はじめまして。東京大学大学院 修士一年 永井志帆です。
私は一浪の末、東京大学に入学した後、雑誌ViViの専属モデルオーディションに出場し、セミファイナルまで残った経験があります。また去年まで『東大美女図鑑』という東大の学生が主体で作る写真集にもモデルとして参加していました。
このような自分の経歴を見て、私は『ステレオタイプ』的な称号にこだわってきたんだなと思っています。学歴と容姿、昔から、その二つにおいて自分がダメだなと思わされるような出来事がたくさんありました。だからこそ、称号を得ることで他人に評価されたいと頑張ってきました。
それでも、そうやって頑張ってきた自分を振り返ったときに、東大だとか、美女だとか、そんな『ステレオタイプ』的な称号を抜きにしたときの私らしさってなんだろうという疑問はずっと残り続けました。
このプロジェクトは、私のそんな小さな問いから始まっています。
「みんな違ってみんないい」って何!?問いから始まるフォトエッセイを作りたい。
このプロジェクトは、ミスコン出場者へのインタビューやエッセイを中心に彼女たちの写真を添えたフォトエッセイを作り、『ステレオタイプ』とそんな問いに近づいていきたいと思っています。
このプロジェクトをやろうと思った理由
私はずっと、「みんな違ってみんないい」という言葉の無責任さに違和感を覚えていました。周りの人に「頭がいいね」「かわいいね」と言われて褒められている人がいる横で、具体的な理由もないのに「みんな違ってみんないいんだから、あなたらしくていいのよ」と言われて自信を持つ、なんて無理だと思っていました。
「あなたらしさ」や「私らしさ」って一体何?ステレオタイプ的な称号も私を作ってきたものなんじゃないの?それなら「私というもの」は一体どこからどこまで?私を含めて誰も「本当の私」なんて知らないんじゃないの? そんな曖昧なものにどうしたら自信が持てるの?
ずっとそんなことを考えて悩んでいた中で、『自分らしく輝く』ことをコンセプトにしているViVi編集部でインターンをさせてもらえるようになってからやっと、少し自信がつきました。
「みんな違ってみんないい」と本気で全ての人が思える世の中は、一人ひとりがしっかり自分自身や目の前の相手に対して持っている『ステレオタイプ』を自覚して、それを踏まえて相手の様々な面を受け入れることができるように対話・行動できる世の中だと今は考えています。
このプロジェクトで実現したいこと
急に『ステレオタイプ』の自覚と言われても、正直目に見えないこのようなものにピンとこない方は多いと思います。別にそんなもので悩んでいない、自分は持っていないと思うかもしれません。
それでも日常の中には『ステレオタイプ』的な考えが溢れています。
もちろん多くの人が当てはまるから、このような考え方が『ステレオタイプ』として存在しているのであって、私は必ずしもこのような『ステレオタイプ』の全てが完全に悪だとは思いません。
『ステレオタイプ』があることで思考が単純化でき、いいこともたくさんあります。
だから悩んでいない人に、悩め!と言いたいわけではありません。
でもそこにある、ということは知っていて欲しい。「自分らしさ」にモヤっとしたことがある人にはその原因かもしれない『ステレオタイプ』にもっと自覚的であって欲しい。
今回はその手段として、『ステレオタイプ』に多くの人が興味関心を持ってくださるよう、ミス東大コンテストの過去の参加者に協力していただき、フォトエッセイを作りたいと考えています。
長らく『ステレオタイプ』の象徴のようだったミスコンも、最近ではもう、ただの容姿や歌・ダンスのコンテストではありません。出場者たちそれぞれの自分らしさが、強く求められるようになってきています。
ミスコン出場者という『ステレオタイプ』を通した自分と、『ステレオタイプ』というフィルムを取り去った自分らしさ。それらとどう向き合い、どのように表現していくか。
大勢の人の前に立つ彼女たちが、今のミスコンに対して何を思うのか。東大ミスコン当事者たちが、東大のミスコンを語る。ミスコン内部から、ミスコンを考えていき、ミスコンを新しい形に再定義していく。すごく面白いと思いませんか?と同時に彼女たちの例は、読む人それぞれにとっても自らの『ステレオタイプ』と『自分らしさ』それらとどう付き合っていくか考えるきっかけになると思っています。
