実施理由/背景
入院している子どもたちは日々辛い治療に耐え不安を抱えています。
病気の治療を最優先に日々を過ごす子どもや入院患者たちは、治療が終わると多くの時間を退屈に過ごしていることも多く、付き添う母親や親類家族も疲弊しているケースがあります。 病院での日常生活は「治療」が最優先され、病院内で過ごす時間は「不自由」で「拘束された時間」となります。患者に日常的に接し、治療に寄り添う医師や看護師たちも診療や業務に忙殺されており、個人の心のケアまでは十分に行き渡っていないのが現状です。しかも現在はコロナ禍の影響により外部からの立ち入りが厳しく制限され、家族と面会する機会も少なく、心の拠り所のない状態が続き、苦しく辛い治療や先の見えない不安や悲しみ、寂しさに打ちひしがれています。そんな彼らが笑顔になれる場所や機会(きっかけ)が少しでもあれば…。不安や悲しみ、寂しさを少しでも和らげ、前向きになれるきっかけをつくることができたら。本人のみならず、患者に寄り添う家族の力になれたら。心の不安を取り除き、笑顔を。愛の繋がりと絆を育むために。再び元気と勇気を取り戻し治療を前向きにとらえ、ポジティブに日々を過ごしてもらえたら。そんな思いからこのプロジェクトを立案致しました。
プロジェクト内容説明
アートを用いて楽しい病院空間を演出。「病院内テーマパーク化アートプロジェクト」
【実施プロジェクト(1)】
ホスピタルクラウンが院内・ロビー内(小児科等含)を盛り上げるパフォーマンスを実施。
治療待ちの患者や子どもたちに接して治療頑張ってね勇気のシール又はお守り等のグッズを配布
【実施プロジェクト(2)】
障害者アートを使ったヒーリングアート(癒しのアート)の設置(壁面アートの採用)
静岡県内で活動する障害者アート作家より「元気になる」「癒される」アートを提供頂き、病院内の患者の目に留まる箇所へ大判に印刷し壁面アートとして設置。障害者作家へは作品提供のフィーを支払うことで社会参加、創作意欲の向上、自立へ向けた活動実施等のメリットもある。
【実施プロジェクト(3)】
診療や待ち時間に気軽に活用できるアートワークショップの開催(絵手紙を描こう)
実行可能な病棟、ロビー、待合、ラウンジ、休憩コーナー等に小さなスペース(ブース)を設け、無償で患者本人や付き添い見舞いの家族、治療待ちの方が気軽に参加できてプレゼントしやすいアート絵手紙等のワークショップを実施する。
目指すところ
不安や寂しさを抱える入院中の子どもたちに笑顔と癒しの時間を!
【現状の課題】
(1)本来精神の安定と心の安らぎを必要とするべき病院施設には癒しの空間が少ない。
(2)受診や検査時においても待ち時間が長く無機質な空間に長時間置かれやすい。
(3)病院内では会う人や機会を制限されることも多く、日常的にやることがなく変化に乏しい。
(4)コロナ禍の影響により大切な人が入院している際にも家族保護者をもってしても面会を制限又は謝絶されることも多く、入院または診療患者に寄り添うことができず精神の不安と寂しさを与えるリスクも上がっている。
(5)孤独や不安、寂しさや苦痛、恐怖に無機質な空間で耐えている。
(6)楽しめる外部の刺激・コミュニケーションから隔離されている。
これらのような現状の課題を克服し、前向きな気持ちになれるように病院内を明るく楽しい場所にしたい!
通常であればあたたかい家庭では親兄弟と、学校では先生や友達と笑顔で勉強やスポーツに勤しみ、遊びを通じて夢を育む、成長のもととなる大切な時間を過ごしているはずです。
病院内で入院を余儀なくされた子どもたちは、親族や友人、明るく楽しかった日常から引き離され、暗く制限された病院内で苦痛や不安、悲しみを感じながら辛い治療に耐えています。
そんな子供たちに少しでも笑顔になって欲しい。苦痛や不安や寂しさに負けずに前向きな気持ちで治療を受けてもらえるような楽しい癒しの時間を提供したい。
そして日々我が子に付き添い、心から我が子の笑顔を願う母親や家族にも安らぎと笑顔の時間を提供できたらと思っています。
そのために皆様のご支援をどうぞよろしくお願い致します。
寄付の使い道
受け付けました寄付は、下記の用途に使わせていただきます。
・アートを用いて楽しい病院空間を演出「病院内テーマパーク化アートプロジェクト」を実施
(1)ホスピタルクラウンが院内・ロビー内(小児科等含)を盛り上げるパフォーマンス
(2)障害者アートを使ったヒーリングアート(癒しのアート)の設置
(3)診療や待ち時間に気軽に活用できるアートワークショップの開催(絵手紙を描こう 等)
自治体からのメッセージ
静岡市はこのプロジェクトを応援します!
市民ニーズが多様化・複雑化し、行政だけでは社会的課題に対してきめ細かく対応することが困難な状況にある中で、行政の支援が届かない分野で活動しているNPOなどの団体は、社会に欠かせない存在となっています。
このような行政の支援の行き届きにくい公益性の高い活動に取り組んでいる団体を対象として、ふるさと納税制度を利用した支援を行います。
病気と闘う子どもたちを一人でも多く笑顔にしたい。病院でも「わくわくドキドキ」に出会ってほしい。本市は文化芸術を活かしたまちづくり「まちは劇場」を推進しています。この活動は入院している子どもたちの生活を彩り、大きな力となることでしょう。
静岡市は当プロジェクトを応援します。
皆様の温かいご支援をよろしくお願いします。
静岡市長 田辺 信宏
団体紹介
NPO法人アートコネクトしずおか
すべては誰かの喜びのために
NPO法人アートコネクトしずおかは2017年5月、静岡市に発足したアートやデザインの専門性を有するNPO法人です。
活動は主に障がいのある方々や病と闘う子どもたちをアートを通じて応援し、社会や企業と繋げる活動をしています。
現在までに障害のある人の描いたアートを障害者施設を訪問して発掘し、広く企業や社会とつなげ、展示会やアートレンタルを通して障害のある方々の魅力を伝えていく活動や、障害のある人の作る授産品のデザインをプロのデザイナーと学生たちと一緒に考えて発表し、事業所にフィードバックしたり、病とたたかう子どもたちのいる病院を訪問して子どもたちと一緒にワークショップをして楽しんだり、お年寄りと子ども(孫)をアートでつなげる活動などを行ってきました。
事業スケジュール
2021年8月:プロジェクト計画/検討
2021年8月~2021年9月:アートワークショップ企画 病院・施設側との折衝により時期、内容を検討~実施プロジェクト編成
~2022年3月:アートワークショップの開催(予算に合わせて実行回数を調整。なるべく長く続けて実行していけるように企画する)
コロナ禍他状況を踏まえ、病院・施設関係者と共に開催時期や開催場所、開催範囲(病棟等)を決定していきます。コロナ感染拡大の影響と警戒フェーズを慎重に検討しながら「病院」「障害者施設」「その他開催可能場所」いずれかにて実施していきます。当法人が今までワークショップやアートイベントの企画を行ってきた実績のある総合病院は、静岡済生会総合病院、静岡県立こども病院、国立てんかん神経医療センター、静岡医療福祉センター、浜松医科大学がありますが、静岡県下の障害者施設他、新規に設定することも視野に活動を続けていきたいと考えております。