はじめに・ご挨拶
岩手県北上市の酒蔵『喜久盛酒造』五代目蔵元の藤村卓也と申します。
当プロジェクトをご覧頂きありがとうございます。
弊社は明治27年より岩手県北上市で酒造業を営んでいる市内唯一の酒蔵です。
代表銘柄は地元の伝統芸能に因んだ『鬼剣舞(おにけんばい)』です。北上市の農家と契約栽培した『亀の尾』と『ひとめぼれ』を使い、純米吟醸酒と特別純米酒の二種類を造っています。
地元以外の日本酒ファンの皆様には県外を中心に普及している『タクシードライバー』の方が馴染み深いかもしれません。こちらは岩手県でしか栽培されていない飯米『かけはし』を使用して造った純米の原酒で、命名とラベルデザインは映画業界で活躍する高橋ヨシキさんが手掛けました。
先代の急逝に伴い、平成15年に自分が30歳で蔵を引き継いでからは純米酒の製造に力を入れつつ漫画家やデザイナーやミュージシャン、ゲームクリエイター等、他業種の方々とコラボして商品開発やプロモーションをするなど独自の展開を繰り広げてきたのですが、平成23年に東日本大震災で被災し、屋根が潰れ土蔵が崩れるなど酒蔵半壊と醤油蔵全壊の被害を受けました。
その後、廃業した同業者の酒蔵を間借りする形で製造所を隣町である花巻市東十二丁目に移転しましたが、創業地である北上市の本社でも洗瓶・貯蔵・火入れ・出荷等の作業をしており、現在は二ヶ所の拠点で営業を続けています。
※詳細は下記サイトをご覧下さい。
https://kitakami-shigotonin.com/zukan/kikuzakari/
いつかは北上市の本社蔵を修復して製造所を創業地に戻そうと日々営業していたところではありますが、東日本大震災からのリカバリーを果たす前に再度本社蔵が被災してしまいました。
今回の雪害と地震で最も被害が出たのは洗瓶機を置いている部屋で、そこの屋根が潰れてしまった為、洗瓶作業が行えず、今年搾った新酒の瓶詰めが出来ない状況に陥っています。
洗瓶室は手が届く高さまで天井が落ち、配管も破損しました。
出入り口も歪み、木造の建屋を一升瓶のプラスチックケースで支えている状態です。
ボイラーの煙突も破損しました。
このプロジェクトで実現したいこと
雪害と地震で被災した酒蔵を直し、従業員が安心して働ける場を確保したいです。
プロジェクトをやろうと思った理由
東日本大震災の教訓もありますので、当然建物にも保険はかけております。
しかし、修復費用の四分の一以下しか保険金が下りなかった事もあり、またコロナ禍によって酒類販売の将来性にまだまだ不安が残る事から当プロジェクトで皆様からのご協力を頂こうと思いました。
これまでの活動
弊社は平成26年に岩手県で初の全量純米蔵となり、ベテランの南部杜氏と共に社員一同が岩手県産米のみで純米酒だけを造っています。米は全て10kg単位で洗って限定給水、バーナーと和釜を使って米を蒸し、麹は全て手作りで麹菌は岩手県オリジナルの『黎明平泉』のみを使用、全て1タンクあたり総米1000kg前後の小仕込みをし、醪は全て昭和30年製の佐瀬式で槽しぼりをして炭素濾過も加水もせず、全商品を無濾過原酒として出荷しております。
生産量は約200石ほどの岩手県最少クラスの酒蔵ではありますが、その取り組みに賛同して頂いたお取引様のおかげで現在は北海道から九州まで販路が広がり、元々は地元が九割だった出荷率も現在は県外が七割となっております。
資金の使い道と実施スケジュール
酒蔵の修繕費用と返礼品の調達や発送の経費に充てさせて頂きます。
2021年4月 クラウドファンディング開始
2021年6月 クラウドファンディング終了
2021年7月 リターン発送
リターンについて
弊社ではお酒を造る一方でTシャツやパーカー、スウェットパンツやコートなど、アパレルを中心にグッズ制作も行っております。今回の返礼品にはかつてコラボしたデザイナーの方に当プロジェクトの為だけのデザインを依頼し、新作のTシャツを作って頂く事になりました。
お酒は下記の物をご用意しております。
上記のお酒に非売品のラベルシールをセットでお付けします。
また既存の商品に加え、当プロジェクトオリジナルラベルの焼酎もご用意しております。
最後に
当プロジェクトでの屋根の修復はあくまでも通過点でしかありません。
自分の最終的な目標は製造拠点を創業地である北上市の本社蔵に戻す事です。
しかし酒蔵丸ごとの修復は莫大な費用がかかり、現在の生産規模で実現するには果てしない道のりではありますが、この先何年かかっても成し遂げようと思っておりますので、まずはその第一歩となる屋根の修復に皆様のお力をお貸し下さい。
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