▼はじめにご挨拶
私達「国立(くにたち)オペラ・カンパニー青いサカナ団」は1989年の創立以来、オリジナル新作の日本語オペラを創作し、上演してきたオペラ劇団です。「知る人ぞ知る」といったマニアックな活動をして来ましたが、もっと多くの方々に私達の音楽の魅力を知って頂きたいと、今回、28年間の活動で初めて、舞台公演ではなく、スタジオ録音によるCDをリリースする計画を始めました。
今回のCDは今年11月1日にリリース(税込価格3,300円)を予定しています。店頭販売でも、ダウンロードでも購入が可能になるCDですが、音に妥協をせず活動して来た団体としては、やはり豪華な編成で、少しでも魅力的で優れたサウンドでレコーディングを行ないたいと考え、その為の資金を募ることに致しました。
皆様のご支援で、より魅力溢れる優れたアルバムに仕上げることが出来ます。是非、お力をお貸し下さい!
Vocal/Anna Seguchi
▼どんなCDになるのでしょう?
青いサカナ団の作品は芸術監督である作曲家、指揮者の神田慶一が作曲/脚本・歌詞を手がけています。今回収録される曲は、過去18作のオリジナルオペラの中から選りすぐりの14曲のアリアを神田が持ち得る限りのテクニックと愛情を注いで新しくアレンジしたものです。ロックテイストのものからジャジーなビックバンド風のもの、ミュージカル風のもの、果てはフォーク、フュージョン、レゲエまで取り込み、そしてオペラ団体ならではのクラシックなサウンドまで、多彩で旨味溢れるフルコース料理を作り上げました。ジャンル分けが難しいタイプのサウンドですが、ニュータイプのポピュラー音楽と受け取って頂ければ嬉しい限りです。
もちろんオペラ団体としては「物語性」を捨て去ることは出来ません。全14曲73分を通じて、ある1つの物語が「隠し味」として底辺に横たわっています。その意味では昨今ではあまりお目にかからなくなったコンセプトアルバムであるのが、今回のCD「月を作る計画」なのです。
Vocal/Arika Iwata
▼全てが生演奏でゴージャスな73分をお届けします!
様々なタイプの編曲が施されたバラエティ豊かなアルバムですが、オペラ団体ならではのゴージャスさを備えたままポップに変容しています。ポップアルバムに仕上げる為には、基本となるのはドラム、パーカッション、エレキベース、ギター各種によるバンドユニットです。その上でサカナ団が自信を持ってお届けする弦楽器、木管楽器によるオーケストラのサウンド、更にはサックス群をフィーチャーした金管ビックバンドのサウンドを取り込み、そして合唱を加えて絢爛豪華な世界を作り上げます。この編成だけでも一見の(いや、一聴の)価値があると思います。
そして何よりも力説したいのが、今時レコーディング現場では珍しくなった「打ち込み無し」(コンピューターによるシーケンスを一切使わず)「生演奏」のみで作り上げるという手法です。これは時間も経費もかかってしまう、今時では実に「非効率的」なレコーディングの手法です。でも、そこはオペラ団体の特質があり、指揮者が全てをコントロールし、そのタクトの元、全てのサウンドを一つにまとめてみせるのです。
今回のCDは「End of blue project」という名義でリリースします。「青いサカナ団」名義だとオペラCDと誤解されると思い、敢えてバンド名を付けています。以前から「サカナ団」をご存知の方にとっては「オペラでないのか?」と驚かれるかもしれません。今回は一人でも多くの方にサカナ団の音楽を聴いていただき、何より私たちの音楽を楽しんでもらえたら、との気持ちから、敢えてクラシックに固執せず、ポップアルバムとしての発信を選択しました。
お聴き頂く皆様には、どの様な音楽として届くのでしょうか? 新しいタイプの音楽として聴こえる? それとも懐かしいタイプの音楽として聴こえる? それは今の段階では分かりませんが、自信を持って言えることがあります。それは…「どれも、間違いなく、とても良い曲です!」
収録された中の、どれか1曲でも皆様にとって心に残る曲になってもらえれば…、そんな思いを込めて、活動28年目で初めてのデビューCDを作っています。
Vocal; Hiroshi Shikano
