▼はじめに:「谷崎潤一郎びより」について

「谷崎潤一郎びより」とは、文豪・谷崎潤一郎に関する本120冊以上の揃った図書室で、ゆったり読書の時間を愉しめるブックカフェイベントです。

坂本葵(『食魔 谷崎潤一郎』新潮新書)が企画・運営し、2016年から開催しています。

昨年は阿佐ヶ谷の枡野書店をお借りし、谷崎の命日に近い7月31日に開きましたが、今年は杉並の「猫々文庫」という書庫兼ゲストハウスを使います。

さらに、多くの人のお力をお借りして、ゲストを招いてのトークイベントや朗読会などのプログラムを予定しています。

それらの企画をより充実させ魅力的なものにするため、皆様のご支援を仰ぎたい、というのがこうしてクラウドファンディングを行う趣旨です。

もし目標額を大幅に上回るご支援を頂いた場合、黒字分は谷崎潤一郎ゆかりの文学館へ寄付いたします。

 

(※以下、「谷崎潤一郎びより」で読める本や各企画について紹介しています。クラウドファンディングについて知りたい方は、途中は飛ばして次の見出し「このプロジェクトを行う理由」までスクロールしてください)

 

会場のメイン本棚に並んでいるのは、すべて谷崎潤一郎に関する本、全120冊以上!

古い初版本、文庫本、伝記や研究書、文学館発行資料、雑誌、漫画、翻訳洋書など。おなじみの文庫本からマニア向けの研究資料まで。

どれでも自由にお手に取ってご覧頂けます。

 

トークイベント「文豪失格×谷崎潤一郎」出演:千船翔子

人気漫画「文豪失格」の千船翔子さん登壇! フードファイターTANIZAKIの魅力からディープな文豪旅行まで、縦横無尽に語り尽くす。

10/21(土) 17:00-19:00 |@猫々文庫|料金1500円、抽選申込制、定員15名

 

朗読会「天鵞絨の夢」

水辺に建つ白亜の館、それは綺想の楽園にして「女王」の魔睡の褥だった――

第一部:朗読劇『天鵞絨の夢』より「第一と第二の奴隷の告白」(鏡谷眞一)

第二部:トーク「谷崎潤一郎の人工楽園」(坂本葵)

10/22(日) 17:00-19:00 |@猫々文庫|料金1500円、抽選申込制、定員15名

 

本を読みながら、珈琲や紅茶とともに谷崎ゆかりのお菓子も楽しめます。

谷崎がお気に入りだった熱海・三木製菓の洋菓子「ネコの舌」、京都・村上開新堂のクッキーなどをご用意します。

また、谷崎が愛した可愛い飼い猫たちの紹介タグをつけた「谷崎ねこ茶」も、当イベントオリジナルでご提供します。

 

和室の一間では、「谷崎潤一郎かるた」「谷崎で575」などカード遊びもできます。

 

この他にも谷崎だけでなく、鷗外から三島まで、近代日本の文豪たちの本を多数取り揃えています。

文豪ファンにとっては何時間でも楽しめる空間になるはずです。

 

▼このプロジェクトを行う理由

「多くの方が気軽に訪れて谷崎の本を手に取ってほしい」という思いから、今回は時間料金制ではなく、図書室のみの利用は無料という方針にしました。

また10/21(土)のトークイベント、22(日)の朗読会では外部からそれぞれゲストを招いて開催します。

主にそのゲスト出演料や会場設備のために、どうしてもイベントチケット代ではまかない切れない多額の費用が発生します。

さらに今回は大正時代の谷崎初版本から、『美食倶楽部』(春陽堂)、『天鵞絨の夢』(天佑社)の新装復刻というプロジェクトも行いました。

原本の画像データを、読みやすい見た目になるよう1ページずつ丁寧に画像処理する作業だけでも多くの工程が必要で、印刷製本には費用が掛かります。

 

そこで、これらの活動を実現するために皆様からのご支援を頂ければ、とお願いする次第です。

本来なら自費でまかなうべき費用ではないか? というご批判は重々承知しております。

しかし、私は既に多額の私費を投じており、一個人でできることには限界があるのも事実です。

せっかくイベントを開催するなら、一人の腕でこじんまりとやるよりも、皆様のお力添えを頂いて内容を充実させた方がよいのではないか、と考えてクラウドファンディングという方法を選びました。

