聖徳太子没後1400年の節目を迎える2021年、奇しくも新型コロナウィルスが猛威をふるい、社会の分断が進んでいます。

伊勢の国・四天王寺では、聖徳太子の「和の心」を伝える新たな観音像を制作しています。人々が集い、つながることが難しい今こそ、幅広い方々にご支援いただきながら、みなさまの願い込めた「観音様」を完成させたいと考え、クラウドファンディングに挑戦します!

はじめまして。三重県津市にある曹洞宗塔世山(とうせざん)「四天王寺」第54代住職の倉島隆行(くらしまりゅうぎょう)と申します。
本寺は、今から1400年以上前、聖徳太子により建立されたと伝えられています。長い歴史のなかで衰退と復興を繰り返し、時代の変遷に合わせてそのあり方・役割を変え、今日まで続いてきました。

当寺のHPです。

聖徳太子大1400年大遠忌となる今年、長い時間をかけて進めてきた新しい「観音像制作プロジェクト」を、クラウドファンディングでみなさまのご支援を賜りながら、ともに完成させたいのです。

100年前の没後1300年の時は、渋沢栄一氏が、聖徳太子の「和の精神」を広める奉賛会の副会長として尽力されました。1400年に当たる今年は、コロナ禍という難しい状況ではありますが、みなさまの心を集約し、希望の象徴となるような「観音様」を制作します!

100年先の1500年遠忌まで大切に安置される観音像の台座には、ご支援いただいたみなさまのお名前を彫り、願いを未来へつなぎます。


\ 聖徳太子の「和の精神」とは/

聖徳太子が制定した「十七条憲法」には、誠実であること、信頼関係を築くこと、皆で話し合うことの重要性などが記されています。私はこれこそ「和の精神」だと考えています。コロナ禍で人々が分断され、不安と猜疑心が蔓延しやすい今こそ、この考え方を体現する観音像を制作する意義があると確信しています。 

\ 人々を救おうとする「救世観音」/

観音様のお姿となる「木曽檜」を買い付けたのが、ちょうど10年前でした。そこから海に木材を運んで5年ほど寝かせ(こうすることで丸太の不要な油分を抜き出し、白く美しい木となります)、さらに乾燥、製材し、始めて彫刻する準備が整います。
仏師の冨田珠雲さん時間と手間を惜しまない伝統技術は、長く観音様を残すことにつながります。まさに「壮大」な事業です。

鍛金作家の何 惠娜(か・えな)さん

仏師の冨田珠雲さん、鍛金作家の何 惠娜(か・えな)さんのお力で着々と進み、現在は観音様のお姿が見えるまでになりました。

今回制作している観音様は、「身を乗り出す」姿勢をされています。これは、人々の悩みや苦しみを救おうとしている「救世(ぐぜ)観音」と呼ばれるお姿です。

観音様を装飾する宝石や真珠等のパーツは、たくさんの方からご寄付いただいたもの。みなさまの祈りが託され、新たに生まれ変わりました。

大きさは高さ約60cm程で、あまり大きくはありません。敢えてこの大きさを選択したのは、車イスの方、女性や子どもなどあまり体格が大きくない方、どんな方でもしっかりと観音様と目を合わせ、心を込めてお参りできるように、と考えたからです。


\ コロナ禍の今こそ、多くの人のご支援を形に /

このプロジェクトを企画した10年以上前、今日のような「コロナ禍」は想像もしていませんでした。しかし、これも意味のあることかもしれません。一刻も早いコロナの収束と平和を願い、多くの人たちの願い・祈りを込めて「観音様」を完成させたいと思っています。

このクラウドファンディングを通じて、これまで機会がなく、神仏や寺院と接点がなかった方にも、聖徳太子が説いた「和の心」を知っていただき、祈りを観音様に託して、これからの新しい100年に向けてともに一歩を踏み出していきましょう。