▼収録される全14曲の紹介と、原典となっているオペラ作品の紹介
1;ロレンスの昔語り (from 歌劇「クローンのジュリエットはロミオの夢を見るか?」)
2;動物園は雨の中 (from 歌劇「Rapunzel-3058」)
3;ジュリエット・タンツ (from 歌劇「クローンのジュリエットはロミオの夢を見るか?」)
4;月を作る計画 (from 音楽劇「ルシファーの夜」&「星降る夜に逢いましょう」)
5;終わらない夏の王国 (from 歌劇「終わらない夏の王国」)
6;クジラの形の大きな雲 (from 歌劇「アゲハの恋」)
7;サーカスの団長になりたい (from 歌劇「1983」)
8;ドルフィンズ (from 歌劇「海の青よりあおいもの」)
9;アゲハの唄 (from 歌劇「アゲハの恋」)
10;ユメコの唄 (from 歌劇「あさくさ天使」)
11;サーカスの日々 (この曲だけオペラ未収録の神田が20歳の時のバンド音楽です)
12;ロレンスの昔語り(リプリーズ)(from 歌劇「クローンのジュリエットはロミオの夢を見るか?」)
13;夢見る様に空を飛びたい (from 歌劇「輝きの果て」)
14;おやすみ (from 歌劇「終わらない夏の王国」)
(10曲目の「ユメコの唄」の初演時のオペラ公演〜東京文化会館をYouTubeでご覧下さい!)
Concertmaster&Violin/Kanade Narihara, Horn/Yoshiyuki Tsukihara
▼バンドメンバー&参加ミュージシャンの紹介
Vocal;瀬口杏奈、岩田有加、鹿野浩史、神田慶一
Strings;成原奏 &Les Cordes du poisson bleu
Strings Quartet;成原奏、奥野玄宜、渡邊田鶴野、富永佐恵子
Drums;丹寧臣、Percussion;見谷聡一、Timpani&Percussion;荻原松美
Ac.Guitar;谷川英勢、E.Bass/E.Guitar/Piano&Keyboards;神田慶一
Flute;西田紀子、Oboe;小野寺彩子、Clarinet;好田尚史、Fagotto;宮崎寿理
Horn;月原義行、Tuba;国木伸光、Sax;坂口大介、大石俊太郎、石名田亜紀
Trumpet;笠原日向、Trombone;嶋田慎
Vocal ensemble & Chorus;諏訪由希子、山崎由璃
栗橋恵、大和田晴菜、横山美桜、阿部映美、福澤敦子
Kids vocal;山本菜生、岩下享右、武田愛依、山本日菜
Chorus;青いサカナ合唱団
岩上晴菜、岩下寿美子、高畑貴子、間渕弘江、米山彩音、若山洋子、荻原松子、岩下宗矢
+スペシャルゲスト歌手(CDブックレットと非売品DVDで公開します)
All words&melodies/arranged/conducted/produced by 神田慶一
Engineer;阿部哲也、Released;HD Impression
Flute/Noriko Nishida,Alt-sax/Daisuke Sakaguchi
▼「HDインプレッション」レーベルについて、レコーディングスタジオ「音響ハウス」について
今回リリース元となる「HD Impression」は、ポップ/クラシックのジャンルを問わず、優れたミュージシャン達によるアルバムを「現在のテクノロジーが可能な限り良い音で」リリースすることを指針にしているレーベルです。特質としては「ハイレゾ」と言われる、最高音質のサウンドを録音、発売、配信することに特化しているレーベルなのです。今回のアルバムのコンセプト、楽曲、音楽編成等を納得頂き、このレーベルからのリリースが実現しました。CDの購入でも、配信ダウンロードでも「ハイレゾ音源」が皆様のお手許に届きます。ただし(音質は落ちても)もっと「手頃に聴きたい」という方のニーズに応える為に、一般的なダウンロードサービスである、i-tunesやAmazon等ネット通販でのダウンロードも可能になることになりました。皆様のニーズに合わせて、それぞれの音源をお聴き頂きたいと思います。
HD Impressionホームページ;http://www.hd-impression.net/
