はじめまして!「空き家をスナックする会」主宰の薩川良弥と申します。

私は調布生まれ、調布育ち、調布在住で、地元に貢献できることがしたいと取り組みを始めて7年になります。

これまでの地元での主な活動経歴としては、地元企業が運営するコワーキングスペース「co-ba chofu」にて、運営者兼コミュニティーマネージャーとして市民協働の場づくりに参画させていただいたり(現在は運営を抜けてます)、 合同会社パッチワークスを起業し、多摩川に架かる鉄橋の橋脚に映画を映すスタイルが話題となった、野外映画上映「ねぶくろシネマ」を開催したり、その他、行政との協業や商店街の取り組みに参加するなど、様々な活動を行ってきました。

コワーキングスペースの運営

ねぶくろシネマ@調布多摩川河川敷

調布市の事業にて、ワークショップのファシリテーションなど。そして、2018年に「地域の空き家活用を通じたエリアの活性」を目的に、空き家をスナックする会という団体を立ち上げて活動を始め、今年で3年目になります。

空き家を活用するためのアイデアを出すワークショップ、DIY改装、出店や各種イベントを運営。まちに点在する空き家の利活用を通じて、地域経済に貢献しつつ、周辺のエリアに良い影響を与えられるような取り組みに育てていきたいと考えています。

その様な活動の中、空き家のオーナーさんとのご縁で新たな空き家の活用を認めていただけたことが、今回の話の始まりでした。

こちらが今回の物件です。

この空き家の利活用を目的とした宿泊施設をつくるにあたり、初期費用のご支援をいただきたく、クラウドファンディングさせていただく運びとなりました!

このプロジェクトで実現したいこと

今回は、この空き家を「お一人様向けの宿」として、企画・運用したいと考えています。その考えに至るまでの経緯をお話しさせていただきますので、是非最後までお読みいただければ幸いです。

深大寺エリアの埋もれた魅力とは

今回の物件があるエリアは、東京都調布市の深大寺というお寺が近くにある観光エリアです。名物である蕎麦屋が立ち並び、情緒あるまちの風情を楽しめます。アクセスは新宿から調布までは最速17分。さらに調布駅からバスに乗って、約20分ほどで来ることができます。

約1300年の歴史があるお寺、深大寺。

自然が多く残るエリアで四季を感じられる場所です。これからの時期、秋の紅葉も楽しみ。

そして、湧水がこんこんと湧き出ています。さらさらと流れる水の音も深大寺の魅力のひとつです。

参道にはお蕎麦屋さんやお団子屋さんなどが並び、観光地として賑わっています。

日中の賑やかさに埋もれた、朝晩の静けさ。

深大寺はこの様に観光地であるがゆえ、日中は賑やかなのですが、朝と晩はとても閑散としています。

とある日の深大寺の朝の風景。

夜もあまり人はおらず、特に夏の夜の散歩は虫の声と湧水の流れる音を楽しめておすすめ。

深大寺で過ごしていると、それが深大寺の日常だということがわかります。そんな日常の風景に触れるたびにずっと思っていたことがあります。

「こんな朝晩の静かな深大寺の風情ある日常の街並みを楽しんでもらえる、そんな環境があったらどうだろう...。」と。

実は、このような意見はこれまで行ってきたワークショップで何度も出てきており、その都度共感を呼ぶプランが考えられていました。

以前のワークショップの様子。日中の賑やかさに比べると、深大寺の朝と晩は嘘みたいに静かな時間が流れています。
そんな「まちの日常の中で静かな時間を過ごしてもらうこと」を軸として企画を検討したところ、一つの大きなコンセプトが浮かび上がってきました。

一人になって、じっくり自分の時間を過ごせる場所を。

集中して何かの作業をする。
たまには何も考えない時間を持つ。
心を落ち着けて自分の将来のことを考えてみる...。

そんな一人の大切な時間を過ごしてもらうために、この深大寺という地域はふさわしいのではないか。
そんな考えの元、生まれたのが今回の企画、お一人様向けの宿「COMORI (コモリ)」となります。

まだ改装工事前なので、完成イメージ図を、グルメ雑誌や居酒屋本等で有名な調布市在住のイラストレーター黒木ユタカさんに描いていただきました!

