞DIALOG連続セッション
平成世代が考える「平成30年」の先の未来 第5弾 「セクシュアリティーの軌跡」
場所:朝日新聞 東京本社 本館2階 読者ホール (東京都 中央区築地5-3-2)
ロバートキャンベルさんを講師として迎えるこのセッションに、わたしたち2人も登壇します。「#26回結婚式」の概要や、このプロジェクトが生まれた経緯などの詳細もお話しする予定です。
・2019年1月10日(木)19:30-21:30 subaCO Meetup 26回結婚式 〜同性パートナーの私たちと一緒に世界と日本の「結婚」について考えよう!〜
場所:コミュニティースペースsubaCO
住所:東京都渋谷区神宮前6-31-21
ダイバーシティーがテーマである木曜日は、Smappa! Group 会長 手塚マキさんとNPO法人 東京レインボープライド共同代表理事 杉山文野さんをファシリテーターに、テーマに関連するゲストを迎えて行うトークイベントの日です。
この日は、わたしたちがゲストとして迎えられ、LGBTのこと、日本の同性婚のこと、また「#26回結婚式」のプロジェクトを通して望む社会についてお話しします。
・2019年1月26日(土)18:00~21:30
クラウドファンディング ナイト Vol.3 × 「 LGBT」主催 FAAVO by CAMPFIREつくば
場所:筑波大学 第3エリアB棟2階プレゼンテーションルーム
クラウドファンディングを通じて、新しい世界を「識る」場を作り、また繋がりを創ることを目的としているこのイベントに、わたしたちも登壇します。
今回のテーマは「LGBT」。私たちの企画、またセクシャリティについてお話しする予定です。クロストークや参加者とのトークも予定しております。
誰でも参加可能なイベントなので、わたしたちとゆっくり話がしたい方は是非この機会に遊びに来てください!
■過去のクラウドファンディング ナイト
・クラウドファンディング ナイト Vol.1 × 「子供の居場所づくり」
LGBTへの差別や偏見は日本には存在しない?
ウェディングフォトの撮影やインタビュー、イベントの企画などを実施していくなかで「LGBTの認知度が高まりつつあって、日本にはLGBTへの差別や偏見がないのに、なぜ発信する必要があるのですか」とコメントを頂いたことがあります。
確かに、最近ではLGBTについて取り上げられる機会が多く、若い世代の人はLGBTへの興味関心があり、理解がある人もいることが多いと言えます。
しかし、LGBTは自分とは無縁だと考える人や、そもそもLGBTという言葉は聞いたことがあるけれど、その実態は何も知らないという人も一定数いるようです。
また、カミングアウト後に親から受け入れてもらえなかったり、本人の了承なしに性的指向を暴露する行為(=アウティング)を苦にして自殺してしまう人もいます。
また、学校でいじめを受ける人がいたり、自身のセクシャリティで悩むに人が日本にはたくさんいます。
世界と比べると、表立った差別は少ない方かもしれませんが、ひとりひとりが悩み、生きづらさを抱えています。
それを多くの人が知り、一緒に考えてもらいたい。
エンターテイメント的要素であるウェディングフォトや世界一周によって、より多くの人に興味や関心を持ってもらいたいと思っています。
また、LGBTであるということを個性と捉え、お互いの個性を認め合うことができたら、多様性を認め合う社会になると信じています。
そのためわたしたちは、LGBTであること、同性を愛すること、堂々と生きている姿を発信していきます。
旅の予算
世界一周旅の予算についてです。
基本的には飛行機で移動しますが、ヨーロッパ内は陸路移動も考えられます。
▼移動費
① 日本-イギリス¥50,000
② -アイルランド¥5,000
③ -アイスランド¥10,000
④ -ポルトガル¥20,000
⑤ -スペイン-フランス¥20,000
⑥ -南アフリカ(-フランス経由) ¥80,000(片道 ¥40,000)
⑦ -ルクセンブルク-ベルギー-オランダ¥40,000
⑧ -マルタ¥60,000
⑨ -オーストリア¥10,000
⑩ -ドイツ-デンマーク¥25,000
⑪ -ノルウェー¥10,000
⑫ -スウェーデン-フィンランド¥20,000
⑬ -(イギリス経由)-カナダ¥40,000
⑭ -アメリカ¥20,000
⑮ -コロンビア¥50,000
⑯ -ブラジル¥10,000
⑰ -ウルグアイ¥40,000
⑱ -アルゼンチン¥10,000
⑲ -ニュージーランド ¥150,000
⑳ -オーストラリア ¥15,000
㉑ -台湾¥25,000
㉒ -日本¥20,000
計 約75万円(値段の変動あり)
▼生活費
1 日の生活費
・宿泊代:¥3,000
・食事代:¥2,000
・雑費:¥2.000
宿泊代+食事代+雑費=7000円
340 日間の旅(年間計画表参照)のため、
1 日×182日=計 約120万円
▼VISA 代
・アメリカ:¥16,000