今回のセッションで使用するレコーディングスタジオは、あの伝説の「音響ハウス」です。音響ハウスと言えば、日本の音楽シーンに様々な革命を起こした伝説の名盤を数多く生んだスタジオとして有名です。今回のレコーディングも、それら先人の足跡に倣おうと、オーケストラ、ブラス、合唱を音響ハウスでレコーディングします。このスタジオが伝説を作って来た理由は、スタジオ音響の素晴らしさにあるのです。今回のCDも素晴らしいサウンドが記録されることは間違いないでしょう。
▼青いサカナ団のこれまでの活動の概略
1989年創立、スタンダードなオペラとマイナーな近代オペラの発掘、新作オペラ発表を活動の3本柱に据えて活動を開始する。1994年「トゥーランドット」公演より本拠地を中野ZEROホールに据える。2003年「僕は夢を見た、こんな満開の桜の樹の下で」で佐川吉男音楽賞受賞。これを機に神田作品がサカナ団の活動の本筋になり、以降は神田オリジナル作品の創作、発表に専念する。2004年「あさくさ天使」を東京都江戸開府400年記念事業として東京文化会館で公演。
2007年「アゲハの恋」より新国立劇場に於いて公演。2009年「終わらない夏の王国」を石川県金沢市の委嘱作品として公演。 2014年「銀河鉄道の夜」よりすみだパークスタジオに於いて公演。 2016年「海の青よりあおいもの」より東京芸術劇場シアターイーストに於いて公演。現在まで18作のオリジナルオペラを発表。
青いサカナ団ホームページ;http://www.aoi-sakana.jp/
▼資金の使い道
前述した様に今回のレコーディングは、今時珍しい「全編生演奏」にこだわって作っています。それは普通のバンドのレコーディングと異なり、オペラ団体である青いサカナ団のアルバムとしては、やはり音の良さや音質にこだわりたいからです。このこだわりは必ずや、お聴き頂く皆様の感動に繋がるはずだと信じています。
その豪華な仕上がりの為には、これだけの大編成のセッションを実現するスタジオの確保、特に音響環境を準備する為に全体で350万円の予算が必要になります。現在も資金調達に奔走しておりますが、それでも資金の不足が出ています。このクラウドファウンディングを通じて、皆様から今回のアルバム誕生の為にご支援を頂き、加えて、今回の生み出される「新しい音楽」の誕生に、皆様お一人おひとりのお力添えを頂きたいと、心よりお願いする次第です。
Vocal, Bass, Keyboard/Keiichi Kanda
▼最後までお読み頂き、ありがとうございます!
今回の様なクラウドファウンディングで自らの活動を知って頂き、ご支援をお願いする機会は今回が初めてです。どの様な方々の目に留まるか、どの様なリアクションがあるか、手探りで進めています。至らない点など様々な箇所にあるかも知れません。それを含めて、ご支援だけでなく、今回お読み頂いた方々のご意見やご感想を頂戴出来ればありがたい限りです。
そして、今回のCD製作に留まらず、今後の青いサカナ団の舞台活動、音楽発信などに興味を持って頂けたら、これに勝る喜びはありません。舞台や音楽が無くても生きていけるでしょうが、それらが身近にあった時、皆様の束の間のひと時が、ほんのちょっとだけでも、より感動的でより幸福なものになって頂けたらいいな…、と願っています。
最後の最後に…。少々個人的な話ですが、今回のCD製作企画は実は10年越しの計画です。今や伝説的な存在になっているバンド、ムーンライダーズのドラム、かしぶち哲郎さんとのコラボレーションとして、企画されデモテープ製作まで進んでいたプロジェクトでした。一部の雑誌で触れられたこともあるので、ご存知の方がいらっしゃるかも知れません。その後、残念ながらかしぶちさんがお亡くなりになり、この企画も宙に浮いたままになっていました。彼との約束もあって、どうしても、この企画を実現させたい、という強く熱い思いが今回のCD製作に宿っています。
その様な熱い思いも乗せながら、今回のアルバムを「最高の素晴らしい出来」に仕上げたいと願っています。皆様からのご支援を心よりお待ちしております!
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