落ち着いた雰囲気の庭園風エントランス、一階部分の外壁はグレーに塗装予定。

COMORI名前の由来は、
① 深大寺に在る歴史ある古い小さな森 「古森・小森」に囲まれていること。
② 一人で「篭る」様に過ごす場所という意味をこめて。
③ COMORIの綴りの"CO"は、英語で共同という意味合いがある。当プロジェクトも、参加型で作り上げていきたいという思いを込めて。

これらの要素を重ね合わせて「COMORI」と名付けることにしました。

深大寺の森で、極上の休息と熟考を。

深大寺の日常の中に散りばめられている風景や、日常の出来事と出会っていただき、
それを味わってもらうことこそがCOMORIの目指す深大寺の日常の魅力を感じられる場所づくりです。

そのために、深大寺の日常を体感してもらうための空間構成や宿泊サービスを提供していきたいと思います。ここからは具体的にどんな空間なのか、そしてどんなサービスを受けられるのかお話しさせていただきます。

地域で続く取り組みを目指し、主に調布市内の事業者やクリエイターの方々と場所を作り上げていきます。COMORIの空間設計は、アラキ+ササキアーキテクツさんと進めています。

一日一組限定(一名推奨。最大二名まで)の宿泊スタイルで「篭り」をイメージした和室と、「開放」をイメージしたリビングで構成される空間です。

窓からの緑を眺める静かな四畳半の和室と

室内の壁を取り除き、白を基調とした9.5畳のリビングに改装予定!

そして宿泊していただくお客様には、オリジナルの深大寺周辺マップを差し上げます。こちらを参考に散歩コースやご飯を食べる場所を選んでいただいたり、

地図のイメージ。※今回の地図は、地図とデザイン 多角形さんとコラボレーションで制作します。(画像の地図はイメージです)

ご希望の方には、深大寺のまち歩きツアーも行わせていただきます。

薩川から深大寺エリアのまち案内をさせていただきます。

深大寺でお参りなど。まちの風景には、誰かの努力やドラマが眠っているもの。その物語を知り地域のストーリーを感じること、そして地域の人と関係を持つことで、まちの風景というものはまた違った見え方をするものだと思います。そんな地域の楽しさに触れてもらえるとツアーにできればと思います。

そしてお風呂は、徒歩5分の場所にある深大寺温泉「湯守の里」のチケットがついていますので、温泉に浸かって疲れを癒していただければと思います。

黒湯でお肌にも良い温泉が沸いています (写真提供 : 深大寺天然温泉 湯守の里 様)

そしておすすめしたいのが、「深大寺の朝」です。まだ人が少ない時間帯の深大寺の静かな朝の空気に包まれながらの散歩も、是非お楽しみいただきたいまちの魅力の一つです。


そしてここからは、イラストレーターの黒木さんに、COMORIでの過ごし方想像マンガを描いてもらいまたのでご覧ください!



COMORIに到着!早速まち歩きに出かけましょう。近くにある空き店舗「深大寺いづみや」では、不定期で出店やイベントを行っていることも。
深大寺マップや地域の情報収集しつつ、薩川さんやスタッフに近所を案内してもらうことも可能。

近くの温泉に行き、蕎麦屋で一杯やって、COMORIに戻る。

この様に侘び寂びを感じながらゆっくり過ごすのもいいが、wifi完備なので
ガッツリ集中して仕事をするのも良いだろう。

東京に居ながらにして歴史観光ができる貴重な町、深大寺。観光客の少ない早朝散歩は
泊まらなければできない贅沢散歩なのです。

いかがでしょう?!イメージいただけたでしょうか?
宿泊される方には、この様な流れでお過ごしいただければと考えております!

プロジェクトを立ち上げた背景

この話は、前回のクラウドファンディングでも書かせていただきましたが、13年後には、日本全国の住宅の3軒に1軒が空き家になる未来が予想されていることは多くの方がもうご存知だと思います。

 

そんな空き家も、見方を変えれば立派な資源。
では、活用されない空き家がある理由は何か。それは空き家に関わる様々な立場の人の利害関係や、税制面での構造的な問題など、あらゆる要素が複雑につながっている課題だと考えています。

そんな複雑な課題を抱える空き家問題。解決は不可能なのか。
私はそうは思いません。シンプルに考えてみると一つの答えが見えてきました。それは、

空き家は「オーナーさんの持ち物である」

ということです。
つまり、空き家を活用するか否かは、オーナーさんが活用について前向きに考えていただけるかどうかにかかっていると考えています。しかし大事なのは、それをオーナーさんだけに求めるということではなく、地域の方や活用したい方々が一緒になって、地域の空き家を盛り上げていける様な環境づくり、機運づくりが必要だと考えています。
空き家問題は、私たちみんなの問題。その意識をちゃんと関係する皆が持つことが重要だと思うのです。