・カナダ :¥1,000
・ブラジル :¥14,000
・オーストラリア :¥2,000
計 3万3千円
▼予防接種代
・A型肝炎:6,000×2=¥12,000
・黄熱病 :¥3,000
計 1万5千円
◎移費+生活費+VISA 代+予防接種代=¥[約200万円](2018 年11月現在)
※世界一周で使用する物品代は含まれていません。
※一人分の計算です。
資金について
わたしたちは世界一周の為に資金を積み立ててきました。しかし、本業は大学生なのでわたしたちの収入は限られる上に、得た収入は1人暮らしのための生活費に充ててきました。
海外渡航時には自己資金として100万円ほどある予定です。しかし26ヶ国を巡る場合は400万円(2人分)を予算としていますので、クラウドファンディングによってその不足分をまかないたいと考えています。
クラウドファンディングの目標金額は100万円ですが、それが集まったとしても300万円程が足りていないことになります。目標金額の100万円が達成したあともストレッチゴールを設け、それを達成していくごとに周る国の数を増やし、最終的には26ヶ国を全部周ることがわたしたちの夢です。
「26回結婚式」のプロジェクト名である「26ヶ国」を巡る旅ができるよう「#26回結婚式」もしくは「#26回結婚式フレンズ」での情報拡散やご支援をしていただきたいです。よろしくお願いします。
リターン
▼MayuとMisatoからのありがとうセット
「#26回結婚式」の公式noteに、掲載します。
だれかに話をきいてもらいたい。
旅のこと、過去のこと、このプロジェクトのこと、今、どこの国にいるの?? を聞いてください。
言いたいこと、を聞かせてください。
誰よりも早く「#26回結婚式」の報告を聞きにきませんか。
※2019年10月中、場所は都内を予定しています。
※日時・場所等の詳細は決まり次第ご報告します。
※帰国後すぐの報告会に参加できない場合、他の報告会、もしくはイベントの参加券としてお使いになれます※私たちが主催するものに限ります。
▼26回結婚式パーティー(行ってらっしゃい会&おかえりなさい会)
@Dipunto宇都宮駅前店&ソトコトサイン本
(法人・団体様向けとさせていただいております。個人の方で支援を希望の際は、一度ご相談ください。)
クラウドファンディングで実現したいこと
クラウドファンディングの最大の目的は資金を集めることです。その一方で、わたしたちはクラウドファンディングでご支援してくださった人とのつながりを大切にしたいと考えています。
それは、わたしたちのプロジェクト自体が商品を扱うものではないこともありますが、クラウドファンディングを通じて、人とのつながりや、新しい体験が生まれることがわたちたちの喜びだからです。
そこで、クラウドファンディングを実施している間はオフラインでのイベントを多数企画する予定です。わたしたちの活動を直接知ってもらう機会を設けたり、イベントを通じて新しいつながりが増えるような取り組みができればと考えております。
最もおススメしたいリターンは、わたしたちと海外で直接会う、台湾やオーストラリアでのmeetupですが、お仕事をおやすみできない、時間がない、忙しいなどみなさまの事情もあると思います。
そこで、わたしたちがウェブ上で公開する前の情報をいち早く更新したり、参加者同士でつながれる「秘密の交流グループ」も大変おすすめです!
また、このクラウドファンディングページをご覧になって「#26回結婚式」のプロジェクトに賛同していただけた方は、是非「#26回結婚式フレンズ」で発信してくださると大変嬉しいです。
「#26回結婚式」はFAAVOつくばを応援しています
今回、FAAVOつくばとしてクラウドファンディングを実施させていただくことになったのは、2018年の秋につくば市で開催されたTEDxTsukuba 2018がきっかけでした。
わたしはTEDxTsukubaとご縁があって登壇させていただくことになり、マイノリティを個性として捉えるというアイディアのプレゼンを行いました。
その会場でFAAVO by CAMPFIREつくばの代表にお目にかかり、クラウドファンディングの相談に乗ってくださいました。
そこで「#26回結婚式」 のプロジェクトをFAAVO by CAMPFIREつくばから立ち上げることとなりました。
つくば、そして茨城県の益々のご発展を、わたしたち「#26回結婚式」 はお祈り申し上げます。
最後に
わたしたちが12月号で表紙を飾った雑誌「ソトコト」の指出一正編集長より、応援メッセージをいただきました。
26回結婚式公式noteのページにて、応援メッセージを公開中です。「#26回結婚式フレンズ」からの応援メッセージを随時募集しています。
https://www.instagram.com/loveislove.japan/
本プロジェクトに関するお問い合わせは、
26timeswedding@gmail.com までご連絡ください。
河崎美里 大瀧真優