の都心部から西へ約40㎞、都内を流れる多摩川の上流に位置する青梅市は、東京都にありながらも風光明媚な自然に囲まれています。その青梅市のほぼ中央にあたる霞丘陵の一角に「塩船観音寺」は構えられ、伝説によれば大化年間(645年‐650年)に若狭国の八百比丘尼(やおびくに)が開祖だとか。そのような歴史のある「塩船観音寺」を舞台に本格的なライトアップを施し、2日間限定の宴を開催します!
こんにちは。
一般社団法人青梅青年会議所の本橋と申します。
一般社団法人青梅青年会議所は1967年に活力ある地域を創造するために設立され、今年度で設立50周年を迎えます。この50年の間にわが国は急成長を遂げ、産業の発展とともに私たちの生活も向上してまいりました。しかし、その一方で現在では人口減少が喫緊の課題となっており、地方の活力の創出が求められています。これは一般社団法人青梅青年会議所の置かれているこの“青梅市”でも例外ではありません。そこで、そのような人口減少に直面するにあたり、私たち地域活性化委員会では、この地域の交流人口の増加に活路を見出し、事業展開していきたいと考えています。
(一般社団法人青梅青年会議所 地域活性化委員会メンバー)
“この地域を知ってもらうため、盛り上がるために何かできないか”
そんな思いで塩船観音寺や市内に伝わる歴史などを調べると、なんとも面白いエピソードがあったのです。それは、戦国時代の地方豪族の華やかな宴。
今回のプロジェクトでは、「塩船観音寺」の境内全体で今まで誰も見たことのない幻想的なライトアップを行います。戦国時代にこの地であったであろう宴を、光と音と食で感じていただき、新たな観光の目玉として多くの方に足を運んでいただきたく企画しました。ぜひ、皆様のご支援をお願いします!
ライトアップには、ライティングデザイナーの焔光景(ほむらこうけい)デザイン:原田武敏氏に監修いただきました。原田氏は全国で数々のプロジェクトを成功させており、浜離宮恩賜庭園、酬恩庵一休寺、旧古河庭園などを手掛けられた実績があります。
(原田氏によるライトアップ例)
塩船観音寺は今までライトアップを行ったことなどありません。今回、原田氏によってどのような演出がされるか非常に楽しみです。また、塩船観音寺には平安時代から伝わる数々の文化財の仏像が数多く残っており、ライトアップに包まれる仏像を拝むことができるのもこのプロジェクト限りとなるでしょう!
杣保(そまのほ)の地と三田氏
それでは、今回の“杣保(そまのほ)の宴”の舞台となる、塩船観音寺にまつわる歴史を青梅の歴史とともにご紹介いたしましょう。
今から500年前、武蔵国の青梅地域は“杣保(そまのほ)”と呼ばれていました。「杣」は木材を切り出す山、「保」は荘園などの所領の意味があり、そこに住む人々は古くから自然と共生して生活をしたそうです。当時この地域一帯を治めていたのは勝沼城主である「三田氏」という豪族で、関東管領である山内上杉家に属していたといいます。また、三田氏は杣保という土地柄、スギやヒノキなどの良質な木材の産出や漆を生産し豊かな経済力を蓄えていました。
その頃、時期を同じくして杣保の南下にある小田原では、小田原城を居城とする後北条氏が勢力を強めていました。三田氏は山内上杉家に従属するものの、1546年の河越夜戦で上杉家が後北条氏に敗戦すると、三田氏は後北条氏に就くことになります。また、1561年、上杉景虎(後の上杉謙信)が関東へ侵攻した際には、三田氏は後北条氏から上杉家に従い、以後、後北条氏と対立関係を続けていくのです。
(現在の勝沼城跡)
そのような三田氏が盛隆を極めたのが、16世紀はじめの三田氏宗(うじむね)・政定(まささだ)父子の時代であるとされています。蓄えた財は寺社の復興や建設に費やしました。そして、この三田氏は武士でありながらも、連歌や風流を嗜む文化人であったといわれています。
1509年には、京都より連歌師である「柴屋軒宗長(さいおくけんそうちょう)」が勝沼城を訪れます。宗長は当時では有名な一流の連歌師の一人です。連歌師によって開かれる連歌会は戦国時代では情報交換の場とされ、当時の重要な情報源であったとされます。そんな一流の連歌師宗長の訪問によって塩船観音寺では連歌会が度々開催されたといいます。三田氏宗、政定父子はどのような連歌を交わしたのでしょうか。そして、連歌会の後には宴会が付き物とされ、笛や太鼓の音に合わせ、たいそうお酒も振る舞われたことでしょう。
宗長が逗留する間、勝沼城と塩船観音寺で連歌会が執り行われ、山々に囲まれた杣保の地を舞台に、華やかな宴がひっそりと行われたのではないでしょうか。
“杣保の宴”として。
“杣保の宴”の再現
塩船観音寺といえば5月の「つつじ祭り」で全国的にも知られ、すり鉢状に色とりどりのつつじが咲き誇るその景色は壮観です。しかし、そんな昼間の煌びやかな景色は知られていても、煌々とした光が照らす夜の顔はまだ誰も見たことがありません。塩船観音寺一円を本格的にライトアップし、どのように変化した一面をのぞかせるのか。想像するだけで私もゾクゾクしてしまいます。