これまでも、オーナーさんと活用について話し合いをしながら進めてきました。

オーナーさんにとっては、大切にされている建物であるということを私自身も感じてます。そんな想いを大切にするため、できることなら壊さずに残し、新しい魅力を吹き込みながら再活用していきたいと思うのです。

空き家活用を「参加型で進める」空き家をスナックする会について

また、持続的な取り組みを目指して、空き家をスナックする会は、「参加型で進める」ということ意識しています。なぜなら私たちは「皆から温かく支援される関係が続く場所」こそ、空き家を継続的に活用し続けることに対して不可欠な要素だと考えるからです。

その場に集まる方同士が関係を持つことで、少しでも空き家を「自分の拠点」として感じていただける様に、参加型というコンセプトで運営をしてきました。そのひとつの象徴が深大寺いづみやです。

現在活用を進めている、元そば店の空き店舗「いづみや」

深大寺いづみやは、2018年から空き家をスナックする会のメンバーが自由に使えるスペースとして運用を始めました。これまで約2年、活動を進めてきたところ、ありがたいことに様々な方にご利用いただき、参加者数は延べ2000名を超え、今も様々な形でご利用いただいています。 

みんなで掃除をすることから始まりました。

例えば、子ども向けのワークショップを行ったり。

深大寺そば打ち体験教室を開いたりしてきました。

積極的に出店を行う方、スタッフとしてサポートしていただく方、お客さんとして支援していただく方まで、様々なスタンスでお互いの活動を支えあいながら取り組みを進めています。

例えば、一緒に空き家の改装ワークショップに参加された方同士が、協力しながらいづみやで出店したり。また、別の方もその日にお客さんとしてお越しいただいたりするなど...。

いづみやでの出店の風景。緩やかに関係を持つことで、支え合う関係性を持つ場に育てることができる。
まだ小さな取り組みですが、その手応え、そして可能性を感じるからこそ、今回のチャレンジをしようと決心しました。

そして、周辺のエリアを見るだけでもまだ空き物件が多数存在しています。
こうした課題に正面から取り組みたい。空き家を人と人が関係を持てる場所へと変えていきたい。
そう思うので、今後も地域に多数存在する空き物件を参加型で活用し「地域に分散した拠点となるスペース(宿やお店など)」を生み出していくことを大きな目標として活動を進めています。

調布市内だけを見ても、まだ可能性のある空き物件は多数あります。

その取り組みの中で、次の一歩となるのが今回のCOMORIプロジェクトです。

参加型にする工夫「余白を残す」

当物件は2階建てとなっていますが、今回は2階部分は全く手をつけず、1階部分のみを宿泊施設にします。理由としては、リスクを軽減するため、最小限のコストで小さく事業を始めたいという意味もありますが、大きくは2階はご参加いただける皆さまと作り上げるための余白として残しておきたいからです。

今後も色々な方にこの空き家のプロジェクトに参加いただきたいからこそ、全部を仕上げずに半仕上げの状態で運営を始める。
これは、空き家再生により多くの方に関わっていただくための工夫です。

今回は、物件の一階部分のみ運用を始めます。

また、当施設の改装も、初心者の方でもご参加いただけるワークショップを開催しながら作り上げていく予定です。改装ワークショップは、つみき設計施工社さん協力のもとで進めます。詳細は当プロジェクトページにて、お知らせさせていただきますので、是非お気軽にご参加いただければ嬉しいです。

写真は以前の改装ワークショップの様子。そして、今回は空き家を活用した取り組みとしての展開を強く意識し、2つの軸を意識しながら企画を構成しています。

地域の日常を感じてもらいたい

活用すべき空き家は比較的アクセスが悪かったり、建物の状態が悪かったりと悪条件が伴います。その条件の中で持続的な取り組みに昇華させていくことを意識した時に、建物一つを単体で見ずに、その空き家を含むエリア全体の魅力を創造していく営みであることが重要だと考えています。
つまりその空き家でしか作れない価値、すなわち「地域の魅力を活かすこと」が重要です。

では「地域の魅力」とは何か。私は地域の日常の中に埋もれている、お店や、場所、人との心地よい関わり方や繋がりを見出すことで感じられるものだと考えています。
その繋がり方をデザインすることで、空き家の価値を創造をすることができると信じています。

