木の良さ、環境性を実感できる、木に特化したクラフト市を開催します。

 

 

『暮らしの木工市』は、8年ほど前から里山の近くで季節ごとに開催していました。

昨年からはもっと日頃山や木と縁のない人たちにも楽しんでもらおうと街中へ飛び出して開催しています。

 いろいろなところでマーケットが開催されていますが、木工品、木工素材だけのマーケットは珍しいのではないでしょうか。 

 

なぜ木工なのか

私たちがなぜ、木工品、木工素材だけのマーケットを開催しようとしているのかを少しお話します。

 

木は、太陽の光と雨水、そして地球温暖化の原因のひとつである二酸化炭素によって、自然のエネルギーを利用してつくっていくことができる再生可能な資源であり、これから求められる循環型社会に最も貢献してくれるものです。にもかかわらず、今の社会は、石油を原料としたプラスチックや製造に多くのエネルギーが必要な鉄など資源量に限界がある化石燃料を利用したものが、生活に多用されています。

プラスチックをはじめ工業化製品に求められるのは、目先の価格の安さであり、それを実現させるために大量生産していかなければ採算がとれません。

大量生産大量消費の社会は、いずれ枯渇する資源に頼ったものでしかなく、限界はすぐそこまで迫っています。

それにプラスチック製品は、廃棄するにもたくさんのエネルギーを使います。最近では処理しきれずに捨てられ、海に流れ込んだ海洋プラスチックごみが大きな問題にもなっています。

 

 

 

一方で木はどうかというと、燃やして処理することになりますが、燃やした時に出る二酸化炭素は育てている木が吸収してくれるカーボンニュートラル資源です。

今後、人が長く生き続けるためには、持続可能な循環型社会をつくる必要があります。

そのためには木材の活用を進めていかなければなりません。

 

 

 

山の木を伐ることは環境破壊だと勘違いされている方もおられると思います。

確かに山を切り開いて宅地開発したり、ゴルフ場にしたり、やみくもに伐ったまま放置するのは、環境破壊につながりますが、木は伐っても植林して木の成長する年数と利用する年数を合わせるようにしていくと、ほとんどエネルギーもかからず資源として活用し続けることが可能なのです。

 コンクリートや鉄でつくられた建物は意外と早く老朽化して建て替えられたりされている一方で、木でつくられた建物には百年以上使い続けられているものもあります。

コンクリートや鉄に比べて、木は思っている以上に耐用年数が長い資源です。木材だけが持続可能な循環型社会を形成することが可能な資源なのです。

 

 

 

また、森の生き物が生育したり、自然環境を良くしたりするためには、広葉樹は必要だが杉や桧といった植林された針葉樹は不要だと思っている方もおられると思いますが、それも誤りです。

もちろん、戦後の資材不足を補うために人が手入れできない山の奥深くまで植林したことは問題でしたが、先にもお話したように持続可能な循環型社会をつくっていくためには、手入れできる部分に植えられた杉や桧は、活用しやすく、適切に管理し使っていけば、人の生活にとって重要なものなのです。

 

 


 

山の木は適切に管理されれば、雨水を貯めて調整したり、浄化したりする水環境を守る機能も持っています。そして災害から守ってくれる機能もあります。

私たちの住む滋賀県は、近畿の大きな水がめである琵琶湖があります。私たちが暮らしていく上で、とても大切な水を貯えてくれています。

近くの山の木々は、琵琶湖の水を守り、災害からも人を守るという大切な役目も担ってくれているのです。

 

 

 

木は素材として見ると、プラスチックなどと違い、個性があり、美しさやあたたかみなどがあります。
大量生産により安価で一時的な人気キャラクターに頼って販売されるようなプラスチック製品のおもちゃは、すぐに飽きて捨てられてしまいがちです。しかし、木でつくられたおもちゃは長く、時には世代を超えて楽しむこともできます。


 

 

こんな風に木を使うことは、資源としても環境にもまた人を楽しませるアイテムとしても

良い面がいっぱいあるのですが、今、暮らしの中でどれくらい活用されているのでしょうか。

 

