初めまして、インドネシア・バリ島で、コーヒー農園、加工場、直営カフェを営んでおります、大西雄季です。

>>早速ですが、まずはバリ島にある直営コーヒー農園の様子をご覧ください・・・




私は6年前にバリ島をテーマにしたカフェをバリ島の繁華街スミニャックにオープンしました。その当時、他のカフェではエチオピア産やブラジル産のコーヒー豆が提供されていました。

世界5大コーヒー生産国の一つであるインドネシア、その中でも最も発展しているバリ島。

市場にもスーパーにも地元産コーヒー豆が溢れかえっているのに、なぜどれもが粗悪で美味しくないの?

このシンプルな疑問から、私たちのコーヒー探しの旅が始まりました。


「バリ島をテーマにしたカフェで外国のコーヒーを出すわけにはいかない。インドネシア産の美味しいコーヒーがきっとあるはず!」


と、バリ島だけでなくインドネシアの他の島々へも足を運び、しっかりと手入れされているコーヒー農園を見つけては所有者の農家さんをつかまえて話し、そこでできたコーヒーを試飲するといった日々が続きました。


そんななかでコーヒー生産国・インドネシアの実状が見えてきたのです。



ここからは少し専門的な話になってしまいますが。。。

インドネシアにコーヒーが持ち込まれたのはオランダ植民地時代のこと。

オランダ東インド会社は、本国に輸出するために強制栽培制度を開始し、1830年ごろにインドネシアでのコーヒー栽培が始まりました。

その後コーヒー栽培はインドネシア全域に広まりましたが、1860〜1880年にアジア中に広まったサビ病によって一旦衰退し、その後は現在に至るまで、より病気や自然環境に強いロブスタ種が主流として栽培されてきました。

こうした背景から、インドネシアコーヒー=ロブスタ種=安価といったイメージが定着してしまいました。

近年ではインドネシアでもアラビカ種が多く栽培されているのですが、世界の消費国ではこのようなイメージがいまだに根強く残っています。


さらに複雑な流通経路も、インドネシアコーヒーの品質向上の妨げとなってきました。

国営の大規模な農園や精製所が少ないインドネシアでは、ほとんどの農家さんが個人で小さな農園を運営しています。 

自分たちでコーヒーの実を精製して生豆にするための設備や知識どころか、モチベーションもありません。

植民地主義によって植え付けられた労働者階級意識のせいで、小農家さんたちの思考は制圧されてきました。

コーヒーの実を原料として売るだけでは労働に見合う収入さえ得られないというのに、その現状に疑問を抱く人はいません。



通常、農家さんたちが育てたコーヒーの実は、大きな精製工場に安価で買い取られ品種や産地に関係なくゴチャ混ぜにされてしまいます。

その後生豆(焙煎前の状態)に精製され、何人もの中間業者の手に渡ります。その過程で時には他の島や古い在庫豆などとブレンドされ、外国に輸出されます。

輸出された生豆は、到着した国でさらに複数の業者をへて、別の国の豆や古い在庫豆とブレンドされたのち、生産者も生産地も品種も生産年度も見えない『〜ブレンド』と名前がつけられたゴチャ混ぜ豆が一般消費者の手に渡ります。



複数の業者が利益を得るために作り上げられたコーヒー豆の複雑な流通経路(バリューチェーン)。

このせいで、次のような問題が。。。

* コーヒーの実(チェリー)の価格は極端に低く、生計を立てられないために転業や廃業に追い込まれる農家さんが後をたたない。

* 生産国では粗悪なコーヒーに砂糖や粉乳を加えたものが飲まれており、生産者自身が上質のコーヒーの味を知らない。


* 自分たちが作ったコーヒーがどこで誰にどのように飲まれているか知る術がない。


* 本当に美味しいコーヒーが適正価格で消費者に届かない。


* 消費者に産地や生産者が見えない。

まずはこれらの問題を解消するため、生産者と消費者を直接つなげる「ダイレクトトレード」の実現を目標に掲げました。


このダイレクトトレードを実現するために、まずやらなければならない事がいくつかありました。



 



まずは、 私たちの想いに賛同し極上のコーヒー作りに協力してくれる農家さんを見つけること。

 

 

2つ目にごちゃ混ぜではないコーヒーを、単一農園(マイクロロット・シングルオリジン)単一品種(シングルバラエティ)で育てること。



小規模精製所(マイクロミル)を作り農家さんが自分たちで精製できる環境をつくること。

 

農家さんと一緒に消費者が求める味を学び、世界に通用するスペシャルティコーヒーを目指す!