▼資金の使い道

皆様からのご支援は、出演者謝礼、朗読会の稽古場レンタル費、会場の設備・機材、復刻本の出版費、配布資料の印刷費、消耗品雑費、前夜祭の開催費などに充てます。

目標金額を超える支援金を頂いた場合は、図書室展示のさらなる充実を行うことができます。

もし幸いにも、当初の目標を遥かに上回るご支援を頂くことができましたら、黒字分は谷崎潤一郎ゆかりの文学館へ寄付いたします。

▼リターンについて

谷崎文学のヒロインたちの名前を冠した、4種類のリターンをご用意しました。

いずれも共通で、谷崎自筆文字をコラージュした倚松庵箋デザインのお礼カードをご送付、および会場内にパトロンとしてお名前を掲示いたします(希望者のみ)。

「谷崎潤一郎びより」へお越しの予定の方だけでなく、遠方で直接来られない方にも、心づくしのリターンをご用意しております。

(1)【ナオミ】(3000円) 10/20前夜祭ご招待

(2)【雪子】(3000円) 復刻本『美食倶楽部』『天鵞絨の夢』+「人魚の嘆き」栞と蔵書票

(3)【春琴】(4000円) 上記2【雪子】+お礼カードに谷崎自筆文字コラージュでお名前を入れます

(4)【リリー】(5000円) 上記3【春琴】+幻の封印作品「鴨東綺譚」のテクスト

※詳細は「リターンを選ぶ」にてご確認ください

▼最後に

発端は私の谷崎文学愛から手作りで始めた「谷崎潤一郎びより」ですが、気づけばどんどんやりたいことが膨らむばかり、ついにはトークに朗読会までやることになってしまいました。

漫画家の千船翔子さんとは今年の5月末からトークイベントについて話し合い、連載を抱えてご多忙のなか複数回の打ち合わせに応じてくださいました。

朗読会をお願いした役者の鏡谷眞一さんは、毎日熱心にテキストと向き合って稽古をしてくれています。

多くの方に支えられてこの企画が実現に向かいつつあることに対し、主催者として感謝の言葉もありません。

谷崎文学を愛する方、一緒に「谷崎潤一郎びより」を盛り上げたいと思う方。

どうかぜひ、本プロジェクトにあなたのご支援をお願いいたします

▼出演者・主催者プロフィール

▼千船 翔子(ちふな しょうこ)

漫画家。文学史が題材のギャグマンガ「文豪失格」(COMICリュエル)連載中。千葉県船橋市出身。趣味は歴史散策。好きな文豪はドストエフスキー。

[単行本]

・『文豪失格』 (リュエルコミックス) 実業之日本社, 2015

・『文豪失格 文豪の恥ずかしい手紙編』 (リュエルコミックス) 実業之日本社, 2016

(いずれも監修: 一柳 廣孝, 原作: AIR AGENCY・フロンティアワークス)

 

▼鏡谷 眞一(かがみたに しんいち)

文筆家、役者

1997 速瀬れい主催の同人『RIPPLE』に参加。2001年の休刊まで執筆。

2001 gROTTESCO△sEPHIRAH 演劇公演『帝國曼陀羅見世物館』に役者出演、ならびに関連ミニコミの執筆。

2004 土屋豊監督の映画『Peep 'TV' Show』に役者で出演。

2004 TOKYO DARK CASTLE Vol.5で上演された演劇『Die blutig Sühne』の台本を執筆。

2006 『瀕死の奴隷』パフォーマンス公演 "ディオニソスの宴~ひと夜限りのカーニバル~"で上演されたモノローグ劇『嘆願おく能わず』を執筆。

2015 ピアノ弾き語りシンガーソングライター永井幽蘭に歌詞『死のゆび』を提供。

 

▼坂本 葵(さかもと あおい)

作家、1983年生まれ。猫と文学を愛しています。谷崎潤一郎作品の初出誌面を掲載するサイト「谷崎さんのところ」管理人。

[著書]

・文豪ノンフィクション『食魔 谷崎潤一郎』(新潮新書, 2016)

・小説『吉祥寺の百日恋』(新潮社, 2014)

[メディア出演]

・Eテレ グレーテルのかまど「谷崎潤一郎のモカロール」(2016年11月21日放送)

・文化放送「浜美枝のいつかあなたと~浜さん家のリビングルーム」(2016年6月26日放送

 

▼会場情報

猫々文庫

杉並の井の頭通り沿いにある、書庫兼ゲストハウスです。

[アクセス] 京王井の頭線「西永福」or「浜田山」駅徒歩9分

[所在地] 〒168-0065 東京都杉並区浜田山3-10-8 #301

[問い合わせ先] info◆aoi-ss.la.coocan.jp (◆を@に変えてご送信ください)

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