初めまして、「松千代館再生の会」です。
メンバーは、「松千代館」オーナーの娘でありグラフィックデザイナーの鈴木 芳枝を代表として、様々な立ち位置でまちづくりに携わる大木 一、深澤 創一、益尾 孝祐の4名です。

「松千代館」は現在空き家となって20年余り。このまま放置することが危険な状態で解体の危機にも瀕しています。しかし「松千代館」は、大正〜昭和初期の瀬戸市の陶磁器産業の全盛期を陰ながら支えてきた歴史の象徴です。
このような産業的歴史を残す建築が少なってきている中、「松千代館」を残すことが、“陶磁器産業の文化と歴史の一部として残していく”という意味でも価値あることだと考え、修繕し活用することで、未来ににつないでいくことを決めました。

今回の再生にあたり地域の方々からは
「ずっと閉まってたから、始まるのは嬉しいわ」
「ここで展示できたらいいなと思っていました」
「若い人がいると元気が出るわ」

などのお声がけもいただき、励まされるとともに「松千代館」の再生が必要とされていることだと実感しています。


昭和初期の「松千代館」の様子“せともの”の由来にもなるほど、昔から陶器産業が盛んな愛知県瀬戸市。その中心市街地にある「せと末広町商店街」にある、時が止まったような建物が「松千代館」です。

商店街の名前にもなっている末広町は、明治30(1897)年ごろに、曽祖父が7軒をもって、命名したといわれています。昭和2(1927)年の瀬戸の地図「松千代館」は、大正4(1915)年。曽祖父が当時の運搬手段であったに荷馬車を引く馬のひづめを直す「蹄鉄屋」が始まりです。大正後期に、陶磁器の運搬業に関わる人々が利用する旅館として営業を開始。その後、流通の変化に伴い旅館としての役割が減少。その間、事務所として利用や、創業間もない企業に場所を貸すなど、さまざまな使い方がされてきましたが、1975年以降は年間で数名利用する程度になってしまいました。

そして、1998年以降は空き家へ。その時々で、商店街のイベントや古民家ギャラリーとして地域の方に活用していただきましたが、老朽化が進み難しくなってしまいました。


私たちは、

✔︎作品に触れることで、ものづくりの考え方を学ぶ「ギャラリースペース」
✔︎ワークショップなどで人が関わり話し合うことで学びあう「レンタルスペース」
✔︎学生さんが、歴史的建造物・空き家問題などの課題などを住みながら学べる学生シェアハウス」

を運営し、“人が集える学びの場”にすることを目指します。

また、「まちづくりサロン」を定期的に開催し、地域の方とまちづくりについて話せる場をつくります。
例えば、
○松千代館のリノベのポイント。
○瀬戸の歴史的建築を探そう!
○瀬戸の空き家の課題を知ろう。
○全国のおもしろい商店街はどんなことしているの?

など、幅広い世代の方が興味を持てる企画を計画しています。

その他、メンバーのそれぞれの専門性を生かした「地域貢献」「社会的起業」「子育て支援」「ブランディング」「教育」  などのテーマも予定しています。

このように“地域の人と考える”ことで、「松千代館」自体の価値をさらに理解するとともに、今後の瀬戸のまちづくりを更に進めるきっかけになればと考えています。

建物の改修は最低限にし、できるだけ既存の建具や建材を使うことで、「松千代館」の持つ風情や情緒を残すことを最優先に考えています。
これは、ギャラリースペースとしてご利用いただく際に、ここでしかできない演出となるような空間をつ作るとともに、「できるだけそのまま残して欲しい」という持ち主や地域の方の想いも汲んでいます。

「松千代館」再生後のイメージ1階でお貸出できるのは、ギャラリースペースとフリースペースです。

【ギャラリースペース】
この建物の入り口になる部分です。 原則、仕上げや家具もそのままの状態として、傷んでいる部分を補修する程度とし、昔の面影を残します。
ここでは、既存の棚やカウンターを使用して、物品の展示や販売ができるスペースとなります。

【フリースペース】
この建物にとって昔の面影が最も残っている場所です。 「松千代館」の特徴の一つでもある黒い建材が印象的なこの雰囲気を継承するために、痛みの激しい畳敷・絨毯の床を新設するのみの改修工事とします。
ここではワークショップやイベント、会合の場としてご利用いただけます。畳なので、リラックしていただける空間です。
ギャラリースペース❶と一体的にも使用できます。