そう考える上で今回、COMORIに宿泊していただく方には、深大寺エリアの地域の日常の魅力に触れていただける場所にしたいと思うのです。

コロナ禍の中でも実現できる、マイクロツーリズムのかたち

そして、COMORIは一日一組限定のため、密を回避できる環境を整えることができます。
コロナ禍の中で、特に都内の方を中心に遠方へ出かけ辛い気持ちをお持ちの方いらっしゃるのではないでしょうか。
地域の日常を楽しむCOMORIは、近隣地域も旅行感覚を楽しみに行く施設として楽しんでいただきたいと考えています。もちろん遠方からのご利用も大歓迎ですが、例えば調布市内の方でも旅行に来る様に新鮮な気持ちで泊まっていただける。そんな宿を目指していきます。

資金の使い道・実施スケジュール

COMORIオープンに必要な総額850万円の内、200万円を本プロジェクトでご支援いただきたく存じます。

ご支援いただいた資金に関しては、物件の改修工事にかかる工事費に当てさせていただきます。
残りの初期費用は自己資金と融資を受けて借り入れます。

予算の内訳は以下の通りです。

▶︎設計・改修費・設備工事費:650万円
▶︎備品購入費 :100万円
▶︎運転資金  :100万円

また本プロジェクトは、2020年9月下旬に工事着工、11月下旬のオープンを予定しています。
やむを得ぬ事情によりオープンが遅れてしまう可能性がありますこと、ご理解いただければ幸いです。

リターンのご紹介

大切なあの人に、一人でゆっくり過ごす時間をプレゼントできる場所へ。

写真はイメージです。

COMORIでは、「自分の時間を過ごす」という貴重な生活の余白を大切な人に贈ることができる場所にしたいという思いもあります。

例えば、大切なご家族や、ご友人、いつも忙しく働く仕事仲間 etc...。
いつもお世話になっている方に、一人でゆっくりと過ごせる時間をプレゼントするというご利用方法などはいかがでしょうか。

もし空き家を大切な人に感謝を伝える場所に変えることができれば、それは素敵なことではないか...。そう考え、今回のおすすめのリターンとして、COMORIの一泊を大切な人に贈れるチケットをご用意させていただきました。

もちろんですが、ご自身で宿泊いただけるチケットもご用意しております。
その他にも、深大寺のビールやお蕎麦、オープン記念パーティの参加権など、参加型のリターンもご用意していますので、お好きなリターンにてご支援をいただけると幸いです!

最後に

調布の地域に関わって7年が経ちました。
自分がここまで地域で活動を続けられたのは、これまでの活動で関わりを持つことができた皆さまのご支援のおかげです。

地域での活動が未経験だった当時、私を愛情を持って受け入れ、地域に関わることの意義を教えてくださった地域のみなさん。そして各事業に参画させていただいた企業や行政の方々、そして現在も関わっていただいている方々には本当に感謝しています。

勝手な思いではありますが、これまでお世話になった地域に恩返しをする気持ちで次なるチャレンジに踏み出したいと思っています。

今後も調布の空き家を活用し、さらに魅力的な地域を目指していくことはもちろん、調布発の取り組みとして、全国の空き家問題に貢献できる事業にするため、広い範囲での展開を視野に入れて活動を進めていきます。今回の「COMORI」プロジェクトでも、ゆくゆくは様々な地域の魅力を活かした滞在スタイルを提案していきたいと考えています。

まずはその第一弾として、今回のプロジェクトを立ち上げます。

今回のプロジェクトを立ち上げたきっかけとしては、コロナ禍の影響も大きく、目まぐるしく変化する状況に対応する術を持ちたいという思いも強くあります。
新しい宿泊施設の滞在スタイルという意味で、少しでも地域の可能性を世の中に伝えることができれば嬉しいです。

どうか、未来に向けた当プロジェクトにご支援のほど、どうぞ宜しくお願いいたします!

  • 2020/11/15 22:23

    11/14(土)と11/15(日)に、COMORIの改装ワークショップを行いました!ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!この2日間は、暑いくらいの天候でまさにワークショップ日和でした!外構も内装もこうやって形になってくるとグッとイメージが湧いてきます。来週11/21(土)もワー...

  • 2020/11/10 22:05

    今回のクラウドファンディングの応援メッセージの4人目は大前勝巳さんにお越しいただきました!https://youtu.be/6SB0PGMyFYc大前さんは特定非営利活動法人地域情報化コンソーシアムの代表理事でいらっしゃり、僕も調布で活動を始めた当初から色々とお世話になっている地元の大先輩です...

  • 2020/10/30 18:30

    今回のクラウドファンディングの応援メッセージの3人目は黒木ユタカさんにお越しいただきました。黒木さんも同じ地元仲間。動画制作や素晴らしいイラストを描くイラストレーターで、今回のクラウドファンディングの記事に使用しているイラストも黒木さんにご協力いただいています。黒木さんとはよく地元のお店に飲み...

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