木材は、暮らしの道具や生活用品としての利用はめっきり減りましたが、まだ住まいを建てる材料として多く使われたり、子どものおもちゃなどでも多少使われたりしています。

しかし、今の住まいづくりなどに使われている木材は、価格を抑えるためにはるか遠くの外国から船などで燃料をたくさん使って運ばれてきた木材が多いのです。

外国の安い人件費をあてにして伐られた木がたくさん輸入されています。

遠くから運ばれてきた木は、日本の高温多湿な気候風土に合わなく、耐久性も低く、しろありにも弱いものが多くあります。そういった木材で建てられた住まいは、木が育つ期間以上の耐久性が持てないケースもあります。近くの山で育った木は、その地の気候にも合って耐久性も高く長持ちします。もちろん運ぶエネルギーも少なくて済みます。

 

 

日本の将来を考えると、目先の安さにとらわれるのではなく、近くの山を適切に管理し、もっと木を使っていくことが重要なのです。

そのためには、木の良さや木を使うことの意味を十分に理解されていない現状を変えていく必要があると思っています。

 

 

 

 

私たちは、再生可能で環境にやさしい資源である木の活用をもっと進めるために木の良さを楽しみながら理解してもらおうと思い、このマーケット開催してきました。

 

木には個性があり、均一ではないので、工場で大量に同じものをつくることは難しく、どうしても人の手仕事も必要になります。手づくりする過程では、どうしたら個性を生かせるのかとか、どうしたら使うひとが喜んでくれるかとか、いろいろ考えさせられます。それはつくる楽しさでもあり、そうしてできた木製品は一つ一つの違った味わいを持ってくれることになります。味わいのあるものを使っていくと、愛着が沸いてきて、少しでも長く使いたくなります。木製品は、つくる楽しみ、使う楽しみその両方を与えてくれます。

 


  

木を使うこと、木を暮らしに取り入れていくことが、環境にも優しく、持続可能な暮らしを実現していくための未来につながる行動だということを手づくりする楽しさ、手づくり品を使う楽しさの中で知ってほしい。

これが、私たちの木だけのマーケットを開催している目的です。

 

 

暮らしにもっと木を取り入れましょう。

そして近くの山や里山にも目を向けましょう。

このことを少しでも多くの人に呼びかけたい。

このマーケットで体験することで、木のある暮らしが大きな輪に広がっていくといいなと思っています。

  

支援金の使いみち

今までの木工市は、少ないメンバーのボランティアによる協力で細々と続けてきました。

資金があまりないので、広く宣伝することもでず、SNS発信や自分たちの足でチラシをポスティングしたりして地味ですが根気よく頑張ってきました。

そんな活動でも木の好きな方々が少しずつ知ってくださり、楽しんでくださっています。

でもやっぱりもっとたくさんの人に木のある暮らしの楽しさに気づいて欲しいという思いは募るばかりです。

それで今回はこのクラウドファンディングという仕組みを利用させていただき、多くの人に知っていただける運営を可能にしたいと思って取り組むことにしました。

 

ここで集まった資金は、マーケットの趣旨を理解してもらうためのイメージデザインの作成費や広報活動、会場費などの運営資金に使わせていただきます。

 

 

実行スケジュール

2019年5月12日(日) 『暮らしの木工市』開催

 場所:滋賀県大津市蓮池町13-6 (グループホーム愛和 東隣)

 時間:10:00~16:00

 アクセス:JR 湖西線 唐崎駅 徒歩7分

      京阪電車 石坂線 滋賀里駅徒歩9分 

 駐車場:滋賀銀行 唐崎支店様駐車場をお借りします。

     (できるだけ公共交通機関をご利用ください。)

 

お問い合わせ先

主催:びわこ南部材・家と暮らしの会

 520-0006 滋賀県大津市滋賀里4-11-3 事務局 三和総合設計

 TEL:077-525-4097 FAX:077-528-5460

 mail:biwako-nanbu@bg.wakwak.com

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