世界中からバリ島の直営カフェにやってくる人々に、インドネシアコーヒーの現状と産地情報を発信する。


日本を含む諸外国に生豆を輸出し生産量と農家さんの収入アップを目指す。

ダイレクトトレードで農家さんと消費者が直接つながるシステムを作る。


まずは①「協力してくれる農家を見つける」を実現するため、志の高い農家さんとの出会いを求めてインドネシア中を旅しました。

多くの出会いと別れ、試行錯誤を繰り返し、やっと巡り会えたのがパートナー農家さん第一号であるパックスラマット(バリ島)です。


彼と一緒に、原種アラビカ単一品種を栽培するための②「小規模精製所」の試験農園と、農家さんが自分たちで生豆に精製できる③マイクロミル(小規模加工場)を作りました。


農家さんを交えた定期的なカッピング、ロースターさんたちとの交流などで④「スペシャルティコーヒーの実現」、さらに順調に営業を続ける直営カフェで⑤「世界中の人々への発信」が実現。


昨年、私たちが農家さんたちと作った「世界に一つだけのコーヒー」生豆を、少量ではありましたが、初めて日本に輸出することができました!

このプロジェクトの最終章である⑥「生豆の輸出」の実現を、可能にする一歩が踏み出せたのです!


生産者と消費者に、お互いの顔が見えるダイレクトトレードまであと一歩のところまでこぎつけました。


あとは国内外に顧客を増やして生産量を上げ、農家さんたちがコーヒー農業だけで自立できる生活を作るだけ。。。


そう思っていた矢先、世界がコロナに席巻されてしまいました。。。


コロナ禍で政府が外国人の入国をシャットアウトし、バリ島を含めたインドネシア全体が完全なロックダウン状態になりました。当然、観光客はゼロ、カフェの売上げは激減状態に。。。

さらに直営カフェや国内で消費されるはずのコーヒー豆は、行き場を失い山積み状態に。。。


バリ島の繁華街だった周辺エリアも、ゴーストタウンと化しました。

 


コーヒーのダイレクトトレード事業やそれを資金面で支えていた直営カフェの経営だけでなく、事業全体の資金源を生み出していた母体ビジネスもろともが崖っぷちに立たされることになってしまいました。


 

 



私たちは、このクラウドファンディングを通して皆さんからのご支援をもとに、

いままで以上に品質にも製法にもこだわった、世界にひとつしかない極上コーヒー豆を農家さんたちと一緒に作り続け



インドネシア各地のコーヒー生産者と日本の消費者の皆さんを、絶品のスペシャルティコーヒーで直接つなぐ活動を続けたいと願っています。


これまで自社農園やファームハウスの運営、コーヒー苗や精製機材の購入などのすべてを賄ってきた、バリ島の街中にある直営カフェThe Koop Roaster & Cafeと母体事業の売上はほぼゼロになってしまっています。


近隣のレストランやショップも、その大半が閉店に追い込まれており、その影響で職を失った人は数えきれません。(追記:インドネシア政府は国としてのロックダウンを2020年末まで延長しました。)


そんな状況下でも、私たちは大切な農家さんやスタッフとその家族の生活を守り続けなければなりません。

インドネシア政府からの補助は全くありません。

地方自治体からの援助は米、インスタント麺、卵などの配給のみで、光熱費、通信費、学費、ローン返済などの生活費が捻出できず、人々の生活はかなり逼迫しています。

そして私個人としても、これまでなんとか自己資金を捻出して農家さんやスタッフをサポートしてきましたが、限界が近づいてきました。。。


皆様からいただくご支援は、以下のように活用させていただきます。

・農園の維持・運営費

・農家さんの生活支援

・カフェの維持・運営費

・カフェスタッフの生活支援


 

 


私たちの「聖水加工、天然酵母発酵」コーヒーは、バリ島の素晴らしい自然と農家さんとの信頼関係がないと作れません。


インドネシアのバリ島、コーヒーの主要産地キンタマーニから少し離れたプラガ地区にあるボン村。私たちのコーヒー豆は、バリ島では聖なる山と呼ばれているチャトゥール山のふもとからふんだんに湧き出る綺麗な水を使って、このボン村で精製しています。

 