楽市楽座(飲食スペース)
宴といったら、美味しい食事とお酒のイメージがありますよね。境内には飲食スペースを設け、地元青梅の食材を使った“食”のお店が並びます。青梅には銘酒「澤乃井」で知られる小澤酒造があります。地元のお酒とともにライトアップに酔いしれてはいかがでしょうか。
光と和太鼓の共演
幻想なる空間に和太鼓の調べ。和太鼓の歴史は非常に古く、縄文時代まで遡るとされていますが、中世でも田楽の発達などによって和太鼓が盛隆したといわれています。当日は地元を代表する和太鼓“vita”による演奏とともに当時の宴を感じてください。“杣保の宴”をライトアップだけではなく、五感で体感し古の空間にタイムスリップできることでしょう。
塩船観音寺、初めて見せる“夜の顔”
今回のプロジェクトの舞台となる、塩船観音寺。
今まで行ったことのない壮大なライトアップのイメージをお伝えします。
入口の仁王門を抜けると、阿弥陀堂(国指定重要文化財)へ向けて
まっすぐ参道が続きます。
6月はちょうど紫陽花の季節。
参道の両側の紫陽花が幻想の世界へ誘います。
また、リターン品である三田氏軍旗ののぼりが立ち並びます。
阿弥陀堂の先には、東京都の天然記念物である大杉があります。
ライトアップで一際、雄大に荘厳に。
さらに奥へ進むと、茅葺屋根の本堂(国指定重要文化財)があります。
中には千手観音(東京都有形文化財)と二十八部衆(東京都有形文化財)が。
本堂を取り囲むように、光が包み込みます。
山々を照らした幻想的な光で、まさにそこは異空間。
当日は音楽とお食事のブースもご用意し、視覚、聴覚、味覚で訪れた方をお迎えします。
左)地域活性化委員長本橋 右)塩船観音寺住職
【開催スケジュール】
日 時:2017年6月10日(土)、11日(日)
19:00~21:30
雨天決行、荒天の場合は中止になります。
※中止の場合は一般社団法人青梅青年会議所のホームページ及びフェイスブック上でご連絡します。“杣保の宴”の延期はしませんので、あらかじめご承知ください。
一般社団法人青梅青年会議所(http://www.omejc.or.jp/)
場 所:塩船観音寺(東京都青梅市塩船194)
(http://www.shiofunekannonji.or.jp/)
・圏央道青梅インターチェンジより車で10分(駐車場300台有)
・JR青梅線河辺駅より徒歩30分
(当日は河辺駅から無料シャトルバスが1時間おきに出発します)
【集まった資金の使い道】
ライトアップ施行費用:80万円
リターン品製作費用:15万円
その他諸経費:14万円
FAAVO手数料:21万円
【クレジットカード以外のご支援の方法】
現金によるご支援
塩船観音寺(東京都青梅市塩船194)にて受付しております。現金をお預かりし、代理で決済致します。目標達成が不成立の場合は責任を持ってお返しさせて頂きます。
最後に・・・
私はこの三田氏の史実を知った時に、当時の“杣保の宴”を再現させたいと強く思いました。そして、この歴史を地域の内外に知ってもらうことで、改めてこの地域の文化と歴史を感じてほしいと思います。
花と歴史の寺として知られる塩船観音寺を今までにはない演出によって、多くの人に知ってもらいたい!
そして、青梅市東部地域の活性化につなげたい!
そんな思いで、今回のクラウドファンディングに挑戦しました。皆さんのご支援、ぜひよろしくお願いします。
最新の活動報告
もっと見るリターン品について
2017/08/31 23:20ご支援いただいた皆様へ お世話になっています。 起案者の本橋です。 皆様にご支援いただいたリターン品についてですが、 当初は8月中に発送の予定でしたが、 制作に遅れてが生じておりまして、 現在制作中にあります。 9月上旬から中旬に発送となりますので、 どうぞよろしくお願い致します。 遅れてしまいまして、大変申し訳ございません。 本橋大輔 もっと見る
宴の終わり
2017/06/13 23:456月10日、11日、雨に降られることもなく盛大に「杣保の宴」を開催することができました。当日は多くの方にお越しいただき、その数2日間で2,100人。 幻想的なライトアップと和太鼓の、光と音の饗宴となりました。 これもご支援いただいた皆様のお陰です。 早くも次回も開催してほしいとの声もいただき、地域の恒例行事として根付いていければと思います。 その宴の様子をお伝えしますので、ご覧ください。 もっと見る
準備開始!
2017/06/07 01:29この度はご支援いただき、大変ありがとうございました。 プロジェクトも100%達成し、いよいよ今週の月曜日からライトアップの準備が始まりました。 これから5日間かけて“杣保の宴”の舞台が創り上げられていきます。 今夜の状況をちょこっとお知らせします。 これは、山門から阿弥陀堂にかけての小道。 雰囲気がでてきましたね。 もっと見る