1400年大遠忌に関連する取り組みとしては、「聖徳太子没後1400年限定御朱印」も行っています。

これまで御朱印は、当寺院に参拝された方のみが対象でしたが、コロナ禍で直接お参りできない方が多いことを踏まえ、郵送での対応を開始しました。すると、とてもたくさんの方からお申し込みをいただいたのです(現在も募集中です)。

御朱印には、「和」の文字を写経して返送していただく特製はがきを同封しています。これまでに300枚以上が本寺に届きましたが、写経とともにコロナの収束や平和への願いを多くの方が記しており、胸が熱くなりました。

いただいたはがきは、聖徳太子の月命日である毎月22日に、一枚ずつお名前と祈願を読み上げ、境内の「聖徳太子の松」隣にある「一字一石法華経塔」に奉納しています。

直接お参りいただけない方とも、新しい方法でつながり、交流させていただける喜びを実感しています。


聖徳太子ゆかりの寺である当寺には、重要文化財である聖徳太子像薬師如来像をはじめとして、貴重な寺宝や史跡が数多く残されています。

また、境内には四季の移ろいを感じられる風景が広がり、まさに「山紫水明」を楽しんでいただくことができます。

本寺はこれまで、常に「開かれた場所」を目指し、幅広い年代、属性の人が足を運びやすいよう、様々な取り組みを行ってきました。一般の人にも仏の教えをわかりやすく伝えるための「坐禅会」(毎週日曜日開催)、気軽に禅寺の雰囲気を味わっていただく「禅体験」、「写経のつどい」の他、本年は新たに高齢者の自立支援事業も開始しました。

地域のみなさまの拠点となるような場所を目指して、これからも様々な取り組みを行っていきます。


ご協力いただいた資金は、リターンの発送及び「観音様」制作の費用に充てさせていただきます。

スケジュールは、以下を予定しています。

・10月〜   クラウドファンディング開始
・11月末  クラウドファンディング終了
      リターン準備
・12月〜   順次リターンのお届け

今回のクラウドファンディングでは、様々なリターンを用意していますが、メインは上記でご紹介した「聖徳太子1400年大遠忌法要・観音様制作」のためのご支援となります。ここでは、観音様制作に関連するリターンを紹介します。

【聖徳太子観音の台座・正面にお名前掲載】

《限定30名》観音様の台座・正面に、ご寄付いただいた方のお名前を刻みます。

【聖徳太子観音の台座・側面にお名前掲載】

観音様の台座・側面に、ご寄付いただいた方のお名前を刻みます。
(限定160名)


2022年2月22日に予定している「聖徳太子1400年大遠忌正当法要」にて、観音様開眼式も実施します。こちらへの参加・祈願ができる特典もございます。

詳しくは、リターン一覧をご覧ください。

寺院を訪れたとき、「時間がゆっくり流れている」と感じたことはありませんか?
それは、寺院が長い歴史のなかにあり、「日常生活」とは異なる時間軸で動いているからです。

新型コロナウィルスも、数百年という長いスパンで見れば、人間が避けて通れない「禍い」の一種であり、必ず収束し、新しい時代がやってきます。
聖徳太子の「和の精神」を大切にしながら、ともに祈り、立ち向かいましょう。

そして、2022年2月22日に本寺で開催予定の「聖徳太子1400年大遠忌正当法要」には、みなさまとお顔を合わせてお祈りできることを願っています。

支援、どうぞよろしくお願いいたします。




  • 2022/02/08 19:21

    こちらの活動報告は支援者限定の公開です。

  • 2021/12/15 14:11

    こちらの活動報告は支援者限定の公開です。

  • 2021/11/30 05:29

    皆様のご支援により無事に終了することが出来ました。心より御礼申し上げます。これより順次返礼品の発送、及びご寄付いただきました方への確認(刻まれるお名前、胎内に入れる巻き紙用も)を進めて参ります。仏師さん、装飾品の作家さんも来年の開眼式に向けて最高の状態で仕上げられます。皆様とその式典でお会いで...

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