インタビュー・対談で扱いたいテーマ
もう少し具体的に、何をこのフォトエッセイで扱いたいのか、想定している質問を交えて説明したいと思います。
ミス東大コンテストの参加者の中には、毎年『自分に求められている(ように感じる)ミスコン像』とセルフプロデュースの過程で切り捨てていく自分の一面との乖離に悩む人もいます。
毎日「自分らしさ」や自己表現の仕方を考え、不安になりながらも様々な投稿をし、応援してくださる方の反応に勇気づけられたり悲しく思うこともある。
そんな彼女たちを例に、ミス東大コンテスト参加者がどのようなものを『ミスコンらしい』と感じ、何をミスコン中に表現できて、何がなぜ表現できなかったのか。
コンテストの最中やその後何を考えているのか。彼女たち自身が近年様々な批判の的にされてきた『ステレオタイプ』や『ミスコン』をどういうものとして捉え、どう付き合っているのか(きたのか)。
彼女たちの内面を文章という目に見える形にしたいと思っています。
また、フォトエッセイ内の写真に関しては参加者がミスコン中には表現できなかったことを中心に撮影し、ご支援いただいた方に彼女たちの新しい魅力的な側面を伝えられるものにしたいと考えています。
このプロジェクトに賛同してくれた東大ミスコンメンバー
このプロジェクトに賛同してくれたデザイナー
このプロジェクトにご協力いただいた団体
CCU(CampusContestUnion)
東京大学広告研究会
※この写真集にモデルとして参加してくれる東大ミスコンメンバー、団体、デザイナーを随時追加・紹介いたします。
プロジェクトを一緒に作り上げていくメンバー
資金の使い道
いただいた支援金は、フォトエッセイの印刷費用、協力してくれた編集、デザイン、カメラマン、モデルへのお礼などフォトエッセイの制作費用にいたします。目標を超えて支援金が集まった場合は、フォトエッセイをさらに良いものにするために使用いたします(その都度、具体的に報告しようと思います)。
リターンについて
完成版フォトエッセイが手に入るプランの他にも、電子ファイルでこのフォトエッセイが欲しい人用プラン、オフショット写真プラン、質問を決められるプラン、受験相談プランなど、目標達成のために価格においても内容においても様々なプランをご用意させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします!
実施スケジュール
2020年9月末〜10月中旬
写真集の全てのページのラフを描き、構成を全て決定します
2020年10月中旬(達成の目処が立ちしだい)〜11月末
参加者の撮影→写真選定、編集
2020年12月中旬〜末
写真集完成
2021年1月〜
リターンのお届け
最後に
ここまで読んでくださったみなさま、本当にありがとうございます。
冒頭にも書いたとおり私は「自分らしさ」や『ステレオタイプ』にずっとモヤモヤした想いを抱えてきました。同時にミスコン参加者の友人が多かったこともあり、ミスコン内部からミスコンのあり方を積極的に考えていく場を作り、発信していくプロジェクトができないかという思いもありました。
今回両方を同時にかなえるようなプロジェクト、しかも自分がやってきたことを生かせるようなプロジェクトを思いついたことで、やっと一歩踏み出すことができました。
しかし、残念ながら本プロジェクトは実行に多額の費用がかかるため、All-or-Nothing方式で実施することになりました。目標金額に満たない場合は、計画の実行及びリターンのお届けはございませんが、この課題には実行グループの一人一人が今後も取り組んでいくつもりです。どうぞご支援のほど、よろしくお願いいたします。
最新の活動報告
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2021/02/28 00:24こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
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