ご利用の内容によりますが、どちらも1時間1,100円〜、1日5,500円程度でご利用いただけるようにしたいと考えています。
また1階の利用時以外でも、週2日(木曜・土曜予定)は開放して、ふらりと訪れやすい場にしたいとも考えています。

2階は、学生を主とした「学生シェアハウス」へ。学生さんが、空き家問題など地域社会が抱える課題を住みながら学び、歴史的建造物や瀬戸の町に魅了され、入居を希望してくれています。

事業イメージ

今回の事業は、通常のスタートアップとは異なり「松千代館」を残して次の世代へつなげたいという「松千代館再生の会」のメンバーの強い想いがあるものの、それぞれ仕事を持っています。そのため専属で事業を動かすことができないという大きな課題がありますが、今後、シェアオフィスとしての利用も検討しています。その際には、メンバーのサテライトオフィスとしても使用し、「グラフィックデザイン」「建築」などの相談が受けられるようにしたいと考えています。

まず5年間をめどに、場を開放してさまざまな使い方を試し、より継続的な形を探していきます。

【改修内容】
壁の耐震補強・床の歪み補正・床材の張り替え・トイレ/風呂の修繕・壁の補修・建具の修繕など❶窓ガラスの張り替え、窓枠の修繕が必要。❷柱や壁床材の補修・修繕が必要。❸天井の撤去・張り替えが必要。❹窓ガラスの張り替え、窓枠の修繕が必要です。❺天井壁の修繕、障子の枠修繕と張り替えが必要。❻天要壁の修繕、床の歪みの補正が必要。❼シンクの撤去・新設、配管の修繕が必要。とりわけトイレやお風呂、キッチンの水回りは、配管から直す必要があり、これまでもこの建物を気に入り、せっかく借りたいという方が現れても、契約に至らないことが多々ありました。
水回りは必要な投資額が大きいため、ご支援いただけると大変助かります。



今後の「松千代館」の活用イメージにもしていだけるような、メンバーの専門性を生かした内容のリターンの他、地域の方とのつながりを大切にしたいと考えた、ご縁のある商店さんやツクリテさんにご協力いただきました。

メンバーの専門性を生かしたリターン
◎ぶらり瀬戸ウォーク
◎瀬戸まちづくり講座
◎名刺作成
◎グラフィックデザイン講座

「松千代館」をお試しいただけるリターン
◎フリースペース利用券(3日間)
◎1階・貸切コース(2週間)
◎1階・ギャラリースペース貸切(1か月)

瀬戸の商店さんツクリテさんのリターン
◎瀬戸土産セット
◎梅村商店オリジナルの『湯のみ茶碗』
◎粘土ショップ CONERU さんより『オーブン陶芸粘土セット』
◎双寿園さん制作の『松千代館オリジナル茶碗セット』

シンプルに応援いただくリターン
◎シンプル応援 
◎ガッツリ応援 ◎ドーンと応援
◎企業様支援-① ◎企業様支援-②

ネームプレートの掲載(全てのリターンにどちらかが含まれます)
◎廃材を利用したオリジナルネームプレート

◎松千代館内の部屋番号標を模したオリジナルせとものネームプレート


「松千代館」や「せと末広商店街」に縁の深い人だけでなく、これから出会う方とも、一緒に「松千代館」の未来を考ながら、「人」と「人」がつながっていくことで新しいコトが生まれる。そんな場所を作っていけたらと考えています。

ぜひ皆様のお力添えをよろしくお願いいたします。


本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2022/12/31 17:30

    今年も一年大変お世話になりました。今年は、一階のレンタルスペースをご利用いただく機会もあり、昨年より街に開いた場とすることができました。様々な出会いに恵まれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。また、瀬戸市に20年ほどいらしゃる方が見学にいらした際に「これまであまり街中を...

  • 2022/06/15 12:00

    2022年3月クラウドファンディングにご支援いただいた、ボーイスカウトの小川さんと子供たちに松千代館をご利用いただきました。ボーイスカウトというと外での活動がメインだと思っていましたが、座学とフィールドワークを組み合わせて、PDCAで活動されているそうです。あいにく蔓延防止期間でしたので、今回...

  • 2022/04/27 12:30

    工事完了報告の3回目の最後は、二階のご紹介です。二階への階段を登った風景です。象徴的な障子はそのままの場所に使用し、印象が変わらないようにしています。防火壁を追加しつつも風情を残せるよう、建具を装飾としても使用しました。各部屋は、傾いた床を調整・畳を張り替えをし、壁はDIYで塗装をしています。...

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