「聖水」は、私たちの農園敷地内に湧いています。


この水は、ヒンズー教の宗教行事でお清めなどに使用されているものです


私たちは、ボン村の気候と自然環境に最適なフルウォッシュ加工でコーヒーの精製を行っています。

フルウォッシュ加工の工程で行う発酵の際に、農家さんと試行錯誤を重ねて生み出した天然酵母(バナナ、みかん、ココナッツなど地元産のフルーツ由来)を使用し、この場所で私たちにしか作れない「世界で一つだけのコーヒー」を作っています。



写真上段、左からみかん、バナナ、カシューフルーツ。

下段左からタマリロ(トマトのような味のフルーツ)、ココナッツ、カカオ


肥料は牛の堆肥から作られています。

牛に与える餌は、農園の敷地内に自生する栄養たっぷりの青草のみ。

化学的なものは一切使用せず、現地のものだけを使った自給自足の自然農法で、究極のテロワールを実現しています。

 


ボン村では、コーヒー農家さんたちを中心に、su-re.co社(https://www.su-re.co/)の開発に生ゴミを利用してバイオガスを発生させるシステム(バイオガスダイジェスター)の普及にも尽力しています。


農家さんたちは電気があまり通っていない僻地で暮らしています。調理にはプロパンガスを使いますが、農家さんたちにとってはとても高価なものです。


この装置が普及すると、自分たちで燃料が供給できるようになり、究極の自給自足に一歩近づくことができるのです。


農園に宿泊されるお客さまにも、このガスを使用してお食事をご用意しています。

コーヒー農園ツアーもリターンの一つとしてご用意していますので、気になった方は是非チェックしてみてください

 

 

次にバリ島スミニャックにあるカフェThe Koop Roaster & Cafeをご紹介します。

公式サイト:http://www.thekoopcafe.com/

私たちのカフェ店舗があるスミニャックエリアは、観光客が多く集まる地域で、お洒落な雑貨屋さんやレストランが集まっています。


また、自分たちで作ったコーヒー豆をインドネシア製の焙煎機を使用して店内で焙煎し、新鮮なままでお客様に提供しています。

焙煎豆は観光で来られたお客様にも大変好評で、自国にはない、まさにここでしか買えないお土産として、多くの方にご購入いただいていました。



私たちのコーヒーに対する思いに共感し、日々頑張ってくれているフタッフたちがいます。

カフェのスタッフが日々奮闘してくれているからこそ、農園の運営費がまかなえています。コロナ禍で経営が厳しい中でも、スタッフの生活は最優先で守っていきたいと思うのです。

コロナ以降はインドネシアの国をあげてのロックダウンにより外国人の入国が許可されず、連日大挙していた観光客がバリ島から姿を消しました。


それと同時に、多くのコーヒー好きのお客様で連日賑わっていたうちの店内も連日ひっそりとしています。

 

私たちのコーヒー豆卸先だったインドネシア国内のカフェや焙煎所は、開店休業もしくは閉店に追いやられたところも多く、今年はかなりの量を見越して農家さんたちと心を込めて作ったコーヒー豆も、行き場を失ってしまいました。

 


 


私たちの用意した、リターンの中からいくつかおすすめをご紹介します。

その1:世界に一つにしかない極上コーヒー豆。


私たちの農園で丁寧に作った世界に一つしかないコーヒーです。


ご希望に合わせて、豆のまま、または挽いた状態でのお届けが可能です。

ご自分で焙煎される方には、生豆の発送も行っております。


また業者様で今後仕入れを希望される方も、まずはこちらからサンプルとしてお試しいただけますと幸いです。


柑橘系の酸味とココナッツのようなまろやかな甘み、そして透き通るようにクリーンな後味が特徴です。


産地 :インドネシア バリ島 プラガ ボン村

標高 :1,100〜1,300m

精製 :聖水使用フルウォッシュ 天然酵母発酵

品種 :アロブ (カティモール系)単一品種

 

焙煎度合いはお好みに合わせて、「香りとコクの深煎り」または、「フルーティーさを残したスッキリ後味の中煎り」のどちらでも、美味しく飲んでいただけます。



 

その2:バリ島の人気カフェに名前を残す!


こちらでご支援いただいた方のお名前をカフェ店内に飾らせていただきます!


ご支援者のお名前は、バリ島の人気エリア、スミニャックにあるスペシャルティコーヒー店の壁に記されます。スタッフや世界中からのお客さまが、この店を救ってくれた恩人たちの名前として目を止めることでしょう。 


その3:「未来のコーヒーの森づくりに参加する 〜苗木を植えよう〜」




こちらをご支援いただくと、私たちの試験農園に優良品種のコーヒー苗木が1本植えられます。

さらに、農園敷地内にあるジャワ島から移築した伝統建築のファームハウスの壁に、支援してくださった方のお名前を書かせていただきます。


園に植えた苗木は、実をつけるほどに成長するまで農家さんたちと一緒に大切に育てます。

数年後にはその苗木はコーヒーの森となり、誰かのもとに美味しいコーヒーとなって届けられます。


コロナが収束したら、ぜひ農園に見に来てください。

未来のコーヒーの森を作るお手伝いをして頂いたことを、お子さんやお孫さんにも伝えてください。

未来永劫、後世に残るご支援です。



最後まで、私たちのページをご覧いただきましてありがとうございます。


今回のプロジェクトによって私たちの活動が継続可能になり、コロナの影響を受け発令されていたロックダウン解除後までカフェスタッフや農家さんたちの暮らしを守り続けることができたら、こんなに幸せなことはありません。

コーヒー豆リターンを選んでいただいた方には、唯一無二の極上コーヒーを作った農家さんたちや生産地に思いを馳せていただけること。

農園訪問リターンを選んでいただいた方には、これでバリ島、農園、農家さんがグッと身近なものとなり、コロナが落ち着いた頃に訪れることを心待ちにしていただけること。

そのどれもこれもが、私たちや協力農家さんたちにとってはとてもありがたく、幸せなことです。

インドネシアで私たちと一緒にコーヒーを作ってくれている農家さんたちやカフェを守ってくれているスタッフたちになり代わり、私たちのプロジェクトをご支援いただける全ての人たちに心から感謝します。


近い将来、ブランド名や産地名ではなく、その一粒一粒にまつわるストーリー、生産者の努力やこだわり、真の品質や味わいによって、コーヒーが選ばれるようになることを夢見て。。。







リターンの1つにもある、京都の珈琲焙煎所 旅の音さん から応援メッセージをいただきました!

応援してくださり、本当にありがとうございます!

旅の音さんのコーヒー券がリターンにございますので、是非チェックしてみてください。



京都の 井戸乃井さん より応援メッセージを頂戴しました!

コーヒーと日本茶、違うもののようですが想いやこだわりに対する熱量は同じです。

同じ生産者である修子さんに応援メッセージをいただき大変嬉しいです!

エールに応えられるよう頑張ります、ありがとうございます!

 



リターンの1つにもある、大阪のOSARU COFFEE(オサルコーヒー)さんよりメッセージを頂戴しました!

応援のメッセージを受け取り、これからも私たちのこだわりと想いを実現していきます!

リターンにコーヒー券がございますので、是非チェックしてみてください。

  

 

 

 

プロジェクトのパッケージデザインなどを全て手がけてくださっている

バリ島在住のイラストレーター、Ibu Hinakoさんから応援のメッセージを頂戴しました!

大切な私たちのコーヒーを、素敵なイラストで色付けしてくださり本当にありがとうございます。

 


 


  

静岡のSTERNE COFFEE(シュテルネコーヒー)さんからの応援メッセージを頂戴しました!

リターンにコーヒー券がございますのでぜひチェックしてみてください。

より多くの人に私たちの「正直なコーヒー」を楽しんでもらえるように頑張ります! 

 

 

 

 

インドネシア貿易振興センター所長であるジョゼフ氏より激励レターを頂戴しました!

私たちの小さなプロジェクトは、インドネシアのコーヒー小農家さんたちの経済的かつ精神的自立を支援する有意義な活動として、インドネシア政府からも推薦をいただいています。

 




鳥取県にある zeroken coffeeさん から応援メッセージを頂戴しました!

リターンにコーヒー券がございますのでぜひチェックしてみてください。

農家さんのことを気にかけてくださり、そして応援くださり本当にありがとうございます。

応援に応えられるよう、こだわりつづけ頑張りますのでよろしくお願いします!

 

 



 

バリ島在住のヨガ講師、すぎちゃんから応援メッセージを頂戴しました!

私たちのプロジェクトをきっかけに、コーヒーの楽しみ方が広がったようでとても嬉しいです。

より多くの人に届けられるよう、そしてコーヒーに関わる人のためにも頑張ります